中央大学経済学部 環境政策 I
Virtual Lecture Series
鳥飼担当(金1)「環境政策I」講義コンテンツ
1.「環境政策I」環境大臣
2.「環境政策I」環境白書巻頭
3.「環境政策I」成熟社会論
4.「環境政策I」外部経済 5.「環境政策I」森林の機能 6.「環境政策I」熱帯林の意義
7.「環境政策I」フリーライダー
8.「環境政策I」コモンズ管理
9.「環境政策I」薪炭生産による熱帯林減少
10.「環境政策I」用材生産による熱帯林破壊
11.「環境政策I」焼畑/農地拡大による熱帯林破壊
12.「環境政策I」企業的フロンティア開発 :717
13.「環境政策I」地域コミュニティの熱帯林保全
14.「環境政策I」汎アジア循環型社会
世界の森林保全 World Forest
【森林保全リンク集】Forest Conservation Portal :世界の森林保全関連のリンク集(English)
【外国の森林保護NGOリンク】 :世界の森林保護
【森林関連リンク】
:日本と世界の森林保護
森林認証リンク集 :
熱帯林科学センター CENTER FOR TROPICAL FOREST SCIENCE:中南米の熱帯林の現状と保全策(English)
熱帯林行動ネットワーク :自然林の保全
マングローブ林 :
UNEP(国連環境計画)ホームページ : 国際的な環境支援。
WRI(世界資源研究所)ホームページ : 世界の自然と資源。
草の根環境協力 :ITDGホームページ
インドの環境NGO TERIINホームページ
カナダの援助NGO IDRCホームページ
環境省ホームページ : 日本の環境対策
アマゾン熱帯林地域の天然林と人工林 :
森林データ Statistics & Resources
【アジアの熱帯林情報データベース】 :アジア各地域の年度別データリンク集
【世界の森林・木材データ】 :木材・薪炭・紙パルプ・木材貿易(English)
バイオマスエネルギーとしての薪炭 :
世界の森林観測 :Forest Cover
【世界の農林水産データ】 :FAOの統計集(English)
森林と持続可能性に関する情報 :情報・統計の検索システム(English)
国際協力機構の援助活動 : JICAによる環境問題への取り組み
ドイツの森林保全NGO : Office for Social and Ecological Standards
タイ熱帯林の生育環境と季節変化の観測 :
インドネシア現地調査報告:熱帯林破壊に様々な木材需要の影
:JATAN MAIL NEWS
持続可能な林業 Sustainable Forestry
国際熱帯木材機関 : ITTOの持続可能な林業
【林業リンク集】 : 森林組合・林業技術協会・住宅木材など
海外産業植林センター : 日本の植林事業
【FAO林業リンク】 : FAOの森林政策・世界の林業(English)
森林認証ホームページ :FSC
森林認証制度 : Forest Stewardship Council (FSC)
CoC認証 :木材加工の認証制度
林野庁 :日本の森林と林業
国連森林フォーラム :世界の森林と林業
林野庁 :日本の森林と林業
海外産業植林センター : 日本の植林事業
国際標準化機構 : ISO
森林統計 Statistics of Forest
森林統計(1995-2003年) :FAOの公式統計;The State of the World's Forests (SOFO)
Earth Observation(地球観測) :熱帯林破壊の現状(English)
薪炭統計 : FAOによる国別統計
森林統計データ FAO(2003)『世界の森林の現況 2003年』
衛星観測した森林 :Global Distribution of Current Forests
森林認証データ :地域別統計
農林漁業統計 :FAO
アジアのマングローブ林面積 :国別統計 マングローブ林の面積 :地域別統計
マングローブのデータベース :GLOMI
地球観測 Observation
地球全体の映像
【地球の地図と土地利用】 The Land Processes Distributed Active Archive Center (LP DAAC) 【地球の変化】 Global Change
【VISIBLE EARTH】 大気,土地,海洋,エネルギー
【地球科学センターESIP】 Fedaration of Earth Scinence
