鳥飼ゼミ国内研修 Our Field Survey
川崎エコタウン鳥飼ゼミ研修 Tokai University 2016
神奈川県 川崎市川崎駅からバスで水江町に向かう。沿道には、旧市街地が広がっている。その先が、埋立て工業用地となっている。
川崎市川崎駅からバス で水江町に向かう沿道には、旧市街地が広がっている。リサイクル・再利用も盛んな地域である。
東亜石油 の京浜製油所 は、昭和シェル石油グループの関東地方への石油製品の供給を担う基幹製油所で、1955年に操業を開始して以来、幾多の拡張されてきた。
産業道路に沿って駐車場があるが、ここの自動車は、水江町と扇島を結ぶ架橋工事に使用され、あるいは工事現場労働者の通勤用手段として利用されるもの。
神奈川県川崎市川崎区 の株式会社の工場群。 東亜石油 の京浜製油所 は、2000 年に昭和シェル石油の間で締結した「定期精製設備等
賃貸借契約」に基づき、パイプラインで結ばれた東亜石油 所有の水江工場(6万5,000 バーレル/日)と昭和シェル石油所有の扇町工場(12万バーレル/日、当社が賃借)を、東亜石油 が一体運営してきた。石油精製工程 では、原油を蒸留装置でガソリン、灯油、軽油、重質油に分離し、重質油はさらに熱分解装置と接触分解装置によりガソリン、軽油に分解する。
石油精製 されたガソリン、灯油、軽油は、脱硫装置で硫黄分を取り除いてサルファーフリー(超低硫黄)製品とする。
川崎市川崎区水江町にある(株) 川崎ガスターミナル。
神奈川 川崎区水江町の埋め立て地にあるJXエネルギー(株) 川崎ガスターミナル。 JXエネルギー関連企業には、
石油備蓄として、志布志石油備蓄(株)、上五島石油備蓄(株)、秋田石油備蓄(株)、沖縄石油基地(株)、日本海石油(株)が、石油精製・化学として、鹿島石油(株)、三共油化工業(株)、日本合成樹脂(株)、石油輸送JXオーシャン(株)、日本グローバルタンカー(株)が、石油製品販売・流通として、(株)ジャパンガスエナジー、(株)ENEOSサンエナジー、(株)JOMOプロ関東、、川崎天然ガス発電(株)などがある。 ここ扇島の対岸にある川崎市川崎区扇島1−2東扇島東公園 (埋め立て地)には、JX日鉱日石エネルギー(株)扇島風力発電所 がある。
川崎区浮島町には、2011年8月10日に運転を開始した東京電力株式会社の日本最大級メガソーラー「浮島太陽光発電所 」(最大出力7,000kW)がある。
電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法(RPS法) (2012年「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法 」制定により発展的に解消)に元で、2009年9月着工、2011年2月完成、同年3月運転開始。製造元日本製鋼所(工事:清水建設)、定格出力1,990kW(風力発電設備1基)、発電量300万kWh/年、風車高さ123m(タワー部分 )。
近藤鉄工所。ちかくのJFEスチール東日本製鉄所 京浜地区は、川崎製鉄として創業して以来の製鉄所である。川崎市と横浜市にまたがる東京湾上に550万平方メートルの人工島「扇島」には、高炉・転炉などの銑鋼部門、厚板・熱延などの圧延部門がある。そして、鋼管製造、薄鋼板の冷延加工・表面処理など時代のニーズに合った製造業を担っている。また、高品質、高歩留をだけではなく、省力化、省エネルギー化、環境保全を企図し、使用済みプラスチックの高炉原料化、隣接工場からの金属廃棄物の回収、隣接工場への余剰電力の供給など資源循環、循環型社会の形成に寄与している。
神奈川県 川崎市川崎区のエコタウン に臨海バスで終点「水江町」に到着した東海大学 教養学部の鳥飼ゼミ の学生たち。東海大学教養学部 の鳥飼行博ゼミ 日本・中国の男女学生は、神奈川県の工業 の中核をなす川崎市川崎区のエコタウン を訪問した。
川崎市の水江町まで鉄道が敷設されている。石油や鉄鋼も鉄道で工場敷地まで運搬されたが、今は工場内では使用されず、トラック輸送にとって代わっている。神奈川観光公社 でも大きく紹介されていいはずの「世界の京浜工業地帯」の川崎工業団地。エコタウン は、通産省(現・経済産業省)と厚生省(現在は環境省所管)が1997年に創設、環境・リサイクル産業育成と地域活性化を目的とした事業。その目的は、 ?個々の地域における、これまでの産業蓄積を生かした、環境産業の振興を通じた地域活性化、 ?地域における資源循環型社会の構築を目指した、産業、公共部門、消費者を包含した総合的な環境調和型システムの構築 地方公共団体がエコタウン計画を作成し、国から承認を得るとリサイクル施設の整備に補助金が助成される。
◆人間環境学科鳥飼行博ゼミの日本・中国の学生は、2016年の国内研修・フィールド調査としてサントリー武蔵野ビール工場、浅川水再生センター に続いて、5月13日に川崎ゼロエミッション工業団地 組合の専門家のお話を伺い、難再生紙リサイクル工場を案内していただきました。
京浜工業地帯 Industrial Estate
川崎市川崎区水江町 にある産業道路 。鳥飼行博 ゼミの日本・中国の学生は、川崎エコタウン について学び、様々な製造業を営む工場団地からなる「エコタウン 」を検討している。
神奈川県 川崎市川崎区水江町、川崎エコタウン にあるゼロエミッション工業団地の工場配置図。川崎ゼロ・エミッション工業団地 は、川崎市のエコタウン 構想のモデル施設としてエコタウン地区内の川崎市川崎区水江町に形成され、2002年11月操業開始。団地内では、事業活動から発生する排出物、副生物を抑制しつつ、その再利用・再資源化、エネルギーの循環活用を図っている。 ゼロエミッション工業団地は、2004年「品質マネジメントシステム」ISO9001:2000 認証取得、2005年「環境マネジメントシステム」ISO14001 認証取得。
神奈川県
の川崎ゼロエミッション工業団地 にある朝日工業株式会社 京浜工場(川崎区水江町6-11)。代表取締役・深津雄二、1942年(昭和17年)3月設立、 資本金4000万円、従業員43名(男子:37名 女子:6名;平均年齢 39.8歳)。事業内容は、通信機器・電子機器の各種精密板金加工およびプレス加工の設計・製造・塗装。朝日工業株式会社 京浜工場は2001年設立、2003年本社工場設備を京浜工場に移転、2004年「品質マネジメントシステム」ISO9001:2000 認証取得、2005年「環境マネジメントシステム」ISO14001 認証取得。
神奈川県川崎区水江町 のゼロエミッション工業団地 にあるアクトワン は、建設用軽仮設機材のレンタルを仕事としている。三光精工 の対象は建設会社や設備会社などエンドユーザーではなく、同業のレンタル会社や建設機械レンタル会社で、「卸レンタル」を行う。目的は、機材の充実による「安全」「質」「量」「正確」「迅速」の確立。
神奈川県川崎区水江町 のアクトワン の建設用軽仮設機材レンタルは次のようなもの。
? 室内足場、設備工事に対応する各種機材をラインナップ:可搬式作業台、高所作業台、移動式足場、脚立・足場板、アルミハシゴ、台車・パレット。 ? 防音対策用の防音パネル、防音シート。
川崎市水江町 Kawasaki 2016
神奈川のエコ を学ぼうと、川崎市川崎区水江町 の川崎エコタウン を訪問した2014年の鳥飼ゼミナール。後方の東扇島 人工島は、川崎港沖合いに1971年より埋め立てを開始し、1974年に完成。
かながわエコBOX 環境活動支援コーナー は、環境情報の提供・相談を目的に、市民・企業・NPO・学校が環境配慮に向けて自主的に取り組む内容を登録し、社会に公開・発信していく仕組みで、「地域に根ざしたNPOと協働して運営」するという。(神奈川県環境計画課)
神奈川 の川崎市川崎区東扇島 の東亜石油扇島東地区 の石油タンク(〒210-0868 神奈川県川崎市川崎区扇島)。東亜石油 の京浜製油所 は、昭和シェル石油グループの関東地方への石油製品の供給を担う基幹製油所で、1955年に操業を開始して以来、幾多の拡張されてきた。
東亜石油 の京浜製油所 は、2000 年に昭和シェル石油の間で締結した「定期精製設備等
賃貸借契約」に基づき、パイプラインで結ばれた東亜石油 所有の水江工場(6万5,000 バーレル/日)と昭和シェル石油所有の扇町工場(12万バーレル/日、当社が賃借)を、東亜石油 が一体運営してきた。石油精製工程 では、原油を蒸留装置でガソリン、灯油、軽油、重質油に分離し、重質油はさらに熱分解装置と接触分解装置によりガソリン、軽油に分解する。石油精製 されたガソリン、灯油、軽油は、脱硫装置で硫黄分を取り除いてサルファーフリー(超低硫黄)製品とする。 京浜製油所 は扇島、東扇島とパイプラインで結ばれ、原料、製品などを移送しているが、京浜製油所扇町工場 は、22.7万?、)は、従業員100名、12万バーレル/日の原油処理能力があるが、景気低迷で、2011年9月末、閉鎖された。
神奈川県川崎市川崎区東扇島 の東京電力東扇島火力発電所 は、出力200万kWの液化天然ガス(LNG)火力発電で、一号機は1987年9月、二号機は1991年3月に運転開始。
