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◆東京下水道局浅川水再生センター:東海大鳥飼ゼミ研修エコプラ
1.東海大学教養学部人間環境学科社会環境課程鳥飼ゼミナールでは開発経済学や環境経済学の視点で貧困や環境あるいは差別について国内外のフィールド調査をしています。
2.鳥飼行博担当「ゼミナール」「卒論作成」では、2016年4月22日、屎尿処理、水環境回復、水辺の生物多様性を考える契機として、東京都下水道局の浅川水再生センターを訪問しました。

2016年鳥飼ゼミ国内研修

Our Field Survey


 

東海大学鳥飼ゼミ研修

Tokai University 2016


日野住宅
東京都日野市高幡不動付近は、1980年代は農地や山林が残っていたが、2016年に一面の住宅街に変貌してしまった。多摩センター(東京都多摩市)と上北台(東京都東大和市)間を結ぶ多摩モノレールからの眺め。 日野住宅
多摩モノレールの高架から眺めた東京都日野市高幡不動(多磨モノレール)付近。一面の住宅街から排出される大量の台所の中性洗剤混じりの汚水、水洗トイレの屎尿、風呂の石鹸と垢まみれの排水、濁った雨水は、奥にある浅川水再生センターに流れ込み処理される。 日野住宅
東京都日野市高幡不動駅(多磨モノレール)付近から見た京王線高幡不動駅。この周辺の住宅街から排出される大量の台所汚水、トイレの糞尿、風呂のシャンプー混じりのお湯、洗車後の汚水、雨水は、奥にある浅川水再生センターに流れ込る。
多摩川
東京都日野市の多摩モノレール高幡不動駅附近から見た多摩川(たまがわ)は、山梨県・東京都・神奈川県を流れ、全長138km、流域面積1,240平方キロメートル。ここの流水の半分近くは、上流にある複数の水再生センターで処理された再生水である。 多摩川
東京都日野市の多摩モノレール高幡不動駅附近からみた多摩川に流れている水の半分近くは、上流に設置された複数の水再生センター(下水処理場)で浄化された処理済み下水である。

モノレール
東京都日野市万願寺駅は、多摩センター(東京都多摩市)と上北台(東京都東大和市)間を結ぶ多摩モノレールと高架軌条。鳥飼ゼミでは、下水処理、水質汚染防止を学ぶために東京都下水道局水再生センターの見学を実施している。
人間環境学科社会環境課程の鳥飼ゼミでは開発と環境の経済学がテーマである。そこで、?開発途上国の貧困解消、?乳幼児死亡率成人識字率など人間開発、?大気汚染、温室効果ガスの排出、廃棄物処理生物多様性の減少などの環境問題への対応、を研究している。
 持続可能な世界を構築するために、企業の社会的責任行政の役割にも目を向けて、フィールド調査をしている。 万願寺駅
京王線高幡不動駅から多摩モノレールに乗り5分の万願寺駅。東京都下水道局の浅川水再生センターに行くには、この多摩モノレール万願寺駅から徒歩10分。 万願寺駅
日野市の浅川水再生センターに行くために、東海大学人間環境学科鳥飼行博ゼミナールの学生たちは、万願寺駅多摩モノレール)に集合した。浅川水再生センターには、ここから徒歩で10分弱。 工場
多摩モノレール万願寺駅近くの工場。この日野市石田は、「土方」姓が多く、新撰組副長の土方歳三の生誕の地でもある。東海大学教養学部鳥飼行博ゼミ男女学生は、多摩モノレールの万願寺駅から、東京都下水道局の浅川水再生センターに向かった。

◆人間環境学科鳥飼行博ゼミでは、毎年のように、国内研修として、多摩上流水再生センター芝浦水再生センター(下水・屎尿処理場)見学、戦争兵士体験者講演会、大阪市西成区ホームレス・日雇い労働者聞き取りアジア太平洋トレードセンター(ATC)見学、浪速区新世界・中央区道頓堀見学などフィールド調査を実施している。



東京都日野市の浅川水再生センターの地図

石田のとうかん森

 Ishida, Hino City, Tokyo


とうかん森敷地1
東京都日野市石田は、新撰組副長土方歳三の誕生地。当時は、武蔵国多摩郡石田村で、この「とうかん森」、そこに残っているイチイ科カヤ(榧)が面影を若干とどめている。 とうかん森敷地2
とうかん森」とは「稲荷森」を音読した「とうかもり」に由来する。ここの稲荷社は、土方一族により、江戸中期に稲荷大明神が祀られ、以後、代々守護神としているとされる。 カヤ(榧)の木が高さ30メートルを超える大木に育っている。

