◆マニラ市キアポ市場:Quiapo 鳥飼ゼミ海外研修 1.フィリピン共和国の面積は30万平方キロ(日本の80%)、
人口 9900万人、
GDP 2000億ドルで、
1人当たりGDP は2,100ドルと日本の5%です。
2.2009年フィリピンの地域別一人当たり所得(1985年基準価格)をみると、全国平均は1万5528ペソに対して、
メトロマニラ (Metro Manila:マニラ市と周辺市区)は4万838ペソと全国平均の2.6倍の高水準であるのに対して、ムスリム自治区3572ペソ(全国平均の23%)、ルソン島南部ビコール地方7650ペソ(同49%)、中部ルソン地方1万1636ペソ(75%)と低水準です。
3.当室は,2013年社会環境課程鳥飼ゼミの海外研修で調査をしたフィリピンのキアポ地区を写真解説します。
4.
写真解説一覧 も参照。
〇東海大学
新教養学部 の文系と理系を融合した新人間環境学科では、社会環境課程が廃止され、鳥飼ゼミの海外研修・フィールド調査・国際社会ゼミナールの授業はありません。
マニラ首都圏
Metro Manila
マニラ市キアポ教会 Minor Basilica of the Black Nazarene
メトロマニラ(マニラ首都圏 )マニラ市キアポ教会(Minor Basilica of the Black Nazarene :ブラックナザレ聖堂)。開放時間は6:00 AMから7:00 PMまで。 ミランダ広場(Plaza Miranda )に面した正面ゲートに、車いすの老人がいらしたので、お話を伺った。教会脇で路上生活をするホームレスとのこと。
マニラ首都圏 マニラ市は、パシグ側両側に広がる旧マニラの中心地。そこには、スペイン統治時代からの由緒あるカトリック教会も多い。その代表が、このキアポ教会。市内鉄道 のカリエド駅の近く。
マニラ首都圏 マニラ市キアポ地区にあるカトリックのキアポ教会。正式名は、ブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene )。ここから、1時間半あれば、マニラ空港にも行ける。
マニラ首都圏(Metro Manila )マニラ市キアポ地区ミランダ広場(Plaza Miranda )に面したカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene )。この近くに路上生活する車いすの老人に、聞き取りをした。メトロレール (Manila Metro Rail Transit :MRT)のカリエド駅から徒歩で行くことができる。
2013年8月の鳥飼ゼミ外国研修では、マニラ首都圏(Metro Manila )マニラ市キアポ地区にあるカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene)のほか、ケソン市パヤタス ごみ集積場、そこに出入りするごみ運搬ダンプカー
の乗員、スカベンジャーらにも聞き取りをした。
メトロレイル の駅とキアポ教会の間には、たくさんの商店露天が並んでいて、庶民の買い物客であふれている。ジプニー(Jeepney )は、教会近くの広場に出入りしている。自家用車は日本ほど多くはない。公共交通機関が発達しているので、自家用車がなくとも不便はない。
キアポ教会の祭壇
Altar
マニラ首都圏(Metro Manila )マニラ市キアポ地区キアポ教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene )。周囲は、住宅街 ではなく、商業地区で、市場やデパートがたくさんある。
マニラ首都圏(Metro Manila )マニラ市キアポ地区のキアポ教会祭壇。ブロック住宅 に住んでいるような庶民が祈りにやってくる。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene )聖堂。 スラムバラック 。ここも聞き取りした世帯。家具・調度品の多くは、ごみとして捨てられたものを回収したリサイクル品。
マニラ市キアポ地区の地図
キアポの市場 Quiapo Market
マニラ首都圏 マニラ市キアポ地区ミランダ広場(Plaza Miranda )にある花屋。手前、キアポ地区ミランダ広場(Plaza Miranda )右側にカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene )がある。
カトリックのキアポ教会、正式名ブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene )の周囲では、花が売られている。
◆スラム (Slum ) とは、交通・エネルギー・衛生・教育などのインフラが不十分で、都市貧困層の暮らす居住区である。しかし、外見にもかかわらず、そこは、生半可な知識や偏見を抱いた識者が言うように「公共サービスが受けられない」のではないし、「荒廃状態にある状況」とは言い難い。開発途上国の大都市には、どこでもスラム街といっていい地区があるが、そこは貧しいけれども、住民が必死に苦労して生きている場所であり、草の根の民間活力の感じられる場所である。
