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I L O 駐 日 事 務 所(〒150−0001 東京都渋谷区神宮前5−53−70 国連大学本部ビル8階 )は、次のような見解を掲げている。

「児童労働」とは、以下のような子どもの労働のことです。
◆原則15歳未満の子どもが、大人のように働く労働
ILO138号条約 が定める就業最低年齢

最低年齢 15歳
・ 義務教育修了年齢を下回らない(原則)
・ 途上国は14歳とすることができる

軽易な労働 13歳
・ 途上国は12歳とすることできる

危険な労働 18歳
・ 健康・安全・道徳が保護され、適切な職業訓練を受ける場合は16歳

* 子どもたちの健全な成長を妨げる労働をさし、家や田畑での手伝い、小遣い稼ぎのアルバイトなどは含まれません。

◆18歳未満の子どもが行う最悪な形態の労働

ILO182号条約
人身取引、債務奴隷、強制的な子ども兵士、その他の強制労働
買春・ポルノ、麻薬の製造・密売などの不正な活動
子どもの健康・安全・道徳を害し、心身の健全な成長を妨げる危険で有害な労働

◆家族の元で行われる児童家事労働でも、教育に使用をきたすこともあるし、過酷なこともある。路上での物乞いや買い物袋の販売は小遣い稼ぎとて行われる。これが「児童労働」には含まれませんというのは、より過酷な状況の子供たち、「最悪な形態の労働」の救済・保護を優先しているからであって、放置しておいてよい問題ではない。

◆なぜ「児童労働」があるのですか?

一番の原因は <貧困> です。(1日1米ドル未満で暮らす人は10億人) しかし、その他にも...
・ 子どもの教育へのアクセスがない
・ 親の教育の欠如
・ 子どもの地位が低い価値観や社会慣行
・ 地域社会の労働慣行
・ 地方から都市への移住
・ 家庭の問題
・ 不適切な法律の施行

◆なぜ「児童労働」をなくさなくてはならないのですか?
・ 子どもの人権を侵害するから
・ 子どもが教育を受ける権利を侵害するから
→ 十分な教育を受けられまま大人になり、貧困の連鎖につながる
・ 子どもの心身の健全な発達を妨げるから

児童労働撤廃のコストは、途上国の軍事費の約2割と試算されています。
■中国
中国のバイオマスエネルギー:ローカルコモンズ里山での薪採取
貴州省の低地と山村
貴州省の持続可能な農業:肥やしと堆肥
雲南省の窯業:剣川県の農村家内工業の粘土瓦生産
雲南省のタバコ生産
雲南省の牧畜:ローカルコモンズ入会地
雲南省の白族定期市
雲南省の仏教:白族の祭礼
雲南省剣川県の古鎮
北京市街地:公衆トイレ/中日友好病院
北京の食品製造工場:燕京ビール/三元乳業
北京の地下鉄・河南省の寝台列車
中国河南省の農村と薪採取
河南省開封市の繁華街
四川省丹巴県甘孜蔵族の農業とバイオマス/堆肥
福建省南靖県お茶生産
福建省南靖の生活/農業
成都平原の三星堆遺跡:長江文明:四川青銅器文化

■フィリピン
カリンガ州棚田の田植え
Rice Terrace, Kalinga

カリンガ州棚田の稲刈り
Rice Terrace, Cordillera
カリンガ州山村の小学校
Elementary School at Kalinga

カガヤン州ツゲガラオの市場
Market of Tuguegarao, Cagayan

マニラのスモーキーマウンテン
Smokey Mountain, Manila

メトロマニラのスラム街:ケソン市リテック/パヤタス
マニラのパヤタス廃棄物処分場:スカベンジャー
セブ市のアルミ再生工場:サンドダイカスト
バタンガスの自動車工場:修理と廃車リサイクル
セブ島の造船所

■タイ王国
写真解説:タイ農村の米作
写真解説:タイの家内工業:養蚕とシルク反物
写真解説:タイの牧畜・繊維作物生産
論文「タイの家内工業とワークシェアリング」



再生トイレットペーパの製造工程

1)古紙回収(原料)
2)溶解
3)精選
4)脱墨
5)洗浄
6)減菌・漂白
7)抄紙
8)加工
9)製品保管  

ビール製造工程
1)製麦:大麦から麦芽へ
2)仕込み:麦芽から麦汁へ
3)発酵:麦汁からビールへ
4)貯酒:ビールの低温での熟成
5)濾過:おり、酵母を除去し生ビールへ
6)缶詰:容器に酸素が入らないように注入


