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◆カプローニ(Caproni) Ca.313偵察爆撃機
写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)
;コックピット後上方に7.7ミリ機関銃1丁搭載の回転銃塔を設けているが、銃身の反対側に擬似銃身があり、機銃2丁が装備されているように見える。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)
;胴体前上方の回転銃塔の左側が7.7ミリ機関銃の銃身で、反対側は擬似銃身である。<
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(上)1943年,スウェーデン、飛行機事故を起こしたスウェーデン空軍S16A軽爆撃機19号機(イタリアから輸入したカプローニ(Caproni)Ca.313軽爆撃機)
(右斜め前方より):この写真は、カールスボルグのカールアクセル・ハンソン(Karl-Axel Hansson)寄贈のアルバム所蔵写真。
F6 Karlsborg 1943. Flygplan B16 Caproni från F7 kvaddar vid landning. Albumet är en del av en donation från Karl-Axel Hansson, Karlsborg. Förteckning över hela donationen finns i albumet samt som Word-dokument.
Creation date: 1943-01-01 - 1943-01-01 Creator: Okänd Publisher: Karlsborgs fästningsmuseum Institution: Karlsborgs fästningsmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2019-11-15
写真は, European Union Europeana  KBGF.061102 引用。


CA311CAPRONI

◆2011年7月刊行の『写真・ポスターに見るナチス宣伝術―ワイマール共国からヒトラー第三帝国へ』青弓社(2000円)では、WW2も詳解しました。
◆2011年9月2日・9日(金)午後9時からNHK-BS歴史館「側近がみた独裁者ヒトラー」でRudolf Hess ルドルフ・ヘス及びLeni Riefenstahl レニ・リーフェンシュタールを検討。再放送は9/4(日)12時、9/7(水)24時及び9/11(日)12時、9/13(水)24時。


1.カプローニ(Caproni) Ca.310リベッチオ軽爆撃機

写真(右)1939-1940年4月10日,ノルウェー、イタリアからノルウェーに輸出されたカプローニ(Caproni)Ca.310リベッチオ(Libeccio:南西風)軽爆撃機(503 cn:363):スキー付きの降着装置を装備した冬季雪原仕様。垂直尾翼と右主翼先端にはノルウェー三色旗の国籍マーク(縦帯)が描かれている。
Caproni (Ca.310 Libeccio) )fly på Kjeller, innkjøpt 1939. Flyet ble populært kalt "Klippfiskebomberen...
Date: start=1939-01-01;end=1940-04-10
Institution: Akershusbasen Provider: Arts Council Norway Providing Country: Norway First Published In Europeana: 2014-03-26
Is Part Of: Akershus fylkesmuseum Dataset: 2022608_Ag_NO_ELocal_DiMu
写真は, European Union Europeana Identifier: AFM/0231-110:0042引用。


カプロニ(Caproni)Ca.310リベッチオ(Libeccio)軽爆撃機は、1937年2月20日初飛行、1938年に部隊配備され、1948年に至るまで使用された実用性の高い双発小型機。発動機は、ピアッジオ・ステラ(Piaggio Stella)P.VII C.16/35空冷星形9気筒エンジン470hp2基を搭載、最高速力365km、航続距離1690km、爆弾搭載量450kg。

1937年2月20日に初飛行したイタリア空軍カプロニ(Caproni)Ca.310リベッチオ(Libeccio:南西風)軽爆撃機は、既に1936年から始まっていたスペイン内戦に1938年7月、イタリア義勇軍として16機が派遣された。

カプロニ(Caproni)Ca.310リベッチオ(Libeccio)軽爆撃機は、まずノルウェーに輸出され、その後、枢軸側のハンガリー(1938年36機購入、ただし飛行性能カタログ未満で返還)、スペイン(16機)、ユーゴスラビア(1938年12機)、クロアチア(ユーゴから7機を継承)、ペルー(1938年16機)にも輸出された。イタリア軍の使用機数は、約200機である。


図(上)1937年頃,イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.310リベッチョ(Libeccio:南西風)軽爆撃機の胴体と垂直尾翼の方向舵の操作索の配置側面図

図は, Caproni Ca. 310 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio(1937年ローマ刊行)引用。


1938年にハンガリーは、イタリアからカプロニCa-310リベッチョ軽爆撃機36機を購入したが、性能不足のために、33機を返還した。ノルウェーでは、戦争勃発の危機にあったため、急遽このカプロニCa-310を購入することを決め、24機を発注した。


図(上)1937年頃,イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.310リベッチョ(Libeccio:南西風)軽爆撃機の三面図
;1937年2月20日初飛行、1938年部隊配備。生産機数 312機。
図は, Caproni Ca. 310 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio(1937年ローマ刊行)引用。


カプロニ Caproni Ca.310 リベッチョ(Libeccio:南西風)軽爆撃機の諸元
乗員Crew: 3
全長Length: 12.2 m (40 ft 0 in)
全幅Wingspan: 16.2 m (53 ft 2 in)
全高Height: 3.52 m (11 ft 7 in)
主翼面積Wing area: 38.7 m2 (417 sq ft)
空虚重量Empty weight: 3,040 kg (6,702 lb)
最大離昇重量Max takeoff weight: 4,650 kg (10,251 lb)
発動機Powerplant: ピアッジョ(Piaggio)ステラ(Stella) P.VII C.16/35空冷星形9気筒(cylinder)エンジン350 kW (470 hp)2基
プロペラPropellers: 3翅可変ピッチ
最高速力Maximum speed: 365 km/h (227 mph, 197 kn)

航続距離Range: 1,690 km (1,050 mi, 910 nmi)
実用上昇限度Service ceiling: 7,000 m (23,000 ft)
7.7 mmブレダ(Breda-SAFAT)機関銃3丁 (主翼付根前方固定2丁、後上方回転銃塔 1丁)
爆弾搭載量Bombs: 450 kg (992 lb)

⇒写真集Album:カプロニ(Caproni) Ca.310 Libeccio軽爆撃機を見る。


2.カプローニ(Caproni)Ca.311軽爆撃機


写真(上)1941年6月以降,イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機(段有りガラス風防)
;ピアジオ(Piaggio)P.VII C 35空冷星形エンジン470 HP/高度3800 mを2基装備し、左主翼付け根(プロペラ圏外)に7.7ミリ(.303 in) ブレダ(Breda)-SAFAT機関銃1丁が見える。
図は, AEROPLANI CAPRONI, MILANO Aeroplano CAPRONI 311 -V Serie 2 MOTORI P.VII C.35 MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] MILANO 1941引用。



図(上)1941年6月以降,イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機側方断面構造図(段有りガラス風防)
;胴体中央部に爆弾倉があり、小型爆弾用の爆弾懸架が設けられている。
図は, AEROPLANI CAPRONI, MILANO Aeroplano CAPRONI 311 -V Serie 2 MOTORI P.VII C.35 MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] MILANO 1941引用。



写真(上)1940年6月以降,イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機(段無しガラス風防)
;1939年4月1日初飛行、1939年8月部隊配備。生産機数 335機。
写真は, AEROPLANI CAPRONI, MILANO Caproni Ca. 311 a cura di Pietro BARULLI e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore引用。


ピアッジョ(Piaggio)P VII C.36空冷星形7気筒エンジン350 kW (470 hp)2基装備のカプローニ(Caproni)Ca. 311軽爆撃機は、ピアッジョ(Piaggio)ステラ(Stella) P.VII C.16/35350 kW (470 hp)2基装備のCa.310小型爆撃機の発展型で、1939年4月1日に初飛行した。 イタリア空軍カプローニ(Caproni)Ca. 311軽爆撃機は、1939年から就役し、偵察爆撃機として、335機が量産された。最高速力365 km/h、7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃3丁搭載で、爆弾搭載量も400 kgと少ないが、地上攻撃から哨戒爆撃まで、近距離用に使用された。

イタリア爆撃機カプローニCA311 1939年4月1日初飛行のカプローニ(Caproni)CA 311は、ピアッジョ(Piaggio)P VII C.36空冷星形7気筒エンジン350 kW (470 hp)2基装備で、後継機のCa.313はイソッタ(Isotta Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35空冷倒立V型545 kW (730 hp)2基装備なのでエンジンの形状が異なる。

カプローニ(Caproni)CA 311軽爆撃機
乗員 3名
全長 11,74 m
全幅 16,20 m
全高 3,69 m
主翼面積  38,40 m²
発動機 (343 kW)2基
自量 3460 kg
総重量 4822 kg
最高速力 347 km/h
実用上昇限度 7400 m
航続距離 1600 km
兵装 7.7ミリブレダ(Breda-SAFAT)機関銃3丁
爆弾搭載量 400 kg

第二次世界大戦勃発3か月後、1939年12月22日初飛行のカプローニ(Caproni)CA 311軽爆撃機は、チェザーレ・パラビシーノ(Cesare Pallavicino)の設計になる。イソッタ(Isotta Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 I-DS空冷倒立V型エンジン 545 kW (730 hp)2基搭載、最高速力430 km/h (268 mph, 233 kn)、航続距離 1,700 km (1,050 mi, 910 nmi)、実用上昇限度 8,500 m (27,880 ft)、7.7ミリ(.303 in) ブレダ(Breda-SAFAT)機関銃3丁、爆弾搭載量 400 kg (882 lb)。機体後上方に銃座のように2本のアンテナ支柱が装備されている。生産機数 271機。

イタリア爆撃機カプローニCA311 イタリア空軍カプローニ Ca311軽爆撃機(Caproni Ca 311)の諸元
1939年4月1日初飛行
Ca.310/Ca311/Ca312/Ca313の一連のカプローニ小型偵察爆撃機発展型がある。
生産機数:1943年までに335機を量産
最高速力:350km/h
航続距離:1600km
爆弾搭載量:400kg
近距離偵察や船団護衛のような後方の偵察哨戒任務には便利だった。
クロアチア、ハンガリー、ユーゴスラビアに輸出された。


3.カプローニ(Caproni)Ca.313偵察爆撃機

写真(右)1940年6月以前,イタリアが第二次世界大戦に参戦する前、イタリア空軍カプローニ(Caproni)CA 313偵察爆撃機:>:
Caproni Ca 313 Manufacturer: Caproni
Designation: Ca 313
写真は, SDASM Archives Catalog #: 00076699引用。


イタリア空軍の国籍記章は、垂直尾翼にあるイタリア三色旗トルコローレ緑白赤の縦縞模様である。しかし、1940年6月の第二次大戦参加以降、白十字の国籍マークに改められた。

1937年2月20日初飛行のカプローニ(Caproni)Ca. 310軽爆撃機の発展型が、Ca. 311偵察爆撃機で、同じチェザーレ・パラビシーノ(Cesare Pallavicino)技師の設計になり、第二次世界大戦勃発5か月前、1939年4月1日初飛行、1939年8月部隊配備。生産機数は 335機である。そして、Ca.311発展型がCa.313偵察爆撃機である。

写真(右)1939-1942年頃,イタリア、イタリア空軍カプローニ(Caproni)Ca.313偵察爆撃機:コックピット後上方には、2本のアンテナ支柱が装備されているようにみえるが、これは1本はアンテナ支柱、もう1本は7.7ミリ(.303 in) ブレダ(Breda-SAFAT)機関銃で、動力回転銃座である。
English: Italian Caproni Ca.313 reconnaissance aircraft/bomber Date Late 1939 or early 1940s Source http://www.aircraft-manuals.com/capronica 313.html Author Uncredited Permission (Reusing this file) PD-Italy; photo taken in late 1939 or early 1940s in Italy
写真はWikimedia Commons, Category:Caproni Ca.313 File:Caproni Ca.313.jpg引用。


イタリア空軍カプローニ(Caproni)Ca.313軽爆撃機は、チェザーレ・パラビシーノ(Cesare Pallavicino)の設計になり、第二次世界大戦勃発3か月後、1938年12月7日初飛行、1940年から部隊配備。総生産機数は271機である。

