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■中国
中国のバイオマスエネルギー:ローカルコモンズ里山での薪採取
貴州省の低地と山村 貴州省の持続可能な農業:肥やしと堆肥 雲南省の窯業:剣川県の農村家内工業の粘土瓦生産 雲南省のタバコ生産 雲南省の牧畜:ローカルコモンズ入会地 雲南省の白族定期市 雲南省の仏教:白族の祭礼 雲南省剣川県の古鎮 北京市街地:公衆トイレ/中日友好病院 北京の食品製造工場:燕京ビール/三元乳業 北京の地下鉄・河南省の寝台列車 中国河南省の農村と薪採取 河南省開封市の繁華街 四川省丹巴県甘孜蔵族の農業とバイオマス/堆肥 福建省南靖県お茶生産 福建省南靖の生活/農業 成都平原の三星堆遺跡:長江文明:四川青銅器文化
■フィリピン
カリンガ州棚田の田植え Rice Terrace, Kalinga
カリンガ州棚田の稲刈り Rice Terrace, Cordillera
カリンガ州山村の小学校 Elementary School at Kalinga
カガヤン州ツゲガラオの市場 Market of Tuguegarao, Cagayan
マニラのスモーキーマウンテン Smokey Mountain, Manila メトロマニラのスラム街:ケソン市リテック/パヤタス
マニラのパヤタス廃棄物処分場:スカベンジャー セブ市のアルミ再生工場:サンドダイカスト バタンガスの自動車工場:修理と廃車リサイクル
セブ島の造船所
■タイ王国
写真解説:タイ農村の米作
写真解説:タイの家内工業:養蚕とシルク反物
写真解説:タイの牧畜・繊維作物生産 論文「タイの家内工業とワークシェアリング」
文部科学省・科学研究費補助金の報告書
1.アジア太平洋の地域コミュニティにおけるコモンズ管理と草の根民活論(2011) 基盤研究(C)2010-2011
2.アジア太平洋の地域コミュニティにおける個人経営体を重視した社会開発と環境保全(2005) 基盤研究(C)2003-2005
3.開発途上国における個人経営体と草の根の環境ODA(2002) 基盤研究(C)2001-2002
4.開発途上国における個人経営体に対する草の根の環境ODA(2003) 基盤研究(C)1998
5.開発途上国の小規模産業における雇用吸収力と経済援助(1993) 奨励研究(A)1993
6.開発途上国の小規模産業における個人経営体のもつ雇用吸収力と経済援助(1992) 奨励研究(A)1992
7.開発途上国の諸産業における契約形態についての理論的・実証的研究(1989) 東京大学・特別研究員PD「政府開発援助 :
その現状と問題点:日本と欧州連合の場合」 東海大学紀要. 教養学部 28,311-320,1998 (東海大学出版会/東海大学
「地球環境問題の実態」 東海大学紀要. 教養学部 28,1998 (東海大学出版会/東海大学)
「工業化戦略の有効性 : 貿易と国際分業をふまえて」 Effectiveness of Industrial Policies in Developing Economies 東海大学紀要. 教養学部 28,1998 (東海大学出版会/東海大学)
「環境政策と開発戦略に関する研究」 東海大学紀要. 教養学部 26,337-342,19950000(ISSN 03892018) (東海大学出版会/東海大学) 「地球環境問題とその対策 : リサイクル,環境税,国際環境規格,環境ODA」 Economics for Sustainable Development 東海大学紀要. 教養学部 26,1995 (東海大学出版会/東海大学)
「資本進出と経済介入に関する一考察 :
日本の朝鮮経営,ODA,海外直接投資,コンディショナリティーの功罪を巡って」 The Capital Flow to Developing Countries and Japan's Commitment (東海大学紀要. 教養学部 25,69-94,1994(東海大学出版会/東海大学)
「国際資本移動の構造と冷戦後の世界 : 資本供給国としての日本の役割」 The Structure of Capital Flow and The Post-Cold War : Japan's Role as a Capital Supplier 東海大学紀要. 教養学部 24,1993 (東海大学出版会/東海大学)
「政府開発援助と開発途上国の雇用メカニズム」 Official Development Assistance and the Job Creation Mechanism in LDCs 東海大学紀要. 教養学部 23,1992 (東海大学出版会/東海大学)
「契約選択の経済学 : フィリピンにおける漁業契約の内容とその選択」 Economics of Contract Choice : Contracts of the Small-scale Fishing in the Philippines 東海大学紀要. 教養学部 21,1990 (東海大学出版会/東海大学)
再生トイレットペーパの製造工程
1)古紙回収(原料)
2)溶解
3)精選
4)脱墨
5)洗浄
6)減菌・漂白
7)抄紙
8)加工
9)製品保管
ビール製造工程 1)製麦:大麦から麦芽へ 2)仕込み:麦芽から麦汁へ 3)発酵:麦汁からビールへ
4)貯酒:ビールの低温での熟成
5)濾過:おり、酵母を除去し生ビールへ
6)缶詰:容器に酸素が入らないように注入
フィリピン北部カリンガ州
Kalinga Province
フィリピンカリンガ州
Cordillera Administrative Region
フィリピン共和国コルディリェラ行政地方 、カリンガ州 チコ川渓谷にある小学校 を訪問し、稲作や生活について、聞き取り調査を行った。
ルソン島北部のコルディリェラ行政地方 は、言語、文化の点でフィリピン独自の地位が認められている。地方政府として、独自の議会、条例が認められている。
フィリピンコルディリェラ行政地方 :Cordillera Administrative Region の中心都市バギオ(Baguio)から、カリンガ州の州都タブクまで、国道で結ばれているが、山岳地では未舗装の国道も残っている。
カリンガ州の箒作り
Bloom Making
フィリピン、ルソン島内陸部、コルディリェラ行政地方(Cordillera Administrative Region (CAR) )カリンガ州山村ウマでは、山の湧水を利用した水道が敷設され、共同水場がある。棚田の稲作を中核に、豆・イモの畑作に加えて、労働集約的技術 に依存した草箒を作りを主な収入源としている。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州山村ウマでは、棚田 の米作、タイガーグラスの栽培、イネ科多年草のタイガーグラスを材料とした箒作りが行われている。標高1000メートル。 箒作りは、必ずしも力仕事ではないので、高齢者や児童も就労しており、労働集約的技術 (labor-intensive industry )を用いる農村家内工業 で、雇用吸収力は、少ない資本ではあっても高い。
カリンガ州に隣接する、カガヤンバレー地方(Cagayan Valley region)カガヤン州(Cagayan Province)州都ツゲガラオの市場。ここにもタイガーグラス製の箒が売られている。2012年3月撮影。
カリンガ州に隣接する、カガヤンバレー地方(Cagayan Valley region)カガヤン州(Cagayan Province)州都ツゲガラオの市場。タイガーグラス製の箒が山積みされていた。2012年3月撮影。
タイガーグラス
Tiger Grass
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマの棚田の上に傾斜地に栽培されているタイガーグラス。渓谷の斜面にあり、平坦な土地や水田・畑地は少ない。そのため、田植えが一段落した農閑期の3月には、ホウキの材料のタイガーグラス(Tiger Grass )刈取り、切り 揃えの後、天日の乾燥作業が行われる。 大規模製造業の存在しないカリンガ州にあって、タイガーグラス(バイオマス)を原材料とした箒(ホウキ)の製造は、局地的市場 (ローカル・マーケット)、地産地消 を対象にした、l労働集約的技術 (labor-intensive technology )を体化した農村家内工業 である。
コルディリェラ行政地域(Cordillera Administrative Region (CAR) )カリンガ州山村ウマでは、傾斜地や水の得にくい場所で、米に代わって、箒の材料のタイガーグラスを栽培している。棚田 もあるが、>ホウキの材料のタイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena maxima )刈取りを行われている。
コルディリェラ行政地方カリンガ州ルブアガン町ウマでは、田植えが一段落した農閑期の3月、ホウキの材料となるイネ科多年草のタイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena maxima )刈取り作業があり、その後、天日の乾燥される。
⇒フィリピン山村のタイガーグラス収穫作業 の写真解説を見る。
箒材料タイガーグラス
Tiger Grass
カリンガ州ウマにでは3月にタイガーグラスの収穫が行われた。
