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I L O 駐 日 事 務 所(〒150−0001 東京都渋谷区神宮前5−53−70 国連大学本部ビル8階 )は、次のような見解を掲げている。

「児童労働」とは、以下のような子どもの労働のことです。
◆原則15歳未満の子どもが、大人のように働く労働
ILO138号条約 が定める就業最低年齢

最低年齢 15歳
・ 義務教育修了年齢を下回らない(原則)
・ 途上国は14歳とすることができる

軽易な労働 13歳
・ 途上国は12歳とすることできる

危険な労働 18歳
・ 健康・安全・道徳が保護され、適切な職業訓練を受ける場合は16歳

* 子どもたちの健全な成長を妨げる労働をさし、家や田畑での手伝い、小遣い稼ぎのアルバイトなどは含まれません。

◆18歳未満の子どもが行う最悪な形態の労働

ILO182号条約
人身取引、債務奴隷、強制的な子ども兵士、その他の強制労働
買春・ポルノ、麻薬の製造・密売などの不正な活動
子どもの健康・安全・道徳を害し、心身の健全な成長を妨げる危険で有害な労働

◆家族の元で行われる児童家事労働でも、教育に使用をきたすこともあるし、過酷なこともある。路上での物乞いや買い物袋の販売は小遣い稼ぎとて行われる。これが「児童労働」には含まれませんというのは、より過酷な状況の子供たち、「最悪な形態の労働」の救済・保護を優先しているからであって、放置しておいてよい問題ではない。

◆なぜ「児童労働」があるのですか?

一番の原因は <貧困> です。(1日1米ドル未満で暮らす人は10億人) しかし、その他にも...
・ 子どもの教育へのアクセスがない
・ 親の教育の欠如
・ 子どもの地位が低い価値観や社会慣行
・ 地域社会の労働慣行
・ 地方から都市への移住
・ 家庭の問題
・ 不適切な法律の施行

◆なぜ「児童労働」をなくさなくてはならないのですか?
・ 子どもの人権を侵害するから
・ 子どもが教育を受ける権利を侵害するから
→ 十分な教育を受けられまま大人になり、貧困の連鎖につながる
・ 子どもの心身の健全な発達を妨げるから

児童労働撤廃のコストは、途上国の軍事費の約2割と試算されています。
■中国
中国のバイオマスエネルギー:ローカルコモンズ里山での薪採取
貴州省の低地と山村
貴州省の持続可能な農業:肥やしと堆肥
雲南省の窯業:剣川県の農村家内工業の粘土瓦生産
雲南省のタバコ生産
雲南省の牧畜:ローカルコモンズ入会地
雲南省の白族定期市
雲南省の仏教:白族の祭礼
雲南省剣川県の古鎮
北京市街地:公衆トイレ/中日友好病院
北京の食品製造工場:燕京ビール/三元乳業
北京の地下鉄・河南省の寝台列車
中国河南省の農村と薪採取
河南省開封市の繁華街
四川省丹巴県甘孜蔵族の農業とバイオマス/堆肥
福建省南靖県お茶生産
福建省南靖の生活/農業
成都平原の三星堆遺跡:長江文明:四川青銅器文化

■フィリピン
カリンガ州棚田の田植え
Rice Terrace, Kalinga

カリンガ州棚田の稲刈り
Rice Terrace, Cordillera
カリンガ州山村の小学校
Elementary School at Kalinga

カガヤン州ツゲガラオの市場
Market of Tuguegarao, Cagayan

マニラのスモーキーマウンテン
Smokey Mountain, Manila

メトロマニラのスラム街:ケソン市リテック/パヤタス
マニラのパヤタス廃棄物処分場:スカベンジャー
セブ市のアルミ再生工場:サンドダイカスト
バタンガスの自動車工場:修理と廃車リサイクル
セブ島の造船所