写真(右)1941年-1944年頃,イタリア、舗装飛行場に駐機しているイタリア空軍カプローニ(Caproni)Ca.313軽爆撃機(斜め前方より撮影):機首はコックピットと一体化して前面ガラス風防で覆われているので、視界が良さそうだ。このような全面ガラス風防は、ドイツ空軍のハインケルHe111P型、ドルニエDo-217E型が採用しているが、居住性と操作性にも優れている。問題は、敵戦闘機の攻撃を受けた際の防御力の弱さである。
Trasporti aerei - Aereo militare - Caproni Ca. 313 - Bimotore monoplano ad ala bassa - Vista laterale Dotti & Bernini Autore: Dotti & Bernini (notizie prima metà sec. XX) Luogo e data della ripresa: Italia, 1941 - 1945 Materia/tecnica: gelatina bromuro d'argento/carta Misure: 18 x 24
Note: L'immagine era inserita in un album recante l'iscrizione "Trasporti terra mare cielo".
写真は,Lombardia Beni Culturali Collocazione: Milano (MI), Centro per la cultura d'impresa, fondo Edison, EDS_478_095 引用。


カプロニ(Canproni)Ca.311は、1939年4月1日に初飛行し1939年から部隊に配備され、総生産機数は335機である。他方、エンジンを換装したカプロニ(Canproni)Ca.313は、1939年12月22日に初飛行し、1940年から舞台に配備され、総生産機数は271機である。両機は、発動機が空冷星形エンジンか、空冷倒立V型エンジンかが異なるが、形状も性能もあまり差異はなく、別記というより、改良型であり、ドイツや日本であれば、同名の改良形式で区分する程度であろう。

写真(右)1941年-1944年頃,イタリア、舗装飛行場に駐機しているイタリア空軍カプローニ(Caproni)Ca.313軽爆撃機(後方より撮影):胴体の形状は、量産性と居住性を考慮してか、箱型である。
Trasporti aerei - Aereo militare - Caproni Ca. 313 - Bimotore monoplano ad ala bassa - Vista posteriore
Autore: Dotti & Bernini (notizie prima metà sec. XX) Luogo e data della ripresa: Italia, 1941 - 1945 Materia/tecnica: gelatina bromuro d'argento/carta Misure: 18 x 24
Note: L'immagine era inserita in un album recante l'iscrizione "Trasporti terra mare cielo".
写真は,Lombardia Beni Culturali Collocazione: Milano (MI), Centro per la cultura d'impresa, fondo Edison, EDS_478_094引用。


写真(右)1940年6月以降,イタリア空軍の第二次世界大戦に参戦後、胴体下面中央右寄りに雷装したイタリア空軍カプローニ(Caproni)Ca 313偵察爆撃機:
Caproni Ca 313 Manufacturer: Caproni Designation: Ca 313
写真は, SDASM Archives Catalog #: 00076695引用。


カプローニ(Caproni)Ca 313偵察爆撃機は、爆弾搭載量400キロが標準だが、対艦攻撃力を増強するために、850キロ魚雷1本を搭載できるように改装された。 Ca.313の後継機はCa.314だが、これは地上攻撃用の火力増強型と艦船攻撃用の雷装型とがあった。しかし、火力や魚雷搭載懸架以外は、両者の違いはない。実際、公式マニュアル、公式カタログはCa.313とCa.314は、別個に作成・刊行されているが、掲載写真は双方に流用されているものが多数ある。


写真(右)1942年頃,スウェーデン、イタリアから輸入されたスウェーデン空軍B 16(?)カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機20号機
:飛行中の姿。1940-1941年にスウェーデン空軍がイタリアから輸入し配備した機体で、スウェーデンの君主、議会(リクスダーゲン)、政府を表す三王冠(Tre Kronor:Three Crowns)の国籍マークを付けている。
Inglasat foto på flygande B 16 Caproni Ca 313 Classifications Type: Tavla, Object Subject: Kulturhistoria , Kontor , Institution: Flygvapenmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2016-05-13.
Rights: Creative Commons - Erkännande Dataset: 916113_Ag_SE_ Flygvapenmuseum
写真は, European Union Europeana Identifier: FVM.149968 引用。


スウェーデンが、イタリアに注文したカプローニCa.313S偵察爆撃機84機は、部品・構造欠陥に起因する飛行機事故などで搭乗員41名を失ったため、スウェーデンではCa.313を「空飛ぶ棺」と揶揄するほどだった。実際、スウェーデン空軍S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機は多くのエンジン火災に見舞われた。これは空冷倒立12気筒エンジンというここ方大出力の機構だったために、エンジン冷却が不十分となり、エンジン発火事故が発生したのである。

また、世界大戦の最中だったため、スウェーデンは石油燃料の輸入に苦労しており、アルコール類の混入など低品位のガソリンを使用したため、この燃料がはしばしば燃料タンクを腐食させ、燃料漏れを引き起こし、そこエンジンの冷却不足による過熱が加わって、発火したのである。


写真(右)1942年頃,スウェーデン、イタリアから輸入されたスウェーデン空軍B 16(?)カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機20号機
:飛行中の姿。
Inglasat foto på flygande B 16 Caproni Ca 313 Classifications Type: Tavla, Object Subject: Kulturhistoria , Kontor , Institution: Flygvapenmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2016-05-13.
Rights: Creative Commons - Erkännande Dataset: 916113_Ag_SE_ Flygvapenmuseum
写真は, European Union Europeana Identifier: FVM.149968 引用。


1930年代末、ドイツの軍備拡張と隣国への領土要求は、第二次世界大戦の勃発を予見させたために、スウェーデンは軍備拡張、特に空軍兵力の増強を急いだ。自国開発、国産化は間に合わないため、工業生産力に余力のあるアメリカから軍用機の輸入を決めたが、1939年9月に第二次大戦が勃発して、スウェーデンの危惧は現実のものおなり、すぐに1935年8月15日初飛行のセバスキー(Seversky)P-35戦闘機、1939年9月8日初飛行のバルティ(Vultee)P-66 ヴァンガード(Vanguard)戦闘機など軍用機を発注した。しかし、隣国ノルウェーも戦火に巻き込まれる中、中立国アメリカは自国の軍事力強化と世界大戦から政治的距離を置くという2つの方針のもとに、兵器の輸出に慎重になり、スウェーデンへの軍用機輸出を禁止した。


写真(右)1942-1945年頃,スウェーデン、湖沼地帯上空を低空飛行するイタリアから輸入されたスウェーデン空軍S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機の2機編隊
(右側面):イソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジンには、エンジンから離して下方に伸ばした新たな集合排気管が装備されている。したがって、エンジン加熱による発火事故対策後の撮影である。
Inglasat foto på två flygande S 16 Caproni Ca 313 Classifications Type: Tavla , Object Subject: Kulturhistoria , Kontor , Institution: Flygvapenmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2016-05-13.
Rights: Creative Commons - Erkännande Dataset: 916113_Ag_SE_ Flygvapenmuseum
写真は, European Union Europeana Identifier: FVM.149864 引用。


アメリカから新規の輸入機を調達できなくなったスウェーデンは、早急に軍用機を配備する必要に迫れら、ドイツ同盟国で非参戦国だったイタリアから、1939年12月22日初飛行のカプローニ(Caproni)Ca.313S偵察爆撃機84機、1938年5月23日初飛行のフィアットCR.42複葉戦闘機72機、1939年5月24日初飛行のレジアーネ(Reggiane)Re.2000戦闘機60機を輸入することとした。この輸入代金は、9000万クローネだった。


写真(右)1943-1945年,スウェーデン、舗装飛行場で待機しているイタリアから輸入されたスウェーデン空軍S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機5号機
(左側面):1940-1941年にスウェーデン空軍がイタリアから輸入し配備した機体で、エンジン加熱に対処するために集合排気管をエンジンから離して装備した改良型。スウェーデンの君主、議会(リクスダーゲン)、政府を表す三王冠(Tre Kronor:Three Crowns)の国籍マークを付けている。
Inglasat foto på två flygande S 16 Caproni Ca 313 Classifications Type: Tavla , Object Subject: Kulturhistoria , Kontor , Institution: Flygvapenmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2016-05-13.
Rights: Creative Commons - Erkännande Dataset: 916113_Ag _SE_Flygvapenmuseum
写真は, European Union Europeana Identifier: FVM.149864 引用。


スウェーデンが、イタリアに注文したカプローニ(Caproni)Ca.313 S 爆撃機84機、フィアットCR.42複葉戦闘機72機、レジアーネRe.2000戦闘機60機は、1940年から1941年の間にスウェーデンに到着した。そして、すぐにスウェーデン空軍で訓練と部隊配備が進められカプローニCa.313は、スウェーデン空軍でS 16の形式名称を与えられた。しかし、S 16(Ca.313)爆撃機は、1940年、1941年、1943年に部品の欠陥によると思われる飛行事故を起こし、不時着を余儀なくさせられた。また、1944年5月18日・23日には、ドイツ軍戦闘機による領空侵犯によって、カプローニCa.313偵察爆撃機3機が撃墜された。


写真(上)1942年1月20日,スウェーデン、飛行機事故を起こしたスウェーデン空軍第6航空団F 6カールスボルグ(Karlsborg)所属の S16A(Ca.313)爆撃機21号機(イタリアから輸入したカプローニ(Caproni)Ca.313軽爆撃機)
:この写真は、カールスボルグのカールアクセル・ハンソン(Karl-Axel Hansson)寄贈のアルバム所蔵写真。
F6 Karlsborg. Gästande Caproni från F3 i hangar pga tillfälligt flygförbud. Albumet är en del av en donation från Karl-Axel Hansson, Karlsborg. Förteckning över hela donationen finns i albumet samt som Word-dokument.
Creation date: 1942-01-20 - 1942-01-20
Creator: Okänd Publisher: Karlsborgs fästningsmuseum Institution: Karlsborgs fästningsmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2019-11-15
写真は, European Union Europeana  KBGF.061022 引用。


1942年6月10日、スウェーデン空軍S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機1機が主翼の故障により墜落したが、検証の結果、Ca.313の部品が正しい基準で工作できていないことが判明した。スウェーデンは、同じ事故を引き起こさないように、S 16を一時飛行停止にして、原因究明と解決に尽力し、S 16の修正作業を実施し、事故を起こさないようにそいた。

写真(右)1943年,スウェーデン、飛行機事故を起こしたスウェーデンのイタリア輸入機Ca.313、すなわちスウェーデン空軍第6航空団F 6カールスボルグ(Karlsborg)所属の S16A (Ca.313)軽爆撃機19号機(左前方より):F6カールスボルグ。一時的な飛行禁止のため、格納庫のF3からカプロニを訪問。このアルバムは、カールスボルグのカールアクセル・ハンソン(Karl-Axel Hansson)寄贈の写真。
F6 Karlsborg 1943. Flygplan B16 Caproni från F7 kvaddar vid landning. Albumet är en del av en donation från Karl-Axel Hansson, Karlsborg. Förteckning över hela donationen finns i albumet samt som Word-dokument...
Creation date: 1943-01-01 - 1943-01-01 Creator: Okänd Publisher: Karlsborgs fästningsmuseum Institution: Karlsborgs fästningsmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2019-11-15
写真は, European Union Europeana Identifier: KBGF.061103 引用。


スウェーデン空軍S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機が搭載したイソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジンは、エンジン冷却に難があったために、後に集合排気管をエンジンに接触しないように隙間を開け、下方に伸ばし、エンジンの冷却効果を向上させている。