コルディリェラ行政地域(Cordillera Administrative Region (CAR) )カリンガ州山村の棚田 、その周囲にイネ科多年草のタイガーグラスが栽培されている。
チコ川上流には、世界遺産のバナウェ・ライステラス がある。
コルディリェラ行政地域(Cordillera Administrative Region (CAR) )には、アブラ州/アパヤオ州/ベンゲット州/イフガオ州/カリンガ州/マウンテン州の6州がある。2010年人口センサスによると、CAR人口は1,616,867人。
コルディリェラ行政地方 はルソン島山岳地域で海に面していない内陸地。タイガーグラスの栽培地で箒の材料を採取する。
コルディリェラ行政地域(Cordillera Administrative Region (CAR) )カリンガ州山村ウマでは、傾斜地や水の得にくい場所で、米に代わって、箒の材料のタイガーグラスを栽培している。棚田 もある。
ウマの住民が、タイガーグラスの草刈りに雇われた。栽培地は谷間にあったので、そこまで下り30分かかった。近くには、水があるので棚田 もあった。
カリンガ州ウマ。チコ川渓谷の棚田 の近くにあるタイガーグラスの収穫をする農業労働者。タイガーグラスは、 農村家内工業 で製造される箒の材料となる。
タイガーグラス運搬
Tiger Grass
フィリピン、ルソン島内陸部、コルディリェラ行政地方カリンガ州ルブアガン町ウマでは3月にタイガーグラス を収穫し、運んでいる。
コルディリェラ行政地域(Cordillera Administrative Region (CAR) )カリンガ州山村の棚田 の周囲にタイガーグラス が栽培されている。 箒製造は、労働集約的技術 を用いる農村家内工業 である。
コルディリェラ行政地域(Cordillera Administrative Region (CAR) )、タイガーグラスを収穫し運ぶ。
コルディリェラ行政地方 はルソン島山岳地域で海に面していない内陸地。タイガーグラス の栽培地で収穫し、箒の材料とするために運んでいる。 大規模製造業による労働需要が存在しない地方にあって、現地のタイガーグラス(バイオマス)を原材料とした箒(ホウキ)の製造は、労働集約的技術 (labor-intensive technology )を体化した農村家内工業 である。タイガーグラスの箒は、海外市場(外需)ではなく、局地的市場 (ローカル・マーケット)、地産地消 に向けて生産されていたが、近年、フェアトレード (Fair trade )や輸出も始まっている。
タイガーグラス乾燥
Bloom Made of Tiger Grass
カリンガ州ルブアガン町ウマは、渓谷の斜面にある。水田・畑地は少ないため、ホウキの材料のタイガーグラス(Tiger Grass )を栽培している。刈取り、切り揃えの後、天日の乾燥作業が行われる。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州カリンガ州山村、タイガーグラスを天日乾燥させ、穂についている実を叩き落とす>労働集約的技術作業 。2013年3月撮影。 箒製造は労働集約的技術 (labor-intensive industry )を用いる農村家内工業 であり、雇用吸収力は強い。
カリンガ州 ルブアガン町ウマは、渓谷の斜面にある。水田・畑地は少ないため、ホウキの材料のタイガーグラス(Tiger Grass )を栽培している。刈取り、切り揃えの後、天日の乾燥作業が行われる。箒(ほうき)作りは、労働集約的技術 (labor-intensive industry )を用いる農村家内工業 が担っている。
コルディリェラ行政地方カリンガ州 山村、タイガーグラスを天日乾燥させ、穂についている実を叩き落とす。箒製造は、労働集約的技術 (labor-intensive industry )を用いる農村家内工業 の一典型である。2013年3月撮影。
コルディリェラ行政地方カリンガ州 山村、コンクリート床の上で、タイガーグラスを天日乾燥させる。この後、穂についている実を叩き落とす。2013年3月撮影。 箒製造は労働集約的技術 を用いる農村家内工業 といえる。
コルディリェラ行政地方カリンガ州 山村、タイガーグラスを天日乾燥させ、穂についている実を叩き落とす。箒作りは、労働集約的技術 を用いる農村家内工業 である。2013年3月撮影。
タイガーグラス加工
Bloom Made of Tiger Grass
カリンガ州 ウマで、イネ科多年草のタイガーグラスの穂先なった実を叩き落とす作業をする子供たち。農村家内工業 、工場制手工業 など初期資本主義 とされる労働集約的産業 として、カリンガ州には箒作りがある。
カリンガ州 山村で、で、タイガーグラスの穂についた身を叩き落とす作業をする子供たち。
カリンガ州山村で、ホウキ の材料となるタイガーグラス の実をコンクリート に叩きつけ、落とす作業をしている。2013年3月撮影。
カリンガ州ルブアガン町ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地で水田・畑地は少ない。そのため田植え が一段落した農閑期の3月には、女性でも現金収入を求めて、ホウキ の材料となるタイガーグラス の穂先の実を、コンクリートに叩きつけ、落とす作業をしている。2013年3月撮影。 大規模製造業による労働需要が存在しない地方にあって、現地のタイガーグラス(バイオマス)を原材料とした箒(ホウキ)の製造は、労働集約的技術 (labor-intensive technology )を体化した農村家内工業 である。タイガーグラスの箒は、海外市場(外需)ではなく、局地的市場 (ローカル・マーケット)、地産地消 に向けて生産されていたが、近年、フェアトレード (Fair trade )や輸出も始まっている。
カリンガ州そのためルブアガン町 ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地で水田・畑地は少ない。そのため、田植えが一段落した農閑期の3月には、女性でも現金収入を求めて、ホウキ の材料となるイネ科多年草タイガーグラス の穂先の実を、コンクリートに叩きつけ、落とす作業をしている。2013年3月撮影。
コルディリェラ行政地方カリンガ州ルブアガン町ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地で水田・畑地は少ない。そのため、田植えが一段落した農閑期の3月には、女性でも現金収入を求めて、ホウキ の材料となるタイガーグラス の穂先の実を、コンクリートに叩きつけ、落とす作業をしている。箒作りの作業は労働集約的技術 が主体で農村家内工業 として営まれている。
カリンガ州ルブアガン町 ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地で水田・畑地は少ない。そのため田植えが一段落した農閑期の3月には、女性でも現金収入を求めて、ホウキ の材料となるイネ科多年草のタイガーグラス 穂先についた実を、コンクリートに叩きつけ、落とす労働集約的作業 をしている。2013年3月撮影。
カリンガ州ルブアガン町 ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地で水田・畑地は少ない。そのため、田植えが一段落した農閑期の3月には、女性でも現金収入を求めて、ホウキ の材料となるタイガーグラス の穂先の実を、コンクリートに叩きつけ、落とす労働集約的技術 を使う作業をしている。2013年3月撮影。
箒作り家内工業 Bloom Making
カリンガ州ルブアガン町 ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地は少ない。周囲には、棚田 が広がり、2月、3月の田植え時期には、早乙女を目にすることができる。 大規模製造業による労働需要が存在しない地方にあって、現地のタイガーグラス(バイオマス)を原材料とした箒(ホウキ)の製造は、労働集約的技術 (labor-intensive technology )を体化した農村家内工業 である。タイガーグラスの箒は、海外市場(外需)ではなく、局地的市場 (ローカル・マーケット)、地産地消 される。しかし、近年、フェアトレード (Fair trade )や輸出も始まっている。
カリンガ州ルブアガン町 ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地は少ないため、傾斜地では、タイガーグラス が栽培されている。 タイガーグラスを材料とする箒製造は、労働集約的技術 (labor-intensive industry )を用いる農村家内工業 であり、雇用吸収力は強い。
コルディリェラ行政地方
カリンガ州ルブアガン町 ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地は少ないため、傾斜地では、タイガーグラス が栽培されている。
コルディリェラ行政地方
カリンガ州ルブアガン町ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地は少ないため、傾斜地では、タイガーグラス が栽培されている。刈り取り作業前に、作作業用の衣服(使い古しの長袖)に着替える。
カリンガ州ルブアガン町ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地は少ないため、女性でもタイガーグラス 刈取りの農業労働に従事する。
