サボイア-マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84爆撃機:鳥飼行博研究室
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◆サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84爆撃機
写真(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機
;1934年9月28日初飛行のサヴォイア・マルケッティSM.79スパルヴィエーロ(Sparviero)爆撃機の発展型SM.84は、1940年6月5日初飛行。ファシスト独裁独裁イタリアの国籍マークは、垂直尾翼の白十字で、イタリアが第二次大戦に参戦する前は、イタリア三色旗トルコローレの緑・白・赤のを垂直尾翼に描いていた。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真はSOCIETA ITALIANA AEROPLANI IDROVOLANTI "SAVOIA-MARCHETTI", CATALOGO NOMENCLATORE PRE AEROPLANO S. M> 84 DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE 1941 XIX引用。

;1941年から部隊配備されたSM.84の生産機数は約300機で、SM.79の1,240機に対して僅かである。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, 
AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。

◆2011年7月刊行の『写真・ポスターに見るナチス宣伝術―ワイマール共国からヒトラー第三帝国へ』青弓社(2000円)では、WW2も詳解しました。
◆2011年9月2日・9日(金)午後9時からNHK-BS歴史館「側近がみた独裁者ヒトラー」でRudolf Hess ルドルフ・ヘス及びLeni Riefenstahl レニ・リーフェンシュタールを検討。再放送は9/4(日)12時、9/7(水)24時及び9/11(日)12時、9/13(水)24時。


1.サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84の原型SM.79

サボイアマルケッティSM-79雷撃機 1940年6月、イタリアが第二次世界大戦に参戦した時、サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79三発爆撃機は11個の飛行隊に配備された主力爆撃機だった。しかし、これら初期のSM.79は、地中海方面で連合国の艦船を相手に活躍したが、攻撃は爆撃によっており、魚雷攻撃という雷撃機はなかった。

地中海に囲まれたイタリア空軍は、1941年末から1942年初頭にかけて、太平洋戦争で日本海軍が雷撃で多大な効果を上げると、イギリス艦船を相手に雷撃任務を可能にすべきだと考えられた。そこで、SM.79bisが、主に魚雷を搭載して雷撃を主任務とした雷撃機として量産されたのである。

イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79は雷撃機として、胴体下面に航空魚雷を搭載するもできた。性能は芳しくなかったが、実用性が高く、艦船攻撃にも成果を上げた。

写真(右)1940年8月2日,イタリア、地中海上空を飛行するイタリア空軍サボイア・マルケッティSM-79三発爆撃機(Savoia-Marchetti SM.79)の編隊
Bombardieri SM 79 della 10^ squadriglia in volo sul Mediterraneo
Location: Italy Aeroporto di Ciampino
Institution: Instituto Luce - Cinecittà
Provider: EFG - The European Film Gateway Providing country: Italy First published in Europeana: 2020-11-22
Creation date: 02.08.1940
写真は,Europeana experience Identifier: GuerraGuerraIL0001002513-man0引用。


イタリアは、1940年6月8日に南フランスに侵攻し第二次世界大戦に参戦したが、そフランス降伏の後の1940年9月7日、イタリア統領(Duce)ベニート・ムッソリーニ(Benito Mussolini)は、イタリア植民地リビアから進軍しエジプトへ侵攻することを決心した。エジプロはイギリスが外交権・軍事権を掌握した保護国だったので、事実上、イギリス植民地だった。

サボイアマルケッティSM-79爆撃機1940年9月13日、エジプト侵攻を開始したイタリア軍は、グラッツィアーニ元帥隷下の8万人のイタリア第10軍で、5個師団を基幹としており、エジプト守備隊のイギリス軍より2倍以上優位な兵員を擁していた。優勢なイタリア軍はエジプトに100キロ侵攻したが、自動車化されていない部隊の補給は停滞した。

イタリア統領(Duce)ベニート・ムッソリーニ(Benito Mussolini)は、フランス敗北後の領土要求をヒトラーに拒否され、地中海帝国イタリアの面目を施すことができなかった。ヒトラーは、戦争に寄与していなイタリアの領土要求を拒否して当然と考えたが、ムッソリーニは不名誉を被り、イタリア人の誇りを傷つけられた。ムッソリーニは、ヒトラーに対して仕返しをしようと、ドイツに相談することなく、併合していたアルバニアから16万のイタリア軍で、1940年10月28日、ギリシャに侵攻する。しかし、準備不足のイタリア軍は、勇敢なギリシャ軍の反撃を受け、かえってイタリア領アルバニアに押し返されてしまう。そして、ギリシャから、枢軸国に地中海東部を支配されないように、イギリス軍は、ギリシャ沖のクレタ島に進駐し、守備を固めた。

1940年12月9日、イギリス陸軍オコンナー将軍隷下のイギリス西砂漠軍 (機甲師団と英印軍[イギリス=インド軍])3万人は「コンパス作戦」を発動、イタリア軍への攻撃を開始した。オコンナー将軍隷下のイギリス西砂漠軍3万人は優位に戦いを進めて、1941年2月までに、リビアのトブルク、キレナイカを占領し、イタリア軍に大打撃を与えた。

イタリアは、北アフリカのイギリス軍に手古摺らされていたのに、宣戦を広げすぎたため、イタリアの経済力、軍事力では対処できるはずがなかった。これは、日本が中国一国にも手古摺っていたのに、アメリカ、イギリスとの戦争を始めたのに比べれば、落ち度としては軽いかもしれない。

イタリア軍には、1941年2月にドイツからエルヴィン・ロンメル将軍隷下のアフリカ軍団がリビアに派遣され、3月の攻勢によって、4月にはベンガジを攻略してオコンナー将軍を捕虜にした。しかし、イギリス軍は、1942年8月にエル・アラメイン防衛のために、バーナード・モントゴメリー将軍隷下のたイギリス第8軍を充て、11月まで頑強に抵抗した。そして、アメリカからの戦車、航空機の軍事援助を得て、11月1日に「スーパーチャージ作戦」を発動して、ドイツ・イタリアの枢軸軍をリビアに撤退させた。

写真(右)1940-1943年,イタリア、飛翔するファシスト・イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79三発爆撃機 :ヒトラーは、イギリス軍がバルカンで勢力を伸ばせば、同盟国ルーマニアの油田が脅かされ、イギリスとソ連との連携の可能性が高まると憂慮し、バルカン半島、北アフリカを確保することを決め、イタリア軍に加勢する準備を始めた。
Italiano: Aereo Savoia-Marchetti S.M.79 della 193ª Squadriglia Bombardamento Terrestre, 87º Gruppo, 30º Stormo, in volo sul cielo di Sciacca. Foto proveniente dall'Archivio privato della famiglia Riggio.
English: A Savoia-Marchetti S.M.79 of the 193ª Squadriglia Bombardamento Terrestre (193th Land Bombing Squadrilla), 87º Gruppo (87th Group), 30º Stormo (87th Wing). From the private archive of Riggio family.
Date 1940/43. Source Italiano: Archivio privato della famiglia Riggio.
写真は Wikimedia Commons,Category:Savoia-Marchetti SM.79 Sparviero File:Aerei in volo 1.jpg引用。


ムッソリーニは、第二次世界大戦勃発8か月遅れの1940年6月参戦し、フランスを攻め、ギリシアに侵攻した。しかし、ドイツに相談なしにギリシャに侵攻するも敗退し、ドイツの援軍を得て、1941年4月30日に勝利できた。しかし、1941年6月22日のドイツのソ連侵攻にも同盟軍としてイタリア軍を派遣している。ドイツのソ連侵攻に合わせて、イタリア軍部隊を東部戦線に派兵し、ムッソリーニも東部戦線のイタリア軍を視察している。

写真(右)1940-1943年,イタリア、農地上空を低空飛行中のファシスト・イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79三発爆撃機
Italiano: Aereo Savoia Marchetti SM 79 Sparviero...
before 1960 .
写真は Wikimedia Commons,Category:Savoia-Marchetti SM.79 Sparviero File:Savoia Marchetti SM 79 Sparviero in volo su campi coltivati.jpg引用。


ユーゴスラビア摂政パヴレ・カラジョルジェヴィチPrince Paul of Yugoslavia)は、1941年3月25日、フランスを敗北させ西ヨーロッパの支配者となっていたヒトラーのドイツと同盟条約を締結した。

オーストリア帝国の支配の下にあったユーゴスラビアのセルビア人は、支配者と見られたドイツ系を憎悪しおり、セルビア人政治家や高級軍人は、1941年3月27日にクーデターによって摂政パヴルを始めとする親ドイツ政権を倒して、国王ペータル2世を担ぎ出して、親スラブ政権を樹立した。

サボイアマルケッティSM79 1941年3月27日、ドイツの同盟国だったユーゴスラビアで親ロシア派セルビア人将校によるクーデターが起こり、親ドイツを放逐して、親ソビエト派が実権を握った。この裏切りに激怒したヒトラーは、1941年4月6日、ユーゴスラビア侵攻を指令し、ユーゴの首都ベオグラードBeograd)を破壊することを命じた。

ヒトラーは、1941年4月6日、ギリシャ侵攻「マリータ作戦」(Unternehmen Marita)、ユーゴスラビア侵攻を発動し、同盟国ブルガリア、ハンガリーから司令官ヴィルヘルム・リスト元帥隷下のドイツ第12軍がギリシャに侵攻した。ユーゴスラビアは1941年4月17日、ギリシャは1941年4月30日に降伏した。しかし、ギリシャにあったイギリス軍は、4万2,000名は無事撤退することができた。

写真(右)1940年6月,イタリア領リビア、胴体下面の爆弾倉に50キロ爆弾を搭載中のファシスト・イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79三発爆撃機 :胴体後方下面の爆弾倉の扉が左右に開いている。爆弾懸架には、ケーブルを爆弾先端に繋げて持ち上げてセットする。胴体後方下面の搭乗員昇降口と下方銃座の張り出しバルジの形状がよくわかる。
Libia Avieri caricano le bombe nella carlinga di un S-79
Creation date: 06.1940
Location: Italy Great Socialist People’s Libyan Arab Jamahiriya
Institution: Instituto Luce - Cinecittà
Provider: EFG - The European Film Gateway
Providing country: Italy
First published in Europeana: 2020-11-22
写真は,Europeana experience Identifier: GuerraG01-000948 引用。


サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79三発爆撃機は、コックピット後方の胴体中央部全体か爆弾倉になっている。爆弾搭載方法は、弾頭を上にして、胴体下面の爆弾倉扉を開いて、鋼索を爆弾鼻先に繋いで、胴体上部にある巻上げ機で引き上げる。爆弾巻上げ機の胴体上部には大きなハッチがあって、爆弾を真下において引き上げることができる。

このような縦型の爆弾筒を使った爆弾搭載方法は、ドイツのハインケルHe111爆撃機も採用している方法で、小型爆弾を爆弾倉に多数搭載するのには爆弾倉の容積を確保し、爆弾投下を1発ずつ円滑に行ううえで優れている。しかし、大型爆弾を搭載するには、爆弾巻上げ機の能力不足であり、爆弾懸架装置も大型になるので、縦型搭載では不可能である。

