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I L O 駐 日 事 務 所(〒150−0001 東京都渋谷区神宮前5−53−70 国連大学本部ビル8階 )は、次のような見解を掲げている。

「児童労働」とは、以下のような子どもの労働のことです。
◆原則15歳未満の子どもが、大人のように働く労働
ILO138号条約 が定める就業最低年齢

最低年齢 15歳
・ 義務教育修了年齢を下回らない(原則)
・ 途上国は14歳とすることができる

軽易な労働 13歳
・ 途上国は12歳とすることできる

危険な労働 18歳
・ 健康・安全・道徳が保護され、適切な職業訓練を受ける場合は16歳

* 子どもたちの健全な成長を妨げる労働をさし、家や田畑での手伝い、小遣い稼ぎのアルバイトなどは含まれません。

◆18歳未満の子どもが行う最悪な形態の労働

ILO182号条約
人身取引、債務奴隷、強制的な子ども兵士、その他の強制労働
買春・ポルノ、麻薬の製造・密売などの不正な活動
子どもの健康・安全・道徳を害し、心身の健全な成長を妨げる危険で有害な労働

◆家族の元で行われる児童家事労働でも、教育に使用をきたすこともあるし、過酷なこともある。路上での物乞いや買い物袋の販売は小遣い稼ぎとて行われる。これが「児童労働」には含まれませんというのは、より過酷な状況の子供たち、「最悪な形態の労働」の救済・保護を優先しているからであって、放置しておいてよい問題ではない。

◆なぜ「児童労働」があるのですか?

一番の原因は <貧困> です。(1日1米ドル未満で暮らす人は10億人) しかし、その他にも...
・ 子どもの教育へのアクセスがない
・ 親の教育の欠如
・ 子どもの地位が低い価値観や社会慣行
・ 地域社会の労働慣行
・ 地方から都市への移住
・ 家庭の問題
・ 不適切な法律の施行

◆なぜ「児童労働」をなくさなくてはならないのですか?
・ 子どもの人権を侵害するから
・ 子どもが教育を受ける権利を侵害するから
→ 十分な教育を受けられまま大人になり、貧困の連鎖につながる
・ 子どもの心身の健全な発達を妨げるから

児童労働撤廃のコストは、途上国の軍事費の約2割と試算されています。
■中国
中国のバイオマスエネルギー:ローカルコモンズ里山での薪採取
貴州省の低地と山村
貴州省の持続可能な農業:肥やしと堆肥
雲南省の窯業:剣川県の農村家内工業の粘土瓦生産
雲南省のタバコ生産
雲南省の牧畜:ローカルコモンズ入会地
雲南省の白族定期市
雲南省の仏教:白族の祭礼
雲南省剣川県の古鎮
北京市街地:公衆トイレ/中日友好病院
北京の食品製造工場:燕京ビール/三元乳業
北京の地下鉄・河南省の寝台列車
中国河南省の農村と薪採取
河南省開封市の繁華街
四川省丹巴県甘孜蔵族の農業とバイオマス/堆肥
福建省南靖県お茶生産
福建省南靖の生活/農業
成都平原の三星堆遺跡:長江文明:四川青銅器文化

■フィリピン
カリンガ州棚田の田植え
Rice Terrace, Kalinga

カリンガ州棚田の稲刈り
Rice Terrace, Cordillera
カリンガ州山村の小学校
Elementary School at Kalinga

カガヤン州ツゲガラオの市場
Market of Tuguegarao, Cagayan

マニラのスモーキーマウンテン
Smokey Mountain, Manila

メトロマニラのスラム街:ケソン市リテック/パヤタス
マニラのパヤタス廃棄物処分場:スカベンジャー
セブ市のアルミ再生工場:サンドダイカスト
バタンガスの自動車工場:修理と廃車リサイクル
セブ島の造船所

■タイ王国
写真解説:タイ農村の米作
写真解説:タイの家内工業:養蚕とシルク反物
写真解説:タイの牧畜・繊維作物生産
論文「タイの家内工業とワークシェアリング」



再生トイレットペーパの製造工程

1)古紙回収(原料)
2)溶解
3)精選
4)脱墨
5)洗浄
6)減菌・漂白
7)抄紙
8)加工
9)製品保管  

ビール製造工程
1)製麦:大麦から麦芽へ
2)仕込み:麦芽から麦汁へ
3)発酵:麦汁からビールへ
4)貯酒:ビールの低温での熟成
5)濾過:おり、酵母を除去し生ビールへ
6)缶詰:容器に酸素が入らないように注入


再生トイレットペーパの製造工程

1)古紙回収(原料)
2)溶解
3)精選
4)脱墨
5)洗浄
6)減菌・漂白
7)抄紙
8)加工
9)製品保管  

ビール製造工程
1)製麦:大麦から麦芽へ
2)仕込み:麦芽から麦汁へ
3)発酵:麦汁からビールへ
4)貯酒:ビールの低温での熟成
5)濾過:おり、酵母を除去し生ビールへ
6)缶詰:容器に酸素が入らないように注入

ケソン市Quezon City)は人口200万人以上で、大規模な廃棄物最終処分場とスラム街がある。特に、パヤタス通りには、トタン板に囲まれたジャンクショップ(屑屋)が並んでいる。そのような場所にも、キリスト教会があるが、普通の家と変わらないバラック造りである。

キアポ市場の市場にある露店は、都市インフォーマル部門urban informal sector)の生業である。会社に雇用されていなければ、お金を稼ぐために都市インフォーマル部門urban informal sector)に雇用機会を見出すしかない。
 政府による社会保障生活保護も不十分であるからこそ、スラムではリサイクル小規模事業=草の根民活の動きがある。
マニラ首都圏に多い都市インフォーマル部門urban informal sector)は、イントラムロスではほとんど見かけない。

 マニラ市エルミタ地区から、デビソリア(Divisoria)行きジプニーで20分のところに、キアポ市場がある。キアポ地区は、16のバランガイ(Barangays:最小の行政単位)からなる人口2.5万人の地区。キリスト教徒のほか、イスラム教徒も住んでいる。
free counters