ルブアガン町ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地は少ないため、女性でもタイガーグラス 刈取りの農業労働に従事する。 タイガーグラス(バイオマス)を原材料とした箒(ホウキ)の製造は、l労働集約的技術 (labor-intensive technology )を用いる農村家内工業 であり、雇用吸収力は強い。
タイガーグラス箒 Tiger Grass Farming & Broom Making
コルディリェラ行政地方ルブアガン町ウマにおけるタイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の刈入れ。穂先を箒の材料として使う。箒の形状は、中国で作られているものに酷似している。中国製なら2万本購入すれば卸売価格は1本当たり0.75から1.5ドル。
コルディリェラ行政地方ルブアガン町ウマにおけるタイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の刈入れ。穂先を箒の材料として使う。箒の形状は、中国で作られているものに酷似している。
聞き取りをしたカリンガ州ウマの箒職人が、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の箒しばる竹ひごを加工する労働集約的な作業工程。 タイガーグラス栽培に結びついた箒作りは、アグロフォレストリー (Agroforestry )、柴刈り (Domestic firewood collection )と並行して、農村家内工業として地域の雇用吸収に大きな役割を果たしている。
コルディリェラ行政地方ルブアガン町ウマ、労働集約的な作業工程を経てタイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) 箒を縛るひごをつくる。
コルディリェラ行政地方ルブアガン町ウマにおけるタイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の刈入れ。穂先を箒の材料として使う。箒の形状は、中国で作られているものに酷似している。中国製なら2万本購入すれば卸売価格は1本当たり0.75から1.5ドル。
カリンガ州ルブアガン町ウマの箒職人が、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の箒しばる竹ひごを加工する。 タイガーグラス(バイオマス)を原材料とした箒(ホウキ)の製造は、l労働集約的技術 (labor-intensive technology )を用いる農村家内工業 であり、雇用吸収力は強い。
カリンガ州ルブアガン町ウマの箒職人が、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の箒しばる竹ひごを加工する。
カリンガ州ルブアガン町ウマの箒職人が、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の箒しばる竹ひごを加工する。 タイガーグラスの刈取り、竹の竹籤(ヒゴ)への加工、タイガーグラスの加工など労働集約的産業 といえる箒作りは、フィリピン山村では農村家内工業 として営まれている。
フィリピン、ルソン島内陸部、コルディリェラ行政地方カリンガ州ルブアガン町ウマの箒職人が、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の箒しばる竹ひごを加工する。労働集約的な作業工程である。
聞き取りをしたカリンガ州ウマの箒職人が、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の箒しばる竹ひごを加工する。労働集約的技術 を用いる箒製造は、農村家内工業 である。
カリンガ州ルブアガン町ウマの箒職人が、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の箒しばる竹ひごを加工する。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマの箒職人が、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の箒しばる竹ひごを加工するのは、労働集約的技術 である。
カリンガ(Kalinga)州 ルブアガン町ウマの箒職人が、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) を運んでいる。これを竹ひごで縛って箒を作る。 このような箒生産は、労働集約的技術 を用いる農村家内工業 といえる。
タイガーグラス箒
Tiger Grass Blooms
コルディリェラ行政地方ルブアガン町ウマにおけるタイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の刈入れ。穂先を箒の材料として使う。 タイガーグラス(バイオマス)を原材料とした箒(ホウキ)の製造は、l労働集約的技術 (labor-intensive technology )を用いる農村家内工業 であり、雇用吸収力は強い。
カリンガ州ルブアガン町ウマでのタイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の刈入れ。穂先を箒の材料となる。
カリンガ族のホウキ には、次のようにある。 カリンガ族のホウキは、カリンガ州の山奥の村の人々によって作られています。そのうちのひとつ、パシル地方のバリンシアガオ村のホウキ作りをしているある家族とホウキ作りの様子を紹介します。
写真はプゴン集落のエレーニョ・パリガンさん(48歳)と、義理の息子のサラオ・モイセスさん(27歳)が、ホウキをつくっている様子です。
材料は穂の部分はタイガーグラスと呼ばれるススキによく似た草。野生のものもありますが,ホウキ作りをする人は自宅近くに植えている人もます。手の部分に編みこんでいるのはラタン(籐)。穂の部分の根元をしばっているのはニトとよばれる植物のツルです。これらも山で自生しているものを採ってきて材料にしています。
コルディリェラ行政地山村ウマにおけるタイガーグラスの草刈り。
カリンガ族のホウキ には、次のように箒の作り方を説明している。
?採ってきたタイガーグラスを乾かす。
?穂の余分な葉や種を取り除く。
?ラタンを裂いて太さをそろえ,しごいて滑らかにする。
?タイガーグラスの穂をばらして、茎を芯にして、ニトでひと房ずつしばる。
?6房をひとまとめにして、ラタンで編みこむ(穂と柄の間の三角の部分)
?柄の部分のラタンを編みこんでいく。
?最後に取っ手をつけ、ハサミで穂先をそろえる。
コルディリェラ行政地方カリンガ州ルブアガン町ウマにおけるタイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の刈入れ。穂先を箒の材料として使う。
カリンガ族のホウキ には、次のように箒作りを説明している。 パリガンさんの家には6人の子供がいます。家族は棚田で米を育て、畑で豆やコーヒー、野菜などを育てています。以前は現金収入がほとんどなく、収穫したコーヒーや豆を、必要なときに砂糖や油などと交換していました。いまは、昼間は畑仕事や薪の採取をし、注文があったときには、夜、ホウキ作りをします。まだ注文が安定しないので、材料のストックを持っておらず、足りないときは近所の人などから譲ってもらうこともあります。 ホウキ作りの技術は、エレーニョさんの父親から教わりました。ホウキによるの収入は彼ら一家にとって貴重な収入源です。エレーニョさんの6人の子供たちは誰も高校を卒業できませんでしたが、ホウキ作りの注文が増え、現金収入がもっと増えたら、サラオさんの子供など孫たちを高校に行かせることもできるかもしれないと思っています。
フィリピン、ルソン島内陸部、コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマで、タイガーグラスを使った箒を作る子供。標高1200メートル。
カリンガ族のホウキ には、次のように箒作りを説明している。 「カラバオ・ママ」ではエレーニョさんのようなホウキ作りの技術を伝えている村人たちに、ホウキ作りをお願いし、バギオの市場で売っている価格の約2倍の価格で買い取っています。カリンガ族のホウキのような自然素材による手工芸品は、材料を山から採取できるため、元手がなくても、手に職があり、買い手さえ見つかれば現金収入につながります。町に出稼ぎに行かず、村にいながらにして稼ぐことができる数少ない手段です。バリンシアガオ村は、山岳地方も中心バギオ市からでも12時間以上かかる山の中の村で、電気も、もちろん電話もなく、商品の輸送や連絡にかなりの費用と手間がかかります。