東扇島液化天然ガス(LNG)火力発電のある東扇島 人工島は、川崎港沖合いに1971年より埋め立てを開始し、1974年に完成。2016年5月の3度目の訪問の時には、ここから扇島への架橋建設工事が行われていて立ち入りできなかった。橋の感性は平成32年とのこと。
川崎区扇島1−2東扇島東公園 埋め立て地にあるJX日鉱日石エネルギー(株)扇島風力発電所 。2014年5月撮影。 旧新日本石油のニュースリリースによれば、旧川崎製油所に設置されたこの風力発電所は、石油火力発電所と比較して、年間約2000トンのCO2削減に相当するという。JX日鉱日石エネルギーは、2003年度より特定規模電気事業者(PPS)として電気小売事業に参入、この風力発電所で発電する電力は全量を需要家向けに販売する。この風力発電設備は「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法 (RPS法)」の設備認定を受けている。
2012年7月、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法 (再生可能エネルギー特別措置法 )の導入により、RPS法 は廃止された。しかし、再生可能エネルギー特別措置法附則第12条により、廃止前の電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法 (第4条から第8条、 第9条第4項及び第5項、第10条から第12条)は、その効力を有するとされた。
川崎区扇島には、2011年12月19日に運転を開始した東京電力株式会社 の日本最大級メガソーラー「扇島太陽光発電所 」(最大出力1万3,000kW)もある。
2016年、川崎市川崎区水江町の川崎エコタウンの中核をなすゼロエミッション工業団地から、対岸の東亜石油扇島東地区 を眺めることができる。東亜石油 では、原油精製委託契約を結んでいる昭和シェル石油 が輸入し、超大型タンカーで運ばれてきた原油は、東京湾に設置した荷揚げ設備(SBM)から扇島、東扇島のタンクへ移送、そこから精製装置へ供給する。東扇島 人工島は、川崎港沖合いに1971年より埋め立てを開始し、1974年に完成。2016年5月の3度目の訪問の時には、ここから扇島と水江町を結ぶ架橋の建設工事が行われていて、立ち入りできなかった。橋が完成するのは平成32年とのこと。
2016年、川崎市川崎区水江町の川崎エコタウンの中核をなすゼロエミッション工業団地から、対岸の扇島を眺めた。「扇島」は、横浜市鶴見区と川崎市川崎区にまたがっている人口島。東亜石油の石油タンクが並んでいるが、ここではガソリン、灯油、軽油の精製、そして発電が主な仕事である。東亜石油にある重油分解装置は世界に5基、日本には1基しかない。 川崎駅東口のバスターミナルから、臨港バスで「快速 JFE扇島」行が運行している。運行時間は朝のみで、労働者の通勤用である。これは「快速 ゼロエミッション工業団地」行のバスも同じである。扇島には、首都高速湾岸線が縦断しているが、高層道路には出入口がないので、扇島に降りることはできない。
京浜製油所 は扇島、東扇島とパイプラインで結ばれ、原料、製品などを移送しているが、京浜製油所扇町工場 は、22.7万?、)は、従業員100名、12万バーレル/日の原油処理能力があるが、景気低迷で、2011年9月末、閉鎖された。
2016年、川崎市川崎区水江町の川崎ゼロエミッション工業団地の三栄工業の建屋から見た株式会社アクトワン川崎の建屋、右の3階建ては川崎エコタウン会館。奥のタンク群は、左はJXエネルギー(株) 川崎ガスターミナル・石油精製所、右が東亜石油京浜製油所第三工場(〒210-0866 神奈川県川崎市川崎区水江町5)。
ゼロエミッション工業団地 Zero Emission Industrial Estate
神奈川県
の川崎ゼロエミッション工業団地 にあるエコタウン会館(左)とアクトワン 。アクトワンは、建設用軽仮設機材のレンタルを仕事としている。三光精工 の対象は建設会社や設備会社などエンドユーザーではなく、同業のレンタル会社や建設機械レンタル会社で、「卸レンタル」を行う。目的は、機材の充実による「安全」「質」「量」「正確」「迅速」の確立。 アクトワン の建設用軽仮設機材レンタルは次のようなもの。
? 室内足場、設備工事に対応する各種機材をラインナップ:可搬式作業台、高所作業台、移動式足場、脚立・足場板、アルミハシゴ、台車・パレット。 ? 防音対策用の防音パネル、防音シート。
神奈川県川崎区水江町 のゼロエミッション工業団地 にある三光精工 は、1971年(昭和46年)12月設立、資本金1000万円。硬質クロームめっき 、精密研削、超精密仕上加工によって、マスキング及び表面処理技術であらゆる製品ニーズに対応。2005年(平成17年) 環境基準ISO14001の認証取得、2006年(平成18年) 品質基準ISO9001 の認証取得。2012年(平成24年)フィルム超仕上機を導入。三光精工 では、硬質クロームめっき に使われるクロム酸は環境汚染を引き起こすが、循環型クローズドシステムの採用により廃液は1滴も外に排出せず、クロム・リサイクル している。
川崎エコタウン会館 Assembly Hall
東海大学教養学部 人間環境学科社会環境課程 の鳥飼行博ゼミでは開発と環境の経済学 をベースに、?貧困解消、?人間開発 、?平和人権の確立、?環境保全、といった環境平和学を研究している。
神奈川県川崎区 に設けられた川崎エコタウン は、臨海地区の製造業が中核となって、環境負荷を低減し、持続可能な社会をめざす「街づくり」である。川崎エコタウン の対象は、産業道路から南の埋め立て造成地であり、住宅や商業施設はなく、工業団地として利用されてている。川崎エコタウン の特徴は、企業クラスターを生かして、廃棄物・副産物を有効利用したゼロエミッション構想 で、1997年、通商産業省 (現在の経済産業省)からエコタウン事業 として、第一号の認定を受けた。現在、エコタウン は全国に26地域ある。
川崎ゼロ・エミッション工業団地 に進出している「川崎ゼロ・エミッション工業団地共同組合」 が入居・利用する川崎エコタウン会館 においてリサイクル 、エコタウン、ゼロエミッション構想について説明を受けた。
1960年代、デンマークの小都市カルンボー(Kalundborg )でエコタウン事業が、カルンボー産業シンバイオシス (Kalundborg Symbiosis )として始まった。これは、当初、地元4企業が自治体とも協力し、工場内・地域内の余熱エネルギー、副産物、廃棄物の再利用・リサイクルを推進することを目指していた。 現在、カルンボー産業シンバイオシス に参加する企業は、1) アスネス石炭火力発電所、2) ジプロック社(石膏ボード製造)、3) ノボノルディスク社(製薬会社)、4) A・Sバイオテクニスクヨードレンス(土壌改善)、5) スタットオイル精油所、6) カルンボー市役所で、これは、商業ペースでの取引であった。そこで、 ゼロエミッション工業団地にあっても、採算性を考慮した環境調和型街づくりを目指している。
川崎ゼロ・エミッション工業団地には、三栄レギュレーター、信栄製紙 、サンペーパ 、コアレックスグループCORELEX ほか11社、合計15社が参加し、5人の理事の下に工業団地協同組合の結成している。
神奈川県川崎エコタウン会館 で、川崎ゼロ・エミッション工業団地 (企業専用地5.4万平方メートル、道路1万平方メートル、緑地1.4万平方メートル)の説明を拝聴する東海大学HK鳥飼行博ゼミの学生。このあたりは、見どころも多く、国際的な視野を持って一般社団法人川崎市観光協会公式オフィシャルホームページ でも大きく取り上げるべきであろう。
神奈川県川崎市 のエコタウン に位置する川崎ゼロ・エミッション工業団地には、三栄レギュレーター、信栄製紙 、サンペーパ 、道栄紙業 など合計15社が参加し、5人の理事の下に川崎ゼロ・エミッション工業団地協同組合を結成している。
神奈川県川崎市 の川崎エコタウン会館 の1階に集合した東海大学鳥飼行博ゼミの学生たち。ここは、市の施設で、津波災害の場合の避難所ともなっている。
川崎市経済労働局国際経済推進室 「かわさき環境ショーウィンドウ・モデル事業 」では、環境技術の情報発信とショーウィンドウ化により省エネ・創エネ技術の導入を促進することを目的に、省エネ・創エネに取組む市内の事業者から省エネ創エネ効果が発揮でき、市民にアピール性のあるアイデアを募集している。「モデル事業」に採択されたアイデアには総額1,200万円の市内での事業展開助成がなされる。
川崎市 のエコタウン 会館から、ゼロエミッション団地にあるコアレックス の製紙工場に向かう鳥飼ゼミの学生。雨脚が強くなったが、川崎市経済労働局国際経済推進室 の職員の方、川崎ゼロエミッション工業団地協同組合の方に先導していただいた。
神奈川県川崎市 の川崎ゼロ・エミッション工業団地 は、環境負荷の低減に向けて産業クラスター を活かして異業種間で連携して排出物の再資源化、エネルギーの有効利用を進めている資源循環型工業団地。産業クラスター とは、マイケル・E・ポーターが提示した概念で、特定分野における関連企業、専門性の企業、関連機関(大学や業界団体、自治体)が地理的に集中し、競争しつつ同時に協力している集積状態を指す。
COAREX三栄レギュレーター CORELEX 2016