■タイ王国
写真解説:タイ農村の米作
写真解説:タイの家内工業:養蚕とシルク反物
写真解説:タイの牧畜・繊維作物生産
論文「タイの家内工業とワークシェアリング」



再生トイレットペーパの製造工程

1)古紙回収(原料)
2)溶解
3)精選
4)脱墨
5)洗浄
6)減菌・漂白
7)抄紙
8)加工
9)製品保管  

ビール製造工程
1)製麦:大麦から麦芽へ
2)仕込み:麦芽から麦汁へ
3)発酵:麦汁からビールへ
4)貯酒:ビールの低温での熟成
5)濾過:おり、酵母を除去し生ビールへ
6)缶詰:容器に酸素が入らないように注入


再生トイレットペーパの製造工程

1)古紙回収(原料)
2)溶解
3)精選
4)脱墨
5)洗浄
6)減菌・漂白
7)抄紙
8)加工
9)製品保管  

ビール製造工程
1)製麦:大麦から麦芽へ
2)仕込み:麦芽から麦汁へ
3)発酵:麦汁からビールへ
4)貯酒:ビールの低温での熟成
5)濾過:おり、酵母を除去し生ビールへ
6)缶詰:容器に酸素が入らないように注入

ケソン市Quezon City)は人口200万人以上で、大規模な廃棄物最終処分場とスラム街がある。特に、パヤタス通りには、トタン板に囲まれたジャンクショップ(屑屋)が並んでいる。そのような場所にも、キリスト教会があるが、普通の家と変わらないバラック造りである。

キアポ市場の市場にある露店は、都市インフォーマル部門urban informal sector)の生業である。会社に雇用されていなければ、お金を稼ぐために都市インフォーマル部門urban informal sector)に雇用機会を見出すしかない。
 政府による社会保障生活保護も不十分であるからこそ、スラムではリサイクル小規模事業=草の根民活の動きがある。
マニラ首都圏に多い都市インフォーマル部門urban informal sector)は、イントラムロスではほとんど見かけない。

 マニラ市エルミタ地区から、デビソリア(Divisoria)行きジプニーで20分のところに、キアポ市場がある。キアポ地区は、16のバランガイ(Barangays:最小の行政単位)からなる人口2.5万人の地区。キリスト教徒のほか、イスラム教徒も住んでいる。

Flag Counter

◆マニラ貧困地区パヤタス衛生医療とリサイクル:鳥飼ゼミ研修
保健省診療所 1.東海大学社会環境課程鳥飼ゼミでは、毎年のような海外研修を実施してきました。近年は、フィリピンのフィールド調査に力を込めてきました。
2.2010年のフィリピン共和国の面積は30万平方キロ(日本の80%)、人口9900万人、GDP2000億ドルで、工業部門がGDPの30%以上を占めます。1人当たりGDPは2,100ドルと日本の5%で、マニラ首都圏(人口1100万人)は国内では豊かな地域ですが、スラム街も広がっています。
3.2013年社会環境課程の鳥飼ゼミ現地調査報告の一環として、マニラ首都圏ケソン市パヤタスの保健省ヘルスセンター、リサイクル施設、廃棄物最終処分場、NGO設置の子供図書館、給水所を写真解説します。
4.写真解説一覧も参照。
〇東海大学新教養学部の文系と理系を融合した新人間環境学科では、社会環境課程が廃止され、鳥飼ゼミの海外研修・フィールド調査・国際社会ゼミナールの授業はありません。

マニラ首都圏ケソン市

Recycle


 

ケソン市パヤタス診療所

 Health Center, Payatas 2013


ジープと診療所
メトロマニラケソン市Quezon City)は人口200万人以上で、大規模な廃棄物最終処分場とスラム街のあるパヤタスもケソン市の一角であるが、このような保健省の管轄になる診療所(ヘルスケアケンター)がある。パヤタス通りには、トタン板に囲まれたジャンクショップ(屑屋)が並んでいる。
 メトロレイル「ケソン駅」とリテックは、「共和国通り」(Commonwealth Avenue)で結ばれている。メトロレールManila Metro Rail Transit:MRT)のケソン駅から、リテック(リテールと聞こえる)にジプニーが行く。そこで乗り換えて、1時間弱でパヤタスにつく。
医師