写真(右)1940年6月,北アフリカ、リビア上空、イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79三発爆撃機の胴体爆弾倉の12発搭載用爆弾筒:爆弾の弾頭を上にして搭載しているが、爆弾投下後なのか、空の爆弾搭載筒が11本、爆弾は2発のみ残っている。
Un aviere punta la mitragliatrice di bordo di un bombardiere in missione verso il cielo
Creation date: 06.1940
Identifier: GuerraRG00002741 Institution: Instituto Luce - Cinecittà
Provider: EFG - The European Film Gateway Providing country: Italy First published in Europeana: 2020-11-22
Location: Italy Great Socialist People’s Libyan Arab Jamahiriya
写真は,Europeana experience Identifier: GuerraG01-000065 引用。


縦型の爆弾筒を使った爆弾搭載方法は、小型爆弾を爆弾倉に多数搭載し、順次、多数の目標を攻撃するのには便利である。しかし、大型爆弾を搭載することは、
(1)爆弾巻上げ機の能力不足、
(2)大型爆弾懸架装置(爆弾ラック)の設置スペースの限界、
のために、縦型搭載では不利である。

ドイツ空軍ハインケルHe111も、初期には縦型の爆弾筒を使った爆弾搭載方法採用していたが、後期型には、爆弾倉を使わずに、胴体中央下面に、1トン爆弾も搭載可能な大型爆弾懸架装置(爆弾搭載ラック)を2個装備して、大型爆弾搭載を可能にしている。

写真(右)1940-1943年,イタリア、飛行するイタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79三発爆撃機の爆撃手席:下方ガラス風防から地上を見ることができ、爆撃照準器も装着されているはずだ。爆弾は、50キロや100キロの小型爆弾を多数搭載できるので、別個に投下するための投下スイッチが12個並んでいる。飛行中、高空では機内室温が氷点下に下がることも多いので、爆撃手は、革製飛行帽とゴーグルを装着し、手袋を着用している。
Italiano: Savoia-Marchetti SM.79 durante la IIWW .
Date before 1946 Source http://www.avia-it.com/act/album_foto/
Author Unknown author .
写真は Wikimedia Commons,Category:Savoia-Marchetti SM.79 Sparviero File:Savoia-Marchetti SM.79 12.png引用。


イタリア空軍サボイア・マルケッティSM-79三発爆撃機は雷撃機として、胴体下面に航空魚雷を搭載することもできた。性能は芳しくなかったが、実用性が高く、艦船攻撃にも成果を上げた。

写真(右)1940年9月,イタリア、地中海上空を飛行するイタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79三発爆撃機の胴体側方7.7ミリブレダ旋回機関銃と銃手:下から天井に伸び、そこから機関銃右側に糾弾している弾薬ベルト、重左側に射撃後に排出される空薬莢(撃ち空)を回収するパイプがついている。銃手は皮の飛行帽子とゴーグルをつけ、寒さ除けの飛行服を着用している。
Due bombardieri S-79 si avvicinano a un isolotto nel Mediterraneo
Location: Italy Mare Mediterraneo
Institution: Instituto Luce - Cinecittà Provider: EFG - The European Film Gateway
Creation date: 01.09.1940-30.09.1940 Providing country: Italy First published in Europeana: 2020-11-22
Creation date: 01.09.1940-30.09.1940
写真は,Europeana experience Identifier: Identifier: GuerraGuerraIL0001003248-man0 およびWikimedia Commons,Category:Savoia-Marchetti SM.79 Sparviero File:Savoia-Marchetti SM.79 12.png引用。


フィアットG50bis ブレダ(Breda)-SAFAT機関銃は、1930年代から大戦中に主にイタリア空軍機に搭載された航空機用機関銃である後継には7.7ミリと12.7ミリとがある。原型は、アメリカのブローニングM2重機関銃であるが、日本陸軍の12.7ミリホ103​航空機関銃と同じく、実包は、ブローニングM1919重機関銃7.62x63mmは、7.7x56mmR(.303ブリティッシュ弾)にランクダウンされ、ブローニングM2重機関銃12.7x99mmは12.7x81mmSR(.50ブリティッシュ弾)にやはりランクダウンされ、軽量化されたものの、射程、弾道安定性、破壊力は原型に劣っている。

それまでのイタリアでは、機関銃はフィアットが受注していたが、これ以後、ブレダでもイタリア軍の機関銃が量産されるようになった。ただし、フィアット子会社のSAFAT(Società Anonima-Fabbricazione Armi Torino)が、ジョヴァンニ・アニェッリ(Giovanni Agnelli)によってブレダに売却されており、フィアットの技術や生産方式は、ブレダに引き継がれている。こうして、イタリアの機関銃は、フィアットではなく、ブレダ-SAFATが担うことになったのである。

写真(右)1940-1943年,イタリア、シシリー島南西海岸シャッカ(Sciacca)上空を飛翔するファシスト・イタリア空軍第30飛行隊第87飛行大隊第193爆撃飛行中隊所属サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79三発爆撃機
Italiano: due Savoia-Marchetti S.M.79 della 193ª Squadriglia Bombardamento Terrestre, 87º Gruppo, 30º Stormo, in volo sul cielo di Sciacca. Foto proveniente dall'Archivio privato della famiglia Riggio..
English: two Savoia-Marchetti S.M.79 of the 193ª Squadriglia Bombardamento Terrestre (193th Land Bombing Squadrilla), 87º Gruppo (87th Group), 30º Stormo (87th Wing). From the private archive of Riggio family. .
Date 1940/43. Source Italiano: Archivio privato della famiglia Riggio.
写真は Wikimedia Commons,Category:Savoia-Marchetti SM.79 Sparviero File:Aerei in volo 2.jpg引用。


1942年11月、フランスのヴィシー政府の植民地アルジェリアに、ドワイト・アイゼンハワー将軍隷下のイギリス軍とアメリカ軍が「トーチ作戦」に従って上陸し、ドイツ・イタリア軍を東西から挟み撃ちにし、チュニジアに追い詰めた。

写真(右)1940-1943年,イタリア、シシリー島南西海岸シャッカ(Sciacca)基地を飛び立った飛行中のファシスト・イタリア空軍第30飛行隊第87飛行大隊第193爆撃飛行中隊所属サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79三発爆撃機
Italiano: Aereo Savoia-Marchetti S.M.79 della 193ª Squadriglia Bombardamento Terrestre, 87º Gruppo, 30º Stormo, in volo sul cielo di Sciacca. Foto proveniente dall'Archivio privato della famiglia Riggio...
English: A Savoia-Marchetti S.M.79 of the 193ª Squadriglia Bombardamento Terrestre (193th Land Bombing Squadrilla), 87º Gruppo (87th Group), 30º Stormo (87th Wing). From the private archive of Riggio family.
Date 1940/43. Source Italiano: Archivio privato della famiglia Riggio.
写真は Wikimedia Commons,Category:Savoia-Marchetti SM.79 Sparviero File:Aereo in volo 1.jpg引用。


1942年5月20日の地中海、クレタ島攻略「メルクール作戦」で、ドイツの精鋭部隊だった降下猟兵に大きな損害を被ったことで、空軍総司令官ヘルマン・ゲーリングは、自分の軍隊が損なわれることを危惧して、マルタ島攻略のための大規模空挺作戦を取り止めた。第二次大戦中、ドイツ降下猟兵は二度と大規模な空挺作戦を実施するとがなく、歩兵として、戦闘に投入された。

写真(右)1940-1943年,イタリア、海面上、低空飛行するファシスト・イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79三発爆撃機
Italiano: Aereo Savoia Marchetti SM.79 gobbo maledetto...
Date before 1946.
写真は Wikimedia Commons,Category:Savoia-Marchetti SM.79 Sparviero File:R.A. SM.79 gobbo maledetto.png引用。


1942年、エジプト国境、エル・アラメインの戦いで負けたドイツ・イタリア枢軸軍は、1942年11月8日アメリカ・イギリス連合軍によるモロッコ、アルジェリア上陸「トーチ作戦」によって、退路を塞がれ包囲された。また、1943年1月23日、イギリス軍バーナード・モントゴメリー大将隷下の第8軍は、枢軸軍の拠点トリポリを攻略、枢軸軍はリビアを抜けて、補給しやすいチュニジアに撤退した。しかし、イギリス軍がチュニジアに最も近いマルタ島の空軍基地によって、イタリアからチュニジアへの補給が遮断された。枢軸軍は、チュニジアに孤立化させられた。


写真(上)1943年前半,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79bis スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の側面
:ALFA 126 R.C.34
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, CATALOGO NOMENCLATORE PER AEROPLANO S. 79 BIS PER MOTORI ALFA 126 R.C.34 Roma 1943・A.XXI引用。


1943年5月13日、北アフリカのチュニジアでドイツ・イタリア軍が降伏し、西側連合軍は、チュニジア・マルタから、チュニジア⁼シチリア島の中間にあるパンテッレリア島を空襲し、さらに艦砲射撃も実施して、6月11日にイタリア軍守備隊を降伏させた。

写真(右)1940-1943年,イタリア、航空魚雷1本を搭載したファシスト・イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79bis三発雷撃機:機首エンジン前に踏み台を置いて、エンジン周辺の清掃作業をしているようだ。
Aereo Savoia Marchetti SM.79bis.
Date before 1946
写真は Wikimedia Commons,Category:Savoia-Marchetti SM.79 Sparviero File:R.A. - Savoia-Marchetti SM.79bis.jpg引用。


1943年7月10日、西側連合軍は、イタリアのシシリー島攻略「ハスキー作戦」を発動、グライダー140機、空挺部隊3000人をシチリア島南部に降下させた。そして、シシリー島南岸に艦砲射撃の援護の下に、地上軍を上陸させた。

1943年7月10日、「ハスキー作戦」に基づいてシシリー島に上陸したイギリス・アメリカ軍は、シシリー島北東端、イタリア本土にメッシーナ海峡を隔てて面したメッシーナを目指して進撃した。シシリー島上陸から1か月後、8月11日、シチリアのドイツ・イタリア軍守備隊は、イタリア半島に脱出した。シシリー島に住んでいたイタリア国民の中には、西側連合軍の占領を歓迎する動きが目立った。シシリー島が陥落したことで、イタリア国民の多くは、イタリアが世界大戦から離脱し、講和すべきであると考えるようになった。

図(右)イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM-79三発爆撃機の三面図:操縦席後上方の前方固定12.7ミリ機関銃、操縦席の後上方を12.7ミリ旋回機関銃が、胴体後方側面に7.7ミリ旋回機関銃を装備したタイプ。
Description English: Savoia-Marchetti SM.79
Date 20 June 2013, 21:28:19 Source Own work Author Kaboldy
写真はWikimedia Commons,Category:Savoia-Marchetti SM.79 File:Aereo s79.jpg引用。