写真(上)1942年1月20日以降,スウェーデン、飛行機事故を起こしたために、運用停止となったイタリアから輸入したスウェーデン空軍第6航空団F 6カールスボルグ(Karlsborg)所属の S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機
:F6カールスボルグ。一時的な飛行禁止のため、格納庫に留め置かれた。このアルバムは、カールスボルグのカールアクセル・ハンソン(Karl-Axel Hansson)寄贈の写真。
F6 Karlsborg. Gästande caproni från F3. Fick tillfälligt flygförbud och ställdes in i hangaren där det var gott om plats då F6 var på vinterövning i Norrland med sina B4:or och 3 B5:or. Albumet är en del av en donation från Karl-Axel Hansson, Karlsborg. Förteckning över hela donationen finns i albumet samt som Word-dokument.
Creator: Okänd Publisher: Karlsborgs fästningsmuseum Institution: Karlsborgs fästningsmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2019-11-15
写真は, European Union Europeana Identifier: KBGF.060888 引用。


スウェーデン空軍S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機の発動機は、イソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジンで、ボア132 mm、ストローク160/165 mm、排気量26.685 L、全長2,000 mm、全幅840 mm、全高883 mm、乾燥重量510 kg、離昇出力770hp/2600rpm。

写真(右)1942年1月20日以降,スウェーデン、飛行機事故を起こしたために、運用停止となったイタリアから輸入したスウェーデン空軍第6航空団F 6カールスボルグ(Karlsborg)所属の S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機:集合排気管は、改造前で、下方に大きく伸びている形式ではない。F6カールスボルグ。一時的な飛行禁止のため、格納庫に駐機された。このアルバムは、カールスボルグのカールアクセル・ハンソン(Karl-Axel Hansson)寄贈の写真。
F6 Karlsborg. Gästande Caproni från F3 i hangar pga tillfälligt flygförbud. Albumet är en del av en donation från Karl-Axel Hansson, Karlsborg. Förteckning över hela donationen finns i albumet samt som Word-dokument.
Creator: Okänd Publisher: Karlsborgs fästningsmuseum Institution: Karlsborgs fästningsmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2019-11-15
写真は, European Union Europeana Identifier: KBGF.060889 引用。


スウェーデン空軍の国籍マークは、黄色縁取り青丸に黄色の三王冠(Tre Kronor:Three Crowns)で、これはスウェーデンの君主、議会(リクスダーゲン)、政府を表している。1940-1941年にスウェーデン空軍がイタリアから輸入したCa.313爆撃機もスウェーデンの君主、議会(リクスダーゲン)、政府を表す三王冠(Tre Kronor:Three Crowns)の国籍マークを付けている。

写真(右)1943-1945年,スウェーデン、ストックホルム南西250キロ、リンシェーピングス(Linköping)基地(?)、イタリアから購入したスウェーデン空軍第3航空団 マルムスラット(F 3 Malmen)所属のカプローニ(Caproni)CA 313(スウェーデン空軍 S 16)軽爆撃機28号、30号機:搭載したイソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジンには、エンジンから離して下方に伸ばした新たな集合排気管が装備されている。したがって、エンジン加熱による発火事故対策後の撮影である。
Sex stycken flygplan S 16 Caproni på står på linje på flygfält på F 3 Malmen. Flygplansmekaniker står framför flygplanen. Två av flygplanen märkta med nummer 28, 30..
Avbildad - namn: Östgöta flygflottilj F 3 (1926 - 1974) Fotografering 1940 - 1945 Fotograf: Okänd fotograf
写真は, Flygvapenmuseum Identifier:FVMF.002215 引用。Wikimedia Commons, Category:Caproni Ca.313 File::FVMF.002215.jpg引用。


カプローニ(Caproni)Ca.313軽爆撃機コックピット後上方の動力回転銃座は、2丁の反対方向を向いた機関銃が搭載されているようにみえるが、これは1本は機銃銃身に見せかける威嚇用のバランス錘(カウンターウェイト)であり、もう1本は7.7ミリ(.303 in) ブレダ(Breda-SAFAT)機関銃である。

写真(右)1943-1945年,スウェーデン、ストックホルム南西250キロ、リンシェーピングス(Linköping)基地所属と思われる、飛行するスウェーデン空軍カプローニ(Caproni)CA 313(スウェーデン空軍 S 16)軽爆撃機28号、30号機ほか:イソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジンの集合排気管は、エンジンから離して下方に伸ばし、エンジンの冷却効果を向上させている。引き込み式脚は、引き込んだ状態でもゴム主輪が半分露出した状態にある。
Caproni Ca.313 Date before 1945
Author Unknown author
写真は, Flygvapenmuseum Identifier:FVMF.002215 引用。Wikimedia Commons, Category:Caproni Ca.313 File:Caproni Ca.313 copia.jpg引用。


カプローニ(Caproni)Ca.313軽爆撃機は、全長12.20 m、全幅 16.20 m、全高 3.03 m、空虚重量 3 875 kg、総重量 5 475 kg、ピアッジョ(Piaggio) P.XVI RC-35 空冷星形9気筒エンジン700hp2基装備、最高速力430 km/h (268 mph, 233 kn)、航続距離 1,550 km 、実用上昇限度 7,800 m、7.7ミリ(.303 in) ブレダ(Breda-SAFAT)機関銃3丁、爆弾搭載量 400 kg (882 lb)。生産機数271機。

イタリア爆撃機カプローニCA311 1939年12月22日初飛行のカプローニ(Caproni)CA 313も、チェザーレ・パラビシーノ(Cesare Pallavicino)の設計になり、の設計である。総重量5,672 kg (12,505 lb)の軽爆撃機で、発動機はイソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini Delta )R.C.35 I-DS倒立空冷V型12気筒空冷エンジン 545 kW (730 hp) 2基装備、最高速力 430 km/h (268 mph, 233 kn)、航続距離 1,700 km (1,050 mi, 910 nmi)、実用上昇限度 8,500 m (27,880 ft)。高性能とは言えないが、少ない経費で271機が量産された。

スウェーデン、ノルウェー、ベルギー、クロアチアは、カプローニ(Caproni)Ca.312/Ca.313を輸入して、部隊配備した。

写真(右)1943-1945年,スウェーデン、ストックホルム南西250キロ、リンシェーピングス(Linköping)基地(?)、イタリアから購入したスウェーデン空軍第3航空団 マルムスラット(F 3 Malmen)所属のS 16 カプローニ(Caproni)Ca.313 爆撃機28号, 30号, 23号, 27号機:スウェーデン空軍の国籍マークは、黄色縁取り青丸に黄色の三王冠(Tre Kronor:Three Crowns)で、これはスウェーデンの君主、議会(リクスダーゲン)、政府を表している。エンジンには新たに取り付けられたの集合排気管が装着されている。
Sju stycken flygplan S 16 Caproni på flygfält på F 3 Malmen. Flygplansmekaniker omkring flygplanen. Fyra av flygplanen märkta med nummer 28, 30, 23, 27.
Avbildad - namn: Östgöta flygflottilj F 3 (1926 - 1974) .
Avbildad, ort: Sverige Östergötland Linköping Malmslätt Specific subject terms: Flygplan S 16 Spaningsflygplan Caproni Ca 313 Propellerflygplan Militär Man Person Flygtekniker
Fotografering 1940 - 1945 Ursprunglig fotografering Fotograf: Okänd fotograf
写真は, Flygvapenmuseum Identifier:FVMF.002213 引用。Wikimedia Commons, Category:Caproni Ca.313 File:FVMF.002213.jpg引用。
1940-1941年にスウェーデン空軍がイタリアから輸入したCa.313爆撃機もスウェーデンの君主、議会(リクスダーゲン)、政府を表す三王冠Tre Kronor:Three Crowns)の国籍マークを付けている。 スウェーデン空軍第3航空団 マルムスラット(F 3 Malmen)は、1926年から1974年に運用されたスウェーデン空軍内の空軍部隊で、部隊司令部はマルメン空港のリンシェーピング駐屯地に配置されていた。

スウェーデン空軍S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313 爆撃機のイソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジンに新たに取り付けられたの集合排気管は、エンジンから離して下方に伸ばし、エンジンの冷却効果を向上させ、エンジン加熱による発火のリスクを抑えている。

写真(右)1943-1945年,スウェーデン、ストックホルム南西250キロ、リンシェーピングス(Linköping)基地(?)、イタリアから購入したスウェーデン空軍第3航空団 マルムスラット(F 3 Malmen)所属のカプローニ(Caproni)CA 313 S 16 小型爆撃機27号、28号機:搭載したイソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジンには、冷却効果を向上するために、エンジンから離して下方に伸ばした新たな集合排気管が装備されている。これは、エンジン加熱に起因する発火リスクを抑えるものである。
Svenska: Motiv: Två stycken flygplan S 16 Caproni på flygfält på F 3 Malmen. Märkta nummer 27 och 28. Flygplansmekaniker i arbete med flygplanen. Tillhör Gamla Malmen-samlingen. GM 891. Ur Flygvapenmuseums bildarkiv.
Fotografering 1940 - 1945 Ursprunglig fotografering Fotograf: Okänd fotograf
写真は, Flygvapenmuseum Identifier:FVMF.002214 引用。Wikimedia Commons, Category:Caproni Ca.313 File:FSM Caproni Ca313 (B-16) (7728476628).jpg引用。


度重なるスウェーデン空軍S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313 爆撃機のイソッタ・フラスキーニ (Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジンの過熱、飛行事故の発生の事故対策として、1942-1943年にエンジンから離して下方に伸ばした新たな集合排気管が装備された。したがって、新型集合排気管を装備しているS 16 カプローニ(Caproni)Ca.313 は、1942-1943年のエンジン加熱による発火事故対策後の撮影である。

写真(右)1944年,スウェーデン、ストックホルム南西250キロ、リンシェーピングス(Linköping)基地(?)、イタリアから購入したスウェーデン空軍第3航空団 マルムスラット(F 3 Malmen)所属のカプローニ(Caproni)CA 313(スウェーデン空軍 S 16)軽爆撃機31号機:スウェーデン空軍の国籍マークは、黄色縁取り青丸に黄色の三王冠(Tre Kronor:Three Crowns)で、これはスウェーデンの君主、議会(リクスダーゲン)、政府を表している。
Sex stycken Flygplan S 16 märkt nummer 31 tillhörande F 11 Nyköping på ett flygfält...
Avbildad - namn: Södermanlands flygflottilj F 11 (1941 - 1980) Specific subject terms: Flygplan S 16 Spaningsflygplan Caproni Ca 313 Propellerflygplan
Fotografering 1944 (Enligt information på fotots omslag användes gula spinner på motorn i samband med en manöver 1944.) Ursprunglig fotografering Fotograf: Okänd fotograf Fotografering 1973 Reprofotograf: Okänd fotograf
写真は, Flygvapenmuseum Identifier:FVMF.002216 引用。Wikimedia Commons, Category:Caproni Ca.313 File:FVMF.002216.jpg引用。


第二次世界大戦勃発3か月後、1939年12月22日初飛行のカプローニ(Caproni)CA 313(スウェーデン空軍 S 16)軽爆撃機は、イソッタ(Isotta Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 I-DS空冷倒立エンジン 545 kW (730 hp)2基搭載、最高速力430 km/h (268 mph, 233 kn)、航続距離 1,700 km (1,050 mi, 910 nmi)、実用上昇限度 8,500 m (27,880 ft)、7.7ミリ(.303 in) ブレダ(Breda-SAFAT)機関銃3丁、爆弾搭載量 400 kg (882 lb)。機体後上方銃座は1本は7.7ミリ機銃銃身で、もう一本は威嚇用ニセ銃身を兼ねたバランス錘(カウンターウェイト)である。


絵画(上)1943-1945年頃,スウェーデン、イタリアから輸入されたスウェーデン空軍B 16(?)カプローニ(Caproni)カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機41号機と9号機の編隊飛行
(左側面):イソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジン770hpから、大型の集合排気管が下面に伸びているが、これはエンジンの過熱を避ける措置である。
Tavla utan ram. Olja på pannå. Motiv flygplan B16 Caproni flyger över vatten. J Ström var värnpliktig på Malmen i Linköping 1936. Han målade ett par tavlor med motiv från denna tid.
Institution: Flygvapenmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2016-05-13 Size: Höjd 380.0 mm , Bredd 662.0 mm
Rights: Creative Commons - Erkännande
Dataset: 916113_Ag_SE_Flygvapenmuseum 図は, European Union Europeana Identifier: FVM.139272 引用。