2013年8月、マニラ首都圏 キアポ教会前の蝋燭売り場。火気厳禁の教会内部に持っ入ることはできないので、ここに蝋燭をともす。
2013年8月、マニラ首都圏 キアポ教会前の蝋燭売り場。付近には蝋燭、十字架、ロザリオ(数珠)など宗教製品を売る門前市が立っている。
2013年8月、マニラ首都圏 キアポ教会前の蝋燭売り場。マニラ首都圏 マニラ市キアポ教会隣で、祈祷に使う蝋燭を購入する鳥飼ゼミの3年生。ろうそくの使い方、ろうそくを灯す(ともす)意味を教わった。
メトロマニラ、キアポ教会に礼拝に来るキリスト教徒の慈悲があてにできるので、路上生活者(ホームレス) も暮らしている。
メトロマニラ、キアポ教会に礼拝に来るキリスト教徒の慈悲があてにできるので、路上生活者(ホームレス) も暮らしている。
キアポの露天市 Quiapo Market
2013年8月、マニラ首都圏 キアポ教会前のキアポ市場。マニラ市エルミタ地区から、デビソリア(Divisoria) 行きジプニーで20分、キアポマーケットに着く。
キアポ地区は、16のバランガイ(Barangays:最小の行政単位)からなる人口2.5万人の地区。キリスト教徒のほか、イスラム教徒も住んでいる。
スラム街 の居住者を中心に貧困者が、少ない元手で自営的に零細な仕事を起こしているのが、都市インフォーマル部門 である。具体的には、食品など材料を安く買って加工したり、小さな袋に分けたりして、露店で売る転売、路上で客を待つ靴磨きや荷物運び、商店やタクシーやバスの客引き、駐車する車の番人など、さまざまな職を自ら生み出している。この特徴は、小規模な元手で行う自営的サービス業という点であり、高失業率 といった主に会社の正規雇用 を念頭に置いた概念で図ることはできない。
2013年8月、マニラ首都圏 キアポの市場で売られている茹でトウモロコシ。デビソリア(Divisoria) はマニラ港の税関、PNR(Philippine National Railway)駅があったため、古くから商業地区として栄えている。
◆開発途上国 の人口増加と都市化 の進展に伴って、スラム人口 (Slum population )人口は増加傾向にあり、2007年時点で、10億人はスラム居住者であると推測され、国別では、中国 1.7億人、インド 1.1億人、パキスタン2750万人、インドネシア2680万人、フィリピン 2390万人、ブラジル4570万人、メキシコ1180万人、ナイジェリア4530万人、スーダン1550万人などされる。
スラムの特徴として高失業率 があげられるが、これは正確な表現ではない。なぜならスラム住民で、正規の工場労働者、サラリーマン はきわめて少なく、多くは自らが仕事を作り出している状況にあるからである。
パヤタス の廃棄物最終処分場でも、鳥飼行博ゼミの学生たちが聞き取りをした。
アジア開発銀行 (ADB )が発表した「2014年度アジア太平洋地域の主要指数 」報告書によると、アジアの多くの地域において、極度貧困ライン の1日1.25ドル未満の支出を賄えないという基準では、最低限の生活が維持できない場合もでてきた。なぜかというと、アジアの貧困には、食料経費の増加、洪水・津波・地震などの自然災害の発生といった原因が十分に配慮されているとは言えないからという。
ADBは、1日1.25ドルという従来の極度貧困ライン では、貧困率は21%であるが、新基準では50%以上になる。さらに憂慮すべきは、アジアの人口の17%以上が2030年までに極度貧困 から逃れられないと予測されていることだ。他方、1日1.25ドルという従来の極度貧困ラインではその率は1.4%と低い。
2013年8月、マニラ首都圏 のキアポ市場。デビソリア(Divisoria) に連なる庶民街 の市場通りで、果実が売られている。このほか、食品、衣類、雑貨など日用品も売っている。半ズボン、Tシャツの軽装で、草履を履いている売屋の人たち。家はトタンなどで囲んだバラックが多いが、コンクリートブロックの二階建ての家屋もある。
2013年8月、マニラ首都圏 のキアポ西側、中国人街(China Town )のビノド、オンビンの通り近くに馬車(カレッサ )がある。馬車はフィリピン語でカレッサ と呼ばれて、観光だけでなく、日常生活に使われている。
2013年8月、マニラ首都圏 マニラ市キアポ市場。LRT1号線のカリエド駅を降りるとすぐに市場通りがある。ここをまっすぐに行くとキアッポ教会に至る。ここから北へ行くと、デパートやや土産物屋もあり、日本人にも人気なデビソリア(Divisoria)市場 がある。
世界銀行 は、
?2030年までに極度貧困者 を世界人口3%まで削減する
?開発途上国における所得分布 の下位40%の人々の所得拡大を促進する、
という2目標を掲げている。
国際貧困ライン (1日1.90ドル未満)の基準では、貧困者は2012年8億9600万人(世界人口の12.7%)、2015年7億200万人(世界人口の9.6%)に減少する。