サボイア・マルケッティSM-79(Savoia Marchetti SM.79)三発爆撃機の諸元
初飛行:1934年9月28日
乗員Crew: 6名
全長Length: 16.2 m
全幅Wingspan: 20.2 m
全高Height: 4.1 m
主翼面積Wing area: 61.7 m2
空虚重量Empty weight: 7,700 kg (16,976 lb)
総重量Gross weight: 10,050 kg (22,156 lb)
発動機Powerplant: 空冷星形9気筒アルファロメオ(Alfa)128 R.C.18 エンジン 860馬力(642 kW)
プロペラPropellers: 3翅可変ピッチ

性能Performance
最高速力Maximum speed: 460 km/h (290 mph, 250 kn)/高度3,790 m (12,430 ft)
航続距離Range: 2,600 km (1,600 mi, 1,400 nmi)
実用上昇限度Service ceiling: 7,500 m (24,600 ft)
上昇率Rate of climb: 5.3 m/s (1,040 ft/min)
翼面過重Wing loading: 165 kg/m2 (34 lb/sq ft)
重量出力比Power/mass: 0.173 kW/kg (0.105 hp/lb)

兵装Armament
防御用火器Guns: 12.7 ミリ (0.5 in) ブレダ(Breda-SAFAT)前方固定機関銃1丁(コックピット上部)
12.7ミリ(0.5 in)ブレダ(Breda-SAFAT)旋回機関銃2丁(後上方・後下方)
7.7 ミリ (0.303 in)機関銃2丁(胴体左右側方)
爆弾搭載量: 爆弾倉 1,200 kg (2,645 lb)
あるいは胴体下面 大型爆弾懸架(ラック): 45センチ航空魚雷1-2本
生産期間:1936-1943年
総生産機数: 1218機


2.サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機

写真(右)1941-1942年頃、イタリア、イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機:ファシスト独裁国家イタリアの国籍マークは、主翼上面と下面にファッシ(束ねた武器)、垂直尾翼にイタリア軍の国籍マークは、イタリアの第二次世界大戦参戦前には緑・白・赤の三色旗の三色旗を描いていたが、参戦後に白十字に塗り替えている。SM.84は雷撃機として、胴体下面に航空魚雷を搭載するもできた。性能は芳しくなかったが、実用性が高く、艦船攻撃にも成果を上げた。
Description Italiano: Savoia-Marchetti SM.84 Date before 1950 Author Unknown author
写真はWikimedia Commons, Category:Savoia-Marchetti SM.84 File:Savoia-Marchetti SM.84 02.jpg引用。


サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機はSM.79の後継機として開発された。両者の違いは、
1)SM.79のアルファ・ロメオ126 R.C.34空冷星形9気筒エンジン750hpからSM.84のピアッジョ P10 RC40 空冷14気筒エンジン1000 hpへの換装による出力強化
2)SM.79のコックピット後上方のバルジ銃座から、SM.84の12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁装備の回転銃塔(ターレット)「デルタ」への防御兵装の強化
3)SM.79の爆弾筒からSM.84の爆弾懸架への爆弾搭載方法の変更
4)SM.79の単尾翼から、SM.84の双尾翼に変更
が大きな変更点である。

写真(右)1941-1942年頃、イタリア、イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機の機首:ミラノ航空展覧会に出品した機体のように、機首に斬新なデザインの「SM.84」のロゴを描いている。1940年6月に初飛行し、1940年から1943年まで300機が生産された。
Description Italiano: Savoia-Marchetti SM.84 vista anteriore Date before 1950 Author Unknown author
写真はWikimedia Commons, Category:Savoia-Marchetti SM.84 File:Savoia-Marchetti SM.84 02.jpg引用。


サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機の機首搭載エンジンからは、排気をコックピット下にまで集合排気管で伸ばして排出しているが、この延長された集合排気管の役割は、
1)排気・煙によって操縦士とや機首下面の爆撃手の視界の妨げにならないようにする
2)排気・煙によって爆撃照準器・ガラス風防・機体が汚れないようにする
という2点の理由からである。

写真(右)1941-1942年頃、イタリアイタリア、イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機:ファシスト独裁国家イタリアの国籍マークは、主翼上面と下面にファッシ(束ねた武器)、垂直尾翼にイタリア軍の国籍マークは、イタリアの第二次世界大戦参戦前には緑・白・赤の三色旗の三色旗を描いていたが、参戦後に白十字に塗り替えている。
Savoia-Marchetti SM.79 PictionID: 45646756 - Title: Savoia-Marchetti SM.79 II Salo print - Filename: 16_006970.TIF - -Image from the Ray Wagner Collection. Ray Wagner was Archivist at the San Diego Air and Space Museum for several years and is an author of several books on aviation
写真はWikimedia Commons, Category:Savoia-Marchetti SM.84 Catalog: 16_006970 引用。


ファシスト独裁国家イタリアの国籍マークは、主翼上面と下面にファッシ(束ねた武器)、垂直尾翼にイタリア軍の国籍マークは、イタリアの第二次世界大戦参戦前には緑・白・赤の三色旗の三色旗を描いていたが、参戦後に白十字に塗り替えている様だ。SM-79は雷撃機として、胴体下面に航空魚雷を搭載するもできた。性能は芳しくなかったが、実用性が高く、開戦当初は、アビシニア戦争、スペイン内戦で実戦経験を積んだ熟練搭乗員も揃っていたので、艦船攻撃にも成果を上げた。

サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機は、双尾翼式で、回転銃塔(ターレット)をコックピット後上方に装備しているので、原型となったSM.79三発爆撃機との識別は容易である。搭載機銃は、SM.79はSM.84は12.7 ミリ イソッタ=スコッチ(Isotta-Fraschini Scotti)機関銃2丁、7.7ミリ ブレダ(Breda-SAFAT)機関銃

写真(右)1941-1942年頃、イタリア、イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機:1940年6月5日に初飛行し、1940年から1943年まで300が生産された。
Description Italiano: Savoia-Marchetti SM.84 Date before 1950 Author Unknown author
写真はWikimedia Commons, Category:Savoia-Marchetti SM.84 File:Savoia-Marchetti SM.84 04.jpg引用。


サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機は、SM.79の後継機として開発されたが、wikipediaが期すように「雷撃機型として開発されたが、別の機体になった為新たにSM.84のナンバーが付与された」というのは誤りである。当時の他のイタリア機でも、SM.73とSM.81、SM.75とSM.82、フィアットG.12とG.212は別の機体というには、差異は小さなものである。カプローニCa.310は、後継機のCa.311,Ca,313,Ca,314へと発展したが、ドイツや日本であれば、同一機種の発展型として命名された可能性も高い。イタリア機が、頻繁に別城のような新しい命名をした理由は、輸出を念頭に置いて、新鋭機、新しい技術を採用したとの印象を強める目的があった。wikipedia編集者だけでなく、ハンガリー、スペイン、フィンランド、ノルウェー、日本など当時のイタリア機輸入国は、まさにそのイタリアの喧伝のうまさに乗せられた感がある。

写真(右)1941-1942年頃、イタリア、イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機:双尾翼式で、12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁装備の回転銃塔を装備しているので、SM.79との識別は容易である。
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写真は, SDASM Archives Catalog #: 01_00087256およびWikimedia Commons, Category:Savoia-Marchetti SM.84 File:Savoia-Marchetti SM.84.jpg引用。


サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79爆撃機の発動機はアルファ・ロメオ126 R.C.34空冷星形9気筒エンジン750hpからSM.84のピアッジョ P10 RC40 空冷14気筒エンジン1000 hpだったが、SM.84ではピアッジョ P10 RC40エンジン1000 hpへと馬力が強化された。

サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79爆撃機胴体コックピット後上方にこぶのような流線型バルジがあり、その前後に機関銃が装備されていた。しかし、SM.84では、バルジをなくして、コックピット後上方に回転銃座を設置した。また、爆撃手用席は、SM.79では機首下面にゴンドラを設けてガラス風防で覆っていたが、SM.84では引込み式可能な爆撃手席を設けている。機体構造の上でも、垂直尾翼はSM.79は単尾翼だったが、SM.84では双尾翼に変更されている。

写真(右)1942年5月16日,イタリア、サルジニア島南端、カリャリ=エルマス (Cagliari-Elmas) 基地を訪問しイタリア空軍将兵と会話するイタリア統領(Duce)ベニート・ムッソリーニ(Benito Mussolini):格納庫には、エンジン整備中のイタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機が見える。ムッソリーニは、インテリで、英語もドイツ語も流暢に話すことができた。現在のカリャリ=エルマス国際空港 (Cagliari-Elmas Airport)。
Il Duce, durante la sua visita ad Elmas, si intrattiene con il personale civile dell'aeroporto
Creation date: 16.05.1942 Location: Italy aeroporto di Cagliari Institution: Instituto Luce - Cinecittà
Provider: EFG - The European Film Gateway Providing country: Italy First published in Europeana: 2020-11-22
写真はSmugMug+Flickr.,Europeana experience Dataset: 08602_EFG_Instituto_Luce_Cinecitta 引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia Marchetti)SM 79、その後継機SM.84爆撃機のように、イタリアでは三発機が第二次大戦時まで代表的な爆撃機として現役でつかわれていた上に、戦後になっても、民間航空に三発輸送機が就役している。三発機は日本では珍しいので、イタリアには良いエンジンがないために三発にしたとの俗説が広まっている。

しかし、1920年代から1930年代にかけて、世界ではフォッカー F.VIIb3mトライモーターが大活躍し、ドイツのユンカースG.24、G.31、Ju52/3mタンテのような三発輸送機が多数就役していたのである。こうした三発輸送機の伝統と歴史を、イタリア三発輸送機が引き継いでいるのであって、決してイタリアにおけるエンジン制約のためではないであろう。イタリアには高出力の適当なエンジンがないので三発機を採用したというのは、三発飛行機の興隆の歴史に無知なためではないか。

もっとも三発輸送機ではなく、三発爆撃機の場合、機首に搭載するエンジンのために、機首をガラス風防で覆って視界の良い爆撃手席が持てなかったことは事実である。

写真(右)1941-1943年頃、イタリア、イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84雷撃機:航空魚雷2本を胴体下面に設けた魚雷懸架(ラック)に搭載している。
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写真は, kitchener.lord Savoia Marchetti SM.84引用。


サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84は、SM.79のコックピット後上方バルジを整形し空力学的な洗練に努めた上に、発動機の出力を750馬力から1000馬力に強化した性能向上型である。しかし、爆弾搭載量増強、防御機関銃・防弾など防御力強化によって、重量が3割も増加したために、最高速力は460キロとSM.79と同等のままだった。その上、重量増加にもかかわらず、主翼面積も62平方メートルのままだったために、運動性が低下したものと思われる。また、SM.79が1000機以上量産され、搭乗員・整備員ともに完熟した運用が可能だったが、エンジン換装の新型SM.84は、最終的には300機程度しか生産されず、部隊配備も遅れて限定されたために、信頼性に不安があった。つまり、既にSM.79の運用に慣れた兵士からは、SM.84への機種変更は、必ずしも好感を持って迎えられたわけではなかったようだ。