しかし、村には昔ながらのすばらしいホウキ作りの伝統が残されています。村人に現金収入を与えるとともに、そのホウキ作りの技術を次の世代に伝えていくためにも、ホウキの注文を続けていくことが必要なのです。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州山村ウマでタイガーグラスを材料にして箒(ホウキ)を作る子供。標高1200メートル。 NGOは、世界には1億6800万人、世界の子どもの9人に1人が児童労働 をしていると非難するような表現をしているが、その多くは、家事労働、家内工業、自営農作業、庭先の畑づくりなど、家族の監督下にある。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州山村ウマでの児童労働 の事例。箒を作る子供。標高1200メートル。 大規模製造業による労働需要が存在しない地方にあって、現地のタイガーグラス(バイオマス)を原材料とした箒(ホウキ)の製造は、l労働集約的技術 (labor-intensive technology )を体化した農村家内工業 である。タイガーグラスの箒は、海外市場(外需)ではなく、局地的市場 (ローカル・マーケット)、地産地消 に向けて生産されていたが、近年、フェアトレード (Fair trade )や輸出も始まっている。
コルディリェラ行政地方 での児童労働 の事例。カリンガ州山村ウマで、タイガーグラスを材料にして箒(ホウキ)を作る世帯を聞き取り調査した。 NTT労働組合 東京グループ連絡会 によれば、「世界には、有給、無給に関わらず、さまざまな形態で働いている子どもたちが多くいます。その中でも、特に幼い子どもが労働を強いられていたり、子どもの心身の発達や、社会性・教育面での発達を阻害するような危険な労働を強いられた場合、それは有害な「児童労働」と定義されます。世界には、こうした児童労働に従事する5〜17歳の子どもは1億6,800万人といわれています。働く子ども(5〜14才)の数が最も多い地域はアジア・太平洋で、世界全体の5割を占めます。また、働く子どものほとんどが開発途上国に住んでいますが、先進諸国の中でも働く子どもたちが存在しています。 」とある。
ウマの児童労働 Tiger Grass Broom Making
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ、イネ科多年草のタイガーグラス(Tiger Grass) 箒を縛る竹ひごを加工する道具。このような家族のもとにおける児童労働は、1919年設立の国際労働機関 (ILO:International Labour Organization )が非難する児童労働や1999年の最悪の形態の児童労働条約(第182号) には違反しない。 特定非営利活動法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン によれば、問題となる、児童労働とは、働くことで、心や体が傷ついてしまうような子どもにとって害のある労働をさします。 例えば、学校に通うことができずに働かされたり、法律で禁止されている危険な仕事に子どもが関わっていたら、それは児童労働です。つまり、児童労働は、子どもの権利を奪う、子どもに有害な労働のことです」とある。
カリンガ州ルブアガン町ウマ、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) 箒を作る道具。 児童労働ネットワーク は、社会正義と人権および労働権を推進するために1919年に設立された国際労働機関 (ILO:International Labour Organization )を参照して、「2012年時点の児童労働者数(5歳-7歳)は、1億6800万人と推計しています。これは世界の子ども(5歳-17歳)の9人に1人にあたります。児童労働者の50%以上の1億1500万人が、危険労働に従事している言われています。2000年には2億4600万人だった児童労働者数は少しずつ減少し、2008年当時の推計と比べて2012年は、4700万人も減少しています」とある。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) を原材料とした箒(ホウキ)を作って生活する家内工業世帯。このような家族のもとにおける児童労働は、1999年の最悪の形態の児童労働条約(第182号) には違反しない。2013年3月撮影。 特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン によれば、「児童労働とは? 児童労働は大きく二種類に分けられます。一つは、就業最低年齢(原則15 歳)未満の子どもが大人のように働く労働で、例えば、他人の家で一日中行う家事労働。 もう一つは18歳未満の子どもによる健康・安全・道徳を損なう恐れのある労働で、危険な作業や売春、兵士等、「最悪の形態の児童労働(Tiger Grass) 」と言われます。 教育を受けられない、自由に遊ぶ時間がない等、子どもが健全に育つことが難しいという点で、日本で見られるアルバイトやお手伝いとは区別されます。児童労働を強いられる子どもの数は、年間1億6795万人。 これは、世界の子どもの約9人に1人という割合です。さらに、この半数以上は、先述の「最悪の形態の児童労働」に就いており、子どもの人権が脅かされています。児童労働の主な原因は貧困」とある。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒をしばる竹ひご。加工前は太い。2013年3月撮影。 1973年採択の最低年齢条約(第138号)及び同勧告(第146号) を補足するものとして、18歳未満の児童による最悪の形態の児童労働の禁止及び撤廃を確保するための即時の効果的な措置を求めたのが、1999年の最悪の形態の児童労働条約(第182号) である。ここでは、最悪の形態の児童労働は次のように規定される。
a.児童の人身売買、武力紛争への強制的徴集を含む強制労働、債務奴隷などのあらゆる形態の奴隷労働またはそれに類似した行為
b.売春、ポルノ製造、わいせつな演技のための児童の使用、斡旋、提供
c.薬物の生産・取引など、不正な活動に児童を使用、斡旋または提供すること
d.児童の健康、安全、道徳を害するおそれのある労働
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒を作って生活する家内工業世帯。2013年3月撮影。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒を作って生活する家内工業世帯。2013年3月撮影。 このような家族の監督や管理の下にある児童労働は、1999年の最悪の形態の児童労働条約(第182号) には違反しない。 第一条
この条約を批准する加盟国は、緊急に処理を要する事項として、最悪の形態の児童労働の禁止及び撤廃を確保するため即時のかつ効果的な措置をとる。
第二条
この条約の適用上、「児童」とは、十八歳未満のすべての者をいう。
第三条
この条約の適用上、「最悪の形態の児童労働」は、次のものから成る。 (a) 児童の売買及び取引、負債による奴隷及び農奴、強制労働(武力紛争において使用するための児童の強制的な徴集を含む。)等のあらゆる形態の奴隷制度又はこれに類する慣行。
(b) 売春、ポルノの製造又はわいせつな演技のために児童を使用し、あっせんし、又は提供すること。
(c) 不正な活動、特に関連する国際条約に定義された薬物の生産及び取引のために児童を使用し、あっせんし、又は提供すること。 (d) 児童の健康、安全若しくは道徳を害するおそれのある性質を有する業務又はそのようなおそれのある状況下で行われる業務。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒を作って生活する家内工業世帯。2013年3月撮影。 国際労働機関(ILO) は、1日8時間労働 、母性保護 、児童労働に関する法律、さらに職場の安全や平和t的な労使関係を推進し、1969年にはノーベル平和賞(Nobel Peace Prize) を受賞。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒を作って生活する家内工業世帯。2013年3月撮影。 児童労働ネットワーク
ルブアガン町女性労働 Tiger Grass Broom Making
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ、タイガーグラス(Tiger Grass) を原料とした箒(ホウキ) を縛る竹ひごを加工する道具。 日本の伝統的な南部箒(ホウキ) は、縮れた穂先で、この穂先のおかげで驚くほどの掃き出す効果が高い。東北の気候風土「やませ」が作りだす縮れた穂先と手作りの職人技術の融合したのが南部箒(ホウキ) であり、南部地方で無農薬で栽培する「ほうき草」、土から育てる徹底した手作りが特徴となっている。南部箒(ホウキ) の特徴である「ちぢれ」により衣類やカーペットに絡みついたペットの毛、髪の毛、スーツや着物の埃をしっかりと絡め取ることができるという。長さ80?、幅25cmの小型の高倉工芸の南部箒(ホウキ) は、1本3万円。
カリンガ州ルブアガン町ウマ、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) 箒を作る道具。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒を作って生活する家内工業世帯。2013年3月撮影。 カール・マルクス (Karl Marx :1818-1883)『資本論 』では、資本主義の本質は、「資本(capital)が無限に自己増殖する価値運動である」とし労働価値説 に基づき、資本家は労働者から剰余価値 を搾取 して、資本蓄積をすすめるとの論理を展開した。カリンガ州の箒製造のような農村家内工業に、資本の論理 が成立しているでaろうか?