ケソン市パヤタスの保健省診療所で、医師にお話を伺った鳥飼行博ゼミの学生たち。ここには、ごみを回収するスカベンジャーやごみを分別収集する屑屋の家族も診療にやってくる。ケソン市リテックでは、カリトン(三輪荷車)物を運ぶ仕事をして駄賃を稼ぐお年寄りを見かけた。 赤ちゃん診断
マニラ首都圏Metro Manila)ケソン市パヤタスの診療所で、赤ちゃんの体重を計測中。
赤ちゃん hspace=10
マニラ首都圏Metro Manila)東部、ケソン市パヤタスの保健省診療所で赤ちゃんの身長を計測中。
診療所
マニラ首都圏のケソン市Quezon City)パヤタスの診療所。
身長計
フィリピン Philippinesマニラ首都圏に位置するケソン市Quezon Cityの保健省診療所。児童の身長を計測。
身長
パヤタス(Payatas)の診療所で、児童の身長を計測している家族。 メトロレイルの駅とリテック(リテールと聞こえる)の間には、ジプニー(Jeepney)が走行しており、自家用車は日本ほど多くはない。公共交通機関が発達しているので、自家用車がなくとも不便はない。
ヘルスセンター

 Information


人口ピラミッド
ケソン市(人口220万人) の市場向かいパヤタス(Payatas)診療所の壁に掲示してあった人口ピラミッド。パヤタスではスラムを見学し、住民に聞き取り調査を行った。 歯科
 マニラ首都圏ケソン市東部に位置するパヤタス(Payatas)診療所の歯科の掲示板。 リテック(Litexジープニーで10分、パヤタスにつく。
パヤタスポスター
ケソン市パヤタスヘルスセンターのポスター。
パヤタスにつくと、たくさんのジャンクショップが運営している。政府による社会保障生活保護も不十分なため、自ら仕事を生み出す「起業」が当たり前で、これが草の根民活といわれる所以である。

マニラ首都圏ケソン市パヤタスの地図

パヤタス診療所

 Hearth Center, Quezon


ヘルスセンター正面
パヤタス最終処分場隣のヘルスセンター待合室。鳥飼とゼミ学生たち。
 政府による社会保障給付費も受け取れず、生活保護支給もない状況で、スラムバラックが拡大する。
待合室
リテックのジープニーJeepney)から、ここからパヤタス(Payatas)の診療所の近くまでジプニーが出る。これは、たくさんの住民が暮らしているため。 診療所待合室
マニラ首都圏パヤタス診療所を訪問、聞き取りをした鳥飼ゼミの学生たち。待合室で。
低所得層住宅地。政府による社会保障生活保護も不十分であれば、貧しい住民の中には、やむを得ず不法占拠者となる場合もある。
パヤタス待合室
ケソン市パヤタスヘルスセンター待合室。
2011年ヘルスセンター

 Health Centre, 2011


ヘルス
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのコミュニティ・ヘルスセンターCommunity Health Centre)。ごみ集積場のすぐ隣にある。 ヘルス
地域医療センター(コミュニティ・ヘルスセンター:Community Health Centre)では、婦人、子供が多い。これは、妊産婦検診が主要な仕事のためである。
公的リサイクル施設