3.サヴォイア・マルケッティSM.84カタログ

写真(右)1941年,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.81高速爆撃機/偵察機カタログのカバー:1941年から部隊配備されたSM.84の生産機数は約300機で、SM.79の1,240機に対して僅かである。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


1934年9月28日初飛行のSM.79スパルヴィエーロ(Sparviero)爆撃機の発展型が、サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84は、1940年6月5日初飛行した。1941年から部隊配備されたSM.84の生産機数は約300機で、原型SM.79の1,240機に比して四分の一以下である。


写真(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の正面
:イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


ファシスト独裁イタリアの国籍マークは、垂直尾翼の白十字で、イタリアが第二次大戦に参戦する前は、イタリア三色旗トルコローレの緑・白・赤のを垂直尾翼に描いていた。

図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体の外板の構造(01271番):左上より。イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79やSM.84が装備した12.7 mm (0.5 in)ブレダ(Breda)-SAFAT機関銃のSAFATとは、Società Anonima-Fabbricazione Armi Torino(トリノ兵器工場)の略である。

写真(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体の外板の右側面図:イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機とSM.79爆撃機の諸元比較
全長:17.93 m: 16.2 m
全幅:21.20 m: 20.2 m
全高:4.59 m : 4.1 m
主翼面積:61m2: 61.7 m2
空虚重量:8,846 kg: 7,700 kg
全備重量:13,288 kg: 10,050 kg
エンジン:ピアッジョ P10 RC40 空冷14気筒 1000 hp(排気量38.67L): アルファロメオ AR128 R.C.18空冷星形9気筒861 hp(28.6 L)
最高速力:467 km/h: 460 km/h
実用上限高度:7,900 m: 7,500 m
航続距離:1,830 km: 2,600 km
武装 爆弾1,600kgあるいは航空魚雷 2本: 1,200 kgあるいは航空魚雷 2本
12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃4丁: 12.7 mmブレダ(Breda)-SAFAT機関銃3丁+7.7 mmブレダ(Breda)-SAFA)旋回機関銃
乗員 5名: 6名
生産機数:329機: 1240機

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体の外板の左側面図と乗降用扉・階段の構造図:イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティでレース参加目的で設計開発されたSM.79は、1934年9月初飛行で、出現時には、引込み式降着装置の機体の高性能が際立っていたため、イタリア空軍は爆撃機仕様の開発を指示した。SM.79爆撃機は、1936年に初飛行し、すぐに制式され量産が始まったが、その年に勃発したスペイン内戦に、フランコ将軍の国民戦線・反乱軍に援軍として派遣され、実戦投入された。

他方、後継機のSM.84爆撃機には、このような華々しい活躍の場は与えられなかったが、これは搭乗時期が、1941年以降、イタリアにとって戦局が不利な時期だったことが大きい。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット下方の引込み式爆撃手ゴンドラ銃座の構造図:12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁を装備した。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84爆撃機の防御用機関銃には、環状照準器によって、敵機を狙ったので、複雑な動きをする飛行機から敵機を狙い撃つのは非常に難しかった。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット周囲のガラス風防の部品構造図:正操縦席の左側のガラス風防は、前後の視界を広くとるためにバルジ上に突出している。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット複式操縦席の操縦桿の配置図:イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.89爆撃機のコックピットは複式操縦席で、左が正操縦士、右が副操縦士である。操縦席では、アルファ(ALFA)126 R.C.34空冷星形エンジンをスロットルで調整し、補助翼・昇降舵・方向舵を操縦席から動かして、飛行機を操縦する。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット複式操縦席の座席の部品と構造図(02001番):操縦士の伸長・雑喉によって、操縦席の位置を変更することができるが、飛行中は大きな負荷がかかるので、堅牢な構造となっている。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


方向の姿勢を制御する操縦翼の方向舵(ラダー:rudder)は、垂直尾翼の後縁にあって,コックピット操縦席の方向ペダル(ラダー・ペダル)を踏むことで制御される。右ラダー・ペダルを踏みこむと、方向舵は左に操作され、右向き揚力が発生するので、重心を中心に、機首を左にふるモーメントが生まれ,飛行機は左に旋回する。反対に、左ラダー・ペダルを踏みこむと、方向舵は右に操作され、機首を右にふるモーメントにより、飛行機は右に旋回する。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット下方の引込み式爆撃手ゴンドラの構造図
:爆撃照準器を装備して、目標上空で機体を誘導して、爆弾を目標に命中させる。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット操縦席周囲ガラス風防の配置構造図:イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機コックピット左の正操縦席ガラス風防左側は、バルジ状に突出していて、機首と尾翼方向に前後に良好視界を確保できるように配慮されている。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の主翼の引込み式降着装置・主輪と尾部の固定式尾輪の構造図
:イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


SM.84爆撃機の降着に使用する主輪はゴム車輪で、支柱は両側から支え、着地するときの緩衝装置が支柱に組み込まれている。引込み式の降着装置は、エンジンナセル後方に完全に収容される。


図(上)1943年前半,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79bis スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の機首と主翼に装備されたエンジンの空気取り入れ口(エアインテークの構造図

図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, CATALOGO NOMENCLATORE PER AEROPLANO S. 79 BIS PER MOTORI ALFA 126 R.C.34 Roma 1943・A.XXI引用。


サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79bisもSM.84三発爆撃機も降着に使用する尾輪はゴム車輪で、支柱は一本で、着地するときの緩衝装置が支柱に組み込まれている。固定式の降着装置であるが、尾部カバーの中に主要部は収まっており、ゴムタイヤ主輪の下半分が露出している。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の重心に近い主翼前縁付近に設置された航空燃料タンク16個の配置図
:イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


飛行機の主翼は、飛行機が空を飛ぶ揚力(機体を上方に向ける)を発生させるものだが、主翼には、エンジンを搭載する、燃料タンクを収納するという役割も重要である。主翼は飛行機の重心に位置しているために、そこに重量のあるエンジンと燃料タンクを設けることは、長距離飛行で燃料が消費されても重心位置が変化しないで済むので、飛行機の操縦に好都合である。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の右主翼下面の構造図:後縁には補助翼(マスバランス付き)が備わっている。切り欠きはエンジンナセル・エンジン装着の部分。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。



図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の主翼・前縁フラップの構造図と主翼中央下面の部品図
(03111番):主翼の前縁フラップは、前方に開くことで、主翼との間にすき間(スラット)を作り、楊尾力を高めて、失速を防止する。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


前縁フラップを前方にせり出すことによって、主翼との間に隙間(スラット)を開ける。このような主翼前縁に設けたフラップの操作によって、離着陸時の大迎角の場合に、気流の早期剥離を防止して、揚力係数を高めることで、失速を防止することができる。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の主翼前縁に取り付けられた前縁フラップの構造図:主翼の前縁フラップを前方に開くことで、主翼との間にすき間(スラット)を作り、楊尾力を高めて、失速を防止する。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


飛行機主翼の前縁部に翼に設けられた溝の隙間をスロット(slot)あるいは隙間翼とよぶ。これは、着陸時など、正面からの気流の迎え角(翼型の基準線と翼に当たる気流との相対角度)が大きくなったとき、スロット(slot)を通して、翼下面から上面へ空気が流れ、翼上面の気流の剥離を抑制し、揚力を維持して、失速を防止するための仕組みである。したがって、スロット(slot)高揚力装置といえる。ただし、普通に飛行する場合は、スロットを閉じておかなければならないので、隙間を油圧などによって開閉できる仕組みが必要で、これは補助翼(フラップ)と連動して作動するように配置されている場合が多い。
写真(上)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の主翼前縁フラップとスロット(slot:隙間翼)の開閉図

写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA MARCHETTI" Tipo S. 79 ROMA引用。


主翼前縁部を可動式にして、迎え角が大きくなったとき、空気力学的あるいは油圧を利用して前下方へ張り出して隙間を設けることもできる。前方に張り出す部分を前縁フラップというが、ドイツ語で前縁スラット(slat:鎧戸)ともいう。

スラット(slat)もスロット(slot)も、失速を遅らせる装置であり、翼面中に、翼断面の入射角を小さくした隙間を開けるものであり、同じ機能である。つまり、スラットは主翼との間に隙間スロット(細長い隙間)を作り出すものであるから、事実上、両者は同じものみなすことができる。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の右主翼後縁に取り付けられた補助翼の構造図:主翼の前縁フラップを前方に開くことで、主翼との間にすき間(スラット)を作り、楊尾力を高めて、失速を防止する。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


高速飛行中に翼面または舵面の圧力中心が後方に移ると、翼面や舵面が曲がったり、捩れたりするが、これによって振動が生じて、翼が震えるフラッター(flutter)現象が生じる。そこで、舵面のフラッターを防止するために、補助翼のヒンジ(留め金)前方にマス・バランスとして釣り合い重りを装着して、補助翼面の重心とヒンジが一致するように配慮する。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の尾翼の構造図
:双尾翼式なので、垂直尾翼が2枚ある。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


垂直尾翼の後縁の方向舵(ラダー:rudder)は、機首を左右にふり、方向の姿勢を制御する操縦翼である。方向舵の操作は,コックピット操縦席の方向ペダル(ラダー・ペダル)を踏むことで制御する。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の垂直尾翼(双尾翼式)後縁に取り付けられた方向舵(ラダー:rudder)の構造図:機首の左右方向の姿勢を制御する。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


右ラダー・ペダルを踏みこむと、方向舵は左に操作され、右向き揚力が発生するので、重心を中心に、機首を左にふるモーメントが生まれ,飛行機は左に旋回する。反対に、左ラダー・ペダルを踏みこむと、方向舵は右に操作され、機首を右にふるモーメントにより、飛行機は右に旋回する。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の尾翼の部品構造図
:水平尾翼後縁の昇降舵と垂直尾翼後縁の方向舵は描かれていない。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。



図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の水平尾翼後縁の昇降舵の部品構造図
:フラッターを防止するマスバランスが取り付けられている。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


水平尾翼の後縁には、昇降舵が、垂直尾翼の後縁には方向舵があって、これら動翼は、操縦席の操縦桿と足元の操縦ペダルによって制御される。

飛行機の尾翼にある昇降舵を下げると、水平尾翼に上向きの揚力がが発生する。飛行機の尾部に上向きの揚力が発生する。つまり、飛行機の重心より後方で上向きの力が作用して、飛行機は機首下げ方向に動く。したがって、水平尾翼が上がることで、機首が下向きになり、下降する。反対に、昇降舵を上げると、水平尾翼が下がり、機首が下向きになり、上昇する。飛行機を操縦するのに操作する方向舵や昇降舵を操舵翼と呼ぶ。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の左右主翼後縁に取り付けられる補助翼と補助翼先端に取り付けられたマス・バランス(mass balance)の構造図
(06721番・06821番):マスバランスは、翼の振動(フラッター)を防止する目的で取り付けられるバランス錘である。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


翼端近くの補助翼下面にマスバランスが突出型重りとなって取り付けられているが、これは飛行中に翼面や舵面の圧力中心が後方に移ると、翼面や舵面が曲がったり、捩れたりするが、これによって振動が生じて、翼が震えるフラッター(flutter)現象が生じる。翼が振動するフラッターを防止する役割がある。