神奈川県 の川崎区水江町にある三栄レギュレーター株式会社 は、1963年7月4日設立、資本金3,780万円。三栄レギュレーター は、紙パルプ機械の自動化・省力化を目的とした自動制御機器の設計製作会社としてスタートした。
川崎市 川崎区水江町にある川崎ゼロエミッション工業団地内のコアレックス 三栄レギュレーター東京工場。ここでは、ミックスペーパー ・難再生古紙リサイクルによって製造されている家庭用紙製品。
川崎ゼロエミッション工業団地 のコアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場 で、封筒、窓空き封筒 、ハガキ、名刺、領収書、レシート、ワープロ、FAX用紙(感熱紙)、コピー用紙、貯金通帳、ダイレクトメール、アルバム、写真、答案用紙、学校のプリント、半紙、メモ用紙、切符、チケット、手帳、表彰状、のし袋、折り紙、包装材、ノート、画用紙、宅急便の伝票、シュレッダーごみ などミックスペーパー ・難再生古紙リサイクルする。こうして古紙を原料にして製造された再生トイレットペーパー (toilet tissue paper)用の紙ジャンボロールは、1巻で重量6トン。
コアレックスの再生紙製品 Recycled Paper Products
神奈川県 川崎市川崎区水江町にある川崎ゼロエミッション工業団地内のコアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場 で、
お菓子の箱、投げ込みチラシ、パンフレット、包装紙、(窓付き)封筒、ハガキ、写真、ノート、メモ帳、シュレッダー紙、ホチキス針がついたままの紙、プラスチックコート紙、合成紙、レシート・伝票などミックスペーパー ・難再生古紙から製造リサイクル された再生トイレットペーパー (toilet tissue paper)など家庭用紙製品。三栄レギュレーター東京工場では、日産トイレットペーパ150トン、ロールにして110万個生産している。
川崎市川崎区水江町にある川崎ゼロエミッション工業団地は、企業専用地5.4万平方メートル、道路1万平方メートル、緑地1.4万平方メートルで、15社、340人が就業していうる。コアレックス 三栄レギュレーター株式会社 東京工場は、再生トイレットペーパー (toilet tissue paper)など家庭用紙製品を製造している。業務用コアレストイレットペーパー芯なしは、3倍長持ちする。
神奈川県 川崎市川崎区水江町にある川崎ゼロエミッション工業団地(15社加盟)のコアレックス 三栄レギュレーター東京工場では、ノート、コピー用紙、名刺、チケット、写真、封筒、メモ用紙、手帳、はがき、折り紙などミックスペーパー ・難再生古紙をリサイクルし、再生トイレットペーパー 用(toilet tissue paper)などの家庭用紙を生産している。
日本紙パルプ商事株式会社 グループに参加した三栄グループは、再生トイレットロー
ル業界において高いシェアを持ち、古紙再生処理技術力と芯なしトイレットロ
ールを開発した。日本紙パルプ商事株式会社 は、王子製紙、日本製紙など国内製紙メーカーの販売代理店事業、製紙、古紙リサイクルなどの事業を展開。紙パルプ商社としては世界最大規模。
難再生紙リサイクル
Paper Recycling
神奈川県 の川崎ゼロエミッション工業団地内のコアレックス三栄レギュレーター 東京工場では、難再生古紙として、たとえば列車の磁気切符 (磁気乗車券)を回収して古紙トイレットペーパーに再生している。磁気切符は裏に磁気が塗布されており、ここに情報が保存される。この形式の切符をJRでは「磁気券 」と呼ぶ。1992年(平成4年)4月、JR東日本が先陣をきって、入場券を磁気券にして2時間の時間制限をした。 関西の私鉄では、2014年、「スルッとKANSAI 」の磁気カード乗車券が廃止されることになった。「スルッとKANSAI」は、関西の私鉄を中心とした59の鉄道・バス事業者によって構成された共通乗車システム。「スルッとKANSAI 」に加盟する鉄道・バス事業者には、共通のプリペイド式の磁気カード乗車券をICカード (集積回路integrated circuit カード)化する。 しかし、世界の列車は既にICカード方式 の乗車券が主流である。韓国、フィリピンでもICC(integrated circuit card )方式。中国でももはや「磁気券」も懐かしの存在になりつつある。片道乗車券を含めた完全ICカード化 を進めている香港鉄路(香港MTR)は12月8日から、1970・1980・1990年代の乗車券デザインを模した「最後の磁気券」記念切符3種を発売した。 香港ではMTRやバスなど交通機関をはじめ、電子マネーとして使える非接触式ICカード「オクトパス」が幅広く普及。MTRはこれまで磁気券のまま残っていた単程車票(片道乗車券)についても、10月から順次非接触ICカード への切り替えを進めている。
川崎ゼロエミッション工業団地のコアレックス三栄レギュレーター 東京工場 では、列車の磁気切符のような難再生古紙 も収集して紙リサイクル をしている。毎月7000トンの古紙を処理し、再生トイレットペーパを3000万個生産している。 しかし、難再生古紙は、一般的には忌避される。NPO法人横浜市集団回収推進部会 (よこはま市民の回収)にも次のようにある。 古紙と間違えやすい燃やすごみとして、アルバム、
あて名等の裏カーボン紙 、
飲料パック(内側がアルミのもの)、
カーボン紙(裏面にカーボンが塗布)、
カップ麺の容器のフタ(裏側が銀紙)、
カップ麺の容器(紙製) などが具体的に掲げられている。
神奈川県川崎ゼロエミッション工業団地のコアレックス三栄レギュレーター 東京工場は、列車の磁気切符を原料に再生紙製造している。列車の切符を詰めた回収袋も紙製なので、そのまま水槽に入れて溶かすことができる。水槽の水には、水処理センター(水再生センター) の処理水(再生水 )を活用している。
富士山麓 の富士市や三原市の製紙工場が、豊富な地下水 を大量に汲み上げているのとは対照的である。
富士山麓の豊富な地下水 は、古くから生活用水、農業用水として利用され、 昭和に入ると、製紙 、化学、電子機器といった工業用水も重要になった。 富士山の地下水 は多量で一定温度を保ち、溶け込んだ成分が少ないために、 生活用水、工業用水として最適である。しかし、土壌汚染による地下水の汚染、工業用水の過剰汲み上げによる減少が問題になっている。「富士山麓の湧水 のトリチウム(水素の放射性同位元素)濃度の調査によると、富士山斜面にしみ込んだ水は数10年かけて、ゆっくり移動して湧水となる」として富士山麓の地下水 は数十年の循環であって、地下水のくみ上げが地下水減少の原因でないと強弁する専門家が多い。地下水の利用が急増したことと、富士山麓の湧水減少したことの因果関係はないというのである。しかし、雨水の振った場所と湧水の場所を、立体的に考えても、地下水のゆっくりとした地表への流れ(湧水)は、地下水のごく一部に過ぎない。(自噴する湧水ではなく)地下水の大半は、より短いサイクルで流れているはずだ。尾瀬、南アルプス、大雪山系の湧水と富士山山麓の湧水が同じ原理で地下水・伏流水を湧き出させているなら、その大半が十年以上前の雨水というのは誤りであろう。
五條製紙 は、静岡県 「富士山の地下水を活用した新型熱交換システムモデル 」事業に参加し、未利用エネルギーだった温度差エネルギー を利用して、一年を通して、安定した水温(≒15℃)を得られる富士山周辺の豊富な地下水を活用している。富士山周辺に多くある既存の井戸を活用し、設置費の低減を図りながら、地下水から熱だけを取り出す。そこで、地下水量や周辺に影響を与えないで利用可能。この事業以外にも、工場内空調機に地下水の通水システムを導入し、予冷熱効果(予冷熱制御) として、大幅な動力削減を達成している。
川崎ゼロエミッション工業団地内のコアレックス三栄レギュレーター 東京工場 では、カップめんの容器(カップ)も収集して紙リサイクルをしている。ミックスペーパー (ポリエステル等でコーティングされた紙容器、ノンカーボン紙、切符、ラミネート加工された紙)や難再生古紙 (・クラフト原料袋内袋付き・雑袋・紙管・養生材・オフィス古紙・製本端材)でも、再生トイレットペーパー にリサイクルされる。
コアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場 では、カップめんの紙パック も集めてリサイクルしている。 しかし、難再生古紙は、一般的には忌避される。古紙再生促進センター (〒104-0042 東京都中央区入船3丁目10番9号 新富町ビル)にも次のようにある。
「紙は、その原料となるパルプの種類によって品質や特性が異なります。そのため、製紙工場では一定の品質の紙を作るために、原料として使用する古紙の種類をそろえなければなりません。回収の段階で古紙がきちんと分別されないと、製紙工場では、製紙原料としてそのまま使用できなくなってしまいます。また、異物が混ざっていると、紙の原料にならなかったり、紙を作るうえで重大な障害を起こしますので、古紙の中に入れてはいけません。たとえば、布、ガラス、金属などの紙でないものはもちろんですが、防水加工された紙(紙コップ、紙皿、紙製のカップ麺容器 、紙製のヨーグルト容器 、油紙、ロウ紙など)、インキのたくさんついている紙(宅配便の複写伝票などの耐水性・耐油性・対候性が高い裏カーボン紙 、紙表面に塗布してある顕色剤と化学反応を起こして発色するノーカーボン紙 、ファクシミリなどの感熱紙)、粘着物のついた紙などは、紙であっても異物となります」とある。