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒をしばる竹ひご。加工前は太い。2013年3月撮影。
男の内職 Tiger Grass Broom Making
カリンガ州ルブアガン町ウマ、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) 箒しばる竹ひごを削って細く加工する。農村家内工業 、工場制手工業 など封建制度から資本主義が形成されるまで過渡期に生まれた資本主義、すなわち初期資本主義 (early capitalism)の時期から、労働集約的産業 が興隆してきた。それは現在まで、箒作りとして存続し、山村の地域コミュニティ経済の上で重要や役割を果たしている。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ、タイガーグラス(Tiger Grass) を縛る竹ひごを加工する。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒を作って生活する家内工業世帯。2013年3月撮影。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ、ドヤアス。タイガーグラス(Tiger Grass) を縛る竹ひごを,金属に空けた穴を通しながら徐々に細く加工すしてる。2013年8月撮影。
乾燥・整理 Tiger Grass Broom Making
カリンガ州ルブアガン町ウマ、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) 箒を作る。
カール・マルクス (Karl Marx :1818-1883)『資本論 』では、資本主義の本質は、「資本(capital)が無限に自己増殖する価値運動である」とし労働価値説 に基づき、資本家は労働者から剰余価値 を搾取 して、資本蓄積をすすめるとの資本の論理 を展開した。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ、タイガーグラス(Tiger Grass) を加工して箒を作る。 このような箒製造業は、農村家内工業 、工場制手工業 など封建制度から資本主義が形成されるまで過渡期に生まれた資本主義、すなわち初期資本主義 (early capitalism)の状況を髣髴とさせる。そこで見られる労働集約的産業 は、労働生産性が低く、労働者の賃金も低く「遅れている」技術しかないと批判されることが多い。しかし、現代の日本で大学生の就職先がサービス業に限定され、ものづくり・製造業の現場での雇用がほとんどない現状に思い至れば、このような発想が単純すぎることがわかる。技術は、簡単化すれば、資本=労働比率(労働の資本装備率)で表すことができ、それは資本レンタル=賃金比率という要素相対価格で決まってくる。高賃金国では、資本節約的技術(労働節約的技術)が、低賃金国では労働集約的技術(資本節約的技術)が採用される傾向がある。
ルブアガン町家内工業 Tiger Grass Broom Making
カリンガ州ルブアガン町ウマ、タイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) 箒を作る道具。 カール・マルクス (Karl Marx :1818-1883)『資本論 』では、資本主義の本質は、「資本(capital)が無限に自己増殖する価値運動である」とし労働価値説 に基づき、資本家は労働者から剰余価値 を搾取 して、資本蓄積をすすめるとの論理を展開しました。カリンガ州の箒製造のような農村家内工業に、この資本の論理 が成り立つでしょうか?
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ、タイガーグラス(Tiger Grass) 箒を縛る竹ひごを加工する道具。労働集約的技術 を用いる農村家内工業 である。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒を作って生活する農村家内工業 。2013年3月撮影。 タイガーグラスの刈入れ・半加工が行われ、箒(ホウキ)を製造する農村家内工業 (Household Manufacture )は労働集約的技術を備えていて、雇用吸収力が大きい。
カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) と竹ひごを材料に箒を作る家内工業世帯。机の上に材料の竹ひご(加工前)がおいてある。 カール・マルクス (Karl Marx :1818-1883)『資本論 』では、資本主義の本質は、「資本(capital)が無限に自己増殖する価値運動である」とし労働価値説 に基づき、資本家は労働者から剰余価値 を搾取 して、資本蓄積をすすめるとの論理を展開した。カリンガ州の鍛冶屋のような農村家内工業に、このような資本の論理 が成立しているのか?
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒をしばる竹ひご。加工前は太い。2013年3月撮影。 1867年カール・マルクス (Karl Marx :1818-1883)『資本論 』では、投下労働量に応じて商品価値が決まるとする労働価値説 (labour theory of value)を提唱した。そして、資本家は労働者から剰余価値 を搾取 を搾取して、資本蓄積を永遠に続けるという資本の論理論 を展開した。カリンガ州の農村家内工業に、搾取 されているワーキングプア (失業者ではなく働く貧困層)がいるであろうか?
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) を縛る竹ひご。これから、細く加工する労働集約的技術 が続く。2013年3月撮影。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒をしばる竹ひご。加工前は太いので細く削る。2013年3月撮影。 カリンガ州の箒製造は、農村家内工業 、工場制手工業 など封建制度から資本主義が形成されるまで過渡期に生まれた資本主義、すなわち初期資本主義 (early capitalism)の時期からある。労働集約的技術は、労働生産性が低く、労働者の賃金も低く「遅れている」技術であると「安易な文明論」は批判している。しかし、開発途上国の就業構造やや日本で大学生の就職先を考えてみれば、雇用吸収力や雇用機会を度外視したこのような安易な発想が誤りであるとがわかる。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) を縛る竹ひごを細く加工する。2013年3月撮影。 箒作り仕事は、農村家内工業 、工場制手工業 など封建制度から資本主義が形成されるまで過渡期に生まれた資本主義、すなわち初期資本主義 (early capitalism)の状況を髣髴とさせる。そこで見られる労働集約的産業 は、労働生産性が低く、労働者の賃金も低く「遅れている」技術しかないと批判されることが多い。しかし、現代の日本で大学生の就職先がサービス業に限定され、ものづくり・製造業の現場での雇用がほとんどない現状に思い至れば、このような発想が単純すぎることがわかる。技術は、簡単化すれば、資本=労働比率(労働の資本装備率)で表すことができ、それは資本レンタル=賃金比率という要素相対価格で決まってくる。高賃金国では、資本節約的技術(労働節約的技術)が、低賃金国では労働集約的技術(資本節約的技術)が採用される傾向がある。
聞き取りをしたカリンガ州ウマのタイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) 箒造り職人と鳥飼行博。タイガーグラス栽培に結びついた箒作りは、アグロフォレストリー (Agroforestry )、柴刈り (Domestic firewood collection )と並行して、労働集約的技術 を用いる農村家内工業 として地域の雇用吸収に大きな役割を果たしている。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) を縛る竹ひごを細く加工する。2013年3月撮影。 1867年カール・マルクス (Karl Marx :1818-1883)『資本論 』では、投下労働量に応じて商品価値が決まるとする労働価値説 (labour theory of value)を提唱した。そして、資本家は労働者から剰余価値 を搾取 を搾取して、資本蓄積を永遠に続けるという資本の論理論 を展開した。カリンガ州の農村家内工業に、搾取 されているワーキングプア (失業者ではなく働く貧困層)がいるであろうか?