【分野別の地球観測GCMD】 農業,大気,都市化,海洋
【土地利用250m-1km】 MODIS Rapid Response System
【土地利用】 Land Processor
【世界の地勢】 世界地図から選ぶLANDSAT映像【アマゾンの土地利用1992】 地図から選ぶLANDSAT映像【インドシナ半島の土地利用1992】 地図から選ぶLANDSAT映像
【環境変化】 LANDSATの世界映像
【LANDSAT7映像】 都市,自然
【LANDSAT7イメージリンク集】
【イメージ例】 LANDSAT
【世界の土地利用】 LANDSAT
【宇宙から見た地形】 NASA
【世界の地形】 LANDSAT
【世界各国地図】 地図から選択/LANDSAT 日本の空中写真 :土地利用の変化
森林観測
Forest Observation
熱帯林の映像
【アマゾンの熱帯林】 TRFIC
【東南アジアの熱帯林】 TRFIC
【ブラジルの熱帯林減少】 earth observatory
【アマゾンの熱帯林減少】 TRFIC Map Products Library
Brazilian Amazon【インドシナ半島の熱帯林減少】 Earth observatory
【土地利用の変化】(土地改変) 【中南米とインドシナ半島の土地利用】 地図から選ぶ/JPEGS
【熱帯雨林】 Tropical Rain Forest Information Center
【熱帯林レポート】
【熱帯林減少の映像】 教育用イメージツアー
【Global Observations of Forest Cover】 森林観測
【GOFC-GOLD】
【森林火災】 GOFC-GOLD-Fire
【熱帯林減少の衛星画像】 インドシナ半島・アマゾンの熱帯林減少を人工衛星画像で見る 【日本の空中観測 】:土地利用変化
環境情報検索
Research
【世界地図帳】
環境情報 EICネット
環境情報 :検索サイト
環境情報 EICネット
<国際機関・援助機関>
地球環境ファンドの政策 :GEFのホームページ
国際環境協力 : 日本の外務省等政府機関の環境対策
UNEP(国連環境計画)ホームページ : 国際的な環境支援。
WRI(世界資源研究所)ホームページ : 世界の自然と資源。
環境省ホームページ : 日本の環境対策。
OECD(経済開発協力機構)ホームページ : DACのODA(政府開発援助)
UN(国際連合)ホームページ : 世界統計、開発方針、環境問題
世界銀行ホームページ : トピックス別の統計
地球観測機関
【GCMD】
【GSFC】 宇宙飛行
【GES】
【LANDSAT Programe】
【NASA】
【EROS】 Earth Resources Observation System (EROS) Data Center
【TERRA】 【森林火災】
地形 Terra
地形 日本の航空写真の時系列比較 :土地利用変化
写真リンク集 :USGSのリンク集
災害と地形
米国の地形
【米国の地域別観測】 ミシガン州立大学
【米国の地図】 National Map Viewer
【米国の地球科学】
ユニークな米国の地形 :
自然保護 国際自然保護連合 :IUCN
日本自然保護協会 国際サンゴ礁モニタリングセンター : 世界のサンゴ礁
日本環境教育フォーラム 環境教育の現状と問題点
日本の環境NGO(English) :150件以上のリンク集
農林統計 Statistics of Agriculture
食料・農水産物統計 農水省の統計
日本・世界の統計年鑑 :
フィリピン統計 NSCBホームページ
砂漠化対処関連リンク : UNCCD関連ページ
環境情報 EICネット
国別人口関連データ :統計の検索項目別国別データ検索 :統計の検索
人口関連資料 Population & United Nations
Population Reference Bureau :人口推計Global Statistics GeoHive:人口統計
World Population Prospect 2000 :国連人口推計
State of World Population 2004 :世界人口白書(2004年);UNFPA
国連人口基金 :UNFPA
世界が100人の村だったら
国別人口関連データ :統計の検索
項目別国別データ検索 :統計の検索