2013年キアポ市場
Quiapo, 2013
2013年8月、マニラ首都圏 のキアポ(Quiapo )市場。ハンカチ2枚で50ペソ(100円) メトロマニラ、ケソン市パヤタスのスラム地区 は、排水路 のすぐ脇にまで広がっている。もともと、排水貯水池のような窪地で、住んでいる住民がいなかったために、不法占拠者がここに仮ごしらえの住居を建築した。それが恒常的な居住地となり、住居も次第に増え、構造的にもしっかりしたものに変化した。
マニラ首都圏 マニラ市キアポ(Quiapo )地区にある市場でペットのインコを販売。
政府による社会保障 も生活保護 も不十分であるからこそ、民活はしぶとく粘り強い。
キアポ地区には、トタン屋根 (Corrugated iron roof )もあるが、通りには露天も多く、確認するのは難しい。
キアポ市場
Market
マニラ首都圏 マニラ市キアポ(Quiapo )地区にある市場。
スラム街 バラックは、袋やトタンで屋根を覆っている。壁も同様のに、もろい構造である。ここは、庶民的な地区だが、スラム
ほど貧しくはない。
マニラ首都圏 マニラ市キアポ(Quiapo )教会周囲は庶民的なマーケット街。
スラムバラック とは違って、外国人も時たま観光にやってくる。 この地区の住宅 には水道がひかれている。には水道がひかれている。政府による社会保障も生活保護 も不十分であるからこそ、市民は自助努力し、生活している。
世界の貧困率および貧困層の数
貧困率 1990年:37.1% 2012年:12.7%
貧困層の数 1990年:19億5800万人 2012年:8億9600万人
(2011年の購買力平価 に基づき、国際貧困ライン を1日1.90ドルで計算)
庶民の街
Down Town
マニラ首都圏マニラ市ミランダ広場(Plaza Miranda )に連なるキアポ市場 のブドウはほほ完売。ミランダ広場(Plaza Miranda )のカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene )から、クインタ市場の方向に進む。この奥がクインタ市場。
経済学の一つの目標は、あらゆる人々がベーシック・ヒューマン・ニーズ (BHN:Basic Human Needs )を受けるための経済的基盤を効果的に確立することである。、ベーシック・ヒューマン・ニーズ (BHN:Basic Human Needs )とは、衣食住、教育、衛生、医療であり、食糧、シェルター(家や施設などの居住環境)、衣服・履物から、安全な飲料水、衛生環境、公共交通、教育と文化へのアクセスなど、基本的な財貨サービスであり、あらゆる人々が受けることができることが重要である。
マニラ首都圏マニラ市キアポ教会 につらなるキアポ市場。ケソン市パヤタス のような新しい地区ではなく、庶民的ではあるが、中心街に位置している。
マニラ首都圏 (Metro Manila )中央部のマニラ市キアポ市場 。数鉢のランを手にして、市場の中を回って、客に声をかける。ランは、この男性が育てたのではなく、どこかの知り合いの育てたものを代理で販売し、売り上げを折半するのであろう。このような、零細な個人営業・転売・労働集約的作業が、都市インフォーマル部門の特徴となっている。
キアポの百貨店
Department Store
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場 にも有名なSMデパートがある。エアコンが効いているので、階段で休んでいる買い物客がたくさんいる。
財貨サービスが市場で自由に取引される経済を「市場経済」という。これは、需要と供給の双方のバランスのとれた市民社会を前提にしている。他方、資本主義(経済)とは、供給者が大企業や大資本家であり、経済的に大規模となった半面、消費者・市民が資金・資本・技術の点で供給者に比して矮小化されていること、市民は労働力を提供する労働者として扱われる状態にあることを特徴とする。 市場経済と資本主義とは、重複する部分もあるが、経済社会的に、イデオロギー的には異なるものである。
マニラ首都圏 (Metro Manila )中央部のマニラ市キアポ にあるSMデパート。キアポ市場の人ごみに疲れたとしても、このデパートではエアコンの効いた涼しい場所で無料休憩できる。階段を全て塞がないように中央部部bbを開けているが、階段を使う人はおらず、みなエスカレーターを利用する。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ(Quiapo )のSMデパートメントストア。 政府による社会保障 も生活保護 も不十分であり、老人ホーム入居の機会も生活資金も得ることができない。そこで、高齢者も貧困者も働くしかないのである。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ(Quiapo )市場の食堂。