裏カーボン紙 、ノーカーボン紙:感圧紙。ボ−ルベン・鉛事等で紙の表面に文字を書いていくと,加えられる圧力で,色を出させる役目を持つマイクロカプセルが破壊され,中の発色染料が下の用紙の薬剤と結びつき色が出てくる。
川崎市川崎区水江町にある川崎ゼロエミッション工業団地内のコアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場では、カップめんの夏季パックも集めてリサイクルしている。
ミックスペーパー ・難再生古紙リサイクル が可能。ファイルに綴じたまま、段ボール箱に詰められた秘密書類も紙リサイクル できる。ファイルから取り外された金具は、集められ金属リサイクル 工場に再生資源として回される。
三栄グループは、ベトナムに進出し、現地法人パルピー・コアレックス・ベトナム社 を共同出資にて設立・運営している。
コアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場 。最も再生紙にしやすい紙ごみ(古紙)は、牛乳パックという。パック裏のコーティングをはがして、インキの色をとり再生する。
その他、ミックスペーパー 、ラミネート、ビニール、アルミ箔、金具などが混在した難再生古紙 を原料とする。リサイクル した原料を抄紙機(クレセントフォーマー )にかけ、ドライヤーで高温減菌・乾燥し、ジャンボロールとして巻き取る。
川崎ゼロエミッション工業団地内のコアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場 では古紙など回収原料を溶解、精選、脱墨 、洗浄し、抄紙機(クレセントフォーマー) で、薄くすいた紙をドライヤーで高温減菌・乾燥し、ジャンボロールとして巻き取る。ミックスペーパー ・難再生古紙をリサイクル した再生トイレットペーパー (toilet tissue paper)用の紙ロールは、重量6トン。
コアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場 では、紙箱 、紙袋、包装紙(ビニール、金属などが付いていないものは有価物・資源物回収へ)・紙ファイル、カレンダー、台紙類 、レシート、メモ用紙、伝票類(感熱紙 、レジロール、カーボン紙 )、写真、はがき、封筒(窓付も可)、シュレッダー紙などミックスペーパー ・難再生古紙をリサイクル する。こうして製造された再生トイレットペーパー (toilet tissue paper)用の紙ジャンボロールは、重量6トンもありが、手触りはまるで絹のように滑らかである。
再生ロール
Crecent Former 2014
東海大学教養学部人間環境学科鳥飼ゼミナールは、2014年6月、神奈川県
川崎エコタウン にあるコアレックス 三栄レギュレーター株式会社 東京工場を訪問した。
クラフト紙を使った原料袋(セメント袋・裏ビニール・裏アルミ)、各種クラフト包装紙類、ロール状残紙、紙管(鉄製キャップ付含む) 、 ラミネート加工紙、シール台紙(剥離紙)、カーボン紙・磁気性附着紙など難再生古紙 リサイクルでできた再生トイレットペーパー (toilet tissue paper)用の紙ロール(重量6トン)を見る鳥飼行博ゼミ学生。
再生トイレットペーパ製造工程 Paper Mill
1.古紙回収(原料) raw material recovery
2.溶解 dissolution
3.精選 fine screening
4.脱墨 dissolution
de-inking
5.洗浄 washing
6.減菌・漂白 sterilization & bleaching
7.抄紙 paper making ?仕上げ finishing
8.製品保管 product storage
川崎市川崎区水江町にある川崎ゼロエミッション工業団地内のコアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場 では古紙など回収原料を溶解、精選、脱墨、洗浄し、抄紙機(クレセントフォーマー)で、薄くすいた紙をドライヤーで高温減菌・乾燥し、ジャンボロールとして巻き取る。ミックスペーパー ・難再生古紙をリサイクル した再生トイレットペーパー (toilet tissue paper)用の紙ロールは、重量6トン。
川崎市川崎区水江町にある川崎ゼロエミッション工業団地内のコアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場 では、紙箱、紙袋、包装紙(ビニール、金属などが付いていないものは有価物・資源物回収へ)・紙ファイル、カレンダー、台紙類、レシート、メモ用紙、伝票類(感熱紙、カーボン紙)、写真、はがき、封筒(窓付も可)、シュレッダー紙などミックスペーパー ・難再生古紙をリサイクル する。こうして製造された再生トイレットペーパー (toilet tissue paper)用の紙ジャンボロールは、重量6トンもありが、手触りはまるで絹のように滑らか。
COAREX三栄レギュレーター
Regulator
神奈川県 川崎区水江町にある川崎ゼロエミッション 工業団地内のコアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場 の玄関前に設置されているオブジェ。ゼロエミッションを象徴するゼロをかたどっている。鯉を飼っているいる池の水は、工場で処理した再生水。
川崎市川崎区水江町にある川崎ゼロエミッション工業団地内のコアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場のオブジェ。ゼロエミッションを象徴するゼロをかたどっている。鯉を飼っているいる池の水は、工場で処理した再生水。
川崎ゼロエミッション工業団地 にある三栄レギュレーター株式会社の専門家と万城目ゼミと鳥飼ゼミ。
川崎ゼロエミッション工業団地 内のコアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場 で、クリップ、ステープラー(ホッチキス)の針、セロハンテープ、窓付き封筒のフィルム、ビニールコーティング 、綴じ紐がついているミックスペーパー ・難再生古紙をリサイクルする。 この回収原料で製造された再生トイレットペーパー 用のジャンボロールは、重量6トン。三栄レギュレーター東京工場では、日産トイレットペーパ150トン、ロールにして110万個生産している。
川崎市川崎区水江町にある川崎ゼロエミッション 工業団地内のコアレックス 三栄レギュレーター株式会社 東京工場の玄関口。専門家と東海大学の万城目ゼミナール・鳥飼ゼミナール。
ミックスペーパー とユポ(合成紙)など難再生古紙 という回収原料から、溶解、精選、脱墨、洗浄し、抄紙機(クレセントフォーマー)で、薄くすいた紙をドライヤーで高温減菌・乾燥し、ジャンボロールとして巻き取る。再生トイレットペーパー 用(toilet tissue paper)の紙ジャンボロールは、1巻で重量6トンあるが、紙ロールは柔らかく、色も白い。
コアレックス グループの三栄レギュレーター株式会社 東京工場の玄関口。工場を御説明いただいた専門家と東海大学の鳥飼ゼミナール・万城目ゼミナール。
紙製飲料パック 、シュレッター屑、窓付封筒、タバコの空箱などミックスペーパー ・難再生古紙を原料とし、溶解、精選、脱墨、洗浄し、抄紙機(クレセントフォーマー)で、薄くすいた紙をドライヤーで高温減菌・乾燥し、ジャンボロールとして巻き取る。リサイクルして出来上がった再生トイレットペーパー (toilet tissue paper)用のジャンボロール(重量6トン)も圧巻だった。
川崎市川崎区水江町にあるゼロエミッション 工業団地内、三栄レギュレーター株式会社 三栄レギュレーター東京工場を御案内いただいた専門家と東海大学の鳥飼ゼミナール・万城目ゼミナール。
コアレックス三栄レギュレーター株式会社 東京工場 は、2001年7月着工、2002年11月稼働の難再生古紙リサイクル施設 として、ミックスペーパー(ポリエステル等でコーティングされた紙容器、ノンカーボン紙、切符、ラミネート加工された紙等の紙類)及び機密書類等の難再生古紙をトイレットペーパーロールにリサイクル する。処理能力 7万3,800t/年、生産能力 5万1,300t/年。三栄レギュレーターは、古紙リサイクル によって再生トイレットペーパーを日産110万個生産している。
ゼロエミッション工業団地
Zero Emission Industrial Estate
川崎市川崎区水江町にあるゼロエミッション工業団地 の案内地図。 この工業団地は、7.7万平方メートル(企業専用地5.4万平方メートル、道路1万平方メートル、緑地1.4万平方メートル)で、15社、就業者340名が参加している。操業開始は、2002年。
三光精工 Hard Chromium Plating