スウェーデン空軍の国籍記章は、金縁取り青丸に金の三王冠Tre Kronor:Three Crowns)のマークで、王冠はスウェーデンの君主、議会(リクスダーゲン)、政府を表している。この記章は、スウェーデン国王が1364年に初めて使用されたというが、その当時は、
1)キリスト教化される前はウプサラの神々の聖なる3王座
2)選帝侯の選挙に加わったウプサラの3地域
3)3人の賢帝
と言われている。


絵画(右)1943-1945年,スウェーデン、イタリアから輸入されたスウェーデン空軍カプローニ(Caproni)S 16(Ca.313)軽爆撃機が飛行場を離陸する
(左斜め側面):飛行中の姿だが、エンジンの過熱による燃料発火を防ぐための大型集合排気管がエンジンに接触しないように伸ばされている。
Caproni Ca 313 var ett tvåmotorigt italienskt bomb- och fjärrspaningsflygplan. Caproni Ca 309 togs fram 1936 som ett "koloniflygplan". Med denna benämning avsågs ett spanings-, bomb- och transportflygplan för användning i Nordafrika. Mellan åren 1940 och 1945 ingick Caproni Ca.313 i Flygvapnet och fick den svenska militära beteckningen B 16, S 16 och Tp 16..
Creator: Carlzon, Siw Rights: Creative Commons - Erkännande
写真は, European Union Europeana Identifier: FVM.146678 引用。


スウェーデン空軍S 16、すなわちカプローニ(Caproni)Ca.313軽爆撃機には、問題もあり、信頼性に疑問があったものの、スウェーデン空軍では唯一、まとまった数量を配備し、長時間の哨戒や爆撃が可能な双発機であった。そのため、スウェーデン空軍S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機は、第二次大戦中、第一線部隊に配備、使用され続けた。しかし、第二次世界大戦の終了後の1946年にスウェーデン空軍S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313爆撃機部隊は解散となり、機体は廃棄されることになった。


写真(右)1945年,スウェーデン南西部、ストックホルム南方、イタリアから輸入したスウェーデン空軍第11航空団F 11セーデルマンランド(Södermanlands) 所属カプローニ(Caproni)Ca.313(スウェーデン空軍の呼称は S 16)の破損した機体集積場
:1945年時点で、欠陥や事故で廃棄された機体が、飛行場滑走路わきに放置されているが、これは使用可能な部品を確保するためのラフな保管所であろう。 このアルバムは、カールスボルグのカールアクセル・ハンソン(Karl-Axel Hansson)寄贈の写真。
Skrotade flygplan Caproni Ca 313 - S 16 på F 11 Södermanlands flygflottilj.
Creation date: 1945-01-01 - 1945-01-01 Dataset: 916113_Ag_SE_Flygvapenmuseum Creator: Okänd Publisher: Karlsborgs fästningsmuseum Institution: Karlsborgs fästningsmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2019-11-15
写真は, European Union Europeana  Identifier: FVMF.001144 引用。


スウェーデン空軍カプローニ(Caproni)Ca.313軽爆撃機をイタリアから輸入して、 S 16 爆撃機と命名して、部隊配備した。しかし、1942年、1943年に飛行中に不時着事故を起こした。そこで、第二次大戦が終了し1年が経過した1946年に、欠陥が発生したカプローニ(Caproni)Ca.313旧式機をこれ以上部隊配備することは必要ないと判断された。


写真(右)1946年,スウェーデン、飛行機事故を起こし大破したイタリアから輸入したスウェーデン空軍第6航空団F 6カールスボルグ(Karlsborg)所属カプローニ(Caproni)Ca.313(スウェーデン空軍の呼称は S 16)軽爆撃機
:度重なる事故に直面したスウェーデン空軍では、第二次大戦の終わり、戦争に巻き込まれるリスクが減少する中で、Ca.313の運用を控えるようになってゆく。F6カールスボルグ。このアルバムは、カールスボルグのカールアクセル・ハンソン(Karl-Axel Hansson)寄贈の写真。
F6 Karlsborg 1946. Verkan av bomb- och beskjutning på utagerade Caproni på F6 bombfält Perstorp, norr Karlsborg. Albumet är en del av en donation från Karl-Axel Hansson, Karlsborg. Förteckning över hela donationen finns i albumet samt som Word-dokument..
Creation date: 1946-01-01 - 1946-01-01 Creator: Okänd Publisher: Karlsborgs fästningsmuseum Institution: Karlsborgs fästningsmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2019-11-15
写真は, European Union Europeana  Identifier: KBGF.061516 引用。


第二次世界大戦勃発3か月後、1939年12月22日初飛行したカプローニ(Caproni)CA 313爆撃機を購入したスウェーデン空軍はS 16(B 16)と命名して部隊配備した。


写真(右)1946年,スウェーデン、飛行機事故を起こし大破したイタリアから輸入したスウェーデン空軍第6航空団F 6カールスボルグ(Karlsborg)所属カプローニ(Caproni)Ca.313(スウェーデン空軍の呼称は S 16)
:度重なる事故に直面したスウェーデン空軍では、第二次大戦の終わり、戦争に巻き込まれるリスクが減少する中で、Ca.313の運用を控えるようになってゆく。F6カールスボルグ。このアルバムは、カールスボルグのカールアクセル・ハンソン(Karl-Axel Hansson)寄贈の写真。
F6 Karlsborg 1946. Verkan av bomb- och beskjutning på utagerade Caproni på F6 bombfält Perstorp, norr Karlsborg. Albumet är en del av en donation från Karl-Axel Hansson, Karlsborg. Förteckning över hela donationen finns i albumet samt som Word-dokument..
Creation date: 1946-01-01 - 1946-01-01 Creator: Okänd Publisher: Karlsborgs fästningsmuseum Institution: Karlsborgs fästningsmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2019-11-15
写真は, European Union Europeana  Identifier: KBGF.061517引用。



写真(右)1946年,スウェーデン南西部、ストックホルム南方、旧式化し、故障も発生したイタリアから輸入したスウェーデン空軍第6航空団F 6カールスボルグ(Karlsborg)所属カプローニ(Caproni)Ca.313(スウェーデン空軍の呼称は S 16)の破壊された残骸
:1946年に、欠陥も発生した旧式のカプローニ(Caproni)Ca.313が、射爆場で爆弾と射撃によって破壊された。すでに、度重なる事故に直面したスウェーデン空軍では、第二次大戦が終わると、戦争に巻き込まれるリスクが減少すると判断した。そこで、飛行中に不時着事故、墜落事故を起こしたカプローニCa.313の運用を取りやめた。 このアルバムは、カールスボルグのカールアクセル・ハンソン(Karl-Axel Hansson)寄贈の写真。
F6 Karlsborg 1946. Verkan av bomb- och beskjutning på utagerade Caproni och J11 på F6 bombfält Perstorp, norr Karlsborg. Albumet är en del av en donation från Karl-Axel Hansson, Karlsborg. Förteckning över hela donationen finns i albumet samt som Word-dokument.
Creation date: 1946-01-01 - 1946-01-01 Creator: Okänd Publisher: Karlsborgs fästningsmuseum Institution: Karlsborgs fästningsmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2019-11-15
写真は, European Union Europeana  Identifier: KBGF.061518引用。


1946年、スウェーデン空軍は、カプローニ(Caproni)Ca.313(S 16)を射爆場で爆弾と射撃によって破壊した。カプローニCa.313の運用は、第二次世界大戦の終焉、信頼性不足、旧式化のために廃止されたのである。


写真(右)1946年,スウェーデン南西部、ストックホルム南方、旧式化し、故障も発生したイタリアから輸入したスウェーデン空軍第6航空団F 6カールスボルグ(Karlsborg)所属 S 16 カプローニ(Caproni)Ca.313(スウェーデン空軍の呼称は S 16)の破壊された残骸を埋める大きな穴を掘る。
:胴体後方下面の銃座が破損しゴンドラが取れてしまっている。爆弾倉の2枚の扉が破損して開いている。このアルバムは、カールスボルグのカールアクセル・ハンソン(Karl-Axel Hansson)寄贈の写真。
F6 Karlsborg 1946. Verkan av bomb- och beskjutning på utagerade Caproni och J11 på F6 bombfält Perstorp, norr Karlsborg. Albumet är en del av en donation från Karl-Axel Hansson, Karlsborg. Förteckning över hela donationen finns i albumet samt som Word-dokument..
Creation date: 1946-01-01 - 1946-01-01 Creator: Okänd Publisher: Karlsborgs fästningsmuseum Institution: Karlsborgs fästningsmuseum Provider: Swedish Open Cultural Heritage | K-samsök Providing country: Sweden First published in Europeana: 2019-11-15
写真は, European Union Europeana  Identifier: KBGF.061519 引用。


1946年に、欠陥も発生した旧式のカプローニ(Caproni)Ca.313が、射爆場で爆弾と射撃によって破壊された。すでに、度重なる事故に直面したスウェーデン空軍では、第二次大戦が終わると、戦争に巻き込まれるリスクが減少すると判断した。そこで、飛行中に不時着事故、墜落事故を起こしたカプローニCa.313の運用を取りやめた。

写真(右)2010年,スウェーデン、ストックホルム南西250キロ、リンシェーピングス(Linköping)郊外、スウェーデン空軍博物館 (Flygvapenmuseum)が保管・展示しているイタリアから購入したスウェーデン空軍 S 16 カプローニ(Caproni)CA 313爆撃機の機首・胴体前半
Svenska: Caproni Ca.313 Bilden visar den replika i full skala som byggdes i samband med inspelningen av Lars Molins TV-serie Tre kärlekar (1989) utställd på Flygvapenmuseum i Linköping.
Svenska: Caproni Ca.313. The Caproni Ca.313 shown is a full-scale replica built for the TV series "Tre Kärlekar" directed by Lars Molin (SVT, 1989) and is now displayed in the Swedish Air Forces Museum Flygvapenmuseum in Linköping.
Date 20 June 2010, 13:37:18 Source Own work Author Mangan02
写真はWikimedia Commons, Category:Caproni Ca.313 File:Caproni Ca.313 Flygvapenmuseum.jpg引用。


カプローニ(Caproni)CA 313爆撃機の搭載した空冷倒立エンジンは、空冷星形エンジンよりも同出力であれば正面面積が遥かに小さくなり、空気抵抗が小さかった。また、形状が全く異なるので空冷倒立エンジンと空冷星形エンジンの区別は容易である。

写真(右)2016年,スウェーデン、ストックホルム南西250キロ、リンシェーピングス(Linköping)郊外、スウェーデン空軍博物館 (Flygvapenmuseum)が保管・展示しているイタリアから購入したスウェーデン空軍カプローニ(Caproni)CA 313(スウェーデン空軍 S 16)軽爆撃機:SVT 1989放映のテレビシリーズのために作成された復元機だが、実機の一部を使用した精巧な復元機。
Galego: Caproni Ca.313 no museo da Forza Aérea Sueca, Flygvapenmuseum, en Linköping.
Date 30 March 2016, 13:34:29 Source Own work Author Bene Riobó
写真はWikimedia Commons, Category:Caproni Ca.313 File:Caproni Ca.313 Flygvapenmuseum.jpg引用。