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマの家内工業で生産されたタイガーグラス(Tiger Grass) 製箒の半完成品。穂先は出来上がっているが、柄の部分にはまだ竹ひごがまかれていない。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。イネ科多年草のタイガーグラス(Tiger Grass) 箒をしばる竹ひご。加工前は太いので細く削る。2013年3月撮影。
聞き取りをしたカリンガ州ウマの箒職人が、自ら作ったタイガーグラス(Tiger Grass:Thysanolaena Maxima) の箒を手にして、お土産にもっていってと。 箒生産の作業は、資本節約的技術 (capital-saving technology )で、男女が従事できる仕事として、山村の重要な雇用機会となっている。
ルブアガン山村の生活 Women in Kalinga
フィリピン、ルソン島内陸部、コルディリェラ行政地方カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒を作る世帯の台所。薪が乾きやすいように木の皮を剥いで、炉の上で乾燥させる。2013年3月撮影。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。タイガーグラス(Tiger Grass) 箒を作る家内工業世帯で、聞き取りをした。そのとき、夕食をいただいた。普段は、トウガラシ汁でご飯を食べるが、この時は特別にサージの缶詰を空けていただいた。2013年3月撮影。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。イネ科多年草タイガーグラス(Tiger Grass) 箒を作る世帯に聞き取り調査をした。2013年3月撮影。
コルディリェラ行政地方 カリンガ州ルブアガン町ウマ。労働集約的な作業工程を経てタイガーグラス(Tiger Grass) から箒を製造する家内工業世帯のある集落。2013年3月撮影。
ウマの家屋
Housing
フィリピン、ルソン島内陸部、コルディリェラ行政地方カリンガ州ルブアガン町ウマは、渓谷の斜面にあり、平坦な土地や水田・畑地は少ない。そのため、田植えが一段落した農閑期の3月には、女性でも現金収入を求めて、タイガーグラス 刈取りの農業労働に従事する。2013年3月撮影。
カリンガ州ルブアガン町ウマは、山がちなため、棚田がある。脱穀も自分の家で行う。ただし、田植えが一段落した農閑期の3月には、女性でも現金収入を求めて、ホウキ の材料となるタイガーグラス 刈取りの農業労働に従事する。2013年3月撮影。
箒の運送依頼
Kalinga Province
フィリピン、ルソン島内陸部、コルディリェラ行政地方カリンガ州ルブアガン町ウマで箒を路上に出しておく。ここを通るジプニーにタブク市の市場に運送、売却を依頼する。2013年3月撮影。箒製造業は、農村家内工業 、工場制手工業 など封建制度から資本主義が形成されるまで過渡期に生まれた資本主義、すなわち初期資本主義 (early capitalism)の時期からあった。この他、箒生産、製茶業、紡績、養蚕、生糸生産、瓦製造窯業などいくつもの労働集約的産業 が興隆してる。当時は、金融資本家が弱体だったために、独自に資本形成を進めた起業家が大半だった。ベンチャーは新しい概念であると思うのは錯覚で、伝統的には、家内工業、工場制手工業など起業が多かった。
カリンガ州山村ウマ。箒を路上に出しておく。ここを通るジプニーにタブク市の市場に運送、売却を依頼する。2013年3月撮影。箒製造は、資本節約的技術 (capital-saving technology )を採用し、農村家内工業 (Household Manufacture )として山村に雇用機会を与えている。
フィリピン、ルソン島内陸部、コルディリェラ行政地方カリンガ州ルブアガン町ウマ。箒を路上に出しておく。ここを通るジプニーにタブク市の市場に運送、売却を依頼する。2013年3月撮影。
カリンガ州山村ウマ。箒を路上に出しておく。ここを通るジプニーにタブク市の市場に運送、売却を依頼する。2013年3月撮影。
箒の流通経路
Kalinga Province
カリンガ州山村ウマで、タイガーグラス草刈りの現地聞き取り・実測調査をした。2013年3月撮影。箒生産は、労働集約的技術 (labor-intensive technology )を体化した農村家内工業 である。ボロ(ブッシュナイフ)は、海外市場(外需)ではなく、局地的市場 (ローカル・マーケット)、地産地消 に向けて生産されていたが、近年、フェアトレード (Fair trade )や輸出も始まっている。
カリンガ州山村ウマで、タイガーグラス草刈りの現地聞き取り・実測調査をした。2013年3月撮影。
カリンガ州山村ウマのジープ荷台に乗せられたタイガーグラスの半加工品。2013年3月撮影。
カリンガ州山村ウマのジープ荷台に乗せられたタイガーグラスの半加工品。2013年3月撮影。
カリンガ州山村ウマのジープ荷台に乗せられた労働集約的技術 でつくられたタイガーグラスの半加工品。2013年3月撮影。
カリンガ州山村ウマのジープ荷台に乗せられたタイガーグラスの半加工品とタイガーグラス製の箒。袋には、セリや豆などタブックの市場の卸売商に販売する農産物が入っている。2013年3月撮影。
カリンガ州山村ウマのジープ荷台に労働集約的技術 で生産されたタイガーグラスの半加工品とタイガーグラス製の箒がみえる。荷袋には、セリや豆などタブックの市場の卸売商に販売する農産物が入っている。2013年3月撮影。
カリンガ州山村ウマで、タイガーグラス草刈りの現地聞き取り・実測調査をした。2013年3月撮影。箒製造は、労働集約的技術 (labor-intensive technology )を体化した農村家内工業 である。鍛造されたボロ(鉈)は、海外市場(外需)ではなく、局地的市場 (ローカル・マーケット)、地産地消 に向けて生産されていたが、近年、フェアトレード (Fair trade )や輸出も始まっている。
カリンガ州山村ウマのジープ荷台に乗せられたタイガーグラスの半加工品とタイガーグラス製の箒。袋には、セリや豆などタブックの市場の卸売商に販売する農産物が入っている。2013年3月撮影。農村家内工業 、工場制手工業 など、封建時代 から資本主義が形成される時期、すなわち初期資本主義 (early capitalism)の時期から、箒生産、鍛冶屋、紡績、養蚕、窯業などいくつもの労働集約的産業 が興隆してきた。
カリンガ州山村ウマのジープ荷台に乗せられたタイガーグラスの半加工品とタイガーグラス製の箒。袋には、セリや豆などタブックの市場の卸売商に販売する農産物が入っている。2013年3月撮影。
カリンガ州山村ウマから国道に到着したジープ。タイガーグラス、箒、豆など農産物は、カリンガ州州都のタブク市の市場にいる商人に販売される。2013年3月撮影。
カリンガ州山村ウマから国道に到着したジープ。タイガーグラス、箒、豆など農産物は、カリンガ州州都のタブク市の市場にいる商人に販売される。2013年3月撮影。 箒製造は、労働集約的技術 (labor-intensive technology )を体化した農村家内工業 である。ブッシュナイフは、海外市場(外需)ではなく、局地的市場 (ローカル・マーケット)、地産地消 に向けて生産されていたが、近年、フェアトレード (Fair trade )や輸出も始まっている。
東海大学教養学部 Tokai University