再生トイレットペーパの製造工程

1)古紙回収(原料)
2)溶解
3)精選
4)脱墨
5)洗浄
6)減菌・漂白
7)抄紙
8)加工
9)製品保管  

ビール製造工程
1)製麦:大麦から麦芽へ
2)仕込み:麦芽から麦汁へ
3)発酵:麦汁からビールへ
4)貯酒:ビールの低温での熟成
5)濾過:おり、酵母を除去し生ビールへ
6)缶詰:容器に酸素が入らないように注入

ケソン市Quezon City)は人口200万人以上で、大規模な廃棄物最終処分場とスラム街がある。特に、パヤタス通りには、トタン板に囲まれたジャンクショップ(屑屋)が並んでいる。そのような場所にも、キリスト教会があるが、普通の家と変わらないバラック造りである。

キアポ市場の市場にある露店は、都市インフォーマル部門urban informal sector)の生業である。会社に雇用されていなければ、お金を稼ぐために都市インフォーマル部門urban informal sector)に雇用機会を見出すしかない。
 政府による社会保障生活保護も不十分であるからこそ、スラムではリサイクル小規模事業=草の根民活の動きがある。
マニラ首都圏に多い都市インフォーマル部門urban informal sector)は、イントラムロスではほとんど見かけない。

 マニラ市エルミタ地区から、デビソリア(Divisoria)行きジプニーで20分のところに、キアポ市場がある。キアポ地区は、16のバランガイ(Barangays:最小の行政単位)からなる人口2.5万人の地区。キリスト教徒のほか、イスラム教徒も住んでいる。

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◆マニラ市キアポ市場:Quiapo 鳥飼ゼミ海外研修キアポ教会
1.フィリピン共和国の面積は30万平方キロ(日本の80%)、人口9900万人、GDP2000億ドルで、1人当たりGDPは2,100ドルと日本の5%です。
2.2009年フィリピンの地域別一人当たり所得(1985年基準価格)をみると、全国平均は1万5528ペソに対して、メトロマニラ(Metro Manila:マニラ市と周辺市区)は4万838ペソと全国平均の2.6倍の高水準であるのに対して、ムスリム自治区3572ペソ(全国平均の23%)、ルソン島南部ビコール地方7650ペソ(同49%)、中部ルソン地方1万1636ペソ(75%)と低水準です。
3.当室は,2013年社会環境課程鳥飼ゼミの海外研修で調査をしたフィリピンのキアポ地区を写真解説します。
4.写真解説一覧も参照。
〇東海大学新教養学部の文系と理系を融合した新人間環境学科では、社会環境課程が廃止され、鳥飼ゼミの海外研修・フィールド調査・国際社会ゼミナールの授業はありません。

マニラ首都圏

 Metro Manila


 

マニラ市キアポ教会

Minor Basilica of the Black Nazarene


キアポ教会
メトロマニラ(マニラ首都圏)マニラ市キアポ教会(Minor Basilica of the Black Nazarene:ブラックナザレ聖堂)。開放時間は6:00 AMから7:00 PMまで。 ミランダ広場(Plaza Miranda)に面した正面ゲートに、車いすの老人がいらしたので、お話を伺った。教会脇で路上生活をするホームレスとのこと。 キアポ
マニラ首都圏マニラ市は、パシグ側両側に広がる旧マニラの中心地。そこには、スペイン統治時代からの由緒あるカトリック教会も多い。その代表が、このキアポ教会。市内鉄道のカリエド駅の近く。
教会入口1
マニラ首都圏マニラ市キアポ地区にあるカトリックのキアポ教会。正式名は、ブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene)。ここから、1時間半あれば、マニラ空港にも行ける。
教会入口2
マニラ首都圏(Metro Manila)マニラ市キアポ地区ミランダ広場(Plaza Miranda)に面したカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene)。この近くに路上生活する車いすの老人に、聞き取りをした。メトロレールManila Metro Rail Transit:MRT)のカリエド駅から徒歩で行くことができる。 教会玄関
2013年8月の鳥飼ゼミ外国研修では、マニラ首都圏(Metro Manila)マニラ市キアポ地区にあるカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene)のほか、ケソン市パヤタスごみ集積場、そこに出入りするごみ運搬ダンプカー の乗員、スカベンジャーらにも聞き取りをした。 メトロレイルの駅とキアポ教会の間には、たくさんの商店露天が並んでいて、庶民の買い物客であふれている。ジプニー(Jeepney)は、教会近くの広場に出入りしている。自家用車は日本ほど多くはない。公共交通機関が発達しているので、自家用車がなくとも不便はない。
キアポ教会の祭壇