 「とうかん森」回復作業が年に2月に行われている。氏子による初午まつりの後、カヤに絡み付いた藤のつるを除き、内部の枯れていたムクの木を伐採した。この方法は、藤を取り除いたムクを、大型クレーンを使って、上部から2メートルほどの長さで輪切りにする作業である。こうして、5本のムクが根本から1mほどの高さで伐採された。その切り株は、現在も残っている。ムクは、周囲3.12m、細いものでも2mあった。祠脇の高さ30m以上のカヤが残された。カヤの木は成長が遅いが、これからは、枝を十分に張ることができる。 とうかん森3
新撰組副長土方歳三が誕生した家は、多摩川沿いの地、今の川原北公園付近、しかし、土方歳三が幼少のころ、多摩川の洪水に遭い、現在の生家へと移転した。当時、土方歳三もこの「とうかん森」を見て、その周囲でで遊び、薪を拾いながら育ったと思われる。樹齢250年ものイチイ科の常緑高木、カヤ(榧)が並ぶ「とうかん森」は、は土方一族11名により土方家の氏神として祀られた稲荷神社の跡である。この近く、浅川と多摩川の合流地点に近い場所に土方歳三の生家があった。しかし、大雨による1840年(天保11年)の洪水に見舞われ、生家は流され、とうかんの森の近くに移転した。 学生とうかん森4
日野市石田は、江戸時代、武蔵国多摩郡石田(いしだ)村と呼ばれていた。当時、とうかん森の周囲には閑静な農村、田園が広がっており、集落のシンボルとしてだけでなく、薪燃料(無償のバイオマスエネルギー)を採取できる里山、その森は大切にされてきた。しかし、20世紀末には、エネルギー革命(石炭・石油、電力の普及)により里山の役割は大幅に縮小し、工業化に伴い農業の役割も縮小した。現在、周辺は区画整理され、農地は転換された。現在、「とうかん森」も住宅地に完全に囲まれているが、イチイ科常緑高木、カヤ(榧)の大木が、土方一族や地域住民の手で保護されている。 学生とうかん森5
土方歳三の生家はとうかん森から北東方向にあり、弘化3年(1846年)に多摩川の洪水の被害にあい、現東京都日野市石田
東京都
万願寺駅の周囲に水田は、残っていない。浅川流水再生センターが建設された1990年代までは、農地が周囲に残っていたというが、今は住宅地である。
日野市石田

 Hino city, Tama 2016


石垣
東京都日野市は、元水田が広がっていたが、それは多摩川、浅川など河川が近く水が得やすかったためである。しかし、「石田」というだけあって、多摩川の洪水などで上流から石が多数流れて土地に堆積しており、土地を掘り起こすと多数の石がでてきた。そこで、この石を利用して水路を作ったと考えられる。 石垣
東京都日野市石田には、石垣水路が残っている。この石は、多摩川の洪水などで上流から流れて土地に堆積していたもので、農地を掘り起こす際に収集されたものと思われる。 石垣
東京都日野市石田には、石垣水路の脇に農地(果樹園)が残っていた。 石垣
東京都日野市石垣水路脇には、新撰組副長土方歳三関連の遺跡や資料館を訪問する観光客のための案内板が立っている。土方歳三は、文久3年(1863)将軍徳川家茂の上洛に際し、警衛のため組織された浪士隊(浪士組)に近藤勇、沖田総司らと参加した。浪士隊は、京都守護職松平容保の隷下で新撰組として、京都の治安維持にあたった。

北川原公園グラウンド

Ground Field Above the Sewage System


公園1
1992年(平成4年)11月に運転を開始した東京都下水道局の浅川水再生センター(〒191-0021 東京都日野市石田1丁目236)の上にある北川原公園からの当館の森の眺め・周囲は完全に住宅地となっている。 公園周囲住宅
東京都下水道局の浅川水再生センターの施設の上にある北川原公園グラウンド から見た日野市石田の住宅。
樹木が生えているのは、とうかんの森。 公園
東京都下水道局の浅川水再生センターは、敷地16万873平方メートル、下水処理能力は12万2,200立方メートル/日。日野市役所環境共生部/緑と清流課の管理する北川原公園グラウンドは、下種処理場(悪臭・汚い)という誤ったマイナスイメージが住民に及ぼす悪影響に配慮して、住民に便益を提供している。この上にある。グラウンドは、芝生養生時期により利用できないことがあるが。

下水処理場」にかわる新名称「水再生センター」は、?汚れた水をきれいな水にして河川や海に戻すという役割処理、?水をビルのトイレ用水や河川の清流復活用水へ活用する、という機能をわかりやすく表わしている。敷地面積は15万1,417平方メートル、下水処理能力は24万8,200立方メートル/日。 公園2
東京都日野市の浅川水再生センターの上に設置された北川原公園グラウンドの少年サッカー場を訪れた鳥飼ゼミナール学生たち。歩道部分には、東京都下水道サービス(TGS)が、平成8年(1996年) 5月から販売している、下水汚泥を材料としたメトロレンガが敷かれている。

東京都八王子市にある東京都下水道局八王子水再生センターでも使用されている汚泥で焼いたは、下水処理場で発生した汚泥の焼却灰を100%原材料として、1平方センチメートル当たり約1トンの圧力でプレス成形した、摂氏1,050度前後で焼成して製造されるリサイクル品。歩道、公園の舗装材などとして広く利用されている。 公園3
東京都日野市役所環境共生部/緑と清流課が管理する東京都下水道局浅川水再生センターを下にしている北川原公園グラウンド。浅川水再生センターは、多摩川と浅川が合流する地点(日野市)にあり、根川に処理水を放流している。根川は桜の名所。 看板
東京都日野市役所環境共生部/緑と清流課が管理する北川原公園グラウンドは、東京都下水道局浅川再生センターの上に設けられた運動公園である。

 下水処理では、まず沈砂池で汚水を貯めてごみをとる。次に、下水を第一沈殿池に送り、時間をかけて汚物を沈殿させ、汚泥として除去する。
 合流式下水道の場合、降雨時にし尿を含む未処理下水が放流され汚染広がる危険がある。そこで、国土交通省では、平成15年度には下水道法施行令を改正し、中小都市(170都市)25年度、大都市(21都市)では平成35年度までに緊急改善対策の完了を義務付けている。

浅川水再生センター

Asakawa Water Reclamation Center


公園脇1
1992年(平成4年)11月に運転を開始した東京都下水道局の浅川水再生センターの上部には、日野市役所環境共生部/緑と清流課管理下の北川原公園グラウンドがある。鳥飼行博ゼミは、2013年6月の東京都港区の芝浦水再生センター訪問、2014年・2015年の昭和島市の多磨上流水再生センター・八王子水再生センターの訪問に次いで、2016年4月に日野市の浅川水再生センターを訪問した。