写真(右)2012年,スウェーデン、ストックホルム南西250キロ、リンシェーピングス(Linköping)郊外、スウェーデン空軍博物館 (Flygvapenmuseum)が保管・展示しているイタリアから購入したスウェーデン空軍カプローニ(Caproni)CA 313(スウェーデン空軍 S 16)軽爆撃機の側面:原型の本物の機体を部分的に使用した復元機で、SVT 1989放映のテレビシリーズで使用された。 スウェーデン空軍の国籍マークは、黄色縁取り青丸に黄色の三王冠(Tre Kronor:Three Crowns)で、これはスウェーデンの君主、議会(リクスダーゲン)、政府を表している。
English: Full size mock-up (FSM) built for a TV mini series, it uses some original parts and is actually very convincing. Currently in F11 markings and undergoing some maintenance. Flyvapenmuseum, Malmen, Sweden. 04-06-2012 Date 4 June 2012, 11:17 Source FSM Caproni Ca313 (B-16) .
Author Alan Wilson
写真はWikimedia Commons, Category:Caproni Ca.313 File:FSM Caproni Ca313 (B-16) (7728476628).jpg引用。


1930年代後半、イタリア空軍のカプローニ(Caproni)Ca.310双発偵察爆撃機を原型に、発展型、輸出型が開発された。カプローニ(Caproni)Ca.313小型爆撃機は、イタリアが第二次世界大戦に参戦する1940年6月以前に、ノルウェー、スウェーデンが輸入したが、さらにらにベルギーは24機、イギリスは300機のCa.313を発注している。ただし、イタリアの参戦で、実機が引き渡されることはなかった。


4.カプローニ(Caproni)Ca.313偵察爆撃機マニュアル


写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式マニュアルのカバー

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.311は、1939年4月1日に初飛行し1939年から部隊に配備され、総生産機数は335機である。他方、エンジンを換装したカプロニ(Canproni)Ca.313は、1939年12月22日に初飛行し、1940年から舞台に配備され、総生産機数は271機である。両機は、発動機が空冷星形エンジンか、空冷倒立V型エンジンかが異なるが、形状も性能もあまり差異はなく、別記というより、改良型であり、イドイツや日本であれば、同名の改良形式で区分する程度であろう。

第二次大戦緒戦で中立を守っていたイタリアは、1940年5月のドイツのフランス侵攻でフランスの命運が尽きようとしていた1940年6月10日にフランスに侵攻した。そして、僅か2週間で、対フランス戦勝利を味わったが、実際の戦闘での成果ではなく、ドイツ軍に敗北したフランスが、イタリアとの戦争を続けられなくなったためであった。

しかし、イタリア外務大臣ガレアッツォ・チャーノ(Galeazzo Ciano)は、これをイタリアの勝利としてムッソリーニの意向通り、フランスに対する強硬な領土要求を行った。しかし、対イギリス戦を控えているヒトラーは、フランスに対するイタリアの身勝手な要求を拒否した。


図(上)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)三面図

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



図(上)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体内部構造の上面図・側面図

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



図(上)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体内部構造の正面図

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)とコックピット後上方の回転銃塔
;搭載されているのは、7.7ミリ旋回機関銃1丁のみで、銃塔の反対側に伸びているのは銃身ではなく擬似銃身を兼ねたカウンターウェイトで、防御用に敵機への威嚇効果を期待した。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)機首と主翼に取り付けられたエンジン
;コックピット上方の天蓋ガラス風防が開放されている。機首ガラス風防内部に爆撃手席がある。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)
;後方より。機首下面に前方固定7.7ミリ機関銃、コックピット後上方に回転銃塔、胴体下面後下方銃座の3か所がある。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)正面
;後方より。左主翼付け根に前方固定7.7ミリ機関銃、コックピット後上方に回転銃塔、胴体下面後下方銃座の3か所がある。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)機首先端
;最先端ガラス風防を撤去し、左側より前方内部を撮影している。中央部にクッションのついた小型の爆撃手席がセットされている。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)機首先端
;最先端ガラス風防を撤去し、右側より前方内部を撮影している。中央部にクッションのついた小型の爆撃手席がセットされ、その奥に高空で使用する爆撃手用酸素瓶がある。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)コックピット正副操縦席
;操縦桿は右の副操縦士側に寄せられているが、これは正操縦士側の計器盤を撮影する都合である。座席の中央は通路があるが、これはコックピット前方の機首にある爆撃手席へ通じている。胴体中部より前方内部の複式操縦装置を備えた操縦席を撮影している。左右に正副操縦士用に高空で使用する酸素瓶がある。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)機首と主翼に取り付けられたイソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジン

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。


Ca.313偵察爆撃機の発動機イソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジン(ボア132 mm、ストローク160/165 mm、排気量26.685 L、全長2,000 mm、全幅840 mm、全高883 mm、乾燥重量510 kg、離昇出力770hp/2600rpm。次期発展型Ca.314でも全く同じエンジンを搭載している。


写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)機首と主翼に取り付けられたイソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジンの正面と背面

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)機首下面と左主翼付け根の前方固定7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃1丁
;機関銃の銃身は外部に長く露出している。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



図(上)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)のコックピット後上方の回転銃塔と胴体後下方バルジ銃座からの射界の上面図・側面図
;搭載された火器は、いずれも7.7mm(.303インチ)ブレダ-SAFAT機関銃1丁だが、広い射界を確保している。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



図(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)コックピットと左主翼付け根の前方固定7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃の取り付け構造図

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)は、左主翼付け根の前方固定7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃1棟を搭載し、コックピットから操縦士が射撃する。その弾倉は山形であり、コクピット左側の張り出しを小さくし、正操縦士の居住性を高めるように配慮されている。機関銃の銃身は外部に長く露出している。


図(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)コックピット後上方の7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃1丁搭載の手動滑車式回転銃塔の取付け構造図
;べルト給弾式の弾倉があるが、その脇には、手動回転式の銃塔を回転させる滑車がある。つまり、銃塔の回転は電動モーターによるのではなく、滑車を利用した人力回転である。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)には、コックピット後上方に回転銃塔があり、7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃1丁が搭載されている。この回転銃塔の機銃には、箱型弾倉からべルト給弾される。銃塔の回転は手動滑車の回転による人力回転銃塔である。滑車は梃の原理で数回回して少しずつ銃塔を人力で回転することができる。ほかにも、コックピット後上方に回転銃塔、胴体下面後下方銃座の3か所がある。

カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機コックピット後上方にある7.7ミリ機銃の銃身は1本だが、人力操作なので、カウンターウェイトがあって、操作時の風圧や重量のバランスをとっている。これは、あたかもきじゅうの銃身が2本あるように見え、敵機に対する威嚇効果を期待できた。


図(上)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体後下方の7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃1丁装備の後下方銃座と箱形弾倉の取り付け図
;ベルト給弾式の機銃の撃ちガラ薬莢は、パイプを通じて、胴体下面の穴から、空中投棄される。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。


Ca.313に搭載された火器は、いずれも7.7mm(.303インチ)ブレダ-SAFAT機関銃1丁だが、広い射界を確保している。とはいっても、1942年後半には12.7ミリ、20ミリが広く使用されるようになった1943年には、7.7ミリ口径の火力では、明らかに威力不足だった。


写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)胴体後方の後下方旋回機関銃のバルジ式銃座の左右外観
;左は、銃座を閉じた状態、右は銃座を開放した状態。胴体左側には、搭乗員昇降用のガラス窓付き扉が設けられている。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。


爆撃機の搭載した防御用の旋回機関銃は、迎撃してくる敵戦闘機を撃墜するというよりも、反撃して、敵戦闘機の戦意を挫くことに用いられた。しかし、防弾装甲板のない銃座で、大口径機関銃、多数の機関銃を装備し防弾装甲板・防弾ガラス風防に守られた敵戦闘機と対峙するには、強靭な神経が要求される。イタリア軍の制式したブレダ(Breda)-SAFAT機関銃は、1930年代から大戦中に主にイタリア空軍機に搭載された航空機用機関銃で、口径は、7.7ミリと12.7ミリとがある。


写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)胴体後方の後下方旋回機関銃のバルジ式銃座内部

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。


イタリアのブレダ(Breda)-SAFAT機関銃は、1930年代から大戦中に主にイタリア空軍機に搭載された航空機用機関銃である後継には7.7ミリと12.7ミリとがある。原型は、アメリカのブローニングM2重機関銃であるが、日本陸軍の12.7ミリホ103​航空機関銃と同じく、実包は、ブローニングM1919重機関銃7.62x63mmは、7.7x56mmR(.303ブリティッシュ弾)にランクダウンされ、ブローニングM2重機関銃12.7x99mmは12.7x81mmSR(.50ブリティッシュ弾)にやはりランクダウンされ、軽量化されたものの、射程、弾道安定性、破壊力は原型に劣っている。

それまでのイタリアでは、機関銃はフィアットが受注していたが、これ以後、ブレダでもイタリア軍の機関銃が量産されるようになった。ただし、フィアット子会社のSAFAT(Società Anonima-Fabbricazione Armi Torino)が、ジョヴァンニ・アニェッリ(Giovanni Agnelli)によってブレダに売却されており、フィアットの技術や生産方式は、ブレダに引き継がれている。こうして、イタリアの機関銃は、フィアットではなく、ブレダ-SAFATが担うことになったのである。


写真(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)機首下面と右主翼の引込み式降着装置の前方固定機関銃

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



図(上)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)胴体中央部の無線通信機と胴体下面の風力発電機の配置図

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



図(右)1941年ファシスト暦19年刊行マニュアル,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)胴体中央部の爆弾倉と機首の爆撃手席からの爆弾制御装置の配線図

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Manuale per il montaggio掲載。
図は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI I.F. DELTA Rc.35 I./D.S. DA RICOGNIZIONE E BOMBARDAMENTO LEGGEDO: AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1941.XIX引用。



写真(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)胴体中央部の爆弾倉の筒型爆弾懸架(ラック)

1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機の爆弾倉は、胴体中央部にあるが、機首の爆撃手席から電動式で爆弾筒の上部の投下装置を制御して、爆弾を投下する仕組みである。

横置き爆弾懸架には、50キロ爆弾4発、懸架2基で50キロ爆弾8発、合計400キロの爆弾搭載が可能である。

筒型の爆弾筒型の場合は、縦置きで、15キロ爆弾を1本に2発、片側3本で15キロ爆弾6発、合計でこの爆弾筒3本が4列、合計15キロ爆弾360キロを搭載できる。

爆弾の種類は、爆弾層の右に爆弾筒6本で15キロ爆弾12発、爆弾倉の左に横置き爆弾懸架1基で50キロ爆弾4発、合計380キロを搭載することもできる。


写真(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)胴体中央部の爆弾倉の爆弾懸架(ラック)上部の投下装置
:電動式で、機首の爆撃手席から投下を制御できる。
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



写真(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)胴体中央部の爆弾倉の爆弾懸架(ラック)

1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



5.カプローニ(Caproni)Ca.313偵察爆撃機カタログ


写真(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログのカバー

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



写真(上)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)
;機首下面に前方固定7.7ミリ機関銃、コックピット後上方に回転銃塔、胴体下面後下方銃座の3か所がある。
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


イソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta)R.C.35 IS空冷倒立V型12気筒エンジン(ボア132 mm、ストローク160/165 mm、排気量26.685 L、全長2,000 mm、全幅840 mm、全高883 mm、乾燥重量510 kg、離昇出力770hp/2600rpm
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)
;機首下面に前方固定7.7ミリ機関銃、コックピット後上方に回転銃塔、胴体下面後下方銃座の3か所がある。
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体構造図
(斜め前上方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の機首外観図
(斜め前上方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)は、コックピット後上方に7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃1丁搭載の人力回転銃塔がある。このほか、機首前方固定・胴体下面後下方にも7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃各1丁が装備されている。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の機首構造図
(斜め前上方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の機首コックピット右側ガラス窓の開閉構造図
(斜め前上方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