図(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の左右主翼後縁に取り付けられる補助翼と補助翼先端に取り付けられたマス・バランス(mass balance)の構造図(07021番):
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO S. 79 DA BOMBARDAMENTO ROMA 1938・A.XVI引用。


主翼や胴体に用いられた羽布は、下塗りハケ 1 回・吹付 2 回,中塗り吹付 1 回,上塗り吹付 2 回,仕上研磨などの工程があった。但し,この木製枠組式胴体の時でも、接合金具に軽金属が使用されていた。

飛行機の操縦桿を押して尾翼後縁の昇降舵を下げると、水平尾翼に上向きの揚力がが発生する。こうして、飛行機の尾部に上向きの揚力が発生すれば、飛行機の重心より後方が上向きとなり、機首が下がって下降する。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の機首エンジン取付け架とカウルフラップの構造図
:エンジンカウリングには、シリンダーからの排気を放出する排気管があり、エンジン冷却に役立つカウルフラップもついている。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機は、ピアッジョ(Piaggio)P.XI RC.40 P10 RC40 空冷14気筒エンジン746 kW (1,000 hp)3基を搭載し、SM.79よりも2割の出力強化となった。最高速力は、467 km/h (290 mph)/5,000 m (16,400 ft)と、原形のSM.79と大差ない水準だが、これは回転銃塔(ターレット)の設置など防御兵装強化、搭乗員の防弾板、燃料タンクの防弾などで重量が増加したためである。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の機首エンジンカウリングの先端部と中間部の構造図
:エンジンカウリングには、集合排気管を通るための穴が開いている。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。



図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の機首エンジンカウリングの先端部と中間部の構造図
:エンジンカウリングには、集合排気管を通るための穴が開いている。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット操縦席と胴体中央部の通信士席の防弾装甲版の配置図:イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面の爆弾倉扉の構造図:扉は、シャッターのような蛇腹式であり、巻き取られることで、爆弾倉の扉が開放される。この蛇腹式は、空気抵抗の少ない爆弾倉の開閉方法である。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面の蛇腹式爆弾倉扉の巻取り・開放状態の構造図:扉は、シャッターのような蛇腹式であり、巻き取られることで、爆弾倉の扉が開放される。この蛇腹式は、空気抵抗の少ない爆弾倉の開閉方法である。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面の爆弾倉扉の構造図:扉は、シャッターのような蛇腹式であり、空気抵抗の少ない開閉方法を採用している。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。



4.サヴォイア・マルケッティSM.84マニュアル

写真(右)イタリア航空省公式サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機マニュアルのカバー:イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


マニュアル(manual)とは、
1) 飛行機・機械から道具・アプリケーションまでの使用説明書であり、取扱や手引きとして用いられる、
2) 操作・生産工程など作業手順を説明するが、写真・図解などを多用して、理解を円滑に進める、
という二つの目的がある。

他方、カタログは、取引相手・購入者などに対する飛行機・機械から道具・アプリケーションまで、機能を説明し、商品の性能を誇示する説明書である。

しかし、マニュアルとカタログを厳格に区別することはできない。マニュアルがカタログの役割を担い、マニュアルがカタログの役割を担うことがあるからである。

ファシスト独裁国家イタリアの国籍マークは、主翼上面と下面にファッシ(束ねた武器)、垂直尾翼にイタリア軍の国籍マークは、1940年6月の第二次世界大戦に参戦前までは、緑・白・赤の三色旗トルコローレを派手に描いた。しかし、1940年6月にイタリアが第二次世界大戦に参戦すると、敵から発見されやすい派手な三色旗の国籍マークは廃止され、白十字に塗り直された。ただし、当初は三色のトルコローレ塗分けが残されたまま、白十字に変更されていたようだ。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の側面図と正面図(図1と図2):
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機の諸元
全長:17.525m
全高:5.420m
胴体尾翼全高:3.040m
全幅:21.200m
降着装置の主輪間隔:5.200m
引込み式降着装置
3翅金属プロペラ
1940年6月5日初飛行
1941年から部隊配備
生産機数:約300機

図(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の側面図と正面図: サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機は、引き込み式降着装置を装備しており、主輪はエンジンナセル後方に完全に収納される。SM.7911の尾輪は固定式で尾部カバーから半分露出している。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA MARCHETTI" Tipo S. 79 ROMA引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機と原型のSM.79爆撃機の諸元比較
全長:17.93 m: 16.2 m
全幅:21.20 m: 20.2 m
全高:4.59 m : 4.1 m
主翼面積:61m2: 61.7 m2
空虚重量:8,846 kg: 7,700 kg
全備重量:13,288 kg: 10,050 kg
エンジン:ピアッジョ P10 RC40 空冷14気筒 1000 hp(排気量38.67L): アルファロメオ AR128 R.C.18空冷星形9気筒861 hp(28.6 L)
最高速力:467 km/h: 460 km/h
実用上限高度:7,900 m: 7,500 m
航続距離:1,830 km: 2,600 km
武装 爆弾1,600kgあるいは航空魚雷 2本: 1,200 kgあるいは航空魚雷 2本
12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃4丁: 12.7 mmブレダ(Breda)-SAFAT機関銃3丁+7.7 mmブレダ(Breda)-SAFA旋回機関銃
乗員 5名: 6名
生産機数:329機: 1240機

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の上面図(図3):
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機の諸元
発動機:ピアッジョ P10 RC40 空冷14気筒エンジン3基搭載の三発機
主翼:翼平面形はテーパー翼;翼弦長が直線形状に近い直線先細翼で単葉低翼式。
尾翼:双尾翼式
水平尾翼長:6.580m

図(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の上面図:コックピット後上方にSM.79にはなかった回転銃塔(ターレット)を設置し、そこに12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁を搭載している。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の主翼と尾翼は、前作のSM.73輸送機の形状と酷似している。ただし、エンジンの出力強化し、固定式ではなく引込み式の降着装置を採用した。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体内部構造の側面図;
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


1940年6月5日初飛行のS.M.81は、ちょうどイタリアが第二次世界大戦に参戦した時期に開発された機体であり、翼1941年よりイタリア空軍に部隊配備された。航空省の公式カタログ・マニュアルが1941年に作成、刊行されているされている。そして、これは、非参戦国として輸出や販売促進のための利用も踏まえて編集されていたようだ。公式カタログの刊行年月は、西暦でもファシスト暦で記載されているが、公式マニュアルの刊行年は不詳である。

ただし、掲載された写真のイタリア機の国籍マークは、第二次世界大戦にイタリアが参戦する1940年6月より前の華麗なイタリア三色旗トルコローレ緑白赤の縦縞ではなく、参戦後の白十字である。したがって、公式マニュアルの作成時期は、1940年6月以降と推計できる。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の電線の配線図:エンジン制御・降着装置の制御、航空灯、航空写真機の制御、計器盤のランプ・照明などに電気を使用した。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


写真(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット操縦席計器盤
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


写真(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット
左側の主操縦席左右に正副操縦士が並ぶ複式操縦装置とそのための2組の計器が並んでいる計器盤。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


写真(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット右側の副操縦席
左右に正副操縦士が並ぶ複式操縦装置とそのための2組の計器が並んでいる計器盤。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


写真(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット操縦席足元の操縦ペダルの構造図
左右に正副操縦士が並ぶ複式操縦装置とそのための2組の操縦ペダルがあり、垂直尾翼後縁の方向舵など動翼を制御する。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機のコックピット操縦席足元には、操縦ペダルがある。この左ラダー・ペダルを踏みこむと、方向舵は右に動き、重心より後方の尾部を左に、機首を右にふるモーメントが作用することによって、飛行機は右に旋回する。操縦場樽は主に機体の左右の動きを制御する操縦装置である。当時は、足や腕の動きを動力補助するパワーはなかったので、操縦には体力を消耗した。現代の自動車には、パワーステアリング(動力付きハンドル)があるので、10トン以上の大型トラックでも非力な女性でも運転することは容易である。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体の金属鋼管骨組みの構造
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機の胴体を支える金属鋼管骨組みは、SM.79と比較すると、胴体後上方にフレームが追加され、爆弾倉と胴体下方ゴンドラ銃座に切り欠きがある。これは、爆弾倉の形状が変化し防御用機銃座も形状が変更されたためである。

図(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の金属鋼管枠組みの機体構造図:主翼部分には大きな切り欠きがあるが、胴体中央下面は、爆弾を搭載する爆弾倉が設けられる。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO S. 79 DA BOMBARDAMENTO ROMA 1938・A.XVI引用。


鋼管溶接構造によって製造された鋼管胴体(steel tube fuselage)は、鋼管溶接胴体(welded steel tube fuselage)であり、それ以前の木製枠組式胴体よりも堅牢で同じ強度を軽量で達成することができる。また、鋼管溶接胴体の外板は、ジュラルミンなどの軽金属製である。以前は、翼や機体の表面には幅 1m 当り抗張力1000kg 以上の強度を有する木綿や麻製の羽布が貼らていたが、これは軽量であり、その表面にはニス,ラック類の混合塗料による塗装が施されたので、低速な飛行機には十分だった。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の主翼のガソリン燃料タンク上面図
:燃料タンクは機体・主翼の重心付近にあり、燃料の消費によって重心位置が大きく変わらないように配慮された設計になっている。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機の燃料タンクは、重心近傍の主翼と胴体に16個が設置された。このうち、機首の発動機には、燃料タンク6個 1,070 L(283ガロン)が充てられ、両翼の発動機には、各々5個の燃料タンク1,095 L(289ガロン)が充てられる。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の主翼の構造図
:エンジンナセルに切り込みが左右2カ所、中央に胴体の切込みが開いている。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84は、主翼後縁の補助翼が胴体近くまで伸びて、SM.79のように切り欠きがない。SM.84は、ピアッジョ P10 RC40 空冷14気筒エンジン搭載で、SM.79はアルファ・ロメオ126 R.C.34空冷星形9気筒エンジン搭載で、この発動機の違いのためか、主輪降着装置の構造が異なるためであろう。中央は胴体の切り欠きがあるのは同じである。ピアッジョ P10 RC40 空冷14気筒エンジン搭載のSM.84と異なって、主翼後縁にも切り欠きがある。


写真(上)1943年前半,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79bis 三発爆撃機の左右一体型の主翼
:アルファ(ALFA)126 R.C.34空冷星形エンジンを左右主翼に搭載するのでその切り欠きがある・中央は胴体の切り欠きである。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, CATALOGO NOMENCLATORE PER AEROPLANO S. 79 BIS PER MOTORI ALFA 126 R.C.34 Roma 1943・A.XXI引用。



図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の主翼後縁の補助翼の構造図
:フラッターを防止するマスバランスが取り付けられている。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