 Altar


教会内部
マニラ首都圏(Metro Manila)マニラ市キアポ地区キアポ教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene)。周囲は、住宅街ではなく、商業地区で、市場やデパートがたくさんある。
教会内部
マニラ首都圏(Metro Manila)マニラ市キアポ地区のキアポ教会祭壇。ブロック住宅に住んでいるような庶民が祈りにやってくる。
教会内部
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene)聖堂。 スラムバラック。ここも聞き取りした世帯。家具・調度品の多くは、ごみとして捨てられたものを回収したリサイクル品。


マニラ市キアポ地区の地図

キアポの市場

 Quiapo Market


教会の前の花
マニラ首都圏マニラ市キアポ地区ミランダ広場(Plaza Miranda)にある花屋。手前、キアポ地区ミランダ広場(Plaza Miranda)右側にカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene)がある。
  教会の前の花
カトリックのキアポ教会、正式名ブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene)の周囲では、花が売られている。

  ◆スラム (Slum) とは、交通・エネルギー・衛生・教育などのインフラが不十分で、都市貧困層の暮らす居住区である。しかし、外見にもかかわらず、そこは、生半可な知識や偏見を抱いた識者が言うように「公共サービスが受けられない」のではないし、「荒廃状態にある状況」とは言い難い。開発途上国の大都市には、どこでもスラム街といっていい地区があるが、そこは貧しいけれども、住民が必死に苦労して生きている場所であり、草の根の民間活力の感じられる場所である。
  蝋燭かう鳥飼行博 hspace=10
2013年8月、マニラ首都圏キアポ教会前の蝋燭売り場。火気厳禁の教会内部に持っ入ることはできないので、ここに蝋燭をともす。 蝋燭かう hspace=10
2013年8月、マニラ首都圏キアポ教会前の蝋燭売り場。付近には蝋燭、十字架、ロザリオ(数珠)など宗教製品を売る門前市が立っている。 蝋燭かう hspace=10
2013年8月、マニラ首都圏キアポ教会前の蝋燭売り場。マニラ首都圏マニラ市キアポ教会隣で、祈祷に使う蝋燭を購入する鳥飼ゼミの3年生。ろうそくの使い方、ろうそくを灯す(ともす)意味を教わった。 蝋燭かう
メトロマニラ、キアポ教会に礼拝に来るキリスト教徒の慈悲があてにできるので、路上生活者(ホームレス)も暮らしている。 蝋燭かう
メトロマニラ、キアポ教会に礼拝に来るキリスト教徒の慈悲があてにできるので、路上生活者(ホームレス)も暮らしている。
キアポの露天市

Quiapo Market

市場服 hspace=10
2013年8月、マニラ首都圏キアポ教会前のキアポ市場。マニラ市エルミタ地区から、デビソリア(Divisoria)行きジプニーで20分、キアポマーケットに着く。
キアポ地区は、16のバランガイ(Barangays:最小の行政単位)からなる人口2.5万人の地区。キリスト教徒のほか、イスラム教徒も住んでいる。  

スラム街の居住者を中心に貧困者が、少ない元手で自営的に零細な仕事を起こしているのが、都市インフォーマル部門である。具体的には、食品など材料を安く買って加工したり、小さな袋に分けたりして、露店で売る転売、路上で客を待つ靴磨きや荷物運び、商店やタクシーやバスの客引き、駐車する車の番人など、さまざまな職を自ら生み出している。この特徴は、小規模な元手で行う自営的サービス業という点であり、高失業率といった主に会社の正規雇用を念頭に置いた概念で図ることはできない。
トウモロコシ hspace=10
2013年8月、マニラ首都圏キアポの市場で売られている茹でトウモロコシ。デビソリア(Divisoria)はマニラ港の税関、PNR(Philippine National Railway)駅があったため、古くから商業地区として栄えている。