◆中国のビール・乳製品から持続可能な開発/食の安全を考える
1.【地球温暖化】【熱帯林減少】【生物多様性】【国際協力】【人口問題】を、現地調査も踏まえて研究してきました。
2.中国北京の2009年人口は1700万人、面積は1万6800平方キロ、域内生産(GDP)は1兆8650億元で、これは福建省(1兆863億元)より多い。
3.中国北京の燕京ビール工場三元食品工場を2003年2月に訪問調査した時の写真をもとにして、飲料製造業を解説します。
4.他の写真は、貴州省バイオマスエネルギー貴州省の農業福建省のお茶生産四川省チベット族のバイオマスを参照。

中国点描

Agriculture of China

 
 

中国北京の燕京啤酒工場

 Beer 

 
ビール運搬
中国の有名な燕京啤酒は、北京燕京啤酒股份有限公司Yanjing Beer Group)の製造工場(ビール工場)で作られる。ここでは、リターナブル瓶が使用され、ビール瓶を回収するケース・瓶置き場、洗浄施設などが工場敷地の半分近くを占めている。工場内の生産ラインの撮影は許されなかったが、これは日本での大規模工場見学にあっても、ほぼ例外なく当てはまる。
家
 北京燕京啤酒股份有限公司Yanjing Beer Group)のビール工場の倉庫の前にて。燕京ビールYanjing Beer)瓶の回収と洗浄作業をする。◆中国進出ポータル北京経済技術開発区によれば、2010年の北京市の市内総生産は約1兆3700億元(2080億ドル)であり、上海市に次いで中国本土第2位である。香港(2264億ドル)、シンガポール(2173億ドル)のGDPとほぼ等しい。

◆中国狩人北京経済技術開発区によれば、北京経済技術開発区(BDA)は、1992年に着工、1994年8月に北京市唯一の国家級の経済技術開発区として、国務院に批准された。1999年1月、国家級の経済技術開発区及び国家高度技術産業区として優遇されることになった。2002年上半期まで、北京经济技术开发区には、30の国と地区から1000社の投資があり、投資総額は40億ドルに達した。内訳は、三資企業(100%外資企業、合弁企業合作企業)による投資が四分の三を占める。平均投資額は1000万ドル以上で、三資企業の全国平均投資額の4倍近い。世界トップ500位以内の企業40社が開発区に進出。
家
 中国のアルコール飲料は、工場大量生産されているビール関連酒でも、啤酒(ビール)、パイナップルビール、果味啤酒(フルーツビール)、青稞(ハダカ麦)酒などいろいろある。また、中国ビールは、産地によってブランドもあり、地ビールも盛んに作られている。

北京経済技術開発区のような経済技術開発区は、対外開放の国策の中で、1984年、輸出振興と外資誘致を目的に設置された沿海工業地区であり、1979年に設置された深圳、珠海、汕頭、廈門(アモイ/シーメン)の経済特区经济特区:Special Economic Zone)に準じる税制上の優遇措置などが認められている。つまり、経済技術開発区内の外資系ハイテク企業には、所得税率15%、輸出総額が総生産額の7割を超える企業に対してはさらに10%ポイントの軽減が認められる。ハイテク産業関連の原材料や部品の輸入には、許可証が不要で、関連設備の輸入関税も非課税、製品の輸出も非課税となる。


北京燕京啤酒股份有限公司 地図で見る
北京燕京啤酒股份有限公司

The Yanjing Beer Group

 
家
 北京燕京啤酒股份有限公司Yanjing Beer Groupの2006年の燕京ビール生産量は, 3,530,800キロリットルで、世界十大ビールメーカの一つとなっている。北京燕京啤酒股份有限公司の売上額は 91.36億元, 収益・税支払額は 19.2億元に達し、純収益は4.18億元である。
 北京燕京啤酒股份有限公司Yanjing Beer Group)は、2006年までに、設備・通貨といった有形資産Tangible Assetが107億元、パテント、トレードマーク、特許などの無形資産Intangible assets が180億元ある。雇用総数は 2万3,500人で、総敷地面積 289万平方メートル。
  家
工場から燕京ビールYanjing Beer)の出荷。燕京ビール燕京啤酒)工場は見学者が訪れることはほとんどなく、見学用の準備もなされていなかった。しかし、快く現地調査に応じていただいた。
 北京は、工業都市だが、同時に1700万の人口を抱える大消費地。
旧市街は、旧城区と呼ばれ、東城区(繁華街の王府井、天壇などがある)、西城区がある。新市街は、新城区 で、朝陽区(北京商務中心区(CBD)や首都国際空港がある)、海淀区(北京大学、清華大学がある)、豊台区、石景山区である。
ビールトラック hspace=10
 北京燕京啤酒股份有限公司Yanjing Beer Groupのビール工場。燕京ビールYanjing Beer)瓶の運搬。

 ここ25年以上、世界一のビール生産量を誇る中国では、2010年4483万kℓ生産された。第二位はアメリカ合衆国、日本は第七位で、生産量は中国の1割強の585万kℓ。これは人口比でいえば決して少ない量ではない。 労働者ランチ
 北京燕京啤酒Yanjing Beer工場では、昼休みになると、男女別に昼食を受け取りに配膳室に向かう。

Yanjing Beer:燕京啤酒websiteには、次のように企業の紹介がなされている。
燕京ビール燕京啤酒)は、1993年設立で、現在の市場占有率は、北京のビールの85%、華北のビールの50%に達する大企業である。

The Yanjing Beer Group was established in 1993, but early in 1980 its brewery was founded. During the course of its development, the Yanjing Beer Group adheres to the business idea of “conducting ourselves lovingly, doing our work honestly, and undertaking our business creditably”. The Yanjing Beer Group has taken the road of development by inner expanded and rotating reproduction, with its practical strength raised due to annual technological renovation.

The Yanjing Beer Group promotes self-development through technological progress, establishes a national-level scientific research center, introduces professional talents, and grasps market opportunities by reliance on science and technology. Actively involved in the market, the Yanjing Beer Group takes the lead in setting up a consummate marketing network to meet the demand of market economy.