期間別地域別人口 :統計の検索
人口ピラミッド :国別のカラー図解
世界の人口の要約データ :1秒間の出生数など
世界人口統計 :Global Stat
世界人口統計センサス
世界の人口 :人口時計・食糧・エネルギー
Indian Population Clock 今日のインド人口アメリカの人口 :Census Bureau
古代からの人口の推移 :先史時代からの人口推計(数値)
老人統計 :世界的に進む高齢化の実態
都市人口 :主要都市の人口都市人口2 :国連人口統計
人口統計
国別人口
インドの人口
年齢別人口構成
人口密度
一国人口統計
世界人口
環境統計 Statistics
<農林水産統計>
日本の農家・食料・農水産物統計 :農林水産省HPより
世界の食料・農水産物統計 :農林水産省HPより
フィリピンの中央省庁・政府機関へのリンク集 :WWW Philippines
フィリピン統計 :国家統計(NSCB)
フィリピン国家統計局(NSO)
フィリピンセンサス集 :NSO
《環境》【地球温暖化リンク集】 :気象データ,再生可能エネルギー(太陽光発電,風力発電,バイオマスなど),原子力発電,エネルギー政策
【生物多様性リンク】 :自然保護区,絶滅危惧種(レッドデータブック),ワシントン条約,世界遺産条約
【熱帯林減少の画像】 :森林衛星写真
日本の航空写真 :土地改変
【紀要論文】「熱帯林減少とその適正管理 : 地域コミュニティによる住民参加型の森林保全 」
Management of Tropical Forest in Developing Countries
東海大学紀要. 教養学部 第35輯,21-54頁,20050330(ISSN 03892018) (東海大学出版会/東海大学)
日本の環境研究所
世界の環境省庁
世界の環境研究所
国立環境研究所
日本の公害 【日本の空中観測】 :土地利用変化/森林破壊
【熱帯林減少】 :森林白書,用材・薪炭生産
【生物多様性】 :自然保護,生物多様性条約
日本の環境研究所 /世界の環境研究所
世界の環境省庁 /環境省 /森林観測
自然の画像 Nature
【熱帯林減少の衛星画像】
日本の空中写真 :土地利用
Rainforest Foundation :熱帯雨林WWF :世界の野生保護United Nations
Photo :国連
<国際協力> 【世界の二国間援助機関】 :各国政府の援助担当省庁や援助団体
【国際協力機関リンク集(1)】 : 日本の省庁・大使館・財団法人・JICA関連,国際機関まで
【国際協力機関リンク集(2)】 : GEF,UNEP,UNCCDなど世界的援助機関
【JBICの国際機関リンク集】 世界銀行・アジア開発銀行・WTO・IMF等
【JICAの援助機関リンク集】 日本の中央省庁・在外公館など
【日本の援助関連協会リンク集】 : 青年海外協力協会・国際開発高等教育機構など
【政府系の援助関連機関リンク集】 : アジア経済研究所・国際協力銀行・日本貿易振興機構など
【国際協力プラザの援助リンク集】 : 国際機関・政府関連機関・援助NGOなど
【日本の中央省庁・大使館へのリンク】 : 各国にある日本の在外公館
地球環境ファンドの援助 :GEFのホームページ
米国援助庁 : 世界一のODA供与国の対処米国のボランティア : 国別プログラム
日本のODA(政府開発援助) : 日本の外務省による援助
国際協力銀行 : 日本の借款(有償資金協力)による援助
国際協力機構の援助活動 : JICAによるジェンダー・環境問題への取り組み
国際協力推進協会 : 国際協力プラザ
【国連NGOリンク集】 : 国連オブザーバー協議資格のある世界のNGO
【日本の主なNGOへのリンク集】 : 国連オブザーバー協議資格のある日本のNGO
世界各国データ : JICAによる国々の生活水準などの簡単紹介
国際協力機構 : JICAによるジェンダー・環境問題への対応
JICAの国別活動状況報告 : 日本の技術協力と無償資金協力
海外企業コンサルティング協会 : 日本企業の援助
日本の環境協力 日本の環境ODAの内容
国連ボランティア 援助ボランティアになるには
米国のボランティア :国別プログラム
国際協力推進協会 :国際協力プラザ
【国連NGOリンク集】 :国連オブザーバー協議資格のある世界のNGO
【日本の主なNGOへのリンク集】 :国連オブザーバー協議資格のある日本のNGO
世界各国データ : JICAによる国々の生活水準などの簡単紹介