 日本下水道事業団(JS)は、1973年(昭和47年)に下水道事業センターとして発足し、1975年(昭和50年)に認可法人日本下水道事業団、2003年(平成15年)に地方共同法人日本下水道事業団となった。 公園脇2
東京都日野市にある東京都下水道局浅川水再生センターは、上部を公園化して、住民へ便益を提供している。これが、北川原公園グラウンドで、日野市役所環境共生部/緑と清流課が管理している。下水処理場は悪臭・汚いという誤ったマイナスイメージが住民に及ぼす悪影響に気を使って、住民の便宜を図る施設を設けている。

 以前は、「下水処理場」と呼ばれていたが、東京都は下水処理場に代わる新たな名称を募集し、2004年4月に「水再生センター」へと改称した。東京都内の「水再生センター」は2010年3月現在で23カ所ある。横浜市も2005年(平成17年)4月1日に「下水処理場」を「水再生センター」に名称変更。

新名称「水再生センター」決定までの経緯は、1.新名称の一般募集、2.有識者等による委員会の審議(候補として6名称を答申)、3.委員会の答申を受け決定
新名称を「水再生センター」に決定した理由
1. 環境保全に貢献する取組みなど、下水処理場の役割が分かり易く表現されていること
2.下水を都市の貴重な水資源として再生させていることが明確であること
3. 答申された6名称の中で応募数が最多であったこと
使用開始日:2004年(平成16年)4月1日、新名称の応募総数:4,749件
委員会の答申:「水再生センター」「みずのもりパーク」「水再生ステーション」「さいすいパーク」「水質保全ステーション」「水循環ステーション」の6名称

みなみぼり遊歩道

Biotop beside the Sewage System


ビオトープ地図
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センターみなみぼり。
「みなみぼり」の名は、以前から当地を流れていた「南堀」にちなんでつけたもの。園内を流れる水は処理水を砂ろ過、塩素滅菌し、木炭の中を通している。小さな滝から落ちた水は、水生動植物が自生できるように、素掘りにした小川や池を流れる。遊歩道には、汚泥から製造されたメトロレンガを敷き、災害時などに炊事場として利用できる“かまど型ベンチ”、“あずまや”、“ 水琴窟 ”がある。 ビオトプ
東京都日野市で1992年に運用を開始した浅川水再生センターの処理水を流している「みなみぼり遊歩道」を訪問した鳥飼行博ゼミ。動植物が生育する小規模な人工的生息区域は、近年はドイツ語でビオトープ(英語ではバイオトープ(biotope)と呼ばれ、自治体やNPOが自然回復のために湖沼の脇などに造成する動きが広まった。 学生ビオ
水再生センターで下水処理の副産物として発生する汚泥を用いて製造されたメトロレンガのある「みなみぼり遊歩道」のビオトープ。

 浅川水再生センター敷地に1997年に開園した「みなみぼり遊歩道」は、住民に開放された場所で、住民への下水・汚水処理の負のイメージを正しく転換するために活用されている。汚れ、泡立ってしまっていた1980年代までの多摩川を浄化したのは、下水処理場・水再生センターが増設、水浄化能力が向上したためで、このミニチュア版が「みなみぼり遊歩道」のビオトープ(英語ではバイオトープ(biotope)で、水と緑と岩の自然を満喫しながらの高幡不動、万願寺から土方歳三の故郷ここ石田までのルートを歴史探訪することもできる。 遊歩道
東京都日野市、1992年11月に稼動した浅川水再生センターは、日野市や八王子市の下水を処理している。下水処理量は、1日平均7万立方メートルになる。この処理量は、25mプールおよそ240杯分に相当する。処理した水は、根川を経て多摩川に放流している。浅川水再生センターの敷地面積は15万1,417平方メートル、下水処理能力は24万8,200立方メートル/日。
浅川水再生センターでは、この処理済み下水(再生水)を利用して、生き物(Bio)が自然に生息活動できる場所(Top)としてビオトープ(英語ではバイオトープ(Biotope)を下水処理せ説に隣接して造成しており、住民の散策の場として開放している。 東屋学生
東京都日野市浅川水再生センターで処理された下水は、多摩川へ放流される。また、その一部の下水処理水を砂ろ過、塩素滅菌し、さらに木炭の中を通して臭いのない水にして、園内のみなみぼり遊水路に流している。小さな滝から落ちた水は、素堀にした小川や池に流れ込み、水生動植物が自生できる。これは、動植物が生育する小規模な人工的生息区域すなわち、ビオトープ(Biotope)として機能している。
ビオ学生住宅
東京都下水道局浅川流水再生センタービオトープ(英語ではバイオトープ(Biotope)「みなみぼり遊歩道」の鳥飼ゼミナール。

 水再生センターは、ビオトープのような事前回復事業に加えて、都心では、張り巡らされた下水道管網を活用して光ファイバー(fiber optics)通信網を利用した光ファイバー遠方監視制御を構築中である。たとえば下水道管の中を通した光ファイバー通信網を利用して、落合水再生センターは約3km離れた中野水再生センターの水処理施設の運転管理を行っている。 ビオ学生
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センターにのみなみぼり遊歩道の鳥飼ゼミナール。