 At present, Yanjing beer covers a market share of more than 11% nationwide, including 50% of the market share in North China and 85% of the market share in Beijing. The Yanjing Beer Group actively completed the stock system reconstruction and pursued the transformation from product operation to both product and capital operation. In 1997, the Yanjing Beer Group was listed (went public) in the stock markets of both the mainland and Hong Kong. ビール労働者
右の建物は、労働者が。燕京ビールYanjing Beer)瓶の積み出しを行う倉庫。 北京燕京啤酒股份有限公司Yanjing Beer Group)は、カナダ、スペインなど欧米でも普及したブランドになっているが、日本では青岛啤酒股份有限公司Tsingtao Brewery Company Limited)の製造するドイツ風の青島ビール青岛啤酒)に隠れて、知名度が低い。ただい、中国でも小規模地元生産者(マイクロブルワリー)が地場ビールを製造するようになった。

アサヒビール>ニュースリリース2009年1月23日の「中国における青島啤酒股份有限公司の株式一部取得に関するお知らせ」によれば、アサヒビールは、Anheuser-Busch InBev SA(本社 ベルギー、CEO:chief executive officer Carlos Brito、以下、ABI)が保有する、青島啤酒股份有限公司(本社 中華人民共和国山東省、董事長 金志国、以下青島ビール)の株式の一部、約19.99%を取得することにABI と合意し、2009年1月23 日に契約調印した。
 アサヒビールは、青島ビールの株式(香港証券取引所上場株式:H 株)2億6157万7836 株、発行済株式の約19.99%について、2009年3月中を目処に取得する予定。本件取引における取得価額総額は、6億6,650万米ドル (約593 億円)となる予定。

北京の近郊野菜栽培

 Vgitables


農場
 北京近郊野菜栽培所。新鮮な野菜を食べさせる野菜館(餐厅・食堂)もあり、見学というより観光とグルメの場所となっている。
 このほか、環境や景観を保全した都市計画として基本農田保護区も設定されている。元来、中国政府は耕地の保護を基本国策としており、基本農田保護区を画定し、農業専用地として、非農業目的に転用を禁じている。これは、食糧の安全を確保する基盤整備ともいえる。

 張貴民(2006)「北京市における土地利用の空間的変化とその景観分析」(張・菊地 8) によれば、北京は「都市化のため、都市近郊では大量の良質な農. 地が都市的土地利用に転用された。この地域の農地の保護が重要になり、基本農田保護区として指定されている。北京市街地に近づくにつれて、農業的土地利用の中に野菜栽培が目立つように なった」という。
 王府井ヨーカ堂(北京銀座のワンフーチン・ヨーカ堂)は、「この商品は、低農薬栽培に特化している小湯山農園と. パートナーを組んで、北京近郊で"安全・安心な野菜栽培"に取り組ん. でいる農家を組織化。小湯山農園に野菜を集荷して、これをパッケー. ジングし、店舗で販売するというものです」と安全健康な高級野菜を売り込んでいる。 
北京の「三元」牛乳工場

Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd


バス停
牛乳工場まで行くバスのバス停留所。

工場正面
 北京三元食品股份有限公司Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd)の牛乳工場の正面。他に誰も見学に来ていなかったが、快く受け入れてくれて、お土産の牛乳、乳製品もいただいた。
 ヨーロッパに比べると、乳製品、牛乳の一人当たり消費量は数十分の一の中国であるが、だからこそ高品質のブランド牛乳の市場拡大が見込めるとも考えられる。ヨーロッパ、ニュージーランド、アメリカの乳製品を扱う企業が、20世紀末から、続々と中国に進出している。
北京三元食品股份有限公司 地図で見る
「三元」牛乳の生産工程

Milk Factory


模型
中国北京にある北京三元食品股份有限公司Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd)牛乳工場入り口にある工場模型。
三元牛乳パックは1本1ドルするので、国内メーカーの牛乳の3倍に達するが、健康増進を求める消費者、子供の発育を考える家族に支持されている。
To lure new customers, companies are now hawking everything from peach-mango milk drinks to aloe-flavored yogurt. Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd sells a "Gold Brand" milk that it touts as being from special cows whose milk contains a higher fat and protein content. At nine yuan ($1.08) for a small carton, it is about three times as expensive as most milk. Nestle markets milk drinks beefed up with calcium or iron, while others offer malted milk aimed at kids. Dairy companies are hiring newspaper boys to drop off milk with the daily paper or postmen to bring milk with the mail.

監視室
中国北京の「三元」牛乳工場入り口にあるビデオ監視室
2001年、アメリカのクラフトフーズ社(Kraft Foods)は、北京三元公司に北京クラフトフーズの株式85%を売却し、現地法人化した。これが三元食品(Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd)で、アメリカ大企業が、中国北京に直接投資し、工場を設立し、経営を始めた。
 Got Milk? The New Craze In China Is Dairy Drinks KATHY CHEN / Wall Street Journal 28feb03に、次のような記事がある。
In 2001, Kraft Foods Inc. sold its 85% stake in Beijing Kraft Foods Co. to Beijing Sanyuan. Executives at Beijing Sanyuan said Beijing Kraft, which produced yogurt and UHT milk, lost money since its establishment in 1993. Arjun Gupta, a vice president for Kraft Foods International in Beijing, declined to comment on the venture's profitability. He says it was sold because the company wanted to concentrate on Nabisco-brand biscuits, Tang and other products. He adds: "Maybe sometime in the future, we'll get into cheese" in China. コントロ
中国北京三元牛乳工場の中央コントロール室。どのラインも清潔に保たれている。
Fellow dairy firm Kraft withdrew from Beijing's yogurt market and shifted its investment to some non-dairy products in 2002. Beijing Sanyuan Foods Co paid Kraft Beijing over US$9 million to buy back the 85 per cent stake held by the foreign company.
 北京三元食品股份有限公司の株価は、上证:2509.80-0.73%788.94亿元 深成:10591.66-1.01%720.55亿元 期指:2755.60-0.63% 恒指:19677.89-0.83% 道指:11983.20-0.51%
  北京三元食品股份有限公司2011年第三季度报告も一般公開されている。
「三元」牛乳の生産工程