川崎市川崎区水江町 にあるゼロエミッション 工業団地にある三光精工は、クロムめっき が主業。硬質クロムめっき加工 (Hard Chromium Plating)処理と、電気めっき の中では、一番硬いめっき加工処理で「耐摩耗性」「耐食性」に優れている。バフ研磨・ナシジ処理との併用して「面粗度」に仕上げることも可能。電気めっき は、導通性の製品に行うもので、めっきの種類によって、電流密度や対極材質が異なりる。また、電解めっき、無電解めっきを問わず、被めっき材質により、めっき液との相性がある。例えば、温度に弱い性質の樹脂を 80℃以上の無電解めっき液に入れると変形してしまう。
2003年2月施行WEEE指令 (Directive on Waste Electrical and Electronic Equipment :WEEE)は、電気・電子機器の廃棄、リサイクルに関する欧州指令。指令の目的は、 WEEE (電気・電子機器廃棄物)の発生を抑制し、再利用やリサイクルを促進して廃棄されるWEEEの量を削減すること。加盟国および生産者にWEEE (電気・電子機器廃棄物の回収・リサイクルシステムの構築・費用負担を義務付けている。これは、生産者責任原則、すなわち環境に負荷を与える物を製造した者が、その処理(回収、リサイクル、再利用)などのコストを負担するという考え方に基づいている。改正指令(2012/19/EU)による主な変更は住民1人当たり4キログラムのWEEE(Waste Electrical and Electronic Equipment recycling )だった回収目標が、2016年までに販売された電気電子機器の45%、2019年までに販売された電子電機機器の65%もしくはWEEEの85%になった。2019年の回収目標は住民1人当たり約20キログラムのWEEEに相当。
川崎市川崎区水江町にあるゼロエミッション 工業団地の三光精工 の仕事は、めっき(工業用硬質クローム)前のマスキングmasking作業 (養生)及び工場内軽作業 めっき前の簡単なパフ作業 メッキ加工 治具取付 軽作業など。
WEEE指令 とは、「欧州連合内で販売するメーカーは、各製品が廃棄物として環境に悪影響を与えないよう配慮する必要があり、回収・リサイクルなどについても製造者責任を有し、回収やリサイクルが容易な製品設計やマーキングをするとともに、回収・リサイクル費用の負担などが求められる」。
2006年7月1日に施行のRoHS指令 (Restriction of Hazardous Substances Directive )は、電気・電子機器における特定有害物資の使用制限に関する2011年6月8日付け欧州議会・理事会指令2011/65 /EU。照明器具もこれに従う必要がある。2003年2月に発効した最初の指令(欧州議会・理事会指令2002/95/EC)を改正したもので、2006年7月1日以降にEU市場に上市された電気・電子製品に鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ポリ臭化ビフェニール(PBB)、およびポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)の6物質を使用することを原則禁止としている〔最大許容濃度は、カドミウムが0.01wt%(質量パーセント)、残りの5物質が0.1wt%〕。
RoHS改正指令では、禁止物質の追加について定期的に検討することが定められ、2014年に新たに4物質の追加についての検討に入った。4物質とは、フタル酸ジ(2‐エチルヘキシル)(DEHP)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ベンジルブチル(BBP)、およびヘキサブロモシクロドデカン(HBCDD)。
鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、PBB、PBDEという6有害物質の使用制限をするRoHS指令 (lRestriction of Hazardous Substances Directive )に準じていない電子・電気機器を欧州に出荷することはできない。ただし、RoHS指令は、物質の含有量を規制する指令であり、含有物を含んではいけないという指令ではない。含有量の限界値として「閾値」があり、閾値を超えない製品は出荷可能。
川崎ゼロエミッション工業団地 にある三光精工(川崎市川崎区水江町6−9)社長と鳥飼ゼミナールの学生たち。三光精工 の商品は、精密機械器具,クロムめっき。 クロム は、元素番号24、融点1905℃、比重7.1の金属元素。化合物の殆どが有色であることから「chroma(色)」と名づけられた。クロムは、装飾用クロムめっき・工業用(硬質)クロムめっきに使用。また、クロムは、高速度鋼、ステンレス鋼、ニクロム、KS磁石鋼 (強い磁性をもつ特殊鋼。1916年、本多光太郎・高木弘が製作。研究費を負担した住友吉左衛門の頭文字を取って命名)などの合金成分としても使用される。クロム金属 は、水には溶けないが、クロム化合物 は水によく溶ける。クロム族元素には、モリブデン やタングステンもある。
モリブデン は、融点が高く、熱膨張率が低く、熱伝導性が高いので、照明産業のリボンやワイヤー、パワーエレクトロニクス用の半導体基板、ガラス溶融電極、高温炉のホットゾーン、太陽電池やフラットパネルのコーティング用スパッタリングターゲットなど様々な用途が多数ある。
タングステン は金属の中で最も融点が高いため、超高温の用途に広く使用さる。また、熱膨張率が低く、超高温での形状安定性がきわめて高い。
川崎市川崎区水江町にあるゼロエミッション 工業団地の三光精工の社長と鳥飼ゼミ。 クロム金属 は、水には溶けないが、クロム化合物は水によく溶ける。
クロムめっき液 は、無水クロム酸 (CrO3:融点196℃、酸素を放出し分解し、250℃で酸化クロムになる。水に極めて溶けやすい(20)を水に溶解したクロム酸 (H2CrO4)で、クロム酸(chromic acid)は、遊離の形で結晶としては得られていない。三酸化クロム (CrO3) の水溶液がクロム酸と呼ばれるい。 液中で、水素イオンとクロム酸イオン に解離する。直流電解 によって、陰極で水素ガス(H2)が発生。クロム酸イオン(CrO42-)は陽極に引き寄せられ、陽極面の触媒作用で六価クロムイオン(Cr6+)と酸素(O2)になる。六価クロムは陰極で、電子を得て、金属クロム に変わる。六価クロムは、めっき液中ではクロム金属の供給源ではあるが、めっき皮膜である金属クロムのなかには、六価クロムは存在しない。
川崎市川崎区水江町にあるゼロエミッション工業団地 の三光精工の社長と鳥飼ゼミ。クロム のイオンの価数が、6 価のものが六価クロム化合物 。六価クロムは猛毒、その他のクロムは無毒。
クロムメッキ は防錆力に優れ、耐摩耗性も高いことから、外装部品への表面処理としては汎用性がある。また、クロムメッキはメッキ工程での最後仕上げ処理として使用され、6価クロム系(装飾クロム、黒クロム、硬質クロム)、3価クロム系 (ホワイト、トワイライト)など用途に応じて様々な選択が可能である。3価クロム化成処理 は、有害な6価クロムを含有せずに従来のクロメート処理と同等以上の耐食性が得られる。また、従来のクロメート処理の欠点であった加熱時の耐食性の低下が抑制される。
めっき業界ではめっき廃液処理 が必要となる。亜鉛めっきはクロメートの前処理として実施され、亜鉛・クロムを含有するスラッジSludge (沈殿物)が多い。そして、スラッジ(Sludge metal )のほとんどが産業廃棄物処分場で埋め立て処理されている。 めっきスラッジ (Sludge metal )削減のためにはスラッジの減容化が有効で、含有金属成分の精錬山元 への原料化が可能である。めっきスラッジはめっき廃液中の重金属を中和凝集沈殿 させることで発生する。廃液中の重金属イオンの除去は,水に難溶な化合物,たとえば水酸化物,硫化物などを生成させて,凝集沈殿法で沈殿分離する。水中の重金属イオンはpHの上昇(OH-イオン濃度の増加)とともに金属水酸化物となり沈殿する。一方,凝集剤として加えられている鉄も水酸化鉄として沈殿するが,そのときに他の金属水酸化物と凝集しながら沈殿をする。この沈殿を液中から取り除けば液中には重金属イオンは存在しなくなる。
めっきスラッジ は大量の水を含んでいるためスラッジの減容化のためには高効率な乾燥技術が求められる。こうしてめっき洗浄廃液は中和凝集沈殿法を主体とした方法によってスラッジ化して埋立廃棄されているが、固化しためっきスラッジ から特定の金属を分別するには多額の費用が必要である。産業廃棄物処分コスト削減とリサイクル推進による循環型社会形成の方法が模索されている。
川崎市川崎区水江町にあるゼロエミッション工業団地 、三光精工の正門。
日本では環境汚染防止対策の一環として、全ての工場及び事業所からの排水は、昭和45年(1970年)12月制定の水質汚濁防止法 により規制されている。この第一条では、「この法律は、工場及び事業場から公共用水域に排出される水の排出及び地下に浸透する水の浸透を規制するとともに、生活排水対策の実施を推進すること等によつて、公共用水域 及び地下水の水質の汚濁(水質以外の水の状態が悪化することを含む。以下同じ。)の防止を図り、もつて国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し、並びに工場及び事業場から排出される汚水及び廃液に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任 について定めることにより、被害者の保護を図ることを目的とする」とある。