JICAの国別活動状況報告 : 日本の技術協力と無償資金協力
日本の環境協力 :日本の環境ODAの内容
アジア研究機関 砂漠化対処関連リンク :UNCCD関連ページ
環境情報 :EICネット
【国際協力機関リンク集(1)】 : 日本の省庁・大使館・財団法人・JICA関連,国際機関まで
【国際協力機関リンク集(2)】 : GEF,UNEP,UNCCDなど世界的援助機関
OECD(経済開発協力機構)ホームページ : DACのODA(政府開発援助)
IMF(国際通貨基金)ホームページ : 途上国の債務について。
UN(国際連合)ホームページ :世界統計、開発方針、環境問題
UNDP(国連開発計画)ホームページ : 開発協力のあり方
UNEP(国連環境計画)ホームページ :国際的な環境支援。
WRI(世界資源研究所)ホームページ :世界の自然と資源。
環境省ホームページ :日本の環境対策。世界銀行ホームページ :トピックス別の統計
草の根環境協力 :ITDGホームページ
インドの環境NGO :TERIINホームページ
カナダの援助NGO :IDRCホームページ 燃料の確保
Momotarou
昔話「桃太郎」 冒頭の「シバ」を、おばさんが集めているところは、山の傾斜地です。道もない藪の中に入って,鎌で枝を打ちます。傾斜地の作業では大変です。バラのような棘のあるある枝や、ススキのような鋭い葉も茂っています。日本では、バイオマス発電が注目されています。しかし、伝統的なバイオマスエネルギーの利用方法は、燃料として直接燃焼することで獲得されてきました。再生可能エネルギーを発電に限定する必要はありません。
バイオマス・エネルギー
Biomass Energy
昔話「桃太郎」 冒頭の「シバ」とは、おばさんが集めた木の枝のことです。「バイオマスエネルイー」というと、近年になって利用されるようになった再生可能エネルギーであるように思う人もあるかもしれませんが、大きな誤解です。古くから世界中で利用されていた「ローテクの伝統的エネルギー」なのです。
労働集約的な薪採取
Firewoods
昔話「桃太郎」冒頭の「シバ」を、おばさんが集めました。傾斜地の作業では、落ち着ける場所に集めた柴を運ばなくてなりません。棘のついた枝もあるので、みんな手袋,長袖で作業をします。付いていった私は,ささや棘で皮膚を切ったり、服を引っ掛けたりしてしまいました。伝統的なバイオマスエネルギーを獲得するには、労力がかかるということです。
非木材林産物;柴
Firewoods
「シバ」を山の上の身に地運び上げ、そこで束にします。枝を咲いて、柴を縛るためのヒモにします。 ところで,女子による柴刈りが、家事以上の範囲で、バイオマスエネルギーの取得、森林の利用という開発と環境の問題にかかわってきています。そこで、男子と女子との社会的な格差というジェンダーに注目した開発/環境政策も考慮すべきでしょう。
昔話「桃太郎」冒頭の「シバ」を、おばさんが集めました。傾斜地の作業では、落ち着ける場所に集めた柴を運ばなくてなりません。広範に存在するバイオマスですが、それを集めるのに手間がかかります。労働集約的エネルギーといってもよいでしょう。
国際協力の分野では、開発途上国の女性の地位向上に着目した「開発と女性(WID)」、「ジェンダーと開発(GAD)」というアプローチが1980年代以降あります。WID は、女子を家事・育児以外にも、生産活動における役割を重視するもので、従来の女子の生産活動が過小評価され、女子が開発プロジェクトから疎外されてきたとした。そこで、女子を単なる受益者として一方的に捉えるのではなく、人的資源として活用するために、開発に統合すべきであると考えました。 GAD は、ジェンダー不平等の要因を、女性と男性の関係と社会構造の中で把握し、役割固定化と役割分担、ジェンダー格差を生み出す仕組みを変革しようとするアプローチです。GAD は、ジェンダー不平等を解消するうえでの男性の役割に注目し、社会・経済的に不利な立場におかれた女子のエンパワーメントを促進する政策です。
運搬方法
Resources
「シバ」を担いだり,抱えたりして、山の上に運んできました。ここで、柴の束をまとめます。バイオマスの運搬には、古くから人力が使われていたのです。