方向舵(ラダー:rudder)とは、機首を左右にふり、方向の姿勢を制御する操縦翼で、垂直尾翼の後縁に取り付けられている。方向舵の操作は,コックピット操縦席の方向ペダル(ラダー・ペダル)を踏むことで制御する。右ラダー・ペダルを踏みこむと、方向舵は左に操作され、右向き揚力が発生するので、重心を中心に、機首を左にふるモーメントが生まれ,飛行機は左に旋回する。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の引込み式降着装置の車軸に掛ける牽引索の取付け図:発動機を稼働しないで機体を陸上で移動するには、牽引車を使用するが、その牽引用のケーブルを主輪の車軸に取り付ける。
イタリア航空省公式カタログ Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。



図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の左主翼付け根の照明灯と主翼先端のピトー管の構造図
:ピトー管は2本の管の間の流する機体の圧力から速力を推計する計測器である。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。



図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の双尾翼の概観図と構造図

イタリア航空省公式マニュアルSavoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


コックピットの左ラダー・ペダルを踏みこむと、方向舵は右に動き、重心より後方の尾部を左に、機首を右にふるモーメントが作用することによって、飛行機は右に旋回する。

飛行機の尾翼にある昇降舵を上げると、水平尾翼が下がり、機首が下向きになり、上昇する。飛行機を操縦するのに操作する方向舵や昇降舵を操舵翼と呼ぶ。

飛行機の尾翼にある昇降舵を下げると、水平尾翼に上向きの揚力がが発生する。飛行機の尾部に上向きの揚力が発生する。つまり、飛行機の重心より後方で上向きの力が作用して、飛行機は機首下げ方向に動く。したがって、水平尾翼が上がることで、機首が下向きになり、下降する。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の爆弾倉の内部構造図(図6)と胴体後下方ゴンドラ後端、12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁を取り付ける機銃座の構造図(図5)
:ピトー管は2本の管の間の流する機体の圧力から速力を推計する計測器である。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


写真(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の機首・コックピット・胴体後方の構造図;コックピットの下面には、引込み式の爆撃照準器を装着するゴンドラ(24)、コックピット後上方の12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁搭載の回転銃塔、胴体後方左側面の昇降扉、胴体後下方ゴンドラ式の12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)旋回機関銃座、航空写真機、尾輪が描かれている。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。



図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体後方下に取り付けられた航空写真機の配置図と航空写真機OMI A.P.R 87(右)の取付け図

イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。



図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の航空写真機の制御装置
:胴体後方下面に取り付けた航空写真機を操作する。航空写真は、偵察、地図作成、戦果確認などに使用された。
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図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。



写真(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機コックピット後上方に設けられた12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁装備の回転銃座(ターレット)

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図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84の回転銃塔(ターレット)には12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁が搭載されているが、重量バランスと飛行中の風圧バランスの調整のために、銃身と同じ重さ・形状のカウンターバランスが取り付けられている。また、このカウンターバランスは、銃身のように見えるので、攻撃してくる敵機には、2丁の機関銃が搭載されているように見えて、威嚇効果があった。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機コックピット後上方に設けられた12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁装備の回転銃座(ターレット)の内部構造と回転銃座(ターレット)据え付け場所

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図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機は、カント(Cant)Z.1007爆撃機と同様に、回転銃塔デルタ(Delta)ターレットに、12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁を装備し、弾薬350発をベルト給弾し、胴体後下方のゴンドラ、胴体後方左右側面に各々1丁の12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃を装備した。装備された弾薬は1丁当たり120発入りの箱形弾倉6個である。


図(上)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の銃座構造図
:コックピット後上部に前方12.7mmブレダ(Breda)-SAFA固定機関銃、胴体中部に後上方12.7mmブレダ(Breda)-SAFAT旋回機関銃、胴体後下方バルジに12.7mmブレダ(Breda)-SAFAT旋回機関銃が各々1丁ずつ配備されている。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO S. 79 DA BOMBARDAMENTO ROMA 1938・A.XVI引用。


1938年という早い段階では口径7.62mm、7.7mm、7.92mmクラス機関銃が主流であり、12.7mmブレダ(Breda)-SAFA機関銃を装備したサボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の防御力は、強力だった。 ただし、機首にエンジンを搭載したために、コックピット後上方に12.7mmブレダ(Breda)-SAFA前方固定機関銃を装備したが、このような前方固定機関銃の装備方法は、SM.79だけであり、その後も踏襲されずに終わった。

サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機のコックピット後上方には12.7mmブレダ(Breda)-SAFA前方固定機関銃1丁が装備されているが、その照準は操縦席前方に環状照準器を降ろして行う。ただし、環状照準器を常時降ろしておくと飛行中の視界を妨げることになるので、使用するとき以外は、照準器は上にあげてよけて置いてあった。

12.7mmブレダ(Breda-SAFAT)機関銃の原型は、アメリカのブローニングM2重機関銃であるが、日本陸軍の12.7ミリホ103航空機関銃と同じく、実包は、ブローニングM1919重機関銃7.62x63mmは、7.7x56mmR(.303ブリティッシュ弾)にランクダウンされ、ブローニングM2重機関銃12.7x99mmは12.7x81mmSR(.50ブリティッシュ弾)にやはりランクダウンされ、軽量化されたものの、射程、弾道安定性、破壊力は原型に劣っている。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84爆撃機胴体後方左右に設けられた12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁装備の側方旋回銃座、シャッター式銃眼閉鎖状態(左)とシャッター式銃眼開放状態(右)の内部構造
:弾薬を発射した後に空の薬莢が排出される。排出された空薬莢が機内に散乱しないように、バケツ上のケースに入れて回収する。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機の12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃は、12.7 mmブレダ(Breda)-SAFAT機関銃よりも新しい設計で、発射速度も高くなったが、信頼性の面では劣っていたようだ。また、コックピット後上方の回転銃塔は、後方と前上方を射撃することは可能だったが、機首のプロペラ圏内は、プロペラ同調装置がないために射撃できなかった。同じ三発機のSM.79は、コックピット後上方にバルジを設けて12.7 mmブレダ(Breda)-SAFAT固定機関銃1丁を装備したが、このバルジを撤去して設置した回転銃塔は、位置が低かったために、機首のプロペラ圏内を通した前方射撃は不可能だったのである。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機胴体後方左右に設けられた12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁装備の側方旋回銃座と箱形弾倉
:箱形弾倉の場合は、弾薬を発射した後に空の薬莢が、弾倉に併設されている空薬莢収納庫に排出される。排出された空薬莢は、そのまま撃ち尽くした弾倉と一体化しているので、弾倉を交換して弾丸を補給することができる。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機胴体後方左右にある側方銃座は、12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁が搭載されている。飛行中の空気抵抗減少とキャビン温度の低下を防ぐために、銃座にはシャッター蛇腹式の銃眼があり、開閉が自由にできる。またSM.84は、爆弾倉扉にもシャッター蛇腹式を採用している。


写真(上)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の胴体後方側面の7.7mmブレダ(Breda)-SAFA旋回機関銃銃座の内部と胴体後方下面・側面銃座の外観:
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA MARCHETTI" Tipo S. 79 ROMA引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機の胴体後方左右には12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁装備の側方旋回銃座が設けられている。原型SM.79bis爆撃機の胴体後方の側方銃座は、7.7mmブレダ(Breda)-SAFA旋回機関銃1丁だったから、口径の上で防御力は強化されている。

SM.84側方銃座では、この機銃には、小型の箱形弾倉から給弾ができるが、弾薬を射撃後には、空の薬莢が残り、弾倉に併設されている空薬莢収納庫に排出される。排出された空薬莢は、そのまま撃ち尽くした弾倉と一体化しているので、弾倉を交換すれば、弾丸を補充することができる。空薬莢を回収するのは、
1)機内に空薬莢が散乱して搭乗者や飛行操作の支障になる、
2)真鍮を含む希少金属をリサイクルする、
という2目的がある。


写真(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機胴体後下方のゴンドラ式機関銃座の構造図
:ゴンドラ式の後下方銃座には12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)旋回機関銃1丁が装備されている。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


イタリアでは、7.7mm/12.7mmブレダ(Breda)-SAFA機関銃の開発以前は、フィアットが機関銃生産を独占的に受注していたが、第二次大戦前には、ブレダ-SAFAT(Breda-SAFAT)でもイタリア軍の機関銃が量産されるようになった。

写真(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の胴体後下面ゴンドラ(ナセル)に装備された12.7mmブレダ(Breda)-SAFA旋回機関銃の配置図
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA MARCHETTI" Tipo S. 79 ROMA引用。


12.7mmブレダSAFAT機関銃の諸元
開発時期 1935年
重量 29kg
弾丸 12.7x81mmSR弾(34.2g)
口径 12.7mm(0.50in)
発射速度 700発/分
575発/分(プロペラ同調装置作動の場合)
初速765m/s(12.7mm)


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機胴体後下方のゴンドラ式12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃座の構造図
:12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃の射撃後に排出される空薬莢は、ゴンドラに設けられたパイプ路通して機外に廃棄される。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


フィアット子会社のSAFATSocietà Anonima Fabbrica Armi Torino)が、ジョヴァンニ・アニェッリ(Giovanni Agnelli)によってブレダに売却されており、フィアットの技術や生産方式は、ブレダに引き継がれている。こうして、イタリアの機関銃は、フィアットではなく、ブレダ-SAFAT(Breda-SAFAT)が担うことになった。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の機首下面に設けられた引込み式爆撃手席ゴンドラの構造図と胴体後下方のゴンドラ式機関銃座の構造図
:ゴンドラ式銃座には12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁を装備。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


機首にエンジンを搭載した三発機のSM.79とSM.84爆撃機は、機首先端に爆撃手席を設けることができないために、コックピット前下面に張り出しバルジを設けて、そこに爆撃手席を置いた。したがって、視界は限定されてしまった。

サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体後下方ゴンドラ式機関銃座には、12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁が装備されている。機銃が射撃された後には、空薬莢が排出されるが、これはゴンドラに設けられたパイプ路通して機外に落下、廃棄される。

機銃弾薬を機関銃の薬室に装填するには、大型機関銃の場合、人力で弾薬を送り出すスプリングを圧縮することは困難である。そこで、操縦席後方に搭載した圧搾空気ボンベから圧搾空気を注入して、機関銃のスプリングを圧縮して、機関銃の薬室に弾薬を装填する。

写真(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の爆弾投下レバー制御盤:右から第1番から第14番まで14本のレバーがあって、1個ずつ爆弾懸架の開放に接続されている。
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サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機の爆弾投下制御盤には、投下用レバー14本が並んでおり、右端1番から左端14番までの番号が付いている。

右の2・3番と左の12・13番は500キロ、250キロ、100キロ爆弾用のレバー、右端1と左端11番は250キロ、100キロ爆弾用、中央の4番から10番までが100キロ爆弾用の制御レバーである。

合計14か所爆弾懸架があるので、対応するレバーも多数あるが、接近しているので、同時に操作し、同時に投下することができる。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面の爆弾懸架・投下装置の取付け基盤構造図
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