垂直尾翼とその後縁の方向舵、水平尾翼とその後縁の昇降舵という尾翼の操作翼は、コックピット操縦席の操縦桿と操縦ペダルによって操作される。

コックピットの左ラダー・ペダルを踏みこむと、方向舵は右に動き、重心より後方の尾部を左に、機首を右にふるモーメントが作用することによって、飛行機は右に旋回する。

方向舵(ラダー:rudder)とは、機首を左右にふり、方向の姿勢を制御する操縦翼で、垂直尾翼の後縁に取り付けられている。方向舵の操作は,コックピット操縦席の方向ペダル(ラダー・ペダル)を踏むことで制御する。右ラダー・ペダルを踏みこむと、方向舵は左に操作され、右向き揚力が発生するので、重心を中心に、機首を左にふるモーメントが生まれ,飛行機は左に旋回する。

イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機の主翼(補助翼)と水平尾翼(昇降舵)・垂直尾翼(方向舵)を多数の金属製桁で支え、飛行中の空気抵抗、飛行操縦操作するときの抗力・強度を維持している。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の機首コックピット操縦席計器盤の配置図
(操縦席より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.311と同様、Ca.313偵察爆撃機は、小型の機体だが、並列式の複式操縦装置を備えている。左側に正操縦士席があるので、計器は左側重視である。右には、機首に繋がる通路がある。

飛行機の操縦席の計器盤は、機体の姿勢を表示する水平儀、高度計(気圧によって計測)、速力計(ピトー管に流入する空気圧力で計測)、方位計(磁気コンパスあるいはジャイロ・コンパス)、燃料計、エンジン回転計などがある。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の機首コックピット操縦席計器盤も後背図
(機首より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機(段アリ機首ガラス風防)左主翼付け根の前方固定前方固定7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃は、操縦席に環状照準器と射撃用引き金がある。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体の金属鋼管骨格枠組みの構造図
(左前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


飛行機のコックピット・キャビンの床底面は、乗員や乗客が移動しやすいように平板になっている。しかし、1930年代の機体の大半は、尾輪式で、築城に待機しているときには、機首を持ち上げた姿勢だったので、機内の移動は坂道を上るような感じになった。

飛行機のコックピット・キャビンなどの空間を生み出す胴体は、鋼管溶接の骨組みで支えられていたが、飛行性能を高めるために軽量化しようとすると、強度が低下した。しかし、堅牢すぎる構造では、重量が嵩んでしまい、速力や上昇力が低下したので、バランスをとる必要があった。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体中央部から後方の金属鋼管骨格枠組みの構造図
(左前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機は、機首下面に前方固定7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT機関銃1丁、コックピット後上方に7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT機関銃1丁搭載の人力回転銃塔、胴体下面後下方7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT機関銃1丁装備銃座の3か所がある。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体中央部から後方のガラス窓配置の外観図
(380番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


機首下面に前方固定7.7ミリ機関銃、コックピット後上方に回転銃塔、胴体下面後下方銃座の3か所がある。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体後下方の機関銃搭載用バルジの構造図
(450番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.311は、全長 11.74 m、全高 3.69 m、全幅 16.2 m、主翼面積 38.4 m2、空虚重量 3,460 kg、最大離昇重量 4,822 kg)で、アメリカ陸軍リパブリックP-47サンダーボルト戦闘機よりも若干大きいが、重量はより軽量である。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体中央部下面の機関銃搭載用バルジの部品の組み立て図
(右前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)のコックピット操縦席の部品組み立て図
(555番:左前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


チェザーレ・パラビシーノ(Cesare Pallavicino)は、カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機を設計、1939年4月1日初飛行させ、その発展型カプローニ(Caproni)CA 313は、総重量5,672 kg (12,505 lb)の軽爆撃機を設計、1939年12月22日初飛行させた。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体中央部から後方の上面・下面の構造図
(660番:左前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)コックピットから胴体側面には、大きな四角のガラス窓5枚が並んでいて、偵察機としての視界を確保している。胴体後方左側には、搭乗員の大型昇降口がある。そして、機首下面に前方固定銃座、コックピット後上方に回転銃塔がある。


図(上)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)のコックピット操縦席の操縦桿。操縦ペダルとその操縦索の部品構造
(9000番:左前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


操縦桿の操作と、操縦用フットペダルの操作によって、エルロン、補助翼、方向舵、昇降舵などを操作する。また、引き込み式降着装置の引込みも操縦士が操作する。

イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.310リベッチョ(Libeccio:南西風)軽爆撃機は、コックピット左側に正操縦士席が、右側に副操縦士用の操縦桿がある複式操縦装置を採用している。これは、操縦桿を移動するものではなく、あらかじめ正副2本の操縦桿があって、操作を切り替えるタイプである。しかし、改良型のカプロニ(Canproni)Ca.311では、複式操縦装置は、操縦桿1つとなり、それを左右に移動して正操縦士あるいは副操縦士が操作するタイプに変更されている。


左右主翼先端部後縁にある補助翼 (エルロン:Aileron)は、飛行機を旋回(横転、ロール)する際の舵である。つまり、補助翼は飛行機の前後中心軸をを回転させ、姿勢を変え、方向を決める舵である。


図(上)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の主翼の構造図
(2001番:左前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


イタリアのブレダ(Breda)-SAFAT機関銃は、1930年代から大戦中に主にイタリア空軍機に搭載された航空機用機関銃である後継には7.7ミリと12.7ミリとがある。原型は、アメリカのブローニングM2重機関銃であるが、日本陸軍の12.7ミリホ103航空機関銃と同じく、実包は、ブローニングM1919重機関銃7.62x63mmは、7.7x56mmR(.303ブリティッシュ弾)にランクダウンされ、ブローニングM2重機関銃12.7x99mmは12.7x81mmSR(.50ブリティッシュ弾)にやはりランクダウンされ、軽量化されたものの、射程、弾道安定性、破壊力は原型に劣っている。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の主翼左右中央部のエンジン取付け図
(4000番:左前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプローニ(Caproni)CA 313の機体の発動機はイソッタ・フラスキーニ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta )R.C.35 I-DS倒立空冷V型12気筒空冷エンジン 545 kW (730 hp) 2基装備、最高速力 430 km/h (268 mph, 233 kn)、航続距離 1,700 km (1,050 mi, 910 nmi)、実用上昇限度 8,500 m (27,880 ft)。高性能とは言えないが、少ない経費で271機が量産された。

Ca.311と同様、Ca.313偵察爆撃機の爆弾搭載量は最大400 kg (880 lb)であるが、これはエンジン出力が同程度で、爆弾搭載量を増加できなかったためであろう。しかし、小型で経費が安かったために、イタリア機カプローニ(Caproni)Ca.312/Ca.313は、スウェーデン、ノルウェー、ベルギー、クロアチアが輸入して、部隊配備した。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の主翼中央部のイソッタ・フラスキーニ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta )R.C.35 I-DS空冷倒立V型12気筒エンジン 545 kW (730 hp)取付け架図
(4010-4035番:左前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


エンジンナセルは、高速で飛行する航空機のエンジンと周辺機器を保護するための金属製カバーで、形状は空力学的に、空気抵抗を減少させ、プロペラ気流を乱さないことが必要となる。エンジンナセルには、引き込み式降着装置が引き込む収納空間を確保している。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の主翼中央部の空冷倒立V型12気筒エンジン 545 kW (730 hp)の排気管への集合排気管取付け図
(4010-4035番:左前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


発動機・内燃機関・エンジンは気筒内の爆発の煙など排気が、コックピットや搭乗員の視界や操作の妨げにならないことが求められる。そこで、排気をまとめて、胴体下方に導き排気する方法が採用された。これが、発動機のエキゾースト・マニホールド (Exhaust manifold)で、エンジンにある複数の排気口から排気を1つにまとめる多岐管(manifold)の形状で集合排気管と呼ばれた。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の主翼中央部のイソッタ・フラスキーニ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta )R.C.35 I-DS空冷倒立V型12気筒エンジン 545 kW (730 hp)取付け用部品組み立て図
(4060-4075番:左前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


シリンダーから排出される排気を一本の管にまとめて、エンジン下方に排出路をつくるのが、集合排気管である。 イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.310リベッチョ(Libeccio:南西風)軽爆撃機とカプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機のピアッジオ(Piaggio)ステラ(Stella) P.VII C.35空冷星型(radial)7気筒(cylinder)エンジン 350 kW (470 hp)から伸びる集合排気管は、ほとんど同じ形状である。しかし、Ca.313はイソッタ・フラスキーニ(Isotta-Fraschini)デルタ(Delta )R.C.35 I-DS空冷倒立V型12気筒空冷エンジン 545 kW (730 hp)装備なので、空冷星形というより液令倒立エンジンと類似した排気管を備えている。


図(上)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)のコックピット操縦席のスロットル操作配線と空冷倒立V型12気筒エンジン 545 kW (730 hp)操作の構造図
(2001番:左前方より):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


操縦席は、左が正操縦士、右が副操縦士である。しかし、操縦桿は1本で、左右に半回転移動させて使用する。機首下面に前方固定7.7ミリ機関銃1丁があり、機関銃の環状照準器がある。戦闘機でも、光像式照準器はまだ実用化されなかった。

カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段無しガラス風防)コックピットの並列複式操縦席は、左が正パイロット、右が副パイロットである。操縦桿は左右可変式の1本で、左右に半回転移動させて、どちらかのパイロトが操縦する。操縦桿が正副2本あるよりも、休憩している操縦士の視界と居住性を向上できるうえに、操縦索や構造を簡易化することができる。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の尾翼の構造図
(5050番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


尾翼は、多数の桁で水平尾翼と垂直尾翼を支え、飛行中の空気抵抗、飛行操縦操作するときの抗力・強度を維持している。水平尾翼と昇降舵、垂直尾翼と方向舵があり、動翼の昇降舵と方向舵は操縦席で制御できる。

飛行機胴体尾部の水平尾翼の後縁にある昇降舵は、エレベーター(elevator)の名の通り、飛行機の進行方向の上下の動きを制御する舵(動翼)である。昇降舵を上げれば、機首上げで上昇し、昇降舵を下げれば機首下げで下降する。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の水平尾翼の構造図
:水平尾翼と昇降舵、垂直尾翼と方向舵があり、動翼の昇降舵と方向舵は操縦席から操作される。
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の水平尾翼後縁の昇降舵の構造図
:水平尾翼と昇降舵、垂直尾翼と方向舵があり、動翼の昇降舵と方向舵は操縦席から制御される。
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


飛行機胴体尾部の水平尾翼の後縁にある昇降舵は、エレベーター(elevator)の名の通り、飛行機の進行方向の上下の動きを制御する舵(動翼)である。昇降舵を上げれば、機首上げで上昇し、昇降舵を下げれば機首下げで下降する。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の左右主翼中央部に取り付けられた引込み式降着装置の構造図
(8001番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


航空機が地上にある際には、待機するにも離着陸のために地上滑走するにも、ゴム製主輪のついた降着装置が必要である。ただし、水上機では浮舟フロートで、雪上・氷上を滑走路とする機体は、スキー式橇の降着装置を備えていた。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の左右主翼中央部に取り付けられた引込み式降着装置の部品組み立て図
(8005・8125番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


航空機が地上にある際には、待機するにも離着陸のために地上滑走するにも、ゴム製主輪のついた降着装置が必要である。ただし、水上機では浮舟フロートで、雪上・氷上を滑走路とする機体は、スキー式橇の降着装置を備えていた。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の左右主翼中央部に取り付けられた引込み式降着装置の引込み方式と収納部の構造図
(8005・8125番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


飛行機の降着装置は、着陸時の衝撃の緩衝、地上走行時の路面凸凹による衝撃の緩衝と吸収、着陸時及び離陸断念時のブレーキ、地上走行時のステアリングを行うシステムである。構成要素は、ゴムタイヤの主輪、主脚柱、脚支柱、揚降アクチュエータ、ブレーキ、ホイール、タイヤ、ブレーキ制御機器、ステアリング制御機器、揚降制御機などである。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の左右主翼中央部に取り付けられた固定式尾輪降着装置の構造図
(8651番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の燃料タンクの形状と燃料管配置図
(9260番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)のコックピット操縦席から尾翼の垂直尾翼後縁のタブ、水平尾翼後縁のタブの調整操作索の配置図
(9260番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