 Milk Factory


乳製品ライン
 北京三元食品股份有限公司Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd)の牛乳の真空パックテトラパックTetra Pak)の詰め込みライン。ここはパックに詰める第一段階。

伊利(伊利集団製牛乳) 500ミリ 2.85元
蒙牛純牛乳 250ミリ 2.1元
光明純鮮牛乳 500ミリ 3.5元
雀巣純牛乳(ネスレ)250ミリ 2.3元
sanyuan 巴氏純牛乳(三元食品)500ミリ 3.2元
巴氏純牛乳 長城版(三元食品)500ミリ 5.3元
普通版の脂肪分は3.2に対し、長城版は3.9。
出所)blog 2006年11月04日「北京の主要な牛乳を飲み比べてみた (17) 」
女子労働者
北京三元食品股份有限公司Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd)の女子労働者。
2008年の北京オリンピックを機会に、健康増進、体育重視の傾向が強まり、乳製品、牛乳の評価が高まった。それに乗じて中国全土に牛乳販売が展開されるようになった。三元牛乳も、その一つである。
 Phoenix Television was quoted as saying Sanyuan Foods was chosen by Beijing Olympic Committee at the last minute as the sole supplier of milk and dairy products for both the 2008 Summer Olympics and the 2008 Summer Paralympics. The original supplier of dairy products to the 2008 Beijing Olympic was Yili Group, but Yili was dropped when its products failed quality tests. After Sanyuan Foods' products were cleared in the nationwide test for melamine, its share price surged 10 percent, a jump of 52% in 5 days. ライン
北京三元食品股份有限公司Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd)の乳製品工場では、再利用可能なガラス製牛乳瓶は使用せず、使い捨て型ミルクカートン等のパック容器(Liquid packaging board)のみ。
三元牛乳は1本1ドルするので、国内メーカーの牛乳の3倍の価格であるが、高品質ということで、差別化し高所得者、健康志向の消費者に向けて販売されている。 「テトラパック」(Tetra Pak)は、1952年にスウェーデンのテトラパック社Tetra Pak)が生産を始めた飲料容器で、当初は正四面体の三角錐だった。Tetraは、テトラポットと同じく数字の4である。
生産ライン
 北京三元食品股份有限公司Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd)の生産工程。牛乳を容器に詰める。
 三元牛乳パックは店頭販売だけでなく、日本の「カルシウムや鉄分などの不足しがちな栄養素の摂取なら明治の宅配」のようなCMで宅配サービスもされる。中国では日本以上に「牛乳」は体に良い,健康に欠かせないと考えられている。日本では,高タンパク,コレステロールが心配され,一見すると牛乳のよなミルク代用飲料(低脂肪乳やカルシウム重視の牛乳もどき)が流行しているのとは対照的である。
ライン詰める
中国北京三元牛乳工場。
 Kraft Foods China は、現在、パウダー飲料のa Maxwell、Maxim Coffeeなどを販売している。
クラフトフーズ社は、日本でも森永乳業と合弁し、「クラフト スライスチーズ(8枚入り)」など乳製品を販売している。ただし、2013年、日本クラフトフーズ社は、ガム、キャンディ事業とグローサリー&ライセンシング事業を行いナビスコ オレオ、リッツ、などのブランドも含め「モンデリーズ・ジャパン株式会社」となった。 大型機械
 北京三元食品股份有限公司Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd)で牛乳を注ぎ込む機械。衛生的だが、日本では中国食品に対する報道は、低品質、安全性への疑問で埋まっている。総称として、「中国製品」は、粗悪品というイメージが広められているが、アメリカのクラフトフーズ社(Kraft Foods)の資本進出を契機に作られた。本来、食材、生産工程を吟味して個別に議論すべきところ、一部の「粗悪品」が中国食すべてに当てはまるというプロパガンダがなされているようだ。この背景には、中国食品に対するもっともな疑心暗鬼だけでなく、競争をしたら勝てないという恐怖心が見て取れる。
段ボール
 元は、日本にも進出しているアメリカのクラフトフーズ社(Kraft Foods)の合弁企業として設立された食品工場。北京三元食品股份有限公司Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd)の生産最終ラインで,牛乳パックを段ボール箱に詰めて、運搬にまわす。乳牛も別の場所で飼育しているが,乳牛乳牛繁殖用のデンマーク種牛を高額で買い入れた 。  
北京市内

Beijing


王府井
北京の銀座ともいえる王府井。
王府井
北京銀座といえる王府井で子供が手にしているのは、北京三元食品股份有限公司Beijing Sanyuan Foods Co., Ltd)のテトラパックTetra Pak)の乳製品。

 テトラパックTetra Pak)は、使いしてワンウェー容器だが、テトラパックリサイクル便によって、リサイクル可能である。また、容器自体が軽量のため、輸送や配送にかかるエネルギーと経費を抑えることができる。
 ライフサイクルアセスメントLCA)の方法の計測方法よっては、リータナブルナ瓶リサイクル瓶)を使うよりも環境負荷は小さい。つまり、一定の前提の下でライフサイクルアセスメントLCA)をすると、重たいガラス製容器の移動・冷却・洗浄に必要なエネルギー、廃液・油など洗浄時に排出される汚染物質、回収できない瓶の多さを踏まえると、リサイクルするより「地球にやさしい」というのである。
王府井
北京銀座の王府井からバスで10分。田舎の一食3元-5元、地方都市の10元-20元と比べれば、30元-40元の食事は安くはない。しかし、王府井では80元-100元はかかる。食材や食の安全は、専門知識があっても、確かな情報を得ることは難しい。そこで、食の安全は「高価格」なら保証されるとみなしてしまう。価格を質のシグナルに見立ててしまうのである。先進国からのツーリストは、高価格なら高級食材で、おいしく、安全だとみなしているようだ。
福建省の食料生業