開発途上国の人口増加と都市化の進展に伴って、スラム人口 (Slum population)人口は増加傾向にあり、2007年時点で、10億人はスラム居住者であると推測され、国別では、中国1.7億人、インド1.1億人、パキスタン2750万人、インドネシア2680万人、フィリピン2390万人、ブラジル4570万人、メキシコ1180万人、ナイジェリア4530万人、スーダン1550万人などされる。

スラムの特徴として高失業率があげられるが、これは正確な表現ではない。なぜならスラム住民で、正規の工場労働者、サラリーマンはきわめて少なく、多くは自らが仕事を作り出している状況にあるからである。 トウモロコシ hspace=10
パヤタスの廃棄物最終処分場でも、鳥飼行博ゼミの学生たちが聞き取りをした。 アジア開発銀行(ADB)が発表した「2014年度アジア太平洋地域の主要指数」報告書によると、アジアの多くの地域において、極度貧困ラインの1日1.25ドル未満の支出を賄えないという基準では、最低限の生活が維持できない場合もでてきた。なぜかというと、アジアの貧困には、食料経費の増加、洪水・津波・地震などの自然災害の発生といった原因が十分に配慮されているとは言えないからという。

ADBは、1日1.25ドルという従来の極度貧困ラインでは、貧困率は21%であるが、新基準では50%以上になる。さらに憂慮すべきは、アジアの人口の17%以上が2030年までに極度貧困から逃れられないと予測されていることだ。他方、1日1.25ドルという従来の極度貧困ラインではその率は1.4%と低い。 ロガン売り
2013年8月、マニラ首都圏のキアポ市場。デビソリア(Divisoria)に連なる庶民街の市場通りで、果実が売られている。このほか、食品、衣類、雑貨など日用品も売っている。半ズボン、Tシャツの軽装で、草履を履いている売屋の人たち。家はトタンなどで囲んだバラックが多いが、コンクリートブロックの二階建ての家屋もある。
カレッサ
2013年8月、マニラ首都圏のキアポ西側、中国人街(China Town)のビノド、オンビンの通り近くに馬車(カレッサ)がある。馬車はフィリピン語でカレッサと呼ばれて、観光だけでなく、日常生活に使われている。
カリエド
2013年8月、マニラ首都圏マニラ市キアポ市場。LRT1号線のカリエド駅を降りるとすぐに市場通りがある。ここをまっすぐに行くとキアッポ教会に至る。ここから北へ行くと、デパートやや土産物屋もあり、日本人にも人気なデビソリア(Divisoria)市場がある。

世界銀行は、
?2030年までに極度貧困者を世界人口3%まで削減する
?開発途上国における所得分布の下位40%の人々の所得拡大を促進する、
という2目標を掲げている。
国際貧困ライン(1日1.90ドル未満)の基準では、貧困者は2012年8億9600万人(世界人口の12.7%)、2015年7億200万人(世界人口の9.6%)に減少する。
2013年キアポ市場

 Quiapo, 2013


売屋
2013年8月、マニラ首都圏のキアポ(Quiapo)市場。ハンカチ2枚で50ペソ(100円)
 メトロマニラ、ケソン市パヤタスのスラム地区は、排水路のすぐ脇にまで広がっている。もともと、排水貯水池のような窪地で、住んでいる住民がいなかったために、不法占拠者がここに仮ごしらえの住居を建築した。それが恒常的な居住地となり、住居も次第に増え、構造的にもしっかりしたものに変化した。 インコ売り
マニラ首都圏マニラ市キアポ(Quiapo)地区にある市場でペットのインコを販売。
政府による社会保障生活保護も不十分であるからこそ、民活はしぶとく粘り強い。
 キアポ地区には、トタン屋根Corrugated iron roof)もあるが、通りには露天も多く、確認するのは難しい。
キアポ市場

Market

キアポカリエド
マニラ首都圏マニラ市キアポ(Quiapo)地区にある市場。
スラム街バラックは、袋やトタンで屋根を覆っている。壁も同様のに、もろい構造である。ここは、庶民的な地区だが、スラム ほど貧しくはない。
ばなな売り
マニラ首都圏マニラ市キアポ(Quiapo)教会周囲は庶民的なマーケット街。
スラムバラックとは違って、外国人も時たま観光にやってくる。
 この地区の住宅には水道がひかれている。には水道がひかれている。政府による社会保障も生活保護も不十分であるからこそ、市民は自助努力し、生活している。