1930年代から双発機、三発機による魚雷攻撃を準備していたイタリア空軍だったが、1941年12月に太平洋戦争が勃発すると、日本海軍攻撃機による雷撃が多大の戦果を挙げたことにより、イタリア空軍も改めて雷撃機の有効性に注目した。そして、地中海方面の艦船攻撃にSM.79雷撃機を使用し、後継機SM.84も雷装が可能だった。しかし、1942年後半、制空権を失った状況で、三発機による低空での魚雷攻撃は、損害が大きくあきらめざるを得なくなった。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面の500キロ爆弾懸架取付け部の構造図:基部に、爆弾の重量・個数に応じて、爆弾懸架(爆弾ラック)を装着する。そして、機内の爆弾制御投下盤にある爆弾投下レバーを引いて各々の爆弾を投弾することができる。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面の250キロ、500キロ爆弾、800キロ航空魚雷の懸架装置(ラック)の取付け構造図:制御盤にある投下レバーで制御、投弾する。
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サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/雷撃機の胴体中央部の爆弾倉に、大型の爆弾懸架(爆弾ラック)2基を取り付けることで、250キロ爆弾か500キロ爆弾を懸架できた。さらにこの懸架を胴体下面に直接取り付ければ、800キロ航空魚雷2本を搭載することもできた。制御盤の投下レバーで魚雷を投下するのは、爆弾を投下するのと同じ仕組みである。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面の500キロ爆弾2発の懸架取付け構造図
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図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機は、胴体中央部の爆弾倉基盤に大型爆弾懸架(爆弾ラック)を装着して、2発の500キロ爆弾を懸架する。そして、目標上空で制御盤の爆弾投下レバーを引いて、投弾する。爆弾には、機体の振動で大きく揺れることがないように、胴体の中央部にワイヤー2本が巻かれている。投下時に、このワイヤーも解除される。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面の500キロ爆弾あるいは250キロ爆弾用の懸架(ラック)取付金具(トラバース)の構造図(上)と100キロ爆弾あるいは50キロ爆弾の懸架(ラック)の上面構造図(下):胴体下面爆弾倉に取付金具を設置し、そこに爆弾懸架装置(爆弾ラック)を取り付ける。そして、制御盤にある投下レバーで制御、投弾する。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/雷撃機の胴体中央部の爆弾倉下面にある基盤に、取付金具を設置し、そこに大型爆弾用あるいは小型爆弾用の爆弾懸架装置(爆弾ラック)を設置する。そして、制御盤にある投下レバーで制御、投弾する。

250キロ爆弾用の懸架(ラック)1式で250キロ爆弾3発が、100キロ爆弾用の懸架(ラック)1式で100キロ爆弾4発が搭載できる。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面の100キロ爆弾あるいは50キロ爆弾用懸架(ラック)の構造図
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機の爆弾層にセットされる小型爆弾懸架(爆弾ラック)一式には、上部に3発、下部に2発、合計5発の100キロあるいは50キロ爆弾を吊るすことができる。目標上空で制御盤にある投下レバーで制御、投弾する。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面の250キロ爆弾3発の爆弾懸架(爆弾ラック)取付け構造図:制御盤にある投下レバーで制御、投弾する。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機は、胴体中央部の爆弾倉基盤に大型爆弾懸架(爆弾ラック)を装着して、3発の250キロ爆弾を懸架する。そして、目標上空で制御盤の爆弾投下レバーを引いて、投弾する。250キロ爆弾には、機体の振動で大きく揺れることがないように、胴体の中央部にワイヤー2本が巻かれている。投下時に、このワイヤーも解除される。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面に取り付けられた100キロ爆弾あるいは50キロ爆弾用の爆弾懸架(爆弾ラック)取付け構造図:爆弾投下レバーで制御、投弾することができる。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機の胴体中央の爆弾倉基盤には、100キロ爆弾あるいは50キロ爆弾用の爆弾懸架(爆弾ラック)がセットされ、そこに懸架一式で4発の爆弾を吊り下げることができる。

SM.79爆撃機では、爆弾弾頭を下向きにした縦型の爆弾筒が設けられていたが、後継機のSM.84では爆弾縦置きの爆弾筒は完全に廃止され、爆弾横置きの爆弾懸架(爆弾ラック)が装備されるようになった。

図(右)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の胴体中央下面の100キロ爆弾あるいは50キロ爆弾8発の懸架取付け構造図:爆弾投下レバーで制御、投弾することができる。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機は、胴体中央部の爆弾倉基盤に小型爆弾懸架(爆弾ラック)を装着して、1式で5発の50キロ爆弾あるいは100キロ爆弾を吊るし、懸架2式で合計10発を懸架する。そして、目標上空で制御盤の爆弾投下レバーを引いて、投弾する。250キロ爆弾には、機体の振動で大きく揺れることがないように、胴体の中央部にワイヤー2本が巻かれている。投下時に、このワイヤーも解除される。


写真(上)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の胴体中央部の爆弾搭載筒と爆弾引上げ用滑車式懸架装置:爆弾搭載筒には、爆弾が、頭部を下にして縦型に搭載される。筒の上部には、爆弾を引き上げる滑車と鋼索がついている。
写真は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA MARCHETTI" Tipo S. 79 ROMA引用。



図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の機首と主翼のエンジン取付け架(金属鋼管製)の構造図とエンジン排気を集める集合排気管の構造図
:エンジン取付け架や集合排気管の基本構造は、SM.82の金属製鋼管のほうが原型SM.79よりも堅牢にできている。エンジン取付け架の基盤は、SM.81では大きな四角であるが、原型SM.79では小型の円形である。
イタリア航空省公式マニュアル Savoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


図(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の機首のエンジン取付け架(金属鋼管製)の構造図:エンジン取付け架や集合排気管の基本構造は、SM.82の金属製鋼管のほうが原型SM.79よりも堅牢にできている。エンジン取付け架の基盤は、SM.81では大きな四角であるが、SM.79では小型の円形である。

図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO S. 79 DA BOMBARDAMENTO ROMA 1938・A.XVI引用。


イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の装備したアルファロメオ126 RC 34 型空冷星型9気筒エンジンは毎分2,185回転で離昇出力780 馬力,正規出力は高度3,400 m, 2,300回転で750 馬力, 最大出力は高度3,500 m, 2,415回転で780 馬力である。

SM.79の装備したアルファロメオ126 RC 34 はイギリスのブリストル・ペガサスが原型で、このを3基搭載し、金属製3翅可變ピッチ・プペラペラ3基を駆動する。


図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の主輪の引込み式降着装置の構造図
:エンジン取付け架や集合排気管の基本構造は、SM.82の金属製鋼管のほうが原型SM.79よりも堅牢にできている。エンジン取付け架の基盤は、SM.81では大きな四角であるが、SM.79では小型の円形である。
イタリア航空省公式マニュアルSavoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


飛行機が空から地上に着地するときに、ゴム主輪が接地時に大きな衝撃を受けるので、衝撃を緩和する装置がついている。ゴム主輪のついた脚を支える支柱ごとエンジンナセル効能の収納庫に引込んで、カバーで覆って空気抵抗の減少を企図している。


図・写真(上)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機の主輪構造図と主輪収納部の構造図

イタリア航空省公式マニュアルSavoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。



図(上)1941年,イタリア、サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機/偵察機の主輪の引込み式降着装置の構造図
:エンジン取付け架や集合排気管の基本構造は、SM.82の金属製鋼管のほうが原型SM.79よりも堅牢にできている。エンジン取付け架の基盤は、SM.81では大きな四角であるが、SM.79では小型の円形である。
イタリア航空省公式マニュアルSavoia Marchetti S.M. 84 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO "SAVOIA-MARCHETTI" TIPO S.M.84 TRIMOTOE VELOCHE DA BOMBERDAMENT VELOCHE E RICOGNIZIONE SAVOIA-MARCHETTI引用。


サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84爆撃機のコックピットには、正副操縦士が座る並列複式操縦装置が備わっている。SM.79は左右の操縦桿は切り替え式で、操縦士の位置は動かないので、左右の操縦士の計器は原則として同じ配置である。他方、SM.84では、操縦桿・操縦ペダルは正副操縦士のために2組が用意されていた。

図(右)1937-1938年頃,イタリア空軍サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.79 スパルヴィエーロ (Sparviero:ハイタカ)三発爆撃機胴体後端の固定式尾輪の構造図:重量の重い機体では、尾輪にも着陸時に衝撃があるので、重量軽減のための簡単な緩衝装置を装備している。

図は、MINISTERO DELL' AERONAUTICA, AEROPLANO S. 79 DA BOMBARDAMENTO ROMA 1938・A.XVI引用。


サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.73輸送機、S.M.81ピピストレッロ (Pipistrello:蝙蝠)、SM.79 スパルヴィエーロ爆撃機、SM.84爆撃機は、尾輪式降着装置だったのに対して、アメリカのノースアメリカンB-25爆撃機、ダグラスDC-4E、DC-4輸送機は、首輪式(前輪式)降着装置だった。飛行機の離着陸は、視界を確保する、揚げ角の微調整が不要であるという点で、尾輪式よりも主輪式のほうが操縦が容易である。ただし、降着装置を簡略化するには、首輪式よりも尾輪式のほうが軽量化できる。


5.サヴォイア・マルケッティSM.83輸送機

写真(右)1937年10月2-17日,イタリア、ミラノ・航空展示会、サヴォイア・マルケッティ SM.83輸送機:民間輸送機SM.79は軍用機に改造され量産されたが、これを再び輸送機仕様にしたのが、SM.83三発輸送機である。
Fiera di Milano - Salone internazionale aeronautico 1937 - Settore italiano Non identificato
Autore: Non identificato (prima metà sec. XX), fotografo principale Luogo e data della ripresa: Milano (MI), Italia, 02/10/1937 - 17/10/1937
Note: In primo piano alcuni visitatori nel settore italiano del Salone. Sullo sfondo l'aereo Savoia Marchetti SM 83 (Società idrovolanti Alta Italia-SIAI).
写真は,LombardiaBeniCulturali Collocazione: Milano (MI), Archivio Storico Fondazione Fiera Milano, fondo Fondo Fiera campionaria, P_1937_SA_175引用。


サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM-83は、全く新しい機体のように、形式名称は新規だが、主翼・尾翼の構造は原型のSM.79を流用して、発動機も同じアルファ・ロメオ126RC34(750馬力)3基である。イタリアにおける民間空路の需要は大きくなかったため、乗客数を増やすよりも、室内居住性の向上と高速化に重きを置いた高速輸送機として、小改造によって、イタリアの航空技術の優秀性を世界に喧伝すことを選んだのである。

サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM-83輸送機の量産は、大戦前に43機であり、これにはイタリア空軍の発注13機も含まれる。しかし、イタリア以外にも、ベルギーのサベナ国際航空が4機を購入、ベルギー本土とアフリカ植民地領コンゴとの輸送用に使用した。また、ルーマニアも、民家航空用に3機を購入した。