Laboure House



福建省の茶の葉を回転させ水分を搾りだした後で、布に葉を開ける。これから機械で布を固く絞る練り揉み重回転の作業に入る。回転揉みが終わったお茶の葉。この後は、布で縛ったお茶の塊を練り揉み重回転転揉みする。茶の塊を大きくし力を掛けゆっくり転がしながら機械で揉む。昔は、体重を掛けて人力で揉み込んだ。茶葉内部の水分が揉み出される。蒸れないように気を付ける。
まひ選別
お茶の選別作業。土楼の内側の中庭なので、雨も風も防ぐことができる。
 福建省土楼の自家労働によるお茶の選別作業。
 現代日本では「働く」という意味を、サラリーマンという外仕事の意味で使用している。この場合、老人は、労働力を提供しない「老齢従属人口」として、扶養対象として認識され、邪魔者扱いされてしまう。高齢者を「非労働」=退職者・失業の概念で理解しようとすれば、老人は社会保障の問題を引き起こす「厄介者」出しかない。厚生労働省や一部の学者の「高齢者への認識」は、「自家労働」を等閑視しており、開発途上国も含まれるグローバルな少子高齢化問題をも理解していない。

ダック福建省
福建省南靖県では家族規模での家禽飼育が盛ん。アヒル飼育場所は、土楼の外側にある。アヒル飼育場に、人が入るには板を外すが、作業中にアヒルが逃げないように、再び板をはめ込んでいる。福建省南靖県の泊まった土楼で。アヒルはマガモ捕らえて飼育しながら改良された家禽。中国では3000年前に家禽化されている。福建省南靖県ではたくさんの家庭で家禽を飼育して自家消費したり販売したりしている。
 日本のニワトリ飼育は、農家1世帯で数万羽以上を飼育する大規模工場的養鶏。また、「化製場等に関する法律(昭和23年7月12日法律第140号)」及び「化製場等の構造設備の基準等に関する条例(昭和59年7月20日東京都条例第85号)」により、指定する区域内で、一定数以上の動物を飼養又は収容する施設を設置したときは、動物の種類ごとに施設の許可が必要とされている。アヒルは50羽以上が対象となっている。
ダック捕まえ
福建省南靖県。2007年9月15日、広東省広州市番禺区新造鎮思賢村のアヒル飼育農家でH5N1亜型鳥インフルエンザ感染があったことが発表された。これは、中国だけでなく各国の家禽の安全性を見直すきっかけになった。広東省動物防疫監督総所によると、鳥インフルエンザで死んだアヒルは一度ワクチン接種を受けたという。

家禽類(ニワトリ, ウズラ, アヒル, ハト)の卵黄の一般化学成分並びにアミノ酸含量の測定した古賀克也ほか(1972)「家禽類と海亀の卵黄の一般成分およびアミノ酸について」によれば、
1)ニワトリ, ウズラ, アヒルの卵黄の乾物および脂肪の含量は鳥類間には差はほとんど認められない。卵黄の蛋白含量はニワトリが最も多く次でウズラ, アヒル, ハトの順である。
 2)卵黄に共通して多く含まれるアミノ酸はグルタミン酸, アスパラギン酸, リジン, アルギニン, ロイシンおよびセリンであり, とくにグルタミン酸の含量は著しく多い。これに反し含量の少ないアミノ酸はシスチン, メチオニン, トリプトフアン, グリシンおよびヒスチジンである。
3)アミノ酸の相対的割合についてみれば家禽類の卵黄間ではハトのリジン, ニワトリとウズラのセリン含量が他のものより多い.ニワトリのリジン, シスチンおよびメチオニンは他のものより少ない。
4)酸性アミノ酸と塩基性アミノ酸のモル数の差はニワトリの卵黄が最大であり, 卵黄のProtein scoreはニワトリは89で最も低く他のものはほゞ100である。

福建省のお茶生産福建省の伝統的生活を見る。
大学

 University




華僑(かきょう)とは、中国、特に広東省、福建省を僑郷(華僑のふるさと)として、海外に移住した中国人を指す。現在、世界に2000万人いるとされるが、清朝時代、満州族の王朝・官僚に抵抗して亡命した中国人漢民族から、経済的な成功のチャンスを求めた中国人まで、移住の動機はさまざまである。

アヘン戦争後、列国の中国半植民地化の動きの中で、窮乏化たり、海外ビジネスのチャンスをつかもうとしたりした南部の中国人が多数、海外に移民した。「半封建・半植民地のもとで生活に窮した人々は、戦争や農民反乱の混乱から逃れて、大量に海外へと流出していった」「福建省の場合も、元代以降大規模移民が始まっている。もともと山がちで耕地が少なく、多くの人口を抱えていたという事情に加えて、自然災害の発生、海外貿易の発展といったことが、そうした大量移民を出現させる背景であった。」との華僑の解釈もある。

 しかし、筆者の研究では、華僑は、窮乏化した労働者の海外出稼ぎだけでなく、新たなビジネスチャンスを求めた積極的な海外渡航が契機になっていることも多く、その出身者も中間層以上の中国人も例外ではない。孫文の革命運動を支えた興中会、中国同盟会会員の中には多数の華僑があるが、彼らは富裕層ともいえる。また、中国辛亥革命後、華僑が海外送金や外国情報の提供、外交仲介で、国民政府を手助けした。

 ◆中国狩人北京経済技術開発区によれば、北京経済技術開発区(BDA)は、1992年に着工、1994年8月に北京市唯一の国家級の経済技術開発区として国務院に批准された。1999年1月、国家級の経済技術開発区及び国家高度技術産業区として優遇されることになった。

北京経済技術開発区のような経済技術開発区は、対外開放の国策の中で、1984年、輸出振興と外資誘致を目的に設置された沿海工業地区であり、1979年に設置された深圳、珠海、汕頭、廈門(アモイ/シーメン)の経済特区经济特区:Special Economic Zone)に準じる税制上の優遇措置などが認められている。つまり、経済技術開発区内の外資系ハイテク企業には、所得税率15%、輸出総額が総生産額の7割を超える企業に対してはさらに10%ポイントの軽減が認められる。ハイテク産業関連の原材料や部品の輸入には、許可証が不要で、関連設備の輸入関税も非課税、製品の輸出も非課税となる。