 Balangy Recycling Center


リサイクル施設
パヤタスのバランガイが設置・運営するリサイクル施設。有価物回収作業が多い低所得層住宅地のスラムバラックが廃棄物最終処分場の周りにある。
パヤタスリサイクル施設
パヤタスのバランガイが設置・運営するリサイクル施設でガラス瓶を分別。
リサイクル
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのスクオッターsquatter:不法占拠者)も多いごみ処分場近くの公的リサイクル施設。
施設
パヤタスのごみ集積場の隣、スクオッターsquatter:不法占拠者)のスラムバラック多い地区にあるバランガイ設置のリサイクル施設。
生ごみ
マニラ首都圏ケソン市パヤタススラム街でも、生ごみを肥料化している。
堆肥
パヤタスのバランガイが設置・運営するリサイクル施設で堆肥化された生ごみ。
生ごみ
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのリサイクル施設。左が、生ごみを肥料化するコンポスト装置
生ごみ
マニラ首都圏ケソン市パヤタスの生ごみ肥料化のコンポスト装置を駆動する動力。

公的リサイクル施設

Recycling Center 2013


鳥飼行博
マニラ首都圏ケソン市パヤタス。バランガイの運営になるガラス瓶リサイクル施設を見学させていただき、聞き取りを行った。ここは、生ごみのたい肥化。
 政府による社会保障生活保護も不十分であるからこそ、スラムではリサイクル小規模事業=草の根民活の動きがある。
紙リサイクル
マニラ首都圏ケソン市パヤタスの段ボール紙リサイクル。ここは、バランガイ(集落)の運営になる。
トラック
マニラ首都圏ケソン市パヤタススラム街にも自治組織バランガイが組織され、その運営になるリサイクル施設では、トラックを保有して、分別した有価物を工場に運搬、売却して利益を上げている。
2011年リサイクル施設

 Balangy Recycling Center


パヤタス瓶リサイクル
マニラ首都圏ケソン市パヤタスの瓶リサイクル施設。政府による社会保障生活保護も不十分であり、老人ホーム入居の機会も生活資金も得ることができない。そこで、高齢者も貧困者も働くしかないのである。
パヤタス瓶リサイクル
マニラ首都圏ケソン市パヤタスの瓶リサイクル施設。ここは、バランガイ(集落)の運営になる。
パヤタス瓶リサイクル労働者2人
マニラ首都圏ケソン市パヤタスの瓶リサイクル施設。

民間リサイクル施設

 Resources and Recycling


パヤタス屑屋
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのジャンクショップ。看板に「スクラップなら何でも買い取ります」とある。
政府による社会保障給付費も受け取れず、生活保護支給額もゼロであるからこそ、スラムに草の根民活が発達する。
ダンピングサイト

 Payatas Dumping Site


ゲート運搬
2002年2月、パヤタス最終処分場ゲート近くで、ごみとして出された廃棄物から、空き缶などの有価物を収集してたスカベンジャー。これからジャンクショップに売りに行く。
 政府による社会保障給付費も受け取れず、生活保護支給もない状況で、スラム住民が自ら働き、収入を得る道を進んでいる。
 2011年には、このメインゲートには柵ができて、出入り口も舗装されて、ごみ山とは見えないように花壇や緑で覆われている。出入り口付近のジャンクショップ仮小屋、住居も撤去されている。 パヤタス有価物回収
2002年2月、ケソン市パヤタスごみ集積場の入り口:ここからダンプカーでゴミを搬入する。スカベンジャーもここから入ってくる場合が多い。ごみ運搬ダンプカー出入り口には、空き缶ごみ運搬トラックやダンプカーでつぶしてもらうように置いてある。打ち捨ててあるのではなく、空き缶を集めたスカベンジャーの占有物である。 日本では空き缶をつぶすのに、電動空き缶つぶし機械を使っている。
 奥にあるバラックの多くは、廃棄物最終処分場の周りにあるジャンクショップ(屑屋)の仮小屋で、居住区ではない。