 東京都下水道サービス(TGS)が行う汚泥資源化事業には、メトロレンガのほか、粒度調整灰の販売がある。
 粒度調整灰(スーパーアッシュ)は、下水汚泥焼却灰を分級(ふるい分け)・粉砕処理することによって、粒径を調整したもの。これにより、焼却灰の物理特性が改善され、高品位の土木工事用資材の原料として活用できるという。
 ただし、土木学会 舗装工学委員会 歩行者系舗装小委員会・平成18年度 第2回委員会によれば、
・メトロレンガは寸法誤差が大きく、色が場所によって異なる。 
・下落合の処理場でも、凸凹が少しある。
・人とくらしの道づくりで、歩道と車道の段差がないため車両が乗上げる所で縁石が破損する。
・三鷹のゼロ段差の所でも同じような現象が発生している。
・透水性舗装の骨材飛散は、施工性に問題があるのと、自転車のスタンドによる剥離もある。 遊歩道
浅川水再生センターに設けられたビオトープ(Biotope)の「みなみぼり遊歩道」。
 東京都下水道局の下水処理場は、2004年より水再生センターに改称された。所在地:〒191-0021 東京都日野市石田1-236、電話 042-581-9787。 ビオ
東京都日野市にある東京都下水道局浅川水再生センターの敷地に造成されたビオトープ(Biotope)「みなみぼり遊歩道」には、小さな流れと遊歩道が設けられている。この小川には下水の高度処理水が使われており、ザリガニや魚が住み着き始めている。
東京都下水道局

Tokyo Bureau of Sewerage


門女子
東京都日野市の浅川水再生センターの南門の歩道は、メトロレンガが敷かれている。

 メトロレンガは、下水処理に際して大量に発生る汚泥Sludge)を原料としたリサイクルレンガ。東京都区部の処理場で発生する汚泥は、1日当たり15万4千立方メートル。大半の汚泥は濃縮、脱水、焼却して減量化(体積を減ら)し、東京湾の廃棄物処分場に埋め立てている。しかし、東京都下水道局では汚泥の資源化に取り組み、メトロレンガを製造している。メトロレンガは、水再生センター(下水処理場)で発生した汚泥の焼却灰を原料とし(100%)、1センチ平方当たり1トンもの圧力をかけてプレス成形する。その後、摂氏1,050度の高温で焼成して製造される。歩道、公園の舗装材に利用されてるが、現在は、放射能汚染の問題があって、利用を停止している。
門2
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センター南門から事務管理棟に向かう鳥飼ゼミナール。

 下水の処理の過程で発生した汚泥は、埋め立て処分するだけでなく、汚泥処理プラントへ送られ、都市の中でリサイクル活用される。 たとえば焼却灰100%のメトロレンガは、歩道や広場、公園の舗装剤に使われる。下水汚泥の中の有機分などの可熱分を用いる 「乾燥ケーキ」(浄水発生土)は汚泥燃料(Sludge Fuelization)であり、3200〜4600キロカロリー/kgの発熱量がある。汚泥燃料は、石灰の発熱量(6470キロカロリー/kg)に匹敵するので、下水汚泥燃料を併用する発電設備も昭和58年から稼働している。

 下水汚泥燃料は、下水汚泥を250℃〜500℃程度で低温炭化させることで、石炭代替燃料となる。乾燥品の造粒成形、炭化装置での蒸気添加によって、燃料化物の安全性確保(自己発熱性の抑制)、ハンドリング性の向上、汚泥特有の臭気抑制が可能になる。また、下水汚泥燃料を使うと、従来の高温炭化よりも低温炭化し、でN2O(窒素酸化物)発生が抑制される。また、下水汚泥から得られるバイオ燃料化物は、カーボンニュートラルな性質があるため、発電所の石炭を代替することで、化石燃料由来のCO2排出を削減できる。 コイ
日野市東京都下水道局浅川水再生センターの管理棟玄関前には処理下水の池で鯉が飼育されていた。多摩上流水再生センターでは、多摩川に生息する魚介類が飼育された水槽が展示されている。
管理棟での研修

Water Reclamation Center


管理棟
東京都日野市にある東京都下水道局浅川水再生センター管理棟の鳥飼ゼミナール。

 下水道は、配管の更新にあわせて、雨天時放流水質の改善のため合流改善施設の整備が求められている。しかし、工事に際しても下水道の運用を停止できないために、雨天時調整池や雨天時汚水調整池によって次善の対応をするしかない場合が多い。

 下水の排除方法には、?汚水と雨水をひとつの管で流す合流式下水道、?汚水と雨水を別々の管で流し、雨水をそのまま河川等に流す分流式下水道、の二つがある。 ビデオ1
浅川水再生センターの管理棟でビデオを使った説明を受けの鳥飼ゼミナール。

 合流式下水道では、汚水管、雨水管を布設する完全な分流式に比べ、管きょが1本で済み建設費が安くなる。また、管きょが1本ですむので、ガス管や水道管などの他の地下埋設物との競合が少なくなり、分流式に比べ施工が比較的容易である。そして、排水設備から公共下水道までが1本であり、管きょ系統が分流式より単純になり、維持管理がしやすい。
 しかし、合流式では、雨天時に、雨水の量が汚水の量に対して一定以上の倍率になると、雨水吐室から川や海に放流され、水質汚濁の原因になる。また、合流式下水道では、管径が大きく、勾配も小さくなるため、晴天時には管内に汚濁物が堆積しやすい。雨天時には、水再生センターへの流入水が汚水のほかに一部雨水が加わるため、処理水量が多くなる。 

 分流式下水道の利点
?汚水は、雨水と分離して排除され水再生センターで処理されるので、川や海への汚水の流出がない。
?既存の水路が利用可能なところでは、汚水管だけの布設で済むので建設費が安くなる。
?下水処理施設の容量は、汚水のみを対象とするので小さくて済む。