川崎市の埋め立て地 Land Reclamation 2016
川崎区水江町3番1号(埋め立て地)に造成された工業団地。株式会社ジェネックス は、電力の自由化を契機に、既設の石油精製設備から副生される燃料を有効活用する電力卸供給事業会社(IPP)として発足。
石油精製で長年培った燃料供給技術を蓄積する東亜石油株式会社 と幾多の発電所の建設・保守に高度な技術力を有する電源開発株式会社 による共同出資会社。 発電に必要な燃料及びユーティリティ等は東亜石油京浜製油所 から供給され、発電した電力は平成15年から15年間にわたって「東京電力株式会社」に卸供給されるほか、一部電力と蒸気が東亜石油の精製プラントに供給。
川崎区水江町の「産業道路 」越しに工業団地に造成された東亜石油・ジェネックスの発電所がある。
川崎市JR駅前 Kawasaki 2016
神奈川県の商店街 の中心となるJR川崎駅前。川崎駅 は、1日当たり平均乗車人員20万人で、JR東日本の駅では第12位、神奈川県の駅では横浜駅の次で第2位。 川崎区 は、川崎市の最も東側で、北は多摩川と東京都大田区、南は横浜市鶴見区に隣接。JR川崎駅及び京浜急行川崎駅を起点に東側の東京湾に広がった地形。道路は、第一京浜(国道15号線)、 産業道路、首都高速神奈川1号横羽線・6号川崎線・湾岸線が走っている。
神奈川県川崎商店街 でアクセス至便なJR川崎駅。川崎駅の乗り場 は、
01 東海道本線下り〈横浜・小田原・熱海方面〉、 04 京浜東北線〈蒲田・東京・大宮方面〉 、
02 東海道本線上り・上野東京ライン〈東京・上野・大宮方面〉、 05 06 南武線〈武蔵小杉・登戸・立川方面〉 、03 京浜東北線〈横浜・関内・大船方面〉
川崎の京急線。1902年(明治35年)9月1日開業の京急川崎駅 は、1日当たり平均乗降人員は12万人。川崎市は人口142万人の政令指定都市で、7区の行政区(川崎区・ 幸区・ 中原区・ 高津区・ 宮前区・ 多摩区・ 麻生区)がある。
東海大学教養学部 Torikai University 2016
東海大学教養学部 人間環境学科HKの鳥飼ゼミナールと万城目ゼミナールは、観光かながわ だけでなく、製造業に関心をもとうと、川崎市川崎区水江町にある川崎エコタウン会館でゼロエミッション工業団地組合の専門家にエコタウン事業を御解説いただき、川崎ゼロエミッション 工業団地の三栄レギュレーターを専門家にご案内していただいた。
当写真館へのご訪問ありがとうございます。この写真館の写真を引用、掲載することは個人情報の保護 に抵触いたしますので、お控えいただきますようお願いいたします。当研究室へのご訪問ありがとうございます。論文,データ,写真等を引用する際は,URLなど出所を記載してください。ご意見,ご質問をお寄せ下さる時には,ご氏名,ご所属,ご連絡先を明記してください。
連絡先:
torikai@tokai-u.jp
〒259-1292 神奈川県平塚市北金目4-1-1 東海大学教養学部人間環境学科社会環境課程 鳥飼 行博 TORIKAI Yukihiro HK,Toka University,4-1-1 Kitakaname,Hiratuka Kanagawa,Japan259-1292東海大への行き方 |How to go
◆当鳥飼研究室、川崎ゼロエミッション工業団地の写真は、川崎ゼロ・エミッション工業団地協同組合・三栄レギュレーター株式会社東京工場の方から撮影許可を得た個人写真です。写真は、ダウンロード自由ですが、【個人情報保護】 のために、写真を被撮影者に無断でwebsite、Twitter(ツイッター)Facebookに掲載、公開することは控えてください。
◎当サイトでは,宣伝用アフェリエイト を使って画像や情報を提供しています。これは,「商品の情報提供 」として利用が認められているためです。鳥飼研究室での商品・書籍の販売が目的ではありませんが,営利行為にも関わってきます。このような著作権・営利行為と書籍情報提供の相克をご理解の上,ご利用ください。
◆大学での講義「開発経済学」「環境協力論」「環境政策?」「環境政策?」「財政学」は、持続可能な開発を、開発途上国、地域コミュニティ、平和人権の視点も含めて、分析する授業です。俗説とは異なる議論も展開しています。持続可能な開発、特に、熱帯林減少、森林適正管理、バイオマスエネルギー、少子高齢化について専門的に知りたい場合は次の著作を参考にしてください。
『アジア地域コミュニティ経済学ーフィリピンの棚田とローカルコモンズ』 東海大学出版部、405ページ、2015年刊行
『開発と環境の経済学―人間開発論の視点から』 (東海大学出版会):「環境協力論」「開発経済学」「環境政策」のテキストで,難民,軍縮も扱っています。
『環境ネットワークの再構築−環境経済学の新展開』 田中廣滋編(中央大学出版部)の一章を担当しました。
『地球環境政策』 宇沢弘文他編著(中央大学出版部)の一章を担当しました。
『ポスト福祉国家の総合政策−経済・福祉・環境への対応』 丸尾直美編著(ミネルヴァ書房)の一章を担当し、熱帯林減少の要因と森林保全の在り方を地域コミュニティを軸に論じています。
学習まんが 世界の伝記NEXT『ヘレン・ケラー:世界に希望の光をあたえた奇跡の人』 (集英社)を監修しました。
『学習漫画 サリバン先生』 (集英社2011年刊行)を監修し解説を書きました。
『写真ポスターから学ぶ戦争の百年−二十世紀初頭から現在』 (青弓社2008年刊行)では、二十世紀の戦争を扱い大量破壊、大量殺戮からプロパガンダまで扱いました。
『写真ポスターから見るナチス宣伝術−ワイマール共和国からヒトラー第三帝国』 (青弓社2011年刊行)では、暴力、テロによるナチ党政権奪取と戦争動員を解説しました。
『地域コミュニティの環境経済学−開発途上国の草の根民活論と持続可能な開発』 (多賀出版2007年):少子高齢化・ジェンダー,再生可能エネルギー,熱帯林,廃棄物輸出を分析しました。
『社会開発と環境保全―開発途上国の地域コミュニティを対象とした人間環境論』 (東海大学出版会2002年)と『CRUGE研究叢書 環境ネットワークの再構築 環境経済学の新展開』田中廣滋編 (中央大学出版部2001年)は「草の根民活論」の嚆矢です。
<再生紙製造工程 >
1.製紙工場に運び込まれた古紙は、最初に水(製紙工場では循環使用される白水と呼称)を入れたミキサーのようなパルパー に投入、底にある羽根の回転力によって水と混ざって繊維にほぐす。この時、ドラム状の離解方式で異物を除去する。
2.紙類のインキを取り除く場合、あらかじめパルパーに脱インキ剤 (脱墨剤;界面活性剤)や苛性ソーダを入れ、蒸気で加熱する。金属や木片、プラスチックなどの紙にならない異物はこのパルパーで除去する。細かくなったものは次工程のクリーナー やスクリーン で除去する。
3.インキ抜きの工程:紙の繊維からインキを剥がすためのニーディング装置を通過させ、タワーに貯蔵して、インキつけ置きして剥がれやすくする。そしてフローテーター でインキを細かい泡で捕まえて除去する。そして、再び、クリーナーやスクリーン 装置を使って残っているノリや粘着物などの軽い異物を除去する。
3.古紙パルプは、そのまま、あるいは新しいパルプと配合され、長いエンドレスの網を使った抄紙機(長網抄紙機)で紙にする。
4.薄められた原料が、抄紙機の先端からヘッドボックス からプレスロール で水が搾られる。次に、回転するドライヤー工程で乾燥し、最後に光沢を付けるカレンダーを経て、ロールに巻き取る。このあとワインダー で巻き替えられて新聞用紙の巻き取りや印刷用紙の巻き取り製品になる。
3.インキ抜きをしないでそのまま利用する場合:段ボールやボール紙などの紙箱類に使用される板紙を作る抄紙機で紙にする。 原料が充満したバット(容器) の中で、表面に網を張ったシリンダーが回転して、網の表面に作られた紙の層をシリンダーの上部に接している毛布に移す。このバットをいくつか並べ、紙の層を重ね合わせることで厚い板紙を作る。 4.毛布に移された紙の層は、長網抄紙機 (ショウシキ)の場合と同様、プレス工程(脱水)、ドライヤー工程(乾燥)、カレンダー工程(光沢加工)を経て巻き取られ、最後にワインダー で製品に仕上げる。
敷地内にある地域におけるゼロ・エミッション構想推進のためのエコタウンプラン(環境と調和したまちづくり計画)策定要領及び承認基準等
2004年(平成16年) 経済産業省・環境省
1.背景及び目的
近年、大量生産・消費・廃棄型の従来の経済社会の仕組みに限界が見られる中、我が国を含む世界経済が持続的な成長を実現していくためには、生産性の向上、経済効率の追求を図る一方で、環境との共生を前提とする新たな経済成長の枠組みを構築していくことが不可欠である。