パヤタスゲート
2011年9月、ケソン市パヤタス廃棄物最終処分場のゲート。以前は、ゲートも芝生もなかった。今は、柵で囲われ勝手に入ることができないようになった。

最終処分場 hspace=10
2013年8月、パヤタス廃棄物最終処分場のごみ運搬者ゲート。
最終処分場 hspace=10
2013年8月、パヤタス廃棄物最終処分場ゲート付近。
最終処分場 hspace=10
2013年8月、パヤタススラムにパヤタス廃棄物最終処分場。
最終処分場 hspace=10
2013年8月、パヤタスの廃棄物最終処分場。処分場に無断で立ち入ることのできないように、周囲は壁、フェンスで囲われている。入るには、複数個所あるゲートで、入場証を提示する必要がある。 最終処分場 hspace=10
パヤタスの廃棄物最終処分場のスカベンジャー用のゲートまで来た鳥飼行博ゼミの学生たち。周囲をフェンスで囲われているために、ごみ処分場に無断で立ち入ることのできないが、複数個所あるゲートで、入場証を提示すれば入場可能。
パヤタスの子供

Children Dreaming


子供たち
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのスラム街裏通りで、有価物を集めた袋を運ぶ女の子たち。田舎ではともかく、ごみや危険物のある野外を、草履を履いているだけの子供たちが多い。家はトタンなどで囲んだバラックが多いが、コンクリートブロックの二階建ての家屋もある。施工から見て、自分たちでブロックを積み上げて建築されたもの。
子供たち
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのスラム地区マットレスで あそぶこどもたち。政府による社会保障生活保護も不十分であっても、家族があれば子供たちは育ってゆく。
子供たち
マニラ首都圏ケソン市パヤタス廃棄物最終処分場へ続く通りで遊ぶ子供たち。
パヤタスのスラム街の住居

housing


住居
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのスラム地区排水路とごみ。もともと、排水貯水池のような窪地で、住んでいる住民がいなかったために、不法占拠者がここに仮ごしらえの住居を建築した。それが恒常的な居住地となり、住居も次第に増え、構造的にもしっかりしたものに変化した。

パヤタス住宅
マニラ首都圏ケソン市パヤタスでは、裏通りいっぱいに家ができている。
政府による社会保障生活保護も不十分であるからこそ、民活はしぶとく粘り強い。
屋根
マニラ首都圏スラムを巡回し、聞き取りを行った鳥飼ゼミの学生たち。スラム街に限らないが、トタン屋根Corrugated iron roof)は吹き飛ばされやすいので、古タイヤなど使えそうな物を載せておくことが多い。
スラムバラック
マニラ首都圏ケソン市パヤタススラム街バラック。袋やトタンで屋根を覆っている。壁も同様のに、もろい構造である。
バラック
パヤタスのスラムバラック。スラムバラック街の奥を一人でを見て回っているときに、何を探しているのか声をかけられた。家がすぐ近くだったので、よらせていただいて、聞き取りをした。
 この家には水道がひかれていた。政府による社会保障も生活保護も不十分であっても、家族は働き工夫して生活している。
スラムバラック
マニラ首都圏ケソン市パヤタスの住宅。これら家には水道(左)が敷設されている住居もある。政府による社会保障生活保護も不十分であっても、家族は働き工夫して生活している。
ブロックバラック
ブロック制の住宅。マニラ首都圏ケソン市パヤタスの多くの住宅では、電気が利用できる。消費電力検針メーターがまとめて設置してある。決して盗電が一般的なのではない。
ブロックバラック
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのブロック製住宅街の水道メーター。コンクリブロックは、組石造の建築資材として、フィリピンでは住宅建設に多用されている。積み上げ壁を作り屋根を載せる。日本では、地震など、水平方向の力に備えて、コンクブロックの穴に鉄筋を通したり、脇壁で抑えたりするが、フィリピンでは、ふつうレンガのように積み上げるだけ。
スラムバラック
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのブロック住宅。これら家には水道がひかれている。
スラムバラック
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのスラムバラック。ここも鳥飼行博ゼミが聞き取りした世帯。家具・調度品の多くは、ごみとして捨てられたものを回収したリサイクル品。 コンロ
パヤタスのこの家では、焜炉(調理用ストーブ)を使っていた。フィリピンでは、中層以下の世帯で、料理や給湯には焜炉(こんろ)調理用ストーブを使うのがふつう。燃料は薪炭。
 パヤタススラム街では、炭をまとめ買いし、それを小さな袋に分けて販売する店がある。パヤタスの調理では焜炉(こんろ)調理用ストーブが主流。燃料は薪炭。
木炭
パヤタスの木炭販売世帯に、聞き取り調査をする鳥飼行博
木炭
パヤタスで木炭をまとめ買いして、小分け販売する販売世帯に、聞き取り調査をする鳥飼行博ゼミの学生。 スラムバラック
パヤタスで木炭をまとめ買いして、小分け販売する販売世帯の作業場から、パヤタス最終処分場(左)がすぐ見える。廃材を担いでいるのは、調理用の燃料とするため。