分流式下水道の欠点
?汚水管、雨水管の2本を布設するところでは、合流式に比べ建設費が高くなり、道路が狭いところや、ガス管や水道管などの他の事業の地下埋設物と競合しているところでは施工も難しい。
?降雨初期に、道路面に付着した汚れや大気汚染物質などが洗い流され、雨水と共に川や海に流される。
?汚水管の管きょの継手やマンホールから雨水や地下水が浸入したり、宅地排水や路面排水を汚水管へ誤って接続した場合、管きょの流下能力や下水処理能力の超過をきたす恐れがある。 ビデオ2
東京都日野市にある東京都下水道局浅川水再生センター施設見学前に東京都下水道局の専門家スタッフのお話を伺った。

 家庭・事務所・工場の排水は、屋根や道路上の雨水とともに、次のような経路で再生される。
?下水は、下水道管を通って下水処理施設に流れ込む。
?水再生センターに集められた下水は、大きなゴミを取り除いた後、沈砂池(ちんさち)に入り、土砂などの大きな固形物を沈殿させる。
?第一沈澱池(だいいちちんでんち)で固形物を時間をかけて沈殿させ取り除く。
?反応槽(で微生物の入った活性汚泥を加えてエアーストーンで空気を送入しかき混ぜながら汚れを微生物によって分解する。
?沈殿池で微生物に付着した汚れを沈澱させる。?反応槽の下水は第二沈澱池(だいにちんでんち:最終沈殿池)でさらに上澄み水と汚泥に分離させる。
?上澄みは塩素消毒し海中に放流、または一部を再生水として下水道局内や近隣施設のトイレで再利用する。
?回収した汚泥は、メタン発酵させて消化ガスとして空気中に放出、あるいは脱水してセメントや軽量骨材スラジライトの原料として埋立て等に使用する。 ガラス管
東京都日野市にある下水道局の浅川水再生センターの管理棟で、ビデオを見た後、実際の処理水をひかくしてみた。水再生センターの下水処理によって、処理した汚水の透明度を確認できるガラス管。 学校新聞
東京都日野市にある浅川水再生センターの仕事について、小学生が作成した「下水道新聞」。環境教育の現場として、水再生センターを見学した子供たちは、川の水が汚れないようにするには、下水道を整備し、下水浄化をしなければならないことに思い至る。 学校新聞
東京都日野市にある浅川水再生センターの仕事について、小学生が作成した「下水道新聞 水再生特集号」。下水処理とは汚い仕事、下水処理場は臭いといった誤った負のイメージを抱いた大人に比べて、水再生センターを見学した子供たちは、遥かに環境回復の技術とその重要性を理解しているようだ。 学校新聞
東京都日野市にある浅川水再生センターの仕事について、小学生が作成した「水再生新聞」。子供たちは、下水処理場に下水処理をすべて任せるといった安易なはああそうではなく、油や分解困難な汚物を流さないといった水再生、水環境保全のための家庭や市民の役割まで理解している。開発途上国の専門家や日本の技術信奉者の中には、下水処理場や水再生センターを整備すれば、川の自然が取り戻せるといった安易な発想がある。子供たちの発想は、自分たちの責任・行動を自覚している点で遥かに「おとな」である。
管理棟の中央監視室

Control Room, Asakawa Sewage System


監視室
東京都日野市にある下水道局の浅川水再生センターの中央監視室。処理場内の管理棟2階にある「中央監視室」では、処理場に流れてきた下水を処理場内の施設で浄化処理し、川に放流するまでの水の流れを監視しながら運転操作を行う。また、同時に処理場内の施設や機械に異常がないかを24時間監視する。 監視室
東京日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センター管理棟の中央監視室。5名の専門家が24時間4交代制で下水処理を管理している。中央監視室の緊張が一段と高まるのは、豪雨の時で、下水処理場に流入する雨水が急増し、変化する水位計を監視しながら、各施設にバランスよく下水が流れるように調整しなくてはならない。また、機械の故障や異常が発生した場合、対応策を講じる必要がある。 管理棟の監視室
東京都下水道局の浅川水再生センター管理棟の中央監視室で専門家スタッフに説明を伺った鳥飼ゼミ。
24時間休まず稼働している浅川水再生センター運転管理を行う中央監視室は、5名の4交代制で、休みなく業務にあたる。交代制勤務のため、次の勤務班に交代する際は、必ず注意事項などを引き継ぐ必要があり、チームワークが重視される。  監視室
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センターの中央監視室降水ナウキャスト(雨観測用レーダーのモニター)。 監視室
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センター中央監視室の鳥飼ゼミナール学生たち。 監視室
東京都下水道局の浅川水再生センター展望塔で、専門家スタッフから中央監視室の説明を受けた鳥飼ゼミナールの学生。 監視
東京都下水道局の浅川水再生センター中央監視室は、管理棟2階にある。 監視
東京都下水道局の浅川水再生センターで、下水処理の機械を安全、効率的に運転し、管理する中央監視室監視ぜみ
東京都下水道局浅川水再生センター中央監視室
沈砂池ポンプ所