世界の貧困率および貧困層の数
貧困率 1990年:37.1% 2012年:12.7%
貧困層の数 1990年:19億5800万人 2012年:8億9600万人
(2011年の購買力平価に基づき、国際貧困ラインを1日1.90ドルで計算)

庶民の街

Down Town

キアポ市ぶどう
マニラ首都圏マニラ市ミランダ広場(Plaza Miranda)に連なるキアポ市場のブドウはほほ完売。ミランダ広場(Plaza Miranda)のカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene)から、クインタ市場の方向に進む。この奥がクインタ市場。

経済学の一つの目標は、あらゆる人々がベーシック・ヒューマン・ニーズ(BHN:Basic Human Needs)を受けるための経済的基盤を効果的に確立することである。、ベーシック・ヒューマン・ニーズ(BHN:Basic Human Needs)とは、衣食住、教育、衛生、医療であり、食糧、シェルター(家や施設などの居住環境)、衣服・履物から、安全な飲料水、衛生環境、公共交通、教育と文化へのアクセスなど、基本的な財貨サービスであり、あらゆる人々が受けることができることが重要である。 教会前市場
マニラ首都圏マニラ市キアポ教会につらなるキアポ市場。ケソン市パヤタスのような新しい地区ではなく、庶民的ではあるが、中心街に位置している。
ラン売り
マニラ首都圏Metro Manila)中央部のマニラ市キアポ市場。数鉢のランを手にして、市場の中を回って、客に声をかける。ランは、この男性が育てたのではなく、どこかの知り合いの育てたものを代理で販売し、売り上げを折半するのであろう。このような、零細な個人営業・転売・労働集約的作業が、都市インフォーマル部門の特徴となっている。
キアポの百貨店

 Department Store

デパート休み
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場にも有名なSMデパートがある。エアコンが効いているので、階段で休んでいる買い物客がたくさんいる。

財貨サービスが市場で自由に取引される経済を「市場経済」という。これは、需要と供給の双方のバランスのとれた市民社会を前提にしている。他方、資本主義(経済)とは、供給者が大企業や大資本家であり、経済的に大規模となった半面、消費者・市民が資金・資本・技術の点で供給者に比して矮小化されていること、市民は労働力を提供する労働者として扱われる状態にあることを特徴とする。
市場経済と資本主義とは、重複する部分もあるが、経済社会的に、イデオロギー的には異なるものである。 デパート休憩 hspace=10
マニラ首都圏Metro Manila)中央部のマニラ市キアポにあるSMデパート。キアポ市場の人ごみに疲れたとしても、このデパートではエアコンの効いた涼しい場所で無料休憩できる。階段を全て塞がないように中央部部bbを開けているが、階段を使う人はおらず、みなエスカレーターを利用する。
デパート売り子
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ(Quiapo)のSMデパートメントストア。
 政府による社会保障生活保護も不十分であり、老人ホーム入居の機会も生活資金も得ることができない。そこで、高齢者も貧困者も働くしかないのである。
食堂
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ(Quiapo)市場の食堂。
 政府による社会保障給付費も受け取れず、生活保護支給額もゼロであるからこそ、スラムに草の根民活が発達する。 ミルコ
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ市場の飲み物スタンド。
キアポ市場 2013年8月

Quiapo Market 2013

市場服
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場ソルトパヤタススタディツアーは、パヤタスわかば子どもエンパワメントセンターに行くが、このキアポ市場に来る日本人もいる。
ミランダ広場(Plaza Miranda)の近くに、お店の他に露天をはじめとする都市インフォーマル部門urban informal sector)もある。 市場パパイヤ教会前
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場
鳥飼ゼミの学生たちは、ケソン市では、ごみを回収するスカベンジャーやごみを分別収集する屑屋の家族にも聞き取り調査を行った。 袋売る子供
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場。買い物客に、商品を入れるビニール袋を売る少年。マイバックが日本で行われるが、ここキアポ市場では、ビニール袋の有料化が以前から行われている。ビニール袋を売る子供たちは、客が商品を買うと、袋の口を開けて、ここに入れろと。そして、1ペソから3ペソくらいの支払いを受ける。
ケソン市リテックスの市場でも、同じようなビニール袋売りの少年がいる。リテックでは、カリトン(三輪荷車)物を運ぶ仕事をして駄賃を稼ぐお年寄りを見かけた。
市場木造建築服
マニラ首都圏マニラ市キアポ(Quiapo)地区の木造建築物。鳥飼ゼミの学生は、ケソン市パヤタスにあるNGOソルトの支援するわかば子どもエンパワメントセンターでも聞き取り調査をした。
野菜市場
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場の市場通り。露店も都市インフォーマル部門urban informal sector)の生業である。会社に雇用されていなければ、お金を稼ぐために都市インフォーマル部門urban informal sector)に雇用機会を見出すしかない。 果物
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ(Quiapo)教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene)近くのキアポ市場でフルーツを売る。 アリマゴ
マニラ首都圏マニラ市のキアポ市場で、生きたカワガザミ(アリマゴ)を売る。
路上での販売が規制されていようとも都市インフォーマル部門urban informal sector)の労働集約的産業が住民の生活の糧となっている。マニラ首都圏ケソン市リテックの商業地区の横断歩道で、カラマンシ(レモン)を袋に入れて売っている「立ち売り」も見かけた。
クインタ市場