図(上)1941年頃,イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機コックピットの操縦席から伸びる垂直水平・水平尾翼の補助翼トリムタブの調整構造図
(斜め前方);
図は, Caproni Ca. 311 a cura di Pietro BARULLI e Saverio RADOGNA(1941年ローマ刊行) selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore引用。



図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の速力測定用のピトー管と速力計

1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



図(右)1937年頃,イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃の機首部分のピトー管と部品構造図
;ピトー管は、複数の管に流入する気流の圧力差から対地速度を計測する。
図は, Caproni Ca. 311 a cura di Pietro BARULLI e Saverio RADOGNA(1941年ローマ刊行) selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore引用。


カプロニCa-310リベッチョ(Libeccio:南西風)軽爆撃機の機首は、段アリの一般的な形状だが、発展型のCa.311軽爆撃機では、コックピットと一体化して前面ガラス風防で覆われている。視界が良い機首全面ガラス風防は、ドイツ空軍のハインケルHe111P型、ドルニエDo-217E型が採用しているが、居住性と操作性にも優れている。問題は、敵戦闘機の攻撃を受けた際の防御力の弱さである。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の機首ガラス風防で囲まれたコックピット内の小物入れと雑嚢

1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.311と同様、Ca.313偵察爆撃機は、並列複式操縦席を備えているが、操縦桿一つしかない。正副操縦士の間を半回転させて、どちらの操縦士も操縦桿を摂ることができるように、移動式操縦桿を備えている。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の機首コックピット操縦席とその下面に設けられた前方固定7.7mm(.303インチ)ブレダ-SAFAT機関銃と操縦席からの射撃配線図
(16300番):コックピット操縦席下面の前方固定7.7ミリ機銃の弾倉は山形になっていて、操縦士のための空間を確保している。
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機のコックピット内部は、左正操縦席と右副操縦席があり、機首に段が有り、ガラス風防で覆われており、操縦席からの視界がよさそうである。

また、Ca.311偵察爆撃機と同じく、段無し機首ガラス風防の仕様のCa.313も生産されている。兵装は、前方固定機関銃・後上方回転銃塔、胴体後下方に各々7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃1丁を装備している。ベルト給弾式の機銃の撃ちガラ薬莢は、パイプを通じて、胴体下面の穴から、空中投棄される。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の機首コックピット下面に設けられた前方固定7.7mm(.303インチ)ブレダ-SAFAT機関銃1丁と弾倉の部品組み立て図

1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)は、機首コックピット下面に前方固定7.7mm(.303インチ)ブレダ-SAFAT機関銃1丁を装備している。この前方固定7.7ミリ機銃の弾薬は山形の弾倉に収納される、このような弾倉の形状は、コックピット操縦士のための空間を確保するためである。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)のコックピット後上方に設けられた回転銃塔の7.7mm(.303インチ)ブレダ-SAFAT機関銃と弾倉の構造図
(16414番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機コックピット後上方の7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃1丁搭載の人力回転銃塔には、べルト給弾式の弾倉がある。の脇には、手動回転式の銃塔を回転させる滑車がある。滑車は梃の原理で数回回して少しずつ銃塔を人力で回転することができる。ほかにも、コックピット後上方に回転銃塔、胴体下面後下方銃座の3か所がある。

カプローニ(Caproni)Ca.310同様、コックピット後上方の回転銃塔は、2本のアンテナ支柱が装備されているようにみえるが、これは1本は機関銃の銃身に見せかける擬銃身であり、もう1本は7.7ミリ(.303 in) ブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃である。 1939年4月1日に初飛行したCa.311は、1939年から部隊に配備されが、総生産機数は335機にとどまった。

カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の機首コックピット下面に設けられた前方固定7.7mmブレダ-SAFAT機関銃の山形弾倉は急傾斜だが、コックピット後上方に設けられた回転銃塔の7.7mmブレダ-SAFAT旋回機関銃の弾倉は箱形に近い緩傾斜である。

コックピット後上方に7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷旋回機関銃1丁を搭載した人力回転銃塔があり、機体側面にはガラス窓が並んでいて視界がよさそうである。;一本は銃身だが、もう1本はバランスをとると同時に擬似銃身となって威嚇効果を企図している。前方固定、胴体下面後下方銃座にも7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷旋回機関銃が搭載されている。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体後方下面バルジに設けられた後下方7.7mm(.303インチ)ブレダ-SAFAT旋回機関銃1丁と弾倉の構造図
(16450番):後下方7.7mmブレダ-SAFAT旋回機関銃は、流線形のバルジ張出しの後方に銃眼がある。
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機の後下方銃座は、箱形弾倉からベルト給弾される7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃を1丁装備している。機銃弾は、弾丸が射撃された後に空薬莢が出るが、これは薬莢排出孔に繋がるパイプを通じて、胴体下面の穴に導かっれ、迅速に空中投棄される。

攻撃してくる敵機に対して1分間に発射速度600発以上の機関銃を10秒間射撃し100発以上を撃てば、多数の撃ち空薬莢が排出されるが、機内にとどめて置けば、散乱して行動の邪魔になるばかりか、操縦装置やエンジン調整に装置にも問題を引き起こす恐れがある。しかし、薬莢は真鍮など希少金属を使用しているので、訓練射撃の際は、撃ちガラ薬莢を袋に保管して、回収する。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の機首コックピット下面に設けられた前方固定7.7mm(.303インチ)ブレダ-SAFAT機関銃と弾倉の構造図
(16550番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


1930年代までイタリアでは、機関銃はフィアットが受注していたが、これ以後、ブレダでもイタリア軍の機関銃が量産されるようになった。ただし、フィアット子会社のSAFAT(Società Anonima-Fabbricazione Armi Torino)が、ジョヴァンニ・アニェッリ(Giovanni Agnelli)によってブレダに売却されており、フィアットの技術や生産方式は、ブレダに引き継がれている。こうして、イタリアの機関銃は、フィアットではなく、ブレダ-SAFATが担うことになったのである。


図(上)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)コックピット前方の爆撃手席と胴体中央部の爆弾倉に設置された爆弾懸架の操作関連図
(17000番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有りガラス風防)は、Ca.311と同様、100キロ爆弾懸架と50キロ爆弾搭載筒を交換可能で、50キロ爆弾なら8発を爆弾筒に、100キロ爆弾なら4発を爆弾懸架に搭載することができる。

カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃の胴体中央の爆弾倉の爆弾懸架(ラック)には、Ca.311と同様、爆弾投下用の配線が、機首ガラス風防にある爆撃手席から、コックピットを通過して爆弾懸架(ラック)にまで伸びている。爆撃手は、機首の爆撃手席で爆撃照準器を除きながら、機体を誘導し、目標に爆弾が命中するように、飛行速度、気流を計算して、爆弾を投下する。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体中央部の爆弾倉に設置された爆弾懸架の部品構造図
(16550番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃の胴体中央部には爆弾倉があるが、小型双発機であるために、爆弾搭載量は400キロしかなかった。しかし、これは一回り大型の日本陸軍九九式双発爆撃機とほも同等の爆弾搭載量で、前線近くの近距離爆撃で、高速で敵戦闘機の迎撃をかわし、出撃回数が多いのであれば十分な爆弾搭載量と考えられていた。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の胴体中央部の爆弾倉に設置された爆弾扉の開閉操作図
(17350番):爆撃照準器を除いて機体を誘導する。
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃の爆弾倉は、Ca.311と同様で、主翼の中央部、胴体内部にあるが、50キロ爆弾あるいは100キロ爆弾以下の小型・中型爆弾しか搭載はできない。最大爆弾搭載量は400キロ。これは前作Ca.311と同じ火力であり、1942年後半には明らかに搭載量不足だった。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)コックピット前方の爆撃手席の爆弾投下装置と胴体中央部の爆弾倉の爆弾懸架(ラック)の操作制御図
(17435番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.311と同様、Ca.313偵察爆撃は、小型双発機で、機首下面に前方7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃固定銃座、コックピット後上方に7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃1丁搭載の人力回転銃塔、胴体下面に7.7mmブレダ(Breda)-SAFAT空冷機関銃1丁装備の後下方銃座の3か所の銃座があるが、これは前作Ca.311と同じ火力であり、1942年後半には明らかに火力不足だった。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)コックピット前方の爆撃手席の写真撮影基盤と胴体後方の航空写真機の操作配線図
(17435番):
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃(段無しガラス風防)の機首コックピット先端の爆撃手席では、爆弾倉扉開閉装置を操作し、爆弾懸架から爆弾を投下する。爆弾倉には100キロ爆弾4発が搭載されているが、Ca.311と同じく、爆弾搭載量は最大400 kg (880 lb)で、後のドイツやアメリカの戦闘爆撃機よりも少ない。コックピット後上方には、回転銃塔が設けられている。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)コックピット、爆撃手席、後下方銃座主の3名の搭乗員の連絡ブザーの配線図
(21720番):電気を使用した有線マイク・イヤホーンは配線も給電も複雑な構造になるために、連絡用のブザーと声を管を通して直接伝える伝声管が配備されている。
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機の搭乗員間のコミュニケーションは、電気を使用した有線マイク・イヤホーンは配線も給電も複雑な構造になるために、連絡用のブザーと声を管を通して直接伝える伝声管が配備されている。これは、日本陸海軍機の搭乗員も同じだった。他方、アメリカ軍機は早くから、有線マイク・イヤホーンを使用したコミュニケーションが可能だった。

対地攻撃で自動車、飛行機、兵舎などを目標として爆撃するには、50キロあるいは100キロ爆弾のような小型爆弾を用いるので、カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃も、50キロ爆弾8発あるいは100キロ爆弾4発を搭載できる。爆弾搭載量は、400キロしかないが、近距離攻撃を主にしている。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)コックピット、爆撃手席、後下方銃座主の3名の搭乗員の伝声管の配置図
(21800番):電気を使用した有線マイク・イヤホーンではなく、声を管を通して直接伝える伝声管が配備されている。
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機の搭乗員相互のコミュニケーションには、電気利用の有線マイク・イヤホーンではなく、肉声を管を通して直接伝える伝声管が配備されている。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)コックピット、爆撃手席、後下方銃座主の3名の搭乗員の伝声管の部品詳細図
(2180番):電気を使用した有線マイク・イヤホーンではなく、声を管を通して直接伝える伝声管が配備されている。
1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)公式カタログ掲載。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)の無線アンテナの展開図と碍子部品図
(19380番);

Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。



図(上)1940年6月以降,イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機(段有りガラス風防)の通信用アンテナ線の配置図

図は, AEROPLANI CAPRONI, MILANO Aeroplano CAPRONI 311 -V Serie 2 MOTORI P.VII C.35 MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] MILANO 1941引用。


イタリア軍用機は、外貨獲得のための輸出にも力を入れていた。そのために、1機種当たり数十から数百機の生産規模が想定されていたようで、1機種当たり1000機以上の量産をすることが当たり前の全面戦争における航空戦の準備は整っていなかった。

Ca.311と同様、Ca.313の爆弾搭載量は最大400 kg (880 lb)で、後のドイツやアメリカの戦闘爆撃機よりも少ない。操縦席は、左が正操縦士、右が副操縦士で、その前に爆撃主席が設けられている。