 Pumping System


沈砂外
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センターで専門家スタッフの説明を伺う東海大学教養学部鳥飼行博ゼミ女子学生たち。上部を公園化された沈砂池には、家庭の生活排水や事業場の排水などの下水が下水道管伝わって流れてくるので、地下室は若干臭いにおいがする。
下水浄化施設の「沈砂池」は、下水道を流れてきた下水を集め、そこに混じっているごみを格子のような敷居で越して、取り除く施設である。 沈砂池シャッタ hspace=10
浅川水再生センターのろ格機のある地下の沈砂池を見学。
東京都日野市に1992年に設置された東京都下水道局浅川水再生センター沈砂池
この沈砂池で、大きなゴミを除いてから、第一沈殿池にポンプで下水をくみ上げる。沈砂池からの下水の流れを緩和してから、沈殿池で細かい汚れや不純物を沈殿し分離する。沈殿物質(生汚泥)は、汚泥処理施設へ送られ、脱水して焼却する。沈殿させる時間は2-3時間程度。 ポンプ沈砂
浅川水再生センターのろ格機がある地下の沈砂池から下水をくみ上げるポンプ。ここは下水道管を自然水流で流れ下ったきた下水・雨水を浄化施設に組み上げる巨大なポンプ所。低平地では、雨水を河川に自然排水することが困難なため、ポンプ所を設け、雨水汲み上げて下水に流して排水するポンプ所もある。ここのポンプ所は、雨水と一緒に流れ込んできた土砂を沈める沈砂池に設けられている。沈砂池では、汚水から大きなごみをろ格機で取り除いた後、ポンプ井という池に入ってきた汚水を、ポンプによって、次の沈殿池に移すためにくみ上げ送る。

 沈砂池(ちんさち)では、ろ格機(スクリーン)を使って、下水からゴミや砂など不純物を取り除く。水路の幅全体に亘って上下方向に伸びる複数のスクリーンバーを互いに所定の間隔を保って平行状に配置するろ格機は、複数のスクリーンバーの下端側が水路を流れる水流の上流側に位置する。同時に、その上端側がその水流の下流側に位置するように、水路の底面方向に対して10°〜30°の傾斜角を有している。

沈砂池の次の段階が第一沈殿池((最初沈殿池)で、ここでは沈砂池で取りのぞかれなかった小さなゴミや泥などを、ゆっくり漉(こ)して取り除く。  沈砂説明
浅川水再生センターの沈砂池ろ格機(ごみや砂すなを取とり除く除塵装置)で大きなごみを取り除き、ポンプ所(ポンプ場)で、沈砂池の雨水・汚水を汲み上げて、次の第一沈殿池に下水を送る。ポンプの故郷に備えて、予備のポンプがある。また、停電に備える非常用発電設備なども水再生センターに設置されている。

<下水処理の工程>
第1工程:沈砂池;汚水と一緒に流れ込む大きなごみをろ格機で取り除く。
第2工程:ポンプ室;沈砂池で、砂やごみを取り除いた汚水をポンプでくみ上げて最初沈殿地に送る。
第3工程:第一沈殿池;(最初沈殿池、初沈);沈砂池では取り除くことのできない小さなごみを取り除く。
第4工程:反応槽(エアレーションタンク);最初沈殿池より送られてきた汚水に活性汚泥(好気性微生物を多く含んだ泥)を加え、空気を吹き込んで曝気・攪拌する。この間に微生物は水中の汚物を食べて繁殖、増殖する。好気性微生物とは、動物と同じく酸素を必要とする微生物。1cm3(角砂糖1個くらいの大きさ)の中に約1万匹住んでいる。
第5工程:第二沈殿池(終沈);反応槽で処理された水は、第二沈殿池をゆっくり流れる間に活性汚泥が底に沈み、きれいに澄んだ水になう。 底に沈んだ活性汚泥は、そのほとんどを反応槽の口元に返して、再び微生物に汚物を食べさせる。これが返送汚泥(活性汚泥法で、エアタン内のMLSSを一定の濃度に維持するために、沈殿池から引き抜いてエアタンに返送し循環利用する活性汚泥のこと)である。活性汚泥は常に増殖しており、増えすぎると、水中の酸素が不足するので、余剰の汚泥は汚泥処理に回す。これが、余剰汚泥である。 沈砂ポンプ
東京都下水道局浅川水再生センターの沈砂池から第一沈殿池へ繋げるポンプ。
 沈砂池では、下水から大きなゴミを取り除く。沈砂池から送られてきた下水は、流れを緩やかにしてから、第一沈殿池に流入し、細かい汚れや不純物を沈殿、分離する。
 下水処理第一段階:沈砂池に運ばれた汚水は、沈砂池で流れを遅くして下水中の大きなごみや土砂を沈殿させて取り除く。その後、ポンプで汲み上げ第一沈殿池(最初沈殿池)に送水される。 沈砂ぜみ
東京都下水道局浅川水再生センターで、ろ格機(ごみ取り器)がある地下の沈砂池の説明を受ける鳥飼ゼミナール。
下水道局水再生センターの第一工程にあたる沈砂池
沈砂池設備は、沈殿を利用して、下水からゴミや砂や小石など下水中の無機物及び浮遊物を除去する池で、?下水浄化処理の第一段階、?放流水域の汚染や土砂の堆積の防止、?ポンプや処理施設の摩耗と閉塞の防止と処理の円滑化、という目的がある。この沈砂池の下水中の無機物及び浮遊物を除去するのがろ格機である。 沈砂看板
東京都下水道局の浅川水再生センター地下式の沈砂池とポンプ室。ここには、流入汚水中の砂や夾雑物を除去する設備で除砂・除じん設備、沈砂・しさ(水再生センター・ポンプ所などで、沈砂池のスクリーンにより除去した流入下水中に含まれる粗大ゴミ)処理設備などがある。沈砂池のすぐ上に据え付けられたろ格機(スクリーン)でゴミを取る。
芝浦水再生センター

 Shibaura Water Reclamation Center


ろ格機
東京都港区にある下水道局芝浦水再生センター下水処理第一段階となる沈砂池では処理していない汚水のため臭気が漂う。そこで、沈砂池は可動式の蓋をして池をカバーしている。 室内
東京都港区にある下水道局の芝浦水再生センター下水処理第一段階となる沈砂池