◆1980年に厦門が経済特別区に指定されて以来、開発区として、湄州島国家観光レジャー区、武夷山国家観光リゾート、東山経済技術開発区、福州経済技術開発区、廈門輸出加工区、福州輸出加工区などが設けられている。福州と厦門には、国家級のハイテク産業開発区(高新技術産業開発区)が設定されているのである。しかし、内陸部南靖県にはこんな山間部の村落がたくさんある。

◆雲南省剣川県コモンズ利用型放牧の牛・ロバ牧畜。多角的農業として、牧畜を並行する有畜農業が行われている。家畜のエサは、エコフィード(残飯飼料)のほかに、共有地(コモンズ)の草を利用している。ローカルコモンズを活用した多角的牧畜コモンズ利用型放牧)は、低炭素社会、循環型社会、自然共生社会に通じる持続可能な開発の一形態である。 

◆中国では、環境や景観を保全した都市計画として基本農田保護区が設定されている。元来、中国政府は耕地の保護を基本国策としており、基本本農田保護区を画定し、農業専用地として、非農業目的に転用を禁じている。これは、食糧の安全を確保する基盤整備ともいえる。

 張貴民(2006)「北京市における土地利用の空間的変化とその景観分析」(張・菊地 8) によれば、北京は「都市化のため、都市近郊では大量の良質な農. 地が都市的土地利用に転用された。この地域の農地の保護が重要になり、基本農田保護区として指定されている。北京市街地に近づくにつれて、農業的土地利用の中に野菜栽培が目立つように なった」という。
 王府井ヨーカ堂(北京銀座のワンフーチン・ヨーカ堂)は、「この商品は、低農薬栽培に特化している小湯山農園と. パートナーを組んで、北京近郊で"安全・安心な野菜栽培"に取り組ん. でいる農家を組織化。小湯山農園に野菜を集荷して、これをパッケー. ジングし、店舗で販売するというものです」と安全健康な高級野菜を売り込んでいる。

◆雲南省剣川県では、粘土瓦レンガを焼いているだるま窯も、付近に8基見かけた。
 元朝末年に創建された大理剣川県沙溪寺登街は、観光名所でもあり、“三坊一照壁”、“四合五天井”式の大理ペー族伝統な民居がたくさんある。この屋根瓦を造っているのが、このような窯であり、地元の窯業である。

コモンズ利用型放牧:伝統的で多角的牧畜は、キノコの採取など副業、家庭で使う燃料の薪を集める柴刈りと同時に行われる。つまり、金を稼ぐ労働・勤労と家族の仕事・家事労働が同一の空間・時間で行われる。換言すれば、「仕事」と「家庭」は両立している。開発途上国の社会開発を論じる場合、仕事、家族、家庭を総合してみることが重要である。

◆「粘土瓦」作成労働者の日当は15元(200円)で,三食付く。2006年9月当時、1元=14円で、 宿で一食頼めば(一人なら)5元。この食事で満腹になるが、家族の食費支出以外の出費も踏まえれば、十分な賃金とは言えず、貧困にあるといえる。
<草の根民活>

 従来まで,開発には民間大企業,国営企業,外資,政府の役割が強調され、個人経営体,家族無償労働,女子,地域コミュニティ,都市インフォーマル部門は、社会的弱者として,ソーシャルセイフティネットの対象として改善の対象とみなされてきた。しかし、開発の担い手に,中間所得層を当てるために,彼らを新たに持続可能な開発に参加する主体として認識すべきであろう。

 つまり,開発途上国にあっては,個人経営体,個人経営体に雇用される民間雇用者,家族無償労働が広範に存在しており,農業はもちろん,製造業やサービス業という産業部門にあっても重要な役割を担っている。そこで,企業やその下で雇用される民間雇用者(勤労者)だけではなく,彼らも開発と環境保全の担い手としての役割を認めるのである。

スラム (Slum) とは、交通・エネルギー・衛生・教育などのインフラが不十分で、都市貧困層の暮らす居住区である。しかし、外見にもかかわらず、そこは、生半可な知識や偏見を抱いた識者が言うように「公共サービスが受けられない」のではないし、「荒廃状態にある状況」とは言い難い。開発途上国の大都市には、どこでもスラム街といっていい地区があるが、そこは貧しいけれども、住民が必死に苦労して生きている場所であり、草の根の民間活力の感じられる場所である。

開発途上国の人口増加と都市化の進展に伴って、スラム人口 (Slum population)人口は増加傾向にあり、2007年時点で、10億人はスラム居住者であると推測され、国別では、中国1.7億人、インド1.1億人、パキスタン2750万人、インドネシア2680万人、フィリピン2390万人、ブラジル4570万人、メキシコ1180万人、ナイジェリア4530万人、スーダン1550万人などされる。

スラムの特徴として高失業率があげられるが、これは正確な表現ではない。なぜならスラム住民で、正規の工場労働者、サラリーマンはきわめて少なく、多くは自らが仕事を作り出している状況にあるからである。

スラム街の居住者を中心に貧困者が、少ない元手で自営的に零細な仕事を起こしているのが、都市インフォーマル部門である。具体的には、食品など材料を安く買って加工したり、小さな袋に分けたりして、露店で売る転売、路上で客を待つ靴磨きや荷物運び、商店やタクシーやバスの客引き、駐車する車の番人など、さまざまな職を自ら生み出している。この特徴は、小規模な元手で行う自営的サービス業という点であり、高失業率といった主に会社の正規雇用を念頭に置いた概念で図ることはできない。

 スラム街の特徴は、都市インフォーマル部門程度しか雇用機会を提供できないという貧困であるが、だからといって「犯罪や麻薬、アルコール依存症や自殺などが多発する」というのも誤解である。開発途上国でなくとも、非衛生的な環境であれば、病気、伝染病が蔓延するが、だからと言って、スラム住民が強盗や盗人に成り下がるということは言えない。