政府による社会保障給付費 も受け取れず、生活保護支給額 もゼロであるからこそ、スラム に草の根民活が発達する。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ市場の飲み物スタンド。
キアポ市場 2013年8月 Quiapo Market 2013
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場 。
ソルトパヤタススタディツアー は、パヤタス のわかば子どもエンパワメントセンター に行くが、このキアポ市場に来る日本人もいる。 ミランダ広場(Plaza Miranda )の近くに、お店の他に露天をはじめとする都市インフォーマル部門 (urban informal sector )もある。
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場 。 鳥飼ゼミの学生たちは、ケソン市 では、ごみを回収するスカベンジャーやごみを分別収集する屑屋の家族にも聞き取り調査を行った。
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場 。買い物客に、商品を入れるビニール袋を売る少年。マイバックが日本で行われるが、ここキアポ市場では、ビニール袋の有料化が以前から行われている。ビニール袋を売る子供たちは、客が商品を買うと、袋の口を開けて、ここに入れろと。そして、1ペソから3ペソくらいの支払いを受ける。ケソン市 リテックスの市場でも、同じようなビニール袋売りの少年がいる。リテックでは、カリトン (三輪荷車)物を運ぶ仕事をして駄賃を稼ぐお年寄りを見かけた。
マニラ首都圏マニラ市キアポ(Quiapo )地区の木造建築物。鳥飼ゼミの学生は、ケソン市パヤタス にあるNGOソルトの支援するわかば子どもエンパワメントセンター でも聞き取り調査をした。
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場の市場 通り。露店も都市インフォーマル部門 (urban informal sector )の生業である。会社に雇用されていなければ、お金を稼ぐために都市インフォーマル部門 (urban informal sector )に雇用機会を見出すしかない。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ(Quiapo )教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene )近くのキアポ市場でフルーツを売る。
マニラ首都圏マニラ市のキアポ市場 で、生きたカワガザミ(アリマゴ)を売る。
路上での販売が規制されていようとも都市インフォーマル部門 (urban informal sector )の労働集約的産業が住民の生活の糧となっている。マニラ首都圏 のケソン市 リテックの商業地区の横断歩道で、カラマンシ(レモン)を袋に入れて売っている「立ち売り」も見かけた。
クインタ市場 Quinta Market
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場 に続くクインタ公設市場。この市場は、パシング川沿いにあって、1940年代には、イントラムロスからフェリーで客が買い物に来ていたという。 In my memory it is this side of the Quiapo Market that I remember ... for in the days of my youth ... we approach the market via a ferry that takes us accross the river ... for we lived in that era in Intramuros. I remember my uncle Tio Kikoy ...the year was 1940 or probably 1941 when we use to go this way ....
マニラ首都圏キアポ(Quiapo )市場。 政府による社会保障給付費 も受け取れず、生活保護支給 もないからこそ、草の根民活の都市インフォーマル部門が興隆する。マニラ首都圏ケソン市パヤタスからジプニーで10分のリテックにも貧困者が多いが、ジプニーやトラックが行き交っているので、公共交通機関には不自由しない。
マニラ首都圏マニラ市キアポ のクインタ公設市場付近に、木造建築物が若干残っている。新しい建物は、コンクリート製、ブロック製で作られている。 La Quinta Market is one of the busiest if not the boisterous "Palengke" (marketplace) in town.
It's located in Quiapo and if one wants to scout for fresh goodies and meat,
then this is your one stop shop.