東京都の事務事業活動で排出される温室効果ガスのうち、下水道事業は約4割を占めており、東部スラッジプラント(江東区新砂3−8−1)において下水汚泥から炭化物を製造し石炭火力発電所で石炭の代替燃料とする国内初の取組である下水汚泥炭化燃料化事業を2007年11月から実施している。
東部スラッジプラントは下水汚泥の資源化のために年間発生汚泥量の約1割相当9万9,000トンの資源化(脱水汚泥ベース)をしている。その結果、 従来の汚泥焼却に比べ、年間3万7,000トンの二酸化炭素を削減につながった。温室効果ガスの発生を削減の効果は、山手線内側の約1.7倍の森林が吸収する量に相当する。
第一沈殿池

Primary Sedimentation Tanks


沈殿池看板
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センター沈砂池(土砂を沈殿させるたの人工池)から、下水はここ第一沈殿池に供給される。上部を公園化して土地を有効活用している。 沈殿池ゼミ
鳥飼行博ゼミは、東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センターを訪問した。展望塔から上部を緑地化された第一沈殿池を見る。また、脱臭ダクトを作動させて、臭いを吸い取っている。
 下水処理場は,汚れた台所の水やトイレ用水などの生活排水のほか、工場から出る廃水を浄化する施設で、下水処理を施さなければ河川などの水質悪化につながり、海洋汚染にも発展する。そこで、下水浄化によって、きれいにした水を再利用して町の中にせせらぎを復活するなどの憩いの場所の提供も始まっている。 第一沈殿池汚泥シートゼミ
東京都下水道局の浅川水再生センター沈砂池脇の汚泥一時保管所。 第一沈殿池ゼミ
東京都下水道局の浅川水再生センター沈殿池。池は、上部を緑地化され、覆われている。

 第一沈殿池(settling pond)は、汚水中の沈殿しやすい浮遊性の汚れを取る施設で、汚れの30%が沈殿して除去される。
 上澄みは池を越流して微生物反応槽に流れていく。池の底に沈殿した汚泥はかき寄せ機で池の中心部に集められ、汚泥処理施設に送られる。反応槽においても、ほとんどの微生物は、河川と同様に水に溶け込んだ酸素、すなわち、溶存酸素(Dissolved Oxygen:大気中の酸素分圧に比例して水中に溶解している酸素)を利用して生活する微生物である。しかし、河川の微生物が川の瓦礫や石に付着して生活する固着性微生物(sessile)であるのに対して、反応槽の微生物は混合液として水中を浮遊している、浮遊性微生物(活性汚泥)という違いがある。 第一沈殿2
東京都下水道局浅川水再生センター地下にある沈砂池(下水にまぎれこんでいる砂ツブや大きなごみを沈めて取りのぞく池)に続く車道。沈砂池の砂運搬のトラックや緊急時の屎尿処理のトラックが運航するが、普段は使用していない。  第一沈殿3
東京都日野市にある東京都下水道局浅川水再生センターの地下に設置された沈砂池(河川から上水・発電などの用水を引き入れる場合,土砂を沈殿させるため取水口の近くに設ける人工池)は、汚水が自然に下ってたまった貯水槽のため、地下にある。下りの車道・階段を下って地下2−3階の深度がある。  第一沈殿4
東京都日野市にある東京都下水道局浅川水再生センター沈砂池の脱臭に使用されると思われる塩化ビニールのパイプ。 第一沈殿池
東京都下水道局水再生センターの沈砂池の次にポンプでくみ上げられた下水が、第一沈殿池(ちんでんち)に集まってくる。 下水は、自然流なので次第に下方に流れてくるので低い位置に貯まる。また、処理前の臭気が漂う汚水が第一沈殿池に貯まるので、地下に貯め、上部に覆いをするのは臭気対策ともなる。 第一沈殿5
東京都日野市にある東京都下水道局浅川水再生センターの地下にある沈砂池。床下にあるために、電灯で照らして水面を見せていただいた鳥飼ゼミナール。家庭などから排水された下水は、下水道管を通り終末処理場に流れ込む。この沈砂池には、下水の大きなゴミを取り除く除塵機、汚水を揚水するポンプの他に、流入出ゲートやコンベア、ホッパなどが取り付けられている。 第一沈殿
東京都日野市にある東京都下水道局浅川水再生センターの、第一沈殿池(ちんでんち)。

 下水処理センターへ流入した下水は、沈砂池で大きなゴミや砂が取り除かれ、第二沈殿池(最初沈殿池)へ送られる。第一沈殿池では下水を緩やかに流して細かいゴミを沈下させ、上澄み水は反応槽(反応タンク)へ、沈殿物は汚泥処理施設へ送られる。 

 シート駆動式覆蓋(沈砂池防臭用覆蓋)は、下水処理施設の沈砂池で発生する臭気の問題を解決するために池上部を覆う。そして、防臭加工を施したポリエステルシートを一対のエンドレス・ローラー・チェインにとりつけ、このチェインの駆動によって覆蓋を開閉する。 シートの着脱方法を工夫し、維持管理時の覆蓋の開閉がスムーズになり、耐久性も向上した。さらに占有スペースが小さいので、これまで難しかった沈砂池の覆蓋も可能になるという。 第一沈殿
汚水が最初に処理される沈砂池には、ろ格機(スクリーン)がすえつけられている。ここで、ごみを取り除き、大きな汚れを砂で越した後にこの第一沈殿池(ちんでんち)に向かう。
ろ格機特許請求の範囲】 スクリーンバーを等しい幅と等しい厚さの細長い金属製の板体で構成し、多数のスクリーンバーを横方向に等しい間隔をおいてそれらの板面が互いに平行になるように配設して形成されたろ格機のスクリーンにおいて、拡厚部材が合成樹脂製のU字形の横断面形状の部材で構成され、スクリーンの各スクリーンバーの上流側の部分にそれぞれ拡厚部材のU字形の溝部分が嵌められ、各拡厚部材が各スクリーンバーに結合されていることを特徴とするろ格機のスクリーン。
第一沈殿池(汚水を上澄み水と汚泥に分離する場所)の上部は、公園化されている。第一沈殿池に汚水を貯めて時間をかけて汚物を沈殿させ、汚泥として除去する。 第一沈殿
日野市石田の浅川水再生センター第一沈殿池(ちんでんち)の下水は、家庭の汚れ物排水、水洗トイレの下水などで濁っている。
反応槽