Quinta Market


キアポ市場建築
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場に続くクインタ公設市場。この市場は、パシング川沿いにあって、1940年代には、イントラムロスからフェリーで客が買い物に来ていたという。
In my memory it is this side of the Quiapo Market that I remember ... for in the days of my youth ... we approach the market via a ferry that takes us accross the river ... for we lived in that era in Intramuros. I remember my uncle Tio Kikoy ...the year was 1940 or probably 1941 when we use to go this way ....
市場通り
マニラ首都圏キアポ(Quiapo)市場。
 政府による社会保障給付費も受け取れず、生活保護支給もないからこそ、草の根民活の都市インフォーマル部門が興隆する。マニラ首都圏ケソン市パヤタスからジプニーで10分のリテックにも貧困者が多いが、ジプニーやトラックが行き交っているので、公共交通機関には不自由しない。 市場建築
マニラ首都圏マニラ市キアポのクインタ公設市場付近に、木造建築物が若干残っている。新しい建物は、コンクリート製、ブロック製で作られている。
 La Quinta Market is one of the busiest if not the boisterous "Palengke" (marketplace) in town. It's located in Quiapo and if one wants to scout for fresh goodies and meat, then this is your one stop shop.

パン
マニラ首都圏マニラ市クインタ市場(Quinta Market)で販売されていた食パン。 豆腐
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場に連なるラ・クインタ市場(La Quinta Market)の豆腐。  こめ
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポにあるクインタ市場(Quinta Market)肉
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ(Quiapo)にあるクインタ市場(Quinta Market)テラピア
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポにあるクインタ市場(Quinta Market)で販売されているテラピア。淡水魚で養殖されている。 おかし
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポのクインタ市場(Quinta Market)市場内部
マニラ庶民街キアポにあるクインタ市場(Quinta Market)の建物内部。
キアポ教会 2012年8月

Quiapo Church 2012

夜キアポ教会1
マニラ首都圏Metro Manila)キアポ(Quiapo)教会。 6:00 AM to 7:00 PM
夜キアポ教会2
マニラ首都圏のマニラ市Manila City)キアポ教会。
夜キアポ教会3
フィリピン Philippinesマニラ首都圏のキアポ(Quiapo)教会。
夜キアポ教会4
マニラ市のキアポ教会。

教会横1
ケソン市(人口220万人)北方、マニラ市プラサ・ミランダに面したキアポ(Quiapo)教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene)。6:00 AM to 7:00 PM 教会横2
 マニラ首都圏マニラ市キアポ教会近くのキアポ(Quiapo)市場は、庶民的ではあるが、リテック(Litex)市場よりも高級品が多い。ジープニーが近くの広場まで運行している。また、メトロレイルのカリエド駅も近いので、ジプニー(Jeepney)とパスしかないリテック市場よりも行きやすい。 祭壇
マニラ市キアポ教会の祭壇。政府による社会保障生活保護も不十分でも、教会の支援は心強い。 懺悔
マニラのキアポ教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene)の懺悔室。
 政府による社会保障給付費も受け取れず、生活保護支給もない状況で、キリスト教会の影響力は大きい。
礼拝
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ教会の聖堂。 
ジープニーJeepney)が近くの広場から出る。これは、たくさんの住民が暮らしているため。 礼拝
マニラ首都圏キアポ教会(ブラックナザレ聖堂)の礼拝。政府による社会保障生活保護も不十分であれば、キリスト教会の果たすべき役割は一層大きくなる。
礼拝
マニラ市カトリックのキアポ教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene)における礼拝。