マニラ首都圏マニラ市クインタ市場(Quinta Market) で販売されていた食パン。
マニラ首都圏マニラ市キアポ市場 に連なるラ・クインタ市場(La Quinta Market) の豆腐。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポにあるクインタ市場(Quinta Market) 。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ(Quiapo )にあるクインタ市場(Quinta Market) 。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポにあるクインタ市場(Quinta Market) で販売されているテラピア。淡水魚で養殖されている。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポのクインタ市場(Quinta Market) 。
マニラ の庶民街 キアポにあるクインタ市場(Quinta Market) の建物内部。
キアポ教会 2012年8月 Quiapo Church 2012
マニラ首都圏 (Metro Manila )キアポ(Quiapo )教会。
6:00 AM to 7:00 PM
マニラ首都圏のマニラ市 (Manila City )キアポ教会。
フィリピン Philippinesマニラ首都圏 のキアポ(Quiapo )教会。
マニラ市のキアポ教会。
ケソン市 (人口220万人)北方、マニラ市プラサ・ミランダ に面したキアポ(Quiapo )教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene )。6:00 AM to 7:00 PM
マニラ首都圏 マニラ市キアポ教会近くのキアポ(Quiapo )市場は、庶民的ではあるが、リテック(Litex )市場よりも高級品が多い。ジープニー が近くの広場まで運行している。また、メトロレイル のカリエド駅も近いので、ジプニー(Jeepney )とパスしかないリテック市場よりも行きやすい。
マニラ市キアポ教会の祭壇。政府による社会保障 も生活保護 も不十分でも、教会の支援は心強い。
マニラ のキアポ教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene )の懺悔室。
政府による社会保障給付費 も受け取れず、生活保護支給 もない状況で、キリスト教会の影響力は大きい。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ教会の聖堂。 ジープニー (Jeepney )が近くの広場から出る。これは、たくさんの住民が暮らしているため。
マニラ首都圏キアポ教会(ブラックナザレ聖堂)の礼拝。政府による社会保障 も生活保護 も不十分であれば、キリスト教会の果たすべき役割は一層大きくなる。
マニラ市カトリックのキアポ教会(The Minor Basilica of the Black Nazarene )における礼拝。 ケソン市 (Quezon City )は人口200万人以上で、大規模な廃棄物最終処分場とスラム街がある。特に、パヤタス通り には、トタン板に囲まれたジャンクショップ(屑屋)が並んでいる。そのような場所にも、キリスト教会があるが、普通の家と変わらないバラック造りである。
マニラ首都圏(Metro Manila )マニラ市キアポ(Quiapo )地区にあるカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene )
マニラ首都圏(Metro Manila )マニラ市キアポ地区にあるカトリックのブラックナザレ聖堂(The Minor Basilica of the Black Nazarene )。教会内部は火気厳禁なので教会の外でろうそくを売っていて、ここでともす。
キアポの買い物 Shopping
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ(Quiapo )市場。
アダム・スミス :Smith, Adam (1776)『諸国民の富 』(An Inquiry into the Nature and Causes of the Wealth of Nations )は、戦前の日本では国家主義を強調していたので『国富論 』と邦訳された。1776年、スミス53歳の著作で、「国民の年々の労働は、その国民が年々消費する生活必需品と便益品のすべてを本来的に 供給する源であって、この必需品と便益品は、つねに、労働の直接の生産物であるか、またはその生産物によって他の国民から購入したものである」と述べて、あらゆる富の源泉は労働であるという労働価値説 を提唱した。 そして、「多くの利益を生む分業とは、元来、社会の富裕を予見し企図した人々の知恵の所産ではない。分業とは、広範囲の有用性には関心のない人間の本性、すなわち、物と物との交換、交易を望む門室が、順次で進んでゆき、必然的な結果として帰結するのである」として分業の有用性 を主張した。 また、市場には神の見えざる手 (an invisible hand )によって、各自が利己的に行動しても、結果として、参加者のバランスをとった近郊が達成されるとした。そして、「あらゆる人々は、正義の法を犯さぬかぎり、各人各様のやり方で自己の利益を追求し、 自分の労働および資本の双方を他のどのような人々と競争しようとも、完全に自由に放任される」として、自由放任主義 (laissez-faire:レッセ・フェール )を主張した。そこで、政府の役割は、通貨の発行や安全・治安の確保など、最小限の介入にとどめるべきことを主張した。つまり、市場経済を信頼し、小さな政府・夜警国家が望ましいこと説いた。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ市場の露天。
アダム・スミス :Smith, Adam 『諸国民の富 』(An Inquiry into the Nature and Causes of the Wealth of Nations )第2章に次のようにある。 He generally, indeed, neither intends to promote the public interest, nor knows how much he is promoting it. By preferring the support of domestic to that of foreign industry, he intends only his own security; and by directing that industry in such a manner as its produce may be of the greatest value, he intends only his own gain, and he is in this, as in many other cases, led by an invisible hand to promote an end which was no part of his intention. Nor is it always the worse for the society that it was not part of it. By pursuing his own interest he frequently promotes that of the society more effectually than when he really intends to promote it.