開発途上国のスラム居住者は、農村から押し出され、あるいは都市に惹きつけられた出稼ぎ者や移住者が多く、貧しいながらも貧困から抜け出そうと、都市インフォーマル部門において、厳しい低報酬の労働にいそしんでいる。また教育に熱心になる傾向も指摘できる。彼らは、農村という地域コミュニティを引き継いで、都市のスラムにあっても一定の自治的な秩序をもって生活している。環境の悪い町外れなどの未開発の地域に住み着いたとしても、住民相互には、暗黙の了解・契約があり「無秩序」ではない。

国立がんセンター(「喫煙と健康WHO指定研究協力センター)・たばこと健康問題NGO協議会・国立保健医療科学院(たばこ政策情報室)監訳

 「たばこへの依存は、障害、病気、生産力低下、死亡といった犠牲を最も強く受けている国々や地域をさらに荒廃させようとしている地球規模での流行病です。たばこ産業はいのちより利益を優先しています;将来の世代の健康より、自らの事業の拡大を優先しています;発展に向け苦悩している国々の持続可能な開発よりも、自らの経済的収入を優先しています。
 最近、たばこ会社は、20世紀によく用いられた「ライト」「マイルド」そして「低タール」たばこの、キャンペーンと新製品を作って拡大し続けています。最近、たばこ会社は、健康を心配している喫煙者を新製品は安全だというまぼろしを提供し、安心させようとしています。たばこ会社は、古くからの顧客、そして新たな顧客を、より健康そうな名前、フルーティな香り、あるいはより魅力的なパッケージで装った新製品を宣伝し、販売して、巧妙にごまかし続けています」

昔話「桃太郎」冒頭で「おじいさんが山にシバ刈りに、おばあさんが川に洗濯に行きました。---」とある。貧しいお婆さん、水のある川まで衣類を洗いに行ったが、お婆さんが柴刈り にいってもおかしくはない。洗濯も柴刈りも、老人や子供など、体力の劣る人でもできる仕事だからです。男性と女性の社会的差異を「ジェンダー」といいます。男が洗濯をするのはおかしい---と思うのは、ジェンダーがあるからだ。

2011年の家事労働者条約(第189号)では、労働・社会保障法の適用対象外になることが多い家事労働者を労働者と認定し、その労働条件改善を目指して初めて採択された国際基準。家事労働者は他の労働者と同じ基本的な労働者の権利を有するべきとして、安全で健康的な作業環境の権利、一般の労働者と等しい労働時間、最低でも連続24時間の週休、現物払いの制限、雇用条件に関する情報の明示、結社の自由団体交渉権といった就労に係わる基本的な権利及び原則の尊重・促進・実現などを規定。家事労働を、一つもしくは複数の世帯においてまたは世帯のために遂行する業務と定義し、雇用関係の枠内で家事労働に従事する者を家事労働者とする、としている。

◆世界銀行(2000)Curbing the epidemic(邦訳「たばこ流行の抑制」)では、1995年の15歳以上の男女の喫煙率について、世界で男性47%、女性12%、平均 29%とし、喫煙人口は 11億4200万人としている。東アジア太平洋地域の喫煙率は、男性 59%、女性 4%、平均 32% 4億人が喫煙者である。そして、貧困と教育において低位にある人々ほど喫煙率が相対的に高いと推測して、2000年に、たばこが原因で死亡した人々は400万人に達すると推計している。
◆国際協力の分野では、1980年代以降開発途上国の女性の地位向上に着目した「開発と女性(WID)」、「ジェンダーと開発(GAD)」というアプローチがある。

WIDは、女子を家事・育児以外にも、生産活動における役割を重視するもので、従来の女子の生産活動が過小評価され、女子が開発プロジェクトから疎外されてきたとした。そこで、女子を単なる受益者として一方的に捉えるのではなく、人的資源として活用するために、開発に統合すべきであるとした。

◆「ジェンダーと開発GAD」は、ジェンダー不平等の要因を、女性と男性の関係と社会構造の中で把握し、役割固定化と役割分担、ジェンダー格差を生み出す仕組みを変えることを目指す。換言すれば、GADは、ジェンダー不平等を解消するうえでの男性の役割に注目し、社会・経済的に不利な立場におかれた女子のエンパワーメントを促進する政策である。


華僑(かきょう)とは、中国、特に広東省、福建省を僑郷(華僑のふるさと)として、海外に移住した中国人を指す。現在、世界に2000万人いるとされるが、清朝時代、満州族の王朝・官僚に抵抗して亡命した中国人漢民族から、経済的な成功のチャンスを求めた中国人まで、移住の動機はさまざまである。

アヘン戦争後、列国の中国半植民地化の動きの中で、窮乏化たり、海外ビジネスのチャンスをつかもうとしたりした南部の中国人が多数、海外に移民した。「半封建・半植民地のもとで生活に窮した人々は、戦争や農民反乱の混乱から逃れて、大量に海外へと流出していった」「福建省の場合も、元代以降大規模移民が始まっている。もともと山がちで耕地が少なく、多くの人口を抱えていたという事情に加えて、自然災害の発生、海外貿易の発展といったことが、そうした大量移民を出現させる背景であった。」との華僑の解釈もある。

 しかし、筆者の研究では、華僑は、窮乏化した労働者の海外出稼ぎだけでなく、新たなビジネスチャンスを求めた積極的な海外渡航が契機になっていることも多く、その出身者も中間層以上の中国人も例外ではない。孫文の革命運動を支えた興中会、中国同盟会会員の中には多数の華僑があるが、彼らは富裕層ともいえる。また、中国辛亥革命後、華僑が海外送金や外国情報の提供、外交仲介で、国民政府を手助けした。

北京の物価によれば、「北京の物価について訊ねられると答えに窮してしまう今日この頃。90年代までは「日本より安い!」の一言ですんだのですが、最近は、「高いモノもあるし、安いモノもある」とちょっと複雑に」とある。