このため、環境は有限かつ有料の資源であるという認識の下、環境保全のための費用を経済活動に適切に組み込むことが重要であるとともに、その環境保全のための費用を最小化することが必要である。この環境保全のための費用の最小化に当たたっては、全国一律、画一的な方策ではなく、地方公共団体が行う廃棄物処理に関する事業及び施策と連携を図りつつ、それぞれの地域の経済的、社会的、地理的特色を生かした環境産業の自立的発展を促進する基盤の整備、民間活力の活用などに
より、その達成を図ることが重要である。
また、我が国の廃棄物の発生量は年々増加し、産業構造の高度化、使い捨て製品の普及等により、有害物質を含む廃棄物や粗大ごみ、プラスチックごみ等処理が困難な廃棄物が増大する等廃棄物の質が多様化しており、最終処分場の確保が困難となるなどさまざまな問題が発生している。このような問題に対応し、かつ、環境保全や省資源、省エネルギーという要請に応えていくためには、廃棄物の排出量を抑制し、再資源化、再生利用等による減量化及び資源の有効利用を推進していくことが必要となっている。
これらの問題に対処するためには、住民の生活や産業活動から出る廃棄物を極力他の産業分野の原材料として活用し、廃棄物をゼロにすることを目指すことで新しい資源循環型経済社会の構築を目指す構想である「ゼロ・エミッション構想」の推進が極めて重要となっている。
このようなことから、個々の地域におけるこれまでの産業蓄積等を活かした環境産業の振興を通じた地域振興、及び地域の独自性を踏まえた廃棄物の発生抑制・リサイクルの推進を通じた資源循環型経済社会の構築を目的とし、「ゼロ・エミッション構想」の推進及び民間の設備投資等を推進することに寄与するため、広域行政主体である地方公共団体が「エコタウンプラン(環境と調和したまちづくり計画)」を策定するに当たっての、計画策定要領及び承認基準等を定めるものである。
なお、独創性があり、環境保全上実質的効果があり、かつ、熟度の高い計画として、他の地方公共団体の見本(モデル)となりうると認められるものとして承認を行った計画に係る地域においては、計画の内容に応じて、環境省としては、「ゴミゼロ型地域社会形成推進施設整備費補助金」により、リサイクルの推進を図るために必要な廃棄物再生利用施設整備事業について、助成措置を行うこととし、経済産業省としては、「資源循環型地域振興事業費補助金」により、当該地域の自治体が行うリデュース、リユース及びリサイクルに係る計画策定・事業実施についての助成、「資源循環型地域振興施設整備費補助金」により、先駆的なリサイクル関係施設等の建設・整備について助成措置を、別に定める交付要綱の範囲において行うこととし、更に、エネルギー関連の助成措置の活用も可能なこととしている。
2.エコタウンプラン(環境と調和したまちづくり計画)の作成について
(1)エコタウンプラン(以下「計画」という。)の作成主体は、都道府県又は地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市(以下「都道府県等」という。)とする。なお、都道府県等以外の市町村(一部事務組合を含む)が作成する場合は都道府県等と連名で作成するものとする。
また、指定都市が計画を作成する場合、廃棄物の広域処理の観点から、都道府
県と必要な連絡調整を行うこと。
(2)都道府県等は、計画の承認を受けようとする場合、当該計画を経済産業省及び環境省へ提出するものとする。経済産業省及び環境省は、承認基準に照らし優良であると認められる計画を共同で承認するものとする。
(3)都道府県等の計画策定に当たっては、地域住民、関係団体、地域産業等の関係者の意見を十分配慮すること。
(4)環境関連産業については、新たな発展産業分野として資源循環型経済社会に必須な経済主体であることにかんがみ、その発展に適切な配慮を払うこと。
3.エコタウンプラン(環境と調和したまちづくり計画)の承認基準について計画の承認基準は、以下のとおりとする。
(1)当該地域の基本構想、具体的事業が独創性、先駆性が相当程度認められ、かつ他の地域の見本となる可能性の高い事業であること。
(2)地域住民、関係団体、地域産業等の関係者の意見に配慮し、計画熟度が高く事業の確実かつ円滑な実施が見込まれること。
(3)リデュース、リユース及びリサイクルを通じた生活環境に優しいまちづくりの推進が目的となっており、事業を総合的に実施することにより、廃棄物の排出抑制・減量、資源の有効利用に資すると認められること。
(4)計画に沿って行われる事業が、廃棄物の適正処理にかなっており、従前から行われている廃棄物の収集・運搬・処理体制に悪影響を及ぼすものではないこと。
(5)計画を策定する地方公共団体が、環境調和型地域社会の形成に大きな意欲を持っていること。
(6)リサイクル関係施設の整備を行う場合は、以下を承認基準とする。
?周辺の諸環境を勘案して、原材料となる再生資源の供給量に対して施設の規模が適切であり、かつ、製品の需要量に対して施設の規模が適切であると認められること。 ?リサイクル事業の円滑な実施のため、計画を策定する都道府県等が、原材料安定調達、施設を利用して生産する製品の販路開拓等に係る支援を行う計画があること。
?中核となる事業主体の見込みが立っており、かつ、資金面の手当の目途が確実となっていること。
?安定的かつ健全な運営が行われるよう採算性の見通しが客観的に明らかであり、原材料を供給する者やこれらの施設を利用して生産する製品の需要者との連携の見込みが確実となっていること。
(7)計画の策定が、地域住民、関係団体、地域産業等の関係者の参加を得て、地域における資源循環型経済社会形成に向けた持続的で、かつ、経済効果のある取組みを促進する効果を有すること。
4.エコタウンプラン(環境と調和したまちづくり計画)の承認の見直しについて
(1)計画の承認を受けた都道府県等は、毎年度3月末日において、当該年度における計画の進捗状況を経済産業省及び環境省に報告するものとする。
その際、計画の変更を行う必要がある場合には、当該変更について承認を受けるものとする。
(2)経済産業省及び環境省は当該報告に基づき、計画に掲げられた事業の進捗状況を検討し、事業の遂行又は目的の達成が困難と認められる場合には、計画の承認を取り消すものとする。
5.エコタウン(環境と調和したまちづくり)地域の運営について都道府県等は、エコタウン地域の運営について、次の点に留意するものとする。
(1)地域住民等を対象に、リサイクル事業等循環ビジネスの必要性等環境調和型地域社会形成についての理解の増進に努めること。
(2)地域住民、関係団体、地域産業等の関係者の意見の配慮に努めること。
(3)循環ビジネスの創出・育成においては、原材料安定調達、施設を利用して生産する製品の販路開拓等に係る支援に努めること。
鳥飼ゼミ研修レポート
川崎ゼロエミッション工業団地見学
川崎ゼロエミッション工業団地は公害や大気汚染という過去を経験した川崎市が取り組むエコタウン構想の一環である川崎エコタウン(川崎臨海部の約2800ha)の中に位置し、環境に配慮した企業が集まっている。環境マネジメントシステムであるISO14001を取得し、製鉄所で作られた電力を使用する、下水処理場から引いた中水を工業用水として使う、市の収集に頼らず各自でごみを処理する、などの様々な取り組みを行っている。この工業団地では、企業のエコ化推進・企業間の連携によるエコ化推進・持続的発展に向けた研究を行う・成果を情報化し社会・途上国に貢献するという基本方針を掲げており、海外(特にアジア、中国・韓国など)から見学者が訪れることもあるそうだ。
工場見学では三栄レギュレーターが同工業団地内に拠点を置く製紙工場「コアレックス三栄東京工場」の再生紙を使ったトイレットペーパーの見学を行った。工場では古紙であるミックスペーパーの回収を行いトーレットペーパーを作っている。川崎市のすべての紙ごみがこの工場に収集され、企業などの紙ごみ(書類)についてはホッチキスやプラスチック類などが混ざった状態でも回収を受け入れ回収率を高めているという。そこで出た金具はリサイクルに出され、プラスチック類は燃やしてペーパーを乾かす熱として利用しているそうだ。足りない分の原料は牛乳パック(1kg約20円)を購入したり駅から切符を回収したりすることで補うという。牛乳パックに含まれる紙の繊維は質が良く、約5枚分でトイレットペーパー1個分に相当するそうだ。また、切符の表面加工は工場で排除しているが、近年は加工が取れやすいように製造過程での工夫もなされているという。それでも不純物を完璧に取り除くことは難しくトイレットペーパーの表面に小さな点ができたり、材料の違いから日によって質が違ったりするそうだ。製造過程では大量の水を要するが、その水は下水を工場内の施設で処理を行い海に放出するという。この工場で作られたトイレットペーパーは自社製品になるのは1割程度で9割がTOPVALUE商品になるそうだ。
今回の見学では川崎ゼロエミッション工業団地の概要や取り組みを知るとともに、三栄レギュレータ―の工場を実際に見ることでより具体的な企業ゼロエミッションの取り組みを見ることができた。徹底された環境配慮事業を見て、その大変さを感じるとともに企業の環境保全に対する効果への期待も膨らんだ。また、古紙とトイレットペーパーという暮らしに身近なものを題材に見たことで分別やリサイクル、資源の無駄遣いなどの課題の深刻さを感じることができた。
川崎エコタウン