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ市場の服屋。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ市場。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ(Quiapo )市場。 市場では、どんな消費者でも、すきな生産者と相対して、自由に「安くていいもの」を購入する。すべての取引・売買は、自由な意志・自発性によって実行される。
これは、生産者・消費者が、イデオロギー ・民族・国籍・性別・年齢・障害の有無などによって差別されることのない民主的な公正な取引である。個人の自由意思に基づく取引は、自由主義 、民主主義 、国際主義、市民社会 につながる。市場が創設されたことで、近代市民社会の前提となる市民(ブルジョアジー :Bourgeoisie )が形成された。政府の介入(関税や取引制限)を排除し、個人の自由な経済活動を保証することが民主主義的な形で、価値自由な状況で「安くていいもの」を市場にもたらす。この予定調和 は、自由な市場によって保障される。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ市場のピーナツ。
イギリス経済学者アダム・スミス (Adam Smith)は1776 年に出版した『国富論 』(諸国民の富)で、市場経済が成り立っている市民社会では、“神の見えざる手 ”(invisible hand of God)の働きで繁栄がもたらされるとした。これは、市場メカニズムが予定調和をもたらすという予定調和説である。基本的人権が保障された市民は、経済的自由を手に入れた。そして、封建制度 や神権政治とは異なった新しい秩序である市場メカニズムが普及した。アダム・スミスは、市場メカニズムが働いていれば、生産者と消費者、あるいは市民個人が生産、消費という取引を自由に行うことで、利己心と競争心に基づいて相互に作用して市民社会を「安くていいもの」で満たし、、さらに市場が市民社会を結合させることを系統的かつ包括的に示した。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ市場のニンニク。露天 で人参を販売する都市インフォーマル部門 。個人営業の店なので、売り手と買い手(消費者)が、対等に取引できる。
21世紀に入って、SNS (ソーシャルネットワーキングサービス )などソーシャルメディアが普及し、その利用が盛んになる中で、若者から働き盛りのものまで、コミュニケーション行動が単純化し、従前の対面コミュニケーション や礼儀 を伴わない非人的コミュニケーションが選択される傾向が強まった。これは、機械親和的なコミュニケーションであるが、SNSを通じた絆 が新たに強化されることも意味している。コミュニケーションの幅を著しく狭まった半面、SNSによりその頻度は膨大になった。これは、市場における需要者と供給者の取引についてもあてはまる。ソーシャルネットワーキングサービス による取引が盛んになったために、コミュニケーション行動と密接な関係を持つサービスの形態も変化した。
市場の野菜
Quiapo Market 2013
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ市場の野菜。
政府による社会保障 も生活保護 も不十分であるからこそ、スラム ではリサイクル小規模事業=草の根民活の動きがある。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ市場の果実。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ市場の時計売り。ここからキアポ教会の方に向かうと、ミランダ広場(Plaza Miranda )に行き当たる。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ市場。マニラ首都圏の庶民の市場 は、キアッポ、バクラランといくつかある。 露天商とは、道路や歩道上に簡易な店を出す零細商人で、常設的に店を出すもの,定期市や縁日に出店するものがある。日本でもフィリピンでも、本来は、露天であっても営業許可 が必要である。しかし、世界、特に開発途上国では、営業許可を得ず、不正規に露天 を営む者の都市インフォーマル部門が主流である。
マニラ首都圏(Metro Manila )キアポの露天食料店。路上売りも多く都市インフォーマル部門 の活気を見ることができる。値段交渉をしながら、売り手と買い手が対等の立場で対峙する庶民の市場である。
政府による社会保障給付費 も受け取れず、生活保護支給 もない状況で、スラム 住民が自ら働き、収入を得る道を進んでいる。 2011年には、このメインゲートには柵ができて、出入り口も舗装されて、ごみ山とは見えないように花壇や緑で覆われている。出入り口付近のジャンクショップ仮小屋、住居も撤去されている。
2013年8月、マニラ首都圏(Metro Manila )キアポ教会。
市内軽量鉄道 Light Rail Transit
マニラ首都圏 パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit )。