フィリピン共和国ルソン島北部コルディリェラ行政地方 で、箒作りに勤しむ世帯に聞き取り調査。
大学での講義「開発経済学」「環境協力論」「環境政策I」「環境政策II」は、持続可能な開発を、開発途上国、地域コミュニティの視点も含めて、分析する授業です。俗説とは異なる議論も展開しています。
持続可能な農業、特にアグロフォレストリー (Agroforestry )、柴刈り (Firewood Collection )、森林適正管理、バイオマス利用について専門的に知りたい場合は、著作一覧(アジア途上国の開発と環境保全)紀伊國屋書店 を参照してください。『地域コミュニティの環境経済学−開発途上国の草の根民活論と持続可能な開発』2007年、多賀出版 では、熱帯林の減少と地域コミュニティによる適正管理の有効性を、ローカルコモンズの視点で検討しました。『社会開発と環境保全―開発途上国の地域コミュニティを対象とした人間環境論』2002年、東海大学出版会 では、再生可能エネルギーの開発を論じたうえで、薪炭生産、用材生産、焼畑、企業的フロンティア開発という森林減少の要因を比較しました。二冊とも、発行部数1000部以下の学術図専門書です。前者は文部科学省の助成、後者は東海大学総合研究機構の助成を受けて刊行した「非商業的書籍」です。価格も本体5500円と高価です。公立図書館、大学図書館などで、希望入架してもらうことをお勧めします。 テキストの『開発と環境の経済学―人間開発論の視点から 』東海大学出版会 は、これらの研究の端緒になった著作です。
当研究室へのご訪問ありがとうございます。論文,データ,写真等を引用する際は,URLなど出所を表示してください。ご意見,ご質問をお寄せ下さる時には,ご氏名,ご所属,ご連絡先を明記してくださいますようお願い申し上げます。
連絡先:
torikai@tokai-u.jp
〒259-1292 神奈川県平塚市北金目4-1-1 東海大学教養学部人間環境学科社会環境課程 鳥飼 行博 TORIKAI Yukihiro HK,Toka University,4-1-1 Kitakaname,Hiratuka Kanagawa,Japan259-1292東海大への行き方 |How to go
◆大学での講義「開発経済学」「環境協力論」「環境政策I」「環境政策II」は、持続可能な開発を、開発途上国、地域コミュニティの視点も含めて、分析する授業です。俗説とは異なる議論も展開しています。
『アジア地域コミュニティ経済学 フィリピンの棚田とローカルコモンズ』 (東海大学出版部2015年):政府開発援助、フィリピン財政、棚田の有機農業、バイオマスエネルギーを分析しました。 持続可能な開発、特に、熱帯林減少、森林適正管理、バイオマスエネルギーについて専門的に知りたい場合は次の著作を参考にしてください。
『地域コミュニティの環境経済学−開発途上国の草の根民活論と持続可能な開発』 (多賀出版2007年):少子高齢化・ジェンダー,再生可能エネルギー,熱帯林,廃棄物輸出を分析しました。
『社会開発と環境保全―開発途上国の地域コミュニティを対象とした人間環境論』 (東海大学出版会2002年)と『CRUGE研究叢書 環境ネットワークの再構築 環境経済学の新展開』田中廣滋編 (中央大学出版部2001年)は「草の根民活論」の嚆矢です。
『開発と環境の経済学―人間開発論の視点から』 (東海大学出版会):「環境協力論」「開発経済学」「環境政策」のテキストで,難民,軍縮も扱っています。
『環境ネットワークの再構築−環境経済学の新展開』 田中廣滋編(中央大学出版部)の一章を担当し、熱帯林減少の要因と森林保全の在り方を地域コミュニティを軸に論じています。
『地球環境政策』 宇沢弘文・田中廣滋編著(中央大学出版部)の一章を担当し、南北格差を踏まえて、持続可能な開発に必要な環境政策を整理しました。
『ポスト福祉国家の総合政策−経済・福祉・環境への対応』 丸尾直美編著(ミネルヴァ書房)の一章を担当し、熱帯林減少の要因と森林保全の在り方を地域コミュニティを軸に論じています。
『学習漫画 サリバン先生』 (集英社2011年刊行)を監修し解説を書きました。アンの生い立ち、ヘレンケラーとのかかわりから、ノーマライゼーション提唱者としての先見性まで扱っています。
『写真ポスターから学ぶ戦争の百年−二十世紀初頭から現在』 (青弓社2008年刊行)では、二十世紀の戦争を扱い大量破壊、大量殺戮からプロパガンダまで扱いました。
『写真ポスターから見るナチス宣伝術−ワイマール共和国からヒトラー第三帝国』 (青弓社2011年刊行)では、暴力、テロによるナチ党政権奪取と戦争動員を解説しました。
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地球温暖化と森林ビジネス―「地球益」をめざして
土の匂いの子
わたしと地球がつながる食農共育
地産地消と循環的農業―スローで持続的な社会をめざして
有機農業法のビジョンと可能性 (有機農業研究年報)
◆スラム (Slum ) とは、交通・エネルギー・衛生・教育などのインフラが不十分で、都市貧困層の暮らす居住区である。しかし、外見にもかかわらず、そこは、生半可な知識や偏見を抱いた識者が言うように「公共サービスが受けられない」のではないし、「荒廃状態にある状況」とは言い難い。開発途上国の大都市には、どこでもスラム街といっていい地区があるが、そこは貧しいけれども、住民が必死に苦労して生きている場所であり、草の根の民間活力の感じられる場所である。
◆開発途上国 の人口増加と都市化 の進展に伴って、スラム人口 (Slum population )人口は増加傾向にあり、2007年時点で、10億人はスラム居住者であると推測され、国別では、中国 1.7億人、インド 1.1億人、パキスタン2750万人、インドネシア2680万人、フィリピン 2390万人、ブラジル4570万人、メキシコ1180万人、ナイジェリア4530万人、スーダン1550万人などされる。
スラムの特徴として高失業率 があげられるが、これは正確な表現ではない。なぜならスラム住民で、正規の工場労働者、サラリーマン はきわめて少なく、多くは自らが仕事を作り出している状況にあるからである。
スラム街の居住者を中心に貧困者が、少ない元手で自営的に零細な仕事を起こしているのが、都市インフォーマル部門 である。具体的には、食品など材料を安く買って加工したり、小さな袋に分けたりして、露店で売る転売、路上で客を待つ靴磨きや荷物運び、商店やタクシーやバスの客引き、駐車する車の番人など、さまざまな職を自ら生み出している。この特徴は、小規模な元手で行う自営的サービス業という点であり、高失業率 といった主に会社の正規雇用を念頭に置いた概念で図ることはできない。
スラム街の特徴は、都市インフォーマル部門 程度しか雇用機会を提供できないという貧困であるが、だからといって「犯罪や麻薬 、アルコール依存症や自殺などが多発する」というのも誤解である。開発途上国でなくとも、非衛生的な環境であれば、病気、伝染病が蔓延するが、だからと言って、スラム住民が強盗や盗人 に成り下がるということは言えない。
◆開発途上国 のスラム居住者は、農村から押し出され、あるいは都市に惹きつけられた出稼ぎ者や移住者が多く、貧しいながらも貧困から抜け出そうと、都市インフォーマル部門 において、厳しい低報酬の労働にいそしんでいる。また教育に熱心になる傾向も指摘できる。彼らは、農村という地域コミュニティ を引き継いで、都市のスラムにあっても一定の自治的な秩序をもって生活している。環境の悪い町外れなどの未開発の地域に住み着いたとしても、住民相互には、暗黙の了解・契約があり「無秩序 」ではない。