エコタウンとは、ある産業から排出される余熱や副産物など、すべての廃棄物を多方面の分野の原料として相互利用及び活用していくことで、廃棄物をゼロにしていくことを目標につくられた事業である。この事業をエコ・エミッションという。これにより、エコタウン地域内にはさまざまな企業が周囲に存在し、地域における持続可能な企業営業と環境と調和、共生したまちづくりプランを目指している。
しかし、現状としてゼロ・エミッションの取り組みは地域あるいは官民の違いにより差がみられるという。そんな中で北九州市のエコタウンに次いで川崎市のエコタウンが力をいれている。
川崎エコタウンは、川崎臨海地区を構成する製紙業、金属製品製造業、金属表面処理業、めっき加工業などの中小企業13社が主体となって組合を形成している。また、川崎エコタウンに存在する企業のほとんどがISO認証を取得しており、環境に対する関心の高さがみられる。製造内容としては、ここでも上記のように廃棄物を相互利用することで廃棄物を作らない。その例として、製紙工場では、難再生古紙からトイレットペーパーをつくる工程において公共下水処理場で処理された水を使用し、セメント製造工場では石灰石の代わりに製紙工場の廃棄物である焼却灰をセメントの原料として使用する。製紙工場で使用した水はきれいにした後、水の流れる力で電気を作り再び電気を工場で使用する。他にも、使用済みのプラスチックからアンモニアを作り、パイプラインやローリー車に使用し、工場で使用する硫黄も硫黄誘導品原料として事務所内でリサイクルを行っている。よって、コスト削減にもなる。このように製造過程での廃棄物を使用しているだけでなく、廃棄物自体を原料として使用が可能となる。このように、一つの企業の廃棄物を利用し、その企業の廃棄物をまた別の企業が使用していく。
この廃棄物の相互利用はエコタウン内でさまざまな役割と担う企業が密接に存在するからこそできるものであり、現在廃棄物が大量に存在する日本において重要となる存在である。廃棄物問題には、天然資源の枯渇が環境問題として大きく影響していくことに持つ影響するという。今後私たちは、有限である天然資源を今後残していくことが必要であり、そのためにもエコタウンのような循環型社会をどこでも日常的に行えるようになることが必要であり、今後さらなるごみの排出を限りなく抑える社会をつくらなかればならない。
川崎エコタウン ゼロエミッション工業団地 レポート
川崎エコタウンは川崎臨海地区を構成する企業が主体となって、地域への環境負荷をできるだけ削減し、環境と産業活動が調和した持続可能な社会を目指す街のことである。19世紀の産業革命以降、地球は痛みきってしまった。その地球を再生するために、国、企業、地方自治体、個人が意識しなければならない。川崎市は人口145万人で臨海部は京浜工業地帯として有名であり、1960〜1970年代大気汚染が酷く、公害の街として有名だった。それを経験したからこそ、今では工業と環境が両立する珍しい街になった。公害克服に向けて市が行ってきた具体的な取り組みは、市と事業の協定、規制の強化、大気環境の監視など様々なことがある。方針としては企業自身が推進すること、企業間の連携でエコ化を推進、持続的に発展する地区の実現に向けた研究、企業などが研究成果を情報化し、途上国に提供するなどがある。
三栄レギュレーター株式会社では捨てられた紙を再生し、トイレットペーパーを作っている。例えばファイルは金具、プラスチック、紙に分けてから、プラスチックは燃料、金具は他のリサイクル業者、紙はトイレットペーパーの材料にされる。紙はインクを落とすことや、溶かすことなど様々な工程を経てトイレットペーパーとなる。しかしリサイクルだけでは原料が足りないので、牛乳パックなどを買ってきている。牛乳パックは良質な素材だが、安定して供給されない。牛乳パック五枚でトイレットペーパー一本分になるという。リサイクルの過程は二日かからない程度で、新聞、雑誌、ダンボールなどは質の悪い髪なのであまり好まれない、また切符などもリサイクルされていて、トイレットペーパーをよく見ると黒点が僅かにあり、それはインクや切符の塗料の残りだという。牛乳パックは1トンあたり、2万円で買い取られている。
私はエコタウンや古紙を利用したトイレットペーパーの工場は初めての見学で、トイレットペーパーの大きなロールやカットする機械、包装をする機械などの間近で見ることができた。また隣の製鉄所で電力を作り、それを買っているということも知らなかった。本当に街全体が繋がって環境負荷の低減について取り組んでいるのが分かった。
川崎ゼロエミッション工業団地を訪れて
私たち鳥飼ゼミナール三年生は2015年6月12日に川崎市にあるゼロエミッション工業団地を訪れました。私たちは二つの企業の見学をさせていただきました。一つ目は株式会社三栄レギュレーターさん、二つ目は株式会社三光精工さんでした。
三栄レギュレーターさんでは、ミックスペーパー(古紙、ノンカーボン紙、切符、)を再生させトイレットペーパーとして再生していました。この工場見学で私が驚いたことは、本当にさまざまな種類の古紙が工場に集められていました。その中には、カップヌードルの容器が山積みにあり、ディズニーランドで売っているポップコーンの容器も山積みになっていました。しかし、さらに驚いたものがJRの各駅で集められた切符がありました。私は、切符をどうやって古紙として扱うのか疑問に思い質問したところ、まず磁気がついている部分を剥がして、その後にコーティング剤を洗うことで古紙としてリサイクルできるということでした。こうした、私が考えていたよりも難しいものを再利用しているのがすごいことでした。こうした誰にでもできないようなことができる企業の凄さであり必要なのだと思いました。また、古紙を洗浄する時に使っている水は、汚水を再生したものを使っているそうでした。また、川などに使用し終わった水を戻す際には工場内にある浄水装置できれいにしてから戻しているそうでした。 こうした環境への配慮というのも今後の企業にとって最も必要なのだとおもいました。また、企業の方が質疑応答のお時間を設けてくださりました。そこでは、様々な企業から送られて来る古紙の種類やトイレットペーパー一個に必要な原料の量を教えてくださいました。
その後に、三光精工さんでは、メッキ加工を見せていただきました。そこでは実際に工場を見学させていただき、職人の方が研磨している姿を見せてもらいました。社長自ら工場内のことや会社の歴史について説明をしてくださいました。またこの工場では無排水という強みがあると社長はおっしゃっておりました。メッキというと使い終わったものを業者に渡すことできれいな形で自然に返しているそうだ。
今回の見学で勉強になったことは、環境への配慮や企業の努力というものが実際に見学に行ったことで感じることができました。
四回目のフィールドワークでは、神奈川県川崎市にある「川崎ゼロ・エミッション工業団地」を訪問しました。
川崎のゼロ・エミッション工業団地とは川崎エコタウンにある工業地帯です。川崎市ではエコタウン事業という取り組みが行われています。エコタウン事業とは「ゼロ・エミッショ地ン構想」を地域の環境調和型経済社会形成のための基本構想として位置づけ、併せて、地域振興の基軸として推進することにより、先進的な環境調和型の街づくりを推奨することを目的とした事業です。そのエコタウン事業の一環として川崎の臨海部を対象とした川崎エコタウン構想が行われている。エコタウンでは、市内産業の活性化とともに、国内外の資源循環の促進に向けて取り組みを進めています。また、臨海部における高い企業集積と環境技術の集積を活かし、排出資源や市内で発生する廃棄物を立地する企業間で循環し有効に活用しています。
そうしたエコタウン構想のモデル施設としてエコタウン地区内に「川崎ゼロ・エミッション工業団地」は建設されました。ここでは、事業活動から発生する排出物や副生物を可能な限り抑制するとともに、これからの再利用・再資源化やエネルギーの循環活用等を図り、環境負荷の最小化を実現することを目指します。 こうした川崎市の取り組みやエコタウン事業の概要の説明を川崎エコ会館で説明して頂き、その後、実際に工業地帯の中の企業を訪問しました。
初めに、難再生古紙リサイクル施設として、ミックスペーパーやノンカーボン紙等の紙類及び機密書類等の難再生古紙をトイレットペーパーロールへリサイクルする事業を行っているCOAREX三栄レギュレーターを訪問しました。従業員の方からの難再生古紙のリサイクルの方法を指導して頂き、実際に工場に送られてきた古紙等も見学しました。 その後、クロムめっきを主業としている三光精工を訪問した。硬質クロームめっきに使われるクロム酸は公害の発生源となりうる薬品です。そこで三光式循環型クローズドシステムを採用し廃液を外へ1滴も排出しない取り組みを行っています。 今回ゼロ・エミッション工業団地の様々な企業を訪問し環境への配慮のための企業努力を強く感じました。一般の企業のこうした企業努力があってこそ県や市の環境への取り組みが成立しているのだと感じました。環境に負荷を与えることが予想される企業であるからこそ環境への配慮を行う社会的責任があるのだと思いました。また、それぞれの工場の方が自らの仕事に誇りを持ち、日々の作業を行っているようにも感じました。川崎市に限らずこうした市やそこに暮らす住民が一体となった環境への取り組みがこれからの社会には必要なのではないかと思います。