 ケソン市Quezon City)は人口200万人以上で、大規模な廃棄物最終処分場とスラム街がある。特に、パヤタス通りには、トタン板に囲まれたジャンクショップ(屑屋)が並んでいる。そのような場所にも、キリスト教会があるが、普通の家と変わらないバラック造りである。 玄関
マニラ首都圏(Metro Manila)マニラ市キアポ(Quiapo)地区にあるカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene蝋燭売り
マニラ首都圏(Metro Manila)マニラ市キアポ地区にあるカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene)。教会内部は火気厳禁なので教会の外でろうそくを売っていて、ここでともす。

キアポの買い物

Shopping

市場通り
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ(Quiapo)市場。

 アダム・スミスSmith, Adam(1776)『諸国民の富』(An Inquiry into the Nature and Causes of the Wealth of Nations)は、戦前の日本では国家主義を強調していたので『国富論』と邦訳された。1776年、スミス53歳の著作で、「国民の年々の労働は、その国民が年々消費する生活必需品と便益品のすべてを本来的に 供給する源であって、この必需品と便益品は、つねに、労働の直接の生産物であるか、またはその生産物によって他の国民から購入したものである」と述べて、あらゆる富の源泉は労働であるという労働価値説を提唱した。
 そして、「多くの利益を生む分業とは、元来、社会の富裕を予見し企図した人々の知恵の所産ではない。分業とは、広範囲の有用性には関心のない人間の本性、すなわち、物と物との交換、交易を望む門室が、順次で進んでゆき、必然的な結果として帰結するのである」として分業の有用性を主張した。
 また、市場には神の見えざる手an invisible hand)によって、各自が利己的に行動しても、結果として、参加者のバランスをとった近郊が達成されるとした。そして、「あらゆる人々は、正義の法を犯さぬかぎり、各人各様のやり方で自己の利益を追求し、 自分の労働および資本の双方を他のどのような人々と競争しようとも、完全に自由に放任される」として、自由放任主義(laissez-faire:レッセ・フェール)を主張した。そこで、政府の役割は、通貨の発行や安全・治安の確保など、最小限の介入にとどめるべきことを主張した。つまり、市場経済を信頼し、小さな政府・夜警国家が望ましいこと説いた。 市場露店
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ市場の露天。

アダム・スミスSmith, Adam諸国民の富』(An Inquiry into the Nature and Causes of the Wealth of Nations)第2章に次のようにある。
 He generally, indeed, neither intends to promote the public interest, nor knows how much he is promoting it. By preferring the support of domestic to that of foreign industry, he intends only his own security; and by directing that industry in such a manner as its produce may be of the greatest value, he intends only his own gain, and he is in this, as in many other cases, led by an invisible hand to promote an end which was no part of his intention. Nor is it always the worse for the society that it was not part of it. By pursuing his own interest he frequently promotes that of the society more effectually than when he really intends to promote it. 露天服
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ市場の服屋。 ジョリビ
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ市場。
市場広場
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ(Quiapo)市場。 市場では、どんな消費者でも、すきな生産者と相対して、自由に「安くていいもの」を購入する。すべての取引・売買は、自由な意志・自発性によって実行される。 これは、生産者・消費者が、イデオロギー・民族・国籍・性別・年齢・障害の有無などによって差別されることのない民主的な公正な取引である。個人の自由意思に基づく取引は、自由主義民主主義、国際主義、市民社会につながる。市場が創設されたことで、近代市民社会の前提となる市民(ブルジョアジーBourgeoisie)が形成された。政府の介入(関税や取引制限)を排除し、個人の自由な経済活動を保証することが民主主義的な形で、価値自由な状況で「安くていいもの」を市場にもたらす。この予定調和は、自由な市場によって保障される。 ピーナツ
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ市場のピーナツ。

イギリス経済学者アダム・スミス(Adam Smith)は1776 年に出版した『国富論』(諸国民の富)で、市場経済が成り立っている市民社会では、“神の見えざる手”(invisible hand of God)の働きで繁栄がもたらされるとした。これは、市場メカニズムが予定調和をもたらすという予定調和説である。基本的人権が保障された市民は、経済的自由を手に入れた。そして、封建制度や神権政治とは異なった新しい秩序である市場メカニズムが普及した。アダム・スミスは、市場メカニズムが働いていれば、生産者と消費者、あるいは市民個人が生産、消費という取引を自由に行うことで、利己心と競争心に基づいて相互に作用して市民社会を「安くていいもの」で満たし、、さらに市場が市民社会を結合させることを系統的かつ包括的に示した。 ニンニク
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ市場のニンニク。露天で人参を販売する都市インフォーマル部門。個人営業の店なので、売り手と買い手(消費者)が、対等に取引できる。