CEO:chief executive officer は、米国の法人における最高経営責任者、代表執行役であり、会社の理事会、取締役会の下で、会社の全業務を執行するマネジメントの最高責任者、トップマネジメントである。
 所有と経営が分離した株式会社では、所有者の大株主は取締役会に影響力を行使するが、会社経営の専門家・実務家ではないために、業務は執行役の最高責任者(CEO)に依頼する。つまり、取締役会が、任命し、監督するトップマネジメントがCEOである。

CEO(chief executive officer)は、社長や会長とは本来異なるが、CEOを同一人物が兼ねることもある。この場合、CEOは企業の独占的支配権を得た形になり、思う存分能力、権限を発揮できる。そのため、マネジメントに成功すれば、それはCEOの功績であり、多大な報酬を得る。しかし、成果がなければ、かぶ取締役会によって解任させられる。株主総会にCEOの去就を図る必要はない。

◆2003年4月、商法改正によって、日本でも委員会等設置会社(2006年5月の会社法で「委員会設置会社」に名称変更)の導入が可能になり、「代表執行役」、「執行役」が設置される場合も出てきた。

スラム (Slum) とは、交通・エネルギー・衛生・教育などのインフラが不十分で、都市貧困層の暮らす居住区である。しかし、外見にもかかわらず、そこは、生半可な知識や偏見を抱いた識者が言うように「公共サービスが受けられない」のではないし、「荒廃状態にある状況」とは言い難い。開発途上国の大都市には、どこでもスラム街といっていい地区があるが、そこは貧しいけれども、住民が必死に苦労して生きている場所であり、草の根の民間活力の感じられる場所である。

開発途上国の人口増加と都市化の進展に伴って、スラム人口 (Slum population)人口は増加傾向にあり、2007年時点で、10億人はスラム居住者であると推測され、国別では、中国1.7億人、インド1.1億人、パキスタン2750万人、インドネシア2680万人、フィリピン2390万人、ブラジル4570万人、メキシコ1180万人、ナイジェリア4530万人、スーダン1550万人などされる。

スラムの特徴として高失業率があげられるが、これは正確な表現ではない。なぜならスラム住民で、正規の工場労働者、サラリーマンはきわめて少なく、多くは自らが仕事を作り出している状況にあるからである。

スラム街の居住者を中心に貧困者が、少ない元手で自営的に零細な仕事を起こしているのが、都市インフォーマル部門である。具体的には、食品など材料を安く買って加工したり、小さな袋に分けたりして、露店で売る転売、路上で客を待つ靴磨きや荷物運び、商店やタクシーやバスの客引き、駐車する車の番人など、さまざまな職を自ら生み出している。この特徴は、小規模な元手で行う自営的サービス業という点であり、高失業率といった主に会社の正規雇用を念頭に置いた概念で図ることはできない。

 スラム街の特徴は、都市インフォーマル部門程度しか雇用機会を提供できないという貧困であるが、だからといって「犯罪や麻薬、アルコール依存症や自殺などが多発する」というのも誤解である。開発途上国でなくとも、非衛生的な環境であれば、病気、伝染病が蔓延するが、だからと言って、スラム住民が強盗や盗人に成り下がるということは言えない。

開発途上国のスラム居住者は、農村から押し出され、あるいは都市に惹きつけられた出稼ぎ者や移住者が多く、貧しいながらも貧困から抜け出そうと、都市インフォーマル部門において、厳しい低報酬の労働にいそしんでいる。また教育に熱心になる傾向も指摘できる。彼らは、農村という地域コミュニティを引き継いで、都市のスラムにあっても一定の自治的な秩序をもって生活している。環境の悪い町外れなどの未開発の地域に住み着いたとしても、住民相互には、暗黙の了解・契約があり「無秩序」ではない。
大学での講義「開発経済学」「環境協力論」「環境政策I」「環境政策II」は、持続可能な開発を、開発途上国、地域コミュニティの視点も含めて、分析する授業です。俗説とは異なる議論も展開しています。

持続可能な農業、特に、アグロフォレストリー、柴刈り、森林適正管理、バイオマス利用について専門的に知りたい場合は、著作一覧(アジア途上国の開発と環境保全)紀伊國屋書店を参照してください。

『アジア地域コミュニティ経済学 フィリピンの棚田とローカルコモンズ』東海大学大学出版部、2015年刊行

『地域コミュニティの環境経済学−開発途上国の草の根民活論と持続可能な開発』(多賀出版2007年):少子高齢化・ジェンダー,再生可能エネルギー,熱帯林,廃棄物輸出を分析しました。

『社会開発と環境保全―開発途上国の地域コミュニティを対象とした人間環境論』(東海大学出版会2002年)と『CRUGE研究叢書 環境ネットワークの再構築 環境経済学の新展開』田中廣滋編(中央大学出版部2001年)は「草の根民活論」の嚆矢です。

『開発と環境の経済学―人間開発論の視点から』(東海大学出版会):「環境協力論」「開発経済学」「環境政策」のテキストで,難民,軍縮も扱っています。

『環境ネットワークの再構築−環境経済学の新展開』田中廣滋編(中央大学出版部)の一章を担当し、熱帯林減少の要因と森林保全の在り方を地域コミュニティを軸に論じています。

『地球環境政策』宇沢弘文・田中廣滋編著(中央大学出版部)の一章を担当し、南北格差を踏まえて、持続可能な開発に必要な環境政策を整理しました。

『ポスト福祉国家の総合政策−経済・福祉・環境への対応』丸尾直美編著(ミネルヴァ書房)の一章を担当し、熱帯林減少の要因と森林保全の在り方を地域コミュニティを軸に論じています。

『学習漫画 サリバン先生』(集英社2011年刊行)を監修し解説を書きました。アンの生い立ち、ヘレンケラーとのかかわりから、ノーマライゼーション提唱者としての先見性まで扱っています。

『写真ポスターから学ぶ戦争の百年−二十世紀初頭から現在』(青弓社2008年刊行)では、二十世紀の戦争を扱い大量破壊、大量殺戮からプロパガンダまで扱いました。

『写真ポスターから見るナチス宣伝術−ワイマール共和国からヒトラー第三帝国』(青弓社2011年刊行)では、暴力、テロによるナチ党政権奪取と戦争動員を解説しました。

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