図(右)1942年ファシスト暦20年刊行,イタリア航空省カプロニ(Canproni)Ca.313偵察爆撃機(段有り機首ガラス風防)コックピット下面に取り付け可能な写真銃(ガンカメラ)の配線図
(21550番);段無しガラス風防のCa.311公式マニュアルの図をそのまま転載したが、段有り風防なので、段のあるコックピット正面をわざわざカットして掲載した。しかし、Ca.311公式マニュアルの図解をCa.313公式マニュアルに流用していることから、両機の差異は問題にならないというイタリアの公式見解が立証できる。写真銃は、機関銃による敵機や地上目標攻撃の戦果確認に便利であるが、高価である上に、空気抵抗を増加させるために、枢軸国ではあまり使用されていない。
Caproni Ca. 313 a cura di Fabrizio CATALANO e Saverio RADOGNA selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore掲載。
写真は, MINISTERO DELL'AERONAUTICA [航空省] ROMA Catalogo Nomenclatore per Aeroplano Caproni 313 - 2 MOTORI ISOTA FRASCHINI DELTA R.C./35 I.-D.S. da Ricognizione e medio Bombardamento : AEROPLANI CAPRONI, MILANO 1942.XX引用。


Ca.313(段有りガラス風防)公式マニュアルには、Ca.311(段無しガラス風防)公式マニュアルの図・写真がそのまま流用されているところが多々存在する。これは、作図が面倒なので、そのまま転載したのであろうが、Ca.311公式マニュアルの図解をCa.313公式マニュアルに流用しても問題はないとのイタリア航空界・イタリア空軍の思惑が背景に指摘できる。機体の形式名称は別機として異なっているが、Ca.311とCa313の差異は,装備エンジン程度であり、さらにCa.313とCa.314は同一エンジン搭載なので、これらのCa.310シリーズの機体の差異は、改良型と同程度でしかないと認識されていたようだ。異なった名称に下のは、新型機であることをアピールするために、目新しい名称に変更したのであろう。イタリアの公式見解は、Ca.310シリーズは同一機種とみていることが立証できる。

カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機は、コックピット下面外側に写真銃(ガンカメラ)を取り付けることができた。写真銃(ガンカメラ)は、機関銃による敵機や地上目標攻撃の戦果確認に便利である。アメリカ軍では第二次世界大戦の後半には、戦闘機、地上攻撃機に小型の機内収容型写真銃(ガンカメラ)を広く普及させた。しかし、写真銃(ガンカメラ)は、高価で運用経費が掛かり、さらに、取り付けた場合に空気抵抗を増加させ飛行性能を低下させたために、枢軸国ではあまり使用されていない


図(上)1940年6月以降,イタリア空軍カプロニ(Canproni)Ca.311偵察爆撃機(段無しガラス風防)コックピット下面に取り付け可能な写真銃(ガンカメラ)の配線図
;Ca.311とCa.313との差異は見受けられない。
図は, Caproni Ca. 311 a cura di Pietro BARULLI e Saverio RADOGNA(1941年ローマ刊行) selezione tratta dal Catalogo Nomenclatore引用。



5.カプローニ(Caproni)Ca.314爆撃機/雷撃機

写真(右)1941-1943年頃,イタリア、イタリア空軍カプローニ(Caproni)Ca.314 攻撃機:段有りガラス風防コックピットの対地攻撃機・襲撃仕様か。
Caproni Ca 314 Manufacturer: Caproni Designation: Ca 314.
写真は, SDASM Archives Catalog #: 00076703引用。


イタリア空軍カプローニ(Caproni)Ca. 310シリーズ最終型のCa.314は、チェザーレ・パラビシーノ(Cesare Pallavicino)の設計になるが、エンジン出力向上がほとんどなかったため、総重量増加に伴って飛行性能は低下した。その多くが地上攻撃機・襲撃機として使用されたが、航空魚雷を搭載した雷撃型も作られている。

カプローニ(Caproni)Ca.314 攻撃機の諸元
乗員Crew: 3名
全長Length: 11.8 m (38 ft 9 in)
全幅Wingspan: 16.65 m (54 ft 8 in)
全高Height: 3.7 m (12 ft 2 in)
主翼面積Wing area: 39.2 m2 (422 sq ft)
空虚重量Empty weight: 4,560 kg (10,053 lb)
総重量Gross weight: 6,620 kg (14,595 lb) 発動機Powerplant: イソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini Delta )R.C.25 (I-DS) 倒立V型12気筒空冷エンジン 540 kW (724 hp) 2基
性能Performance
最高速力Maximum speed: 395 km/h (245 mph, 213 kn)
航続距離Range: 1,690 km (1,050 mi, 910 nmi)
武装Armament
2 × 12.7 mm (0.500 in) 前方固定ブレダ(Breda SAFAT)機関銃(主翼付け根)、1 × 7.7 mm (0.303 in) ブレダ(Breda SAFAT)機関銃回転銃塔
爆弾搭載量: 500 kg (1,100 lb)

⇒写真集Album:カプローニ(Caproni)Ca. 314 攻撃機を見る。


6.サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM-79三発爆撃機

サボイアマルケッティSM-79三発爆撃機 サボイア・マルケッティSM-79(Savoia Marchetti SM.79)三発爆撃機の諸元
初飛行:1934年9月28日
乗員Crew: 6名
全長Length: 16.2 m
全幅Wingspan: 20.2 m
全高Height: 4.1 m
主翼面積Wing area: 61.7 m2
空虚重量Empty weight: 7,700 kg (16,976 lb)
総重量Gross weight: 10,050 kg
発動機Powerplant: 空冷星形9気筒アルファロメオ(Alfa)128 R.C.18 エンジン 860馬力(642 kW)
最高速力Maximum speed: 460 km/h /高度3,790 m
航続距離Range: 2,600 km
実用上昇限度Service ceiling: 7,500 m
火器Guns: 12.7 ミリブレダ(Breda-SAFAT)前方固定機関銃1丁(コックピット上部)
12.7ミリブレダ(Breda-SAFAT)旋回機関銃2丁(後上方・後下方)
7.7 ミリ機関銃2丁(胴体左右側方)
爆弾Bombs: 爆弾倉 1,200 kg
生産期間:1936-1943年
総生産機数: 1218機

⇒写真集Album:サボイアマルケッティSM-79三発爆撃機を見る。


7.サボイア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84快速爆撃機

写真(右)1941-1942年頃、イタリア、イタリア空軍サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機:1940年6月5日に初飛行し、1940年から1943年まで300機が生産された。
Description Italiano: Savoia-Marchetti SM.84 Date before 1950 Author Unknown author
写真はWikimedia Commons, Category:Savoia-Marchetti SM.84 File:Savoia-Marchetti SM.84 04.jpg引用。


サヴォア・マルケッティ(Savoia-Marchetti)SM.84三発爆撃機はSM.79の後継機として開発された。両者の違いは、
1)SM.79のアルファ・ロメオ126 R.C.34空冷星形9気筒エンジン750hpからSM.84のピアッジョ P10 RC40 空冷14気筒エンジン1000 hpへの換装による出力強化
2)SM.79のコックピット後上方のバルジ銃座から、SM.84の12.7mmスコッチ(Scotti)/イソッタ・フラスキーニ(Isotta Fraschini)機関銃1丁装備の回転銃塔(ターレット)「デルタ」への防御兵装の強化
3)SM.79の爆弾筒からSM.84の爆弾懸架への爆弾搭載方法の変更
4)SM.79の単尾翼から、SM.84の双尾翼に変更
が大きな変更点である。


⇒写真集Album:サボイアマルケッティSM.84快速爆撃機を見る。


8.カント(CANT)Z.1007アルシオーネ (Alcione)爆撃機

写真(右)1940年版カント(CANT)Z.1007 bisマニュアル・カタログのカント(CANT)Z.1007 bis爆撃機(単尾翼式)斜め前方:C.R.D.A.(Cantieri Aeronautici e Navali Triestini:カンティエーリ・リウニーティ・デッラドリアーティコ)は、英訳するとトリエステ造船海軍飛行工廠(Trieste Shipbuilding and Naval Aeronautics(C.R.D.A. CANT)で、その公式カタログ(CATALANO)より引用。
写真は,C.R.D.A. Cant. Z.1007 Bis- Monoderiva -a cura di Fabrizio CATALANO, Pietro BARULLI e Saverio RADOGNA イタリア航空省(Ministero Dell'Aeronautica)引用。


カントCANT Z.1007bis爆撃機の諸元
乗員: 5名
全長: 18.35 m
全幅: 24.8 m
全高: 5.22 m
主翼面積: 70 m2
空虚重量: 9,396 kg
最大離陸重量: 13,621 kg
発動機: ピアジオ(Piaggio)P.XI R.C.40空冷星形14気筒エンジン745 kW (999 hp)2基
最高速力: 458 km/h
航続距離: 1,795 km
兵装
12.7 mm イソッタ=スコッチ(Isotta-Fraschini Scotti)機関銃あるいは12.7 mm (0.5 in)ブレダ(Breda)-SAFAT機関銃2丁
7.7 mmブレダ(Breda)-SAFAT機関銃2丁
爆弾搭載量: 2,200 kg (爆弾倉と外装の合計)
45cm(17.7 in) 800 kg 魚雷2本
生産期間:1938-1943年.
生産機数:660機

⇒写真集Album:カント(CANT)Z.1007アルシオーネ (Alcione)爆撃機を見る。



ポーランド侵攻:Invasion of Poland;第二次大戦勃発
ヴィシー政権・反共フランス義勇兵:Vichy France :フランス降伏
バルカン侵攻:Balkans Campaign;ユーゴスラビア・ギリシャのパルチザン
バルバロッサ作戦:Unternehmen Barbarossa;ソ連侵攻(1)
スターリングラード攻防戦;Battle of Stalingrad :ソ連侵攻(2)
ワルシャワゲットー蜂起:Warsaw Uprising
アンネ・フランクの日記とユダヤ人虐殺:Anne Frank
ホロコースト:Holocaust;ユダヤ人絶滅
ヒトラー:Hitler
ヒトラー総統の最後:The Last Days of Hitler
ヒトラー暗殺ワルキューレ Valkyrie作戦: Claus von Stauffenberg
アンネの日記とユダヤ人
ドルニエ(Dornier)Do-X 飛行艇
ルフトハンザ航空ユンカース(Junkers)Ju90輸送機
ドイツ空軍ハインケル(Heinkel)He111爆撃機
ドイツ空軍ユンカース(Junkers)Ju-88爆撃機
ドイツ空軍ユンカース(Junkers)Ju-188爆撃機/Ju388高高度偵察機
ルフトハンザ航空フォッケウルフ(Focke-Wulf)Fw200コンドル輸送機
ドルニエ(Dornier)Do18飛行艇
ドルニエ(Dornier)Do24飛行艇
アラド(Arado)Ar-196艦載水上偵察機
ブロームウントフォッスBV138飛行艇
ブロームウントフォッスBV222飛行艇
ドイツ空軍ユンカース(Junkers)Ju-88爆撃機/夜間戦闘機
ドイツ空軍(Luftwaffe)メッサーシュミット戦闘機
ドイツ空軍フォッケウルフ(Focke-Wulf)Fw-190戦闘機
ドイツ空軍総司令官ヘルマン・ゲーリング元帥
マッキ(Macchi)MC.200サエッタ戦闘機
ボーイング(Boeing)247旅客機
ダグラス(Douglas)DC-2輸送機
ダグラス(Douglas)DC-3輸送機
マッキ(Macchi)MC.200サエッタ戦闘機
ボーイング(Boeing)247旅客機
ダグラス(Douglas)DC-2輸送機
ダグラス(Douglas)DC-3輸送機
サボイア・マルケッティ(Savoia Marchetti)SM.73輸送機
カプローニ(Caproni)Ca.135爆撃機
カント(CANT)Z.501飛行艇
カント(CANT)Z.506水上機
カント(CANT)Z.1007爆撃機
フィアット(Fiat)G.18V輸送機
フィアット(Fiat)G.212輸送機
カプローニ(Caproni)Ca.310偵察爆撃機
カプローニ(Caproni)Ca.311軽爆撃機
サボイア・マルケッティ(Savoia Marchetti)SM.79爆撃機
サボイア・マルケッティ(Savoia Marchetti)SM.82輸送機
ピアジオP.108重爆撃機
ムッソリーニ救出作戦
イタリア独裁者ムッソリーニ
独裁者ムッソリーニ処刑



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