21世紀に入って、SNSソーシャルネットワーキングサービス)などソーシャルメディアが普及し、その利用が盛んになる中で、若者から働き盛りのものまで、コミュニケーション行動が単純化し、従前の対面コミュニケーション礼儀を伴わない非人的コミュニケーションが選択される傾向が強まった。これは、機械親和的なコミュニケーションであるが、SNSを通じたが新たに強化されることも意味している。コミュニケーションの幅を著しく狭まった半面、SNSによりその頻度は膨大になった。これは、市場における需要者と供給者の取引についてもあてはまる。ソーシャルネットワーキングサービスによる取引が盛んになったために、コミュニケーション行動と密接な関係を持つサービスの形態も変化した。

市場の野菜

Quiapo Market 2013

野菜
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ市場の野菜。
 政府による社会保障生活保護も不十分であるからこそ、スラムではリサイクル小規模事業=草の根民活の動きがある。 果実
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ市場の果実。
時計人 hspace=10
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ市場の時計売り。ここからキアポ教会の方に向かうと、ミランダ広場(Plaza Miranda)に行き当たる。 時計
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ市場。マニラ首都圏の庶民の市場は、キアッポ、バクラランといくつかある。

 露天商とは、道路や歩道上に簡易な店を出す零細商人で、常設的に店を出すもの,定期市や縁日に出店するものがある。日本でもフィリピンでも、本来は、露天であっても営業許可が必要である。しかし、世界、特に開発途上国では、営業許可を得ず、不正規に露天を営む者の都市インフォーマル部門が主流である。 露天食料
マニラ首都圏(Metro Manila)キアポの露天食料店。路上売りも多く都市インフォーマル部門の活気を見ることができる。値段交渉をしながら、売り手と買い手が対等の立場で対峙する庶民の市場である。
 政府による社会保障給付費も受け取れず、生活保護支給もない状況で、スラム住民が自ら働き、収入を得る道を進んでいる。
 2011年には、このメインゲートには柵ができて、出入り口も舗装されて、ごみ山とは見えないように花壇や緑で覆われている。出入り口付近のジャンクショップ仮小屋、住居も撤去されている。 キアポ教会夜 hspace=10
2013年8月、マニラ首都圏(Metro Manila)キアポ教会。
市内軽量鉄道

Light Rail Transit

メトロ行列あさ
マニラ首都圏パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit)。 メトロ行列1
マニラ首都圏パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit)のカリエド駅。通勤帰りの人たちで混んでいるので、15分巻の行列待ちだった。しかし、交通渋滞で1時間遅れる自動車よりも時間的には早い。 メトロ行列2
マニラ首都圏パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit)カリエド駅。通勤帰りの人たちで混んでいるので、15分巻の行列待ちだった。しかし、交通渋滞で1時間遅れる自動車よりも時間的には早い。 メトロ行列3
マニラ首都圏パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit)カリエド駅。通勤帰りの人たちで混んでいるので、15分巻の行列待ちだった。しかし、交通渋滞で1時間遅れる自動車よりも時間的には早い。
検査
マニラ首都圏パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit)の荷物検査。テロ対策として始まった。できたばかりの20年前はなかった。
満員メトロ
鳥飼行博ゼミでは、マニラ首都圏マニラ市、パサイ市、ケソン市パヤタスのリサイクル施設などを訪れ聞き取り調査をした。移動につかったのは、このメトロレール、ジプニーで、タクシーやチャーターはしていない。
夜の駅
マニラ首都圏マニラ市、パサイ市、ケソン市を結ぶメトロレール。

メトロ入場
鳥飼行博ゼミでは、マニラ首都圏ケソン市マニラ市、パサイ市で専門家、労働者の方に聞き取り調査を行った。
メトロ

マニラ首都圏パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit)。
東海大学

University

車いす聞き取り鳥飼行博 hspace=10
2013年8月、鳥飼行博ゼミでは、マニラ首都圏マニラ市、パサイ市、ケソン市パヤタスのリサイクル施設で、マネージャー、労働者の方に聞き取り調査を行った。

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