マニラ首都圏 パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit )のカリエド駅。通勤帰りの人たちで混んでいるので、15分巻の行列待ちだった。しかし、交通渋滞で1時間遅れる自動車よりも時間的には早い。
マニラ首都圏 パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit )カリエド駅。通勤帰りの人たちで混んでいるので、15分巻の行列待ちだった。しかし、交通渋滞で1時間遅れる自動車よりも時間的には早い。
マニラ首都圏 パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit )カリエド駅。通勤帰りの人たちで混んでいるので、15分巻の行列待ちだった。しかし、交通渋滞で1時間遅れる自動車よりも時間的には早い。
マニラ首都圏 パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit )の荷物検査。テロ対策として始まった。できたばかりの20年前はなかった。
鳥飼行博ゼミでは、マニラ首都圏マニラ市、パサイ市、ケソン市パヤタスのリサイクル施設 などを訪れ聞き取り調査をした。移動につかったのは、このメトロレール、ジプニーで、タクシーやチャーターはしていない。
マニラ首都圏マニラ市、パサイ市、ケソン市を結ぶメトロレール。
鳥飼行博ゼミでは、マニラ首都圏ケソン市 、マニラ市 、パサイ市で専門家、労働者の方に聞き取り調査を行った。
マニラ首都圏 パサイ市とマニラ市を結ぶメトロレール(LRT:Light Rail Transit )。
東海大学 University
2013年8月、鳥飼行博ゼミでは、マニラ首都圏マニラ市 、パサイ市、ケソン市パヤタスのリサイクル施設 で、マネージャー、労働者の方に聞き取り調査を行った。
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◆大学での講義「開発経済学」「環境協力論」「環境政策I」「環境政策II」は、持続可能な開発を、開発途上国、地域コミュニティの視点も含めて、分析する授業です。俗説とは異なる議論も展開しています。持続可能な開発、特に、熱帯林減少、森林適正管理、バイオマスエネルギーについて専門的に知りたい場合は次の著作を参考にしてください。
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『アジア地域コミュニティ経済学 フィリピンの棚田とローカルコモンズ』 (東海大学出版部2015年):政府開発援助、フィリピン財政、棚田の有機農業、バイオマスエネルギーを分析しました。 持続可能な開発、特に、熱帯林減少、森林適正管理、バイオマスエネルギーについて専門的に知りたい場合は次の著作を参考にしてください。
『地域コミュニティの環境経済学−開発途上国の草の根民活論と持続可能な開発』 (多賀出版2007年):少子高齢化・ジェンダー,再生可能エネルギー,熱帯林,廃棄物輸出を分析しました。
『社会開発と環境保全―開発途上国の地域コミュニティを対象とした人間環境論』 (東海大学出版会2002年)と『CRUGE研究叢書 環境ネットワークの再構築 環境経済学の新展開』田中廣滋編 (中央大学出版部2001年)は「草の根民活論」の嚆矢です。
『開発と環境の経済学―人間開発論の視点から』 (東海大学出版会):「環境協力論」「開発経済学」「環境政策」のテキストで,難民,軍縮も扱っています。
『環境ネットワークの再構築−環境経済学の新展開』 田中廣滋編(中央大学出版部)の一章を担当しました。
『地球環境政策』 宇沢弘文他編著(中央大学出版部)の一章を担当しました。
『ポスト福祉国家の総合政策−経済・福祉・環境への対応』 丸尾直美編著(ミネルヴァ書房)の一章を担当しました。
『学習漫画 サリバン先生』 (集英社2011年刊行)を監修し解説を書きました。
『写真ポスターから学ぶ戦争の百年−二十世紀初頭から現在』 (青弓社2008年刊行)では、二十世紀の戦争を扱い大量破壊、大量殺戮からプロパガンダまで扱いました。
『写真ポスターから見るナチス宣伝術−ワイマール共和国からヒトラー第三帝国』 (青弓社2011年刊行)では、暴力、テロによるナチ党政権奪取と戦争動員を解説しました。
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地球温暖化と森林ビジネス―「地球益」をめざして
土の匂いの子
わたしと地球がつながる食農共育
◆スラム (Slum ) とは、交通・エネルギー・衛生・教育などのインフラが不十分で、都市貧困層の暮らす居住区である。しかし、外見にもかかわらず、そこは、生半可な知識や偏見を抱いた識者が言うように「公共サービスが受けられない」のではないし、「荒廃状態にある状況」とは言い難い。開発途上国の大都市には、どこでもスラム街といっていい地区があるが、そこは貧しいけれども、住民が必死に苦労して生きている場所であり、草の根の民間活力の感じられる場所である。
◆開発途上国 の人口増加と都市化 の進展に伴って、スラム人口 (Slum population )人口は増加傾向にあり、2007年時点で、10億人はスラム居住者であると推測され、国別では、中国 1.7億人、インド 1.1億人、パキスタン2750万人、インドネシア2680万人、フィリピン 2390万人、ブラジル4570万人、メキシコ1180万人、ナイジェリア4530万人、スーダン1550万人などされる。