Wikipedia(http://ja.wikipedia.org)のコルディリェラ行政地方の説明
山岳管理地域(さんがくかんりちいき、Cordillera Administrative Region, CAR)またはコルディリェラ行政地域は、フィリピン北部ルソン島のコルディリェラ・セントラル地域一帯の内陸地方である。区域内にはフィリピン最高峰のプログ山(Mt. Pulog:2,929m)を含む2,000m級の山々が連なる。中心都市はバギオ(Baguio)である。「コルディリェラ」はスペイン語で「山脈」「山岳地帯」を意味し、現代スペイン語式の「コルディジェラ」という日本語表記も見られるが、フィリピンではジェイスモの影響がないためもっぱら「コルディリェラ」と発音される。
Wikipedia(http://ja.wikipedia.org)のカリンガ州の説明
カリンガ州 (Province of Kalinga )は、フィリピン 北部ルソン島 のコルディリェラ行政地域 (Cordillera Administrative Region, CAR )に属する州 である。北にアパヤオ州 、西にアブラ州 、南にマウンテン州 、東にカガヤン・バレー地方 のイサベラ州 、カガヤン州 と接している。1995年 2月14日 、旧カリンガ・アパヤオ州(Province of Kalinga-Apayao )が2つに分割されて誕生した。面積は3,119.7km²、人口は174,023人(2000年 )、州都はタブク (Tabuk )である。
Wikipedia(http://ja.wikipedia.org)の引用
ルソン
I – イロコス地方
北イロコス | 南イロコス | ラウニオン | パンガシナン
II – カガヤン・バレー地方
バタネス | カガヤン | イサベラ | ヌエヴァ・ヴィスカヤ | キリノ
III – 中部ルソン地方
アウロラ | バターン | ブラカン | ヌエヴァ・エシハ | パンパンガ | タルラック | サンバレス
IV-A – カラバルソン地方 バタンガス | カヴィテ | ラグナ | ケソン | リサール
IV-B – ミマロパ地方
西ミンドロ | 東ミンドロ | マリンドゥク | ロンブロン | パラワン
V – ビコール地方
アルバイ | 北カマリネス | 南カマリネス | カタンドゥアネス | マスバテ | ソルソゴン
コルディリェラ行政地域
アブラ | アパヤオ | ベンゲット | イフガオ | カリンガ | マウンテン
マニラ首都圏
マニラ首都圏の行政区画
ヴィサヤ
VI – 西ヴィサヤ地方
アクラン | アンティーケ | 西ネグロス | カピス | ギマラス | イロイロ
VII – 中部ヴィサヤ地方
ボホール | セブ | 東ネグロス | シキホル
VIII – 東ヴィサヤ地方
ビリラン | 東サマル | レイテ | 北サマル | サマル | 南レイテ
ミンダナオ
IX – サンボアンガ半島地方 北サンボアンガ | 南サンボアンガ | サンボアンガ・シブガイ X – 北部ミンダナオ地方
東ミサミス | 西ミサミス | カミギン | 北ラナオ | ブキドノン
XI – ダバオ地方
コンポステラ・バレー | ダバオ | 南ダバオ | 東ダバオ
XII – ソクサージェン地方 南コタバト | コタバト | スルタン・クダラット | サランガニ
XIII – カラガ地方
北アグサン | 南アグサン | 北スリガオ | 南スリガオ | ディナガット・アイランズ ムスリム・ミンダナオ自治区 バシラン | 南ラナオ | マギンダナオ | スールー | タウイタウイ
他言語版
さおとめ【早乙女】
田植に,苗を本田に植える仕事をする女性の敬称。本来は,田植に際して田の神を祭る特定の女性を指したものと考えられる。かつては田主(たあるじ)の家族の若い女性を家早乙女,内早乙女などと呼びこれにあてたらしい。相互扶助を目的とした「ゆい(結) ゆい :福田 アジオ
家々の間で労働力を交換しあって作業を相互に手伝うこと。 ユイの発音が変化してイイ,エエ,ヨイあるいはヨイコなどと各地で呼ばれる。 沖縄でユイーマールというのもユイに発した言葉である。 またテマガエ (手間替え),テマガリ (手間借り) などともいう。 ユイは複数の家が組んで,同じ人数の労働力を同じ日数だけ互いに提供しあって同じ作業を行うもので, 短期決済による労働力の等量交換に特色があり, 各家が多くの労働力を集中的に必要とする場合に採用される。 田植のユイがその代表であるが,稲刈りや脱穀など種々の農作業, 屋根ふきなどの際にも行われた。
ユイを結ぶ相手の家は,ユイが労働力の等量交換であることに対応して, 対等な社会関係にある家々に求められるのが普通である。 本家と分家,地主と小作という上下関係にある家々の間で結ばれることは少なく, 村内在住の親類や近隣の家々と行うのが一般的である。 とくに村内の親類は,その対等性により, ユイを結ぶもっとも重要な関係である。 したがって,ユイは超世代的に組織された労働組織や集団ではなく, 必要に応じて親族関係や近隣関係を基礎にして結ばれるものであり, 作業によって結ぶ範囲は異なり,また世代交替によって組む相手も変化することが多い。
近世になり後者のみがユイと呼ばれるようになり, 本家末家的ユイはヤトイとかスケ,テツダイと呼ばれるようになったものと考えられている。 それ以降のユイにあっては,労働力の提供に対しては同じ量の労働力で返すのが原則であるが, 家々の間で経営形態や規模に大きな相違が出てくると, 牛馬等の家畜の提供に対し,人間の働き手が行くとか, さらに労働の提供に対し物資,ときには金銭で返すユイも行われるようになった。 そして,ユイに加えて臨時雇いの労働力も出現した。 ユイと臨時雇いのヒヨウ (日傭) とは久しく併存してきたが, 田植機はじめ農機具の機械化によっていずれも急速に姿を消しつつある。 (引用終わり)
鳥飼行博 (1997)「工業化戦略の有効性:貿易と国際分業をふまえて 」『東海大学紀要. 教養学部』 28輯,pp.155-174では、次のように論じています。
工業化には「進んだ技術」が不可欠であり,開発途上国では技術力が低いために工業
化が遅れている, あるいは最近のアジアの成長は技術移転によって達成されたという議論を検
討しておこう。日本と中国が機械を生産するに当たって,生産要素の資本K と労働L をどのよ
うに組み合わせるかの検討である。 まず, 日本は資本が豊富, 労働は希少な高賃金の国とし,対照的に中国は資本が希少, 労働が豊富な低賃金の国とすれば, 資本の報酬率r は同一
としても, 労働の報酬率(賃金〉は日本より中国で低くなる。他方, 資本と労働が代替可能で, 様々
な資本=労働比率(資本装備率:K/L) の下で等量の機械を生産できるとすると, このKとL の組み合わせの軌跡は等量線となる。そして, 資本と賃金のコストが最小となる最適な資本一労働比率は等量線が最も下方の等費用線(同一コストで異なるK , L の組み合わせを示す)と接するところである。すなわち, 日申両国の企業が各々直面する要素価格比率(w /r ) に対応して, 同じ機械を生産する資本労働比率(K/L)は日本より中国で低くなる。 つまり, 要素価格比率が高ければ資本集約的技術が, 要素価格比率が低ければ労働集約的技術が選択されるのであって, 同じ電子部品を作る場合でも, 日本ではロボットや高性能工作機械を使うが, 中国では多数の労働者を利用して手作業で行うことになる。しかし,手作業が選択された理由は「技術が遅れている」からではなく, 低賃金のために資本を使用するよりも低コストで生産できるからである。