水供給

water supply


パヤタス水
マニラ首都圏ケソン市パヤタス住宅地の水道メータ。
パヤタス水
マニラ首都圏ケソン市パヤタスの住民には、飲料水販売所で飲料水を購入し、バケツに貯めている世帯もある。
洗濯
マニラ首都圏ケソン市パヤタスでは、雨水を貯めて洗濯に利用している。
パヤタス水運び
マニラ首都圏ケソン市パヤタスでの水運び。水道水を購入してバケツで運ぶ。
パヤタス水
マニラ首都圏ケソン市パヤタス飲料水ボトル販売所。飲料水ボトル販売所。飲料水ボトルに、プラスチックカバーを封印する。ボトルの栓にプラスチックがバーをかけて、ドライヤーの熱で溶かして封印する。
ボトルの栓にプラスチック製カバーをかけて出来上がり。近所だけではなく、自動車でまとめて購入してゆく業者、バランガイ(集落)も多い。

パヤタス水
マニラ首都圏ケソン市パヤタスの飲料水販売所前に、飲料水ボトルを運搬する小型トラックが駐車し、そこに飲料水ボトルを積み込む少年。

民間援助活動

NGO


若葉
マニラ首都圏ケソン市パヤタスにNGOが設置した子供図書館WAKABA Libraly。鳥飼行博ゼミで訪問し、現地スタッフ(住民)に聞き取りを行った。

この子供図書館を支援している特定非営利活動法人ソルト・パヤタス (以下、ソルト) は、「フィリピン・ケソン市パヤタス地区とその周辺の貧困地区で、人々が、望む未来を自らで描き、自らの力で実現していけるよう、子どもと女性を中心に教育と収入向上の支援を行う団体です」と自らを紹介している。

若葉
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのNGOソルトパヤタスの子供図書館を鳥飼行博ゼミが訪問。先生と生徒に聞き取りをした。

ソルトによる子どもエンパワメント事業
「変える力」をつける教育
「自分の家族はなぜ貧しく、どうしたら今の生活が良くなるのか・・・これを考え、変えていくための思考力と行動力の源となるのは教育です。ソルトは3つの面から貧困層の子どもたちの教育をサポートしています。」
■奨学金支援
■学習支援
■ライフスキル教育
2013年7月現在、53名の子どもたちとその家族を支援しているとのこと。

若葉
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのNGO子供図書館。ソルトパヤタススタディツアーでも訪れる日本人が毎年ある。