6.サヴォイア・マルケッティSM.75三発輸送機

写真(右)1939年頃,イタリア半島南端、タラント=グロッターリエ飛行場(Taranto Grottaglie Airport )未舗装滑走路で待機するイタリア航空(アラリットリオ:Ala Littoria)サヴォイア・マルケッティ(Savoia Marchetti)SM 75輸送機(HA-SMA):後方には、かまぼこ型の飛行機格納庫がある。
Magyar: Olaszország Grottaglie repülőtér, a Malert Savoia - Marchetti SM-75 utasszállító repülőgépe 1939
Date 1939 Source FOTO:Fortepan — ID 39327: Home pagePictureInformation page Author Hídvégi Zoltán.
写真はWikimedia Commons, Category:Savoia-Marchetti SM.75 File:Savoia-Marchetti S.M.75.jpg引用。


サヴォイア・マルケッティSM 73輸送機の後継機が、同じ会社のサヴォイア・マルケッティ(Savoia Marchetti)SM 75輸送機であり、旅客と貨物の双方に利用する民間機として、イタリア航空(アラリットリオ:Ala Littoria)の要望に応えた機体で、設計はアレッサンドロ・マルケッティ技師である。前作のSM.73は、固定脚だったが、後継機SM.75では空気抵抗を減少させ、より高出力のエンジンを搭載して、引込み脚の降着装置を備えた。しかし、機体の基本構造は、SM.73と同じく軽量化を優先し、SM.75でも金属鋼管フレームの骨格に羽布張り、合板の胴体・主翼表面のつくりとした。

サヴォイア・マルケッティ Savoia Marchetti SM 75 三発輸送機の諸元
乗員Crew: 4名+銃手1名
乗客: 24 名
全長Length: 21.594763 m (70 ft 10.1875 in)
全幅Wingspan: 29.69 m (97 ft 5 in)
全高Height: 5.0991 m (16 ft 8.75 in)
主翼面積Wing area: 118.55 m2 (1,276.1 sq ft)
空虚重量Empty weight: 9,480 kg (20,900 lb) ** (with Piaggio engines 9,779.5 kg (21,560 lb))
総重量Gross weight: 14,470 kg (31,900 lb) ** (with Piaggio engines 14,769 kg (32,560 lb))
発動機:アルファロメオ(Alfa Romeo)126 R.C.34空冷星形9気筒エンジン560 kW (750 hp)3基
ピアッジョ(Piaggio) P.XI R.C.40空冷星形14気筒エンジン(1000hp)3基
性能Performance
最高速力Maximum speed: 369 km/h (229 mph, 199 kn)
2基稼働 245 km/h (152 mph)
巡航速力Cruise speed: 325 km/h (202 mph, 176 kn)
航続距離Range: 2,279 km (1,416 mi, 1,230 nmi)
実用上昇限度Service ceiling: 7,000 m (22,960 ft)
上昇率Rate of climb: 3.7 m/s (730 ft/min)
上昇時間Time to altitude: 4,000 m (13,123 ft) /17分42秒

⇒写真集Album:サヴォイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.75輸送機を見る。


7.フィアット(Fiat)BR.20爆撃機チコーニャ

写真(右)1940年6月以降,イタリア、イタリア空軍フィアット(Fiat)BR.20M爆撃機チコーニャ(Cicogna:コウノトリ):イタリアが第二次世界大戦に参戦して1年が経過していない時期、北アフリカ、ギリシャで勝利した時なので、まだイタリア軍に余裕があったようだ。
Fiera di Milano - Campionaria 1941 - Area espositiva all'aperto della Fiat - Folla di visitatori Non identificato
Description English: Fiat B.R.20M of 242 Squadron, 99 Group, 43 Wing Date 1940 Source Scan of reproduction of original photo, from Italian State Archive Author Regia Aeronautica
写真はWikimedia Commons, Wikimedia Commons, File:BR.20M 242 Squadriglia Colori.jpg 引用。


フィアット(Fiat)BR.20は、1936年2月10日に初飛行、全金属製、引き込み式降着装置を備え、防御用火力も強力な爆撃機で、1930年代中頃の時点では、最新鋭の高性能機といえる存在だった。後に、日本陸軍もBR.20爆撃kを100機近く購入し、「イ式重爆」として制式し、1937年7月から始まった日中戦争に投入している。

⇒写真集Album:フィアット(Fiat)BR.20爆撃機を見る。


8.カント(CANT)Z.1007アルシオーネ爆撃機

カント Z.1007 カント Z.1007「アルシオーネ」 (かわせみ)三発爆撃機(CANT Z.1007Alcyone/Alcione)の諸元
全長: 18.47 m
全幅: 24.80 m
全高: 3.15 m
翼面積: 70.00 m2
全備重量: 13,621 kg 発動機: ピアッジョ(Piaggio)P.XI R.2C 40空冷星型14気筒エンジン1,000hp3基
最高速力: 456 km/h
航続距離: 1,750 km
実用上昇限度: 8,100 m
兵装:12.7 ミリ Isotta-Fraschini Scotti機関銃2丁、7.7ミリ Breda-SAFAT機関銃2丁
爆弾 1,200 kg
乗員: 5名

⇒写真集Album:カント(CANT)Z.1007 爆撃機を見る。


9.カプローニ(Caproni)Ca311偵察爆撃機


図(上)1940年6月以降,イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機の構造図(段無し機首ガラス風防)

図は, Caproni Ca. 311 a cura di Pietro BARULLI e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore引用。


カプローニCa311 カプロニ(Canproni)Ca.311は、1939年4月1日に初飛行したCa.311は、1939年から部隊に配備された。 全長 11.74 m、全高 3.69 m、全幅 16.2 m、主翼面積 38.4 m2、空虚重量 3,460 kg、最大離昇重量 4,822 kg)で、アメリカ陸軍リパブリックP-47サンダーボルト戦闘機よりも若干大きいが、重量はより軽量である。総生産機数は335機。

⇒写真集Album:カプローニ(Caproni) Ca311偵察爆撃機を見る。


10.カプローニ(Caproni)Ca314偵察爆撃機


図(上)イタリア、カプロニ(Canproni)Ca.314偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)三面図

Caproni Ca. 314 versioni A - B - C a cura di Riccardo TROTTA e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 314 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. ISTRUZIONE PER L'USO DELL' AEROPLANO, RELAZIONE TECNICA(発行年不詳)引用。


カプローニCa314 カプローニ(Caproni)CA 314の機体の発動機は、Ca.313と同じイソッタ・フラスキーニ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta )R.C.35 I-DS倒立空冷V型12気筒空冷エンジン 545 kW (730 hp) 2基装備、最高速力 430 km/h (268 mph, 233 kn)、航続距離 1,700 km (1,050 mi, 910 nmi)、実用上昇限度 8,500 m (27,880 ft)。高性能とは言えないが、少ない経費で271機が量産された。

⇒写真集Album:カプローニ(Caproni) Ca314偵察爆撃機を見る。


11.ピアッジョ(Piaggio)P.108 B 四発爆撃機

イタリア空軍P108 イタリア空軍の将兵たちは、長距離爆撃が可能なピアッジョ(Piaggio) P.108 B四発大型爆撃機を使って 大胆なスぺイン南端のイギリス軍要衝ジブラルタルGibraltar)空襲を1944年に4回実施し、延べ15機が出撃させている。これは、30機に満たない部隊にとって、旺盛な攻撃精神の表れである。

⇒写真集Album:ピアッジョ(Piaggio) P.108 爆撃機を見る。



ナチ党ヒトラー独裁政権の成立:NSDAP(Nazi);ファシズムの台頭
ナチ党政権によるユダヤ人差別・迫害:Nazis & Racism
ナチスの優生学と人種民族:Nazis & Racism
ナチスT4作戦と障害者安楽死:Nazism & Eugenics
ドイツ国防軍のヒトラー反逆:Ludwig Beck
ゲオルク・エルザーのヒトラー暗殺未遂:Georg Elser
ポーランド侵攻:Invasion of Poland;第二次大戦勃発
ワルシャワ・ゲットー写真解説:Warsaw Ghetto
ウッジ・ゲットー写真解説:Łódź Ghetto
ヴィシー政権・反共フランス義勇兵:Vichy France :フランス降伏
バルカン侵攻:Balkans Campaign;ユーゴスラビア・ギリシャのパルチザン
バルバロッサ作戦:Unternehmen Barbarossa;ソ連侵攻(1)
スターリングラード攻防戦;Battle of Stalingrad :ソ連侵攻(2)
ワルシャワゲットー蜂起:Warsaw Uprising
アンネ・フランクの日記とユダヤ人虐殺:Anne Frank
ホロコースト:Holocaust;ユダヤ人絶滅
アウシュビッツ・ビルケナウ収容所の奴隷労働:KZ Auschwitz
マウトハウゼン強制収容所:KZ Mauthausen
ヒトラー:Hitler
ヒトラー総統の最後:The Last Days of Hitler
ヒトラー暗殺ワルキューレ Valkyrie作戦: Claus von Stauffenberg
アンネの日記とユダヤ人
与謝野晶子の日露戦争・日中戦争
ドルニエ(Dornier)Do-X 飛行艇
ルフトハンザ航空ユンカース(Junkers)Ju90輸送機
ドイツ空軍ハインケル(Heinkel)He111爆撃機
ドイツ空軍ユンカース(Junkers)Ju-88爆撃機
ドイツ空軍ユンカース(Junkers)Ju-188爆撃機/Ju388高高度偵察機
ルフトハンザ航空フォッケウルフ(Focke-Wulf)Fw200コンドル輸送機
ドルニエ(Dornier)Do18飛行艇
ドルニエ(Dornier)Do24飛行艇
アラド(Arado)Ar-196艦載水上偵察機
ブロームウントフォッスBV138飛行艇
ブロームウントフォッスBV222飛行艇
ドイツ空軍ユンカース(Junkers)Ju-88爆撃機/夜間戦闘機
ドイツ空軍(Luftwaffe)メッサーシュミット戦闘機
ドイツ空軍フォッケウルフ(Focke-Wulf)Fw-190戦闘機
ドイツ空軍総司令官ヘルマン・ゲーリング元帥
マッキ(Macchi)MC.200サエッタ戦闘機
ボーイング(Boeing)247旅客機
ダグラス(Douglas)DC-2輸送機
ダグラス(Douglas)DC-3輸送機
マッキ(Macchi)MC.200サエッタ戦闘機
ボーイング(Boeing)247旅客機
ダグラス(Douglas)DC-2輸送機
ダグラス(Douglas)DC-3輸送機
サボイア・マルケッティ(Savoia Marchetti)SM.73輸送機
カプローニ(Caproni)Ca.135爆撃機
カント(CANT)Z.501飛行艇
カント(CANT)Z.506水上機
カント(CANT)Z.1007爆撃機
フィアット(Fiat)G.18V輸送機
フィアット(Fiat)G.212輸送機
カプローニ(Caproni)Ca.310偵察爆撃機
カプローニ(Caproni)Ca.311軽爆撃機
サボイア・マルケッティ(Savoia Marchetti)SM.79爆撃機
サボイア・マルケッティ(Savoia Marchetti)SM.82輸送機
ピアジオP.108重爆撃機
ムッソリーニ救出作戦
イタリア独裁者ムッソリーニ
独裁者ムッソリーニ処刑



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