昔話「桃太郎」の柴刈り は、木材切り出しというより、高齢のおじいさん,おばさんでも運搬できるような枝のことです。おばさんが鎌でかっているのが柴です。柴刈りに、金太郎の持っているような斧、マサカリは必要ありません。バイオマスエネルギーは、手作業で集めることが可能です。世界人口 のうち15-20%くらいが薪に依存した調理をしています。
非木材林産物
Resources
昔話「桃太郎」 冒頭の「シバ」を、おばさんが集め、山の上に運んできました。ここで、薪にする柴の束を一まとめにします。縛るヒモは、山に生えている細い枝やツタ、籐のような植物です。薪にする以外にも利用可能なバイオマスですが、燃焼することで材質をあまり問題にすることなく、有効利用が進みます。
柴の人力運搬 Transportation
昔話「桃太郎」 冒頭の「シバ」を、人力で運搬します。山道を下って30分から45分かけて自宅にまで運びます。分散したバイオマスエネルギーを収集し利用するには、労力が欠かせないということです。バイオマスの運搬
Labor-intensive Technology
薪、藁のようなバイオマスは、燃料や飼料として有効利用できますが、広い範囲に分散しているために、収集する手間がかかります。運搬するにも労力が必要です。バイオマス直接利用には、手を汚し、汗をかく作業が必要なのです。日本のクリーンエネルギーとしてのバイオマスとは異なった利用方法です。しかし、直接利用は、便器やガスにするときのエネルギー転換損失が小さく、効率的利用となります
森のユニバーサルデザイン―自然を生かす人を生かす
入会地や里山は、無償で利用はできるが、アクセスが、地域コミュニティのメンバーに限定されていたり、現地住民が相互利益に配慮しながら管理してたりしている。つまり、里山は、「ローカル・コモンズ」の一種である。現地住民は、地域コミュニティの他のメンバーの利益に配慮して、ローカル・コモンズを利用する。そこで、フリーライダー、モラルハザードが抑制され、「コモンズの悲劇」は生じにくい。
つまり、現地住民が利用する里山・入会は、自由にアクセスできる自由財ではなく、地域コミュニティのメンバーに限って利用できるローカル・コモンズであり、持続可能な利用がされてきた。
ローカルコモンズは、世界各地に古くから存在してきた。そして、地域コミュニティの現地住民による利用と管理の下にあった。このようなローカル・コモンズとして里山や入会地が維持できるのであれば、フリーライダー、モラルハザードに起因する里山の崩壊、すなわち「コモンズの悲劇」は、起こらないであろう。
入会・里山は、牧草あるいは薪というバイオマス供給源であり、飼料や再生可能エネルギーを住民に提供してきた。バイオマスというと、現在の日本では、バイオ発電、バイオ液体燃料など間接利用が注目されているが、歴史的には、入会の牧草利用、里山からの薪採取という形で、住民にバイオマス供給していた。これは、草の根民活として、地域コミュニティの住民が、自主的に入会・里山を管理していたことを示すものである。
他方、日本の里山の再生が唱えられているが、NPOやボランティアのメンバーが、薪炭などを利用する現地住民でない場合、里山復活は困難な場合が多い。里山利用に伴う利益が、レジャーや自然観察に留まっているのであれば、 財政支援あるいは税制上の優遇措置が必要かもしれない。
以上のように、ローカルコモンズは、飼料や再生可能エネルギーの供給源として、利用され、保全されてきた。つまり、持続可能な開発に大いに関連している。里山の議論を、自然と親しむとか、身近な緑を守るとか、狭い範囲に限定するのではなく、バイオマス利用の場として、世界に通用する視点で、持続可能な社会形成に役立てるべきであろう。 この意味で、日本に限らず、ローカルコモンズの利用と管理は、開発途上国の地域コミュニティに学ぶべき点が多いのである。
詳しくは、著作一覧(アジア途上国の開発と環境保全) 参照。
東海大学社会環境課程 Tokai University
〒259-1292 神奈川県 平塚市北金目4-1-1 東海大学 教養学部 社会環境課程HK 鳥飼 行博 東海大学教養学部の文理融合の人間環境学科に社会環境課程はありません。
TORIKAI Yukihiro HK,Tokai University, Hiratuka, Kanagawa, Japan 259-1292
Tel: 0463-50-2122, Fax: 0463-50-2078東海大への行き方 |How to go
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