ママエンパワメント事業(アトリエリカ)
「ごみ拾いに代わる収入源をみつけ、生活を少しでも安定・向上させたいと願う女性を対象に、クロスステッチ製品の製作、販売を通して、収入の機会を創る活動です。生産者が安全な仕事で安定した収入を得ることはもちろん、生産活動やグループでの運営を通じて、様々な能力や自信を身につけていくことを目的としています。活動は2000年に始まり、今はLikha(リカ)というグループができ、現地の女性達がいきいきと働く場になっています。」
ワカバ
マニラ首都圏ケソン市パヤタスにあるNGOソルトの支援するわかば子どもエンパワメントセンター鳥飼行博ゼミは聞き取りをした。
ワカバ
マニラ首都圏ケソン市パヤタスにあるNGOソルトの支援するわかば子どもエンパワメントセンターを調べた。
ワカバ
マニラ首都圏ケソン市パヤタスにあるNGOソルトの支援するわかば子どもエンパワメントセンター鳥飼行博ゼミが調べました。
ワカバ
マニラ首都圏ケソン市パヤタスにあるNGOソルト支援のわかば子どもエンパワメントセンターの中で、最も活用されているのは、チューター(補講指導者)に選ばれた高校生に対する給食、奨学金制度のようである。
ソルトのスタディツアーも昼食をとる。
「昼食は、現地の料理自慢のママが、日本人をうならせるため腕によりをかけて作るフィリピン家庭料理です。Adobo(アドボ)/Sinigang(シニガン)/Pinakbet(ピナクベット)/Tinola(ティノラ)などのフィリピンの家庭料理の中から、その日入手できる材料によって、お母さん達がメニューを決めます。お料理の例はこちらからご覧いただけます。食物アレルギーがある方、食べられないものがある方、また、ぜひこれは食べてみたいという料理がある方は、事前にお知らせくだされば、考慮したメニューと致します。調理は、わかば子どもエンパワメントセンターに併設されているキッチンで行います。毎日子ども達のための給食を作る場所です。料理を担当するお母さん達は、衛生面に関する事前講義やトレーニングを受けたお母さん達です。調理したてのものをお出しすること、デザートのバナナ以外は生ものは出さないことをお願いしています。」
マニラ貧困地区の市場

Market, Quezon City


市場
パヤタスの市場通り。後方に見える緑色の丘陵が、パヤタス廃棄物最終処分場。レストランの高級な串肉炭火焼と同じ炭火焼きも路上にたくさんある。
  市場
パヤタスの市場通り。露店も都市インフォーマル部門urban informal sector)の生業である。会社に雇用されていなければ、お金を稼ぐために都市インフォーマル部門urban informal sector)に雇用機会を見出すしかない。 パヤタス
鳥飼行博ゼミが訪問したマニラ首都圏マニラ市パヤタスの商店街。 お店の前に小さな都市インフォーマル部門urban informal sector)もある。路上での販売が規制されていようとも都市インフォーマル部門urban informal sector)の労働集約的産業が住民の生活の糧となっている。マニラ首都圏ケソン市リテックの商業地区の横断歩道で、カラマンシ(レモン)を袋に入れて売っている「立ち売り」も見かけた。政府による社会保障給付費も受け取れず、生活保護支給もないからこそ、草の根民活の都市インフォーマル部門が興隆する。マニラ首都圏ケソン市パヤタスからジプニーで10分のリテックにも貧困者が多いが、ジプニーやトラックが行き交っているので、公共交通機関には不自由しない。
庶民の遊び

Urban Informal Sector

ニワトリ
パヤタススラムでも闘鶏が行われているようだ。
ニワトリ
マニラ首都圏ケソン市パヤタスでも、闘鶏用のニワトリは大切に飼育されている。
ニワトリ
マニラ首都圏ケソン市パヤタス住宅地の闘鶏用の若いニワトリ。
ねこ
パヤタススラムでもペットとして猫を飼育している。
ビリヤード
パヤタススラムでもビリヤードをする子供たちがいる。
音楽
パヤタススラムでもテレビゲーム、ミュージックボックスがあった。廃棄されていた中古を使用している。
おもちゃ作り
マニラ首都圏ケソン市パヤタスで、子供が木製の運搬車(カリトン)を作成していた。
おめかし
マニラ首都圏ケソン市パヤタスでもおめかし。
いも
パヤタススラムでもカモテ(イモ類)のガーデニングをしている。
スラムバラック
マニラ首都圏ケソン市パヤタスのバラック近くで、サトウキビのガーデニング。
東海大学

University


パヤタスリサイクル施設
鳥飼行博ゼミでは、マニラ首都圏ケソン市パヤタスのリサイクル施設で、マネージャー、労働者の方に聞き取り調査を行った。

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