特定非営利活動法人ソルト・パヤタス の使命(Mission)
■貧困に苦しむ人々が、自己の能力の発見、向上を通して、自信と希望をもち、生活の向上を 果たしていくための具体的支援を行うこと ■貧困問題の長期的解決に向け、学び、行動する人の輪を広げていくこと
なぜ活動を続けるのか
ゴミ処分場の周辺には、激しい貧困、強者から弱者への暴力的支配、強制立退き、環境汚染といった様々な問題が存在し、その中で多くの人々が過酷な生活を強いられています。そこには、都市部の開発により強制的に住む家を壊され移り住まざるを得なくなった人、田舎の苦しい小作暮らしから抜け出すため自ら選んでやって来た人、内戦によって避難民としてやってきた人、自然災害によって生活基盤を失った人などが住んでいます。
時に、戦争によって肉親を失ったという人たちと出会います。第二次世界大戦中、日本兵約50万人がフィリピンで命を落としましたが、その倍以上の約110万人のフィリピンの民間人が戦争に巻き込まれ亡くなっています。
私たちはこう考えます。
今、私たちが目にしている貧困は、フィリピン一国の原因によって作られたものではなく、日本、スペイン・アメリカの植民地支配と戦後の世界システムが作り出してきたものです。パヤタスに象徴されるフィリピンの貧困、激しい格差の問題は、フィリピン一国の努力や経済発展だけで単純に解決される事ではありません。フィリピン政府の取り組み、自助努力がなければならないのはもちろんですが、国際社会からの理解や応援が必要です。とりわけ国内で弱い立場におかれ、自分たちの権利や声を届けることが困難な人たちにとって、海外からの応援は不可欠です。彼らと直接つながり、その声を多くの人に伝えること、そして、彼らが今を生き抜き、状況を自らの力で変えていくため「教育」と「仕事」の機会を作り、物心ともに支えていくことは、とても大切なことだと考えます。
この問題に関わるとき、私たちは自分たちもまた貧困問題を作り、維持させている当事者であることを忘れません。現地の人と交わり活動する中で、私たちはこの地域が抱える問題と、日本国内の問題との類似性に気付かされます。つながっていることを、強く感じます。
私たちの基本姿勢は、「顔の見える付き合いを、続けること」、「今ここからやること」そして「動きながら考え学ぶこと」です。
貧困問題、行き過ぎた残酷な格差の問題は、共通の問題です。とても大きな、個人レベルではどうにもならない問題ですが、解決できないものとは考えません。
問題のある現場に行き、望む未来の姿を聞き、そのためにいっしょに小さな挑戦を繰り返し、小さな実績を積み上げて、目に見える変化を作って行く、その挑戦を続けます。それが私たち自身の未来を作ることになると信じます。
ささやかな存在でも、静かに、深く、着実に、浸み込んで広がっていく塩のように。
スラムの特徴として高失業率 があげられるが、これは正確な表現ではない。なぜならスラム住民で、正規の工場労働者、サラリーマン はきわめて少なく、多くは自らが仕事を作り出している状況にあるからである。
スラム街の居住者を中心に貧困者が、少ない元手で自営的に零細な仕事を起こしているのが、都市インフォーマル部門 である。具体的には、食品など材料を安く買って加工したり、小さな袋に分けたりして、露店で売る転売、路上で客を待つ靴磨きや荷物運び、商店やタクシーやバスの客引き、駐車する車の番人など、さまざまな職を自ら生み出している。この特徴は、小規模な元手で行う自営的サービス業という点であり、高失業率 といった主に会社の正規雇用を念頭に置いた概念で図ることはできない。
スラム街の特徴は、都市インフォーマル部門 程度しか雇用機会を提供できないという貧困であるが、だからといって「犯罪や麻薬 、アルコール依存症や自殺などが多発する」というのも誤解である。開発途上国でなくとも、非衛生的な環境であれば、病気、伝染病が蔓延するが、だからと言って、スラム住民が強盗や盗人 に成り下がるということは言えない。
◆開発途上国 のスラム居住者は、農村から押し出され、あるいは都市に惹きつけられた出稼ぎ者や移住者が多く、貧しいながらも貧困から抜け出そうと、都市インフォーマル部門 において、厳しい低報酬の労働にいそしんでいる。また教育に熱心になる傾向も指摘できる。彼らは、農村という地域コミュニティ を引き継いで、都市のスラムにあっても一定の自治的な秩序をもって生活している。環境の悪い町外れなどの未開発の地域に住み着いたとしても、住民相互には、暗黙の了解・契約があり「無秩序 」ではない。
◆注意!!パヤタスやリテックに行く方法が現地で探し出せないのであれば、「スタディーツアー」や団体旅行としても行くべきではないでしょう。高くつきます。治安や病気が心配だという場合も行くべきではありません。日本の生活感覚、お金や安全の感覚、旅行気分を保って出かけるところではないのです。フィリピン政府にとってもパヤタス貧困観光は好ましいことなはずがありません。望遠レンズを使ったり、カメラマン・ジャーナリスト気取りで、写真を撮り、被写体に嫌悪感を抱かれる人もたくさんいます。了解を得ない写真撮影は、すべきではありません。リテックスやパヤタスに行けば、何が起きても、何を起こしてもおかしくないということを自覚してください。
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