 Suspended Growth Aerobic Treatment


反応槽1
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センター反応槽(曝気槽:エアレーションタンク)。このタンクの下水には、ツリガネムシ、アメーバのような微生物の棲んでいる活性汚泥があり、その中で汚物の分解が24時間行われている。

 反応槽(曝気槽)は、下水処理の工程で,活性汚泥とともに圧搾空気を吹き込んで,汚濁物質を酸化的に分解する施設。エア-チャンバー。エアレーション-タンク。  反応槽2
東京都下水道局の浅川水再生センター反応槽(曝気槽:エアレーションタンク)は、水深10メートルある。そして、水深5メートルのところに気泡を泡立る送風装置が備え付けられている。この空気は、好気性細菌の呼吸・繁殖を活発にするために使われている。
 反応槽は、微生物の働きを利用して下水の有機物を分解除去するタンク。反応槽はこの有機物を分解除去機能を維持するため、送風機設備と散気 (さんき)設備を備えている。送風機設備はタンクに空気(酸素)を供給し、散気設備で細かい気泡として、下水と微生物を攪拌(かくはん)混合する。 反応槽3
東京都下水道局の浅川水再生センター反応槽の送風模型。下水の中で、空気を泡立てる曝気の音が響いている。反応槽の中では、活性汚泥法と呼ばれる、微生物を利用した方法で汚水を浄化している。
 曝気槽(ばっきそう)とは、排水中に圧搾空気を散気管やエアレータによって微細な気泡として吹き込む水槽。微生物の生物化学的酸化反応を促し、水中に含まれる汚濁物質を次の沈殿槽で沈殿させるための槽(タンク)。活性汚泥法は、微生物が含まれて排水処理に適当な状態になっている汚泥(=活性汚泥という)を用いて、汚水処理をする。 反応槽4
東京都下水道局の浅川水再生センター反応槽(反応タンク:エアレーションタンク)。水深5メートルのところに送風装置が備え付けられていて、循環式に反応槽に気泡を供給している。それによって、好気性細菌の呼吸・繁殖が活発になる。

 芝浦水再生センターでは2002年(平成14年度)から、東系3槽ある反応槽の散気板を微細気泡に切替え、2006年(平成18年度)に東系全槽の微細気泡切替えが完了、全て機械式撹拌機及び微細気泡散気装置となった。 反応槽5
東京都下水道局の浅川水再生センター反応槽(反応タンク:エアレーションタンク)。反応槽(曝気槽)は、排水中に微細な気泡として吹き込む水槽。微生物の生物化学的酸化反応を促し、水中に含まれる汚濁物質を後の沈殿槽で沈殿させ、底に溜まった生汚泥は濃縮槽に送る。

 浅川水再生センターの反応槽は、蓋をして臭気が周辺住宅地に拡散しないように配慮している。 反応槽内部では、活性汚泥法によって、下水・排水に空気を吹き込んで活性汚泥を発生させ,これで水中の有機物・汚れを分解している。 反応槽6
東京都下水道局の浅川水再生センターの反応槽。反応槽(曝気槽)の褐色の泡は、 汚泥が分解したために、汚泥由来の成分によってできる泡。水をかけても簡単には壊れない。泡をボトルに採り、同程度の水を加えて上下を5回ほどひっくり返すことで撹拌すると、泡のほとんどが消えてしまう。余剰汚泥の除去が不十分な場合には、汚泥が解体して、褐色の泡、濁った大きな泡が出る。

反応槽 (反応タンク:エアレーションタンク)では、第一沈殿池(最初沈殿地)で浄化処理をした汚水に好気性微生物の入った泥(活性汚泥)に混交し、空気を吹き込み掻き混ぜる。好気性微生物は酸素の助けにより、汚れの原因となる有機物を分解し、汚れを沈みやすい泥(活性汚泥)にする。 反応槽
東京都下水道局の浅川水再生センターの反応槽。
中部管理事務所 芝浦水再生センター 明松秀樹「芝浦水再生センターにおける微細気泡散気装置(酸素移動効率の向上による運転動力削減、コンパクト化による効率的配置により、省エネ、省スペース、槽内流動性向上を実現した散気装置)へ更新後の運転効果について」反応槽運転効果について
(1) 微細気泡散気装置へ更新したことにより、東系の空気量は約14%の減尐が見られた。
(2) 平成18年度に約1年続いた亜硝酸型硝化(排水中のNH3-N、BOD酸化菌の異化代謝によって有機性窒素から転換されるNH3-Nを硝化菌(亜硝酸細菌、。硝酸細菌)によりNO2-N、NO3-Nに酸化)は、全槽で微細気泡散気装置の稼動と共に硝化が進行し水質も安定した。同時に、反応槽内で大量発生した放線菌(カビ様の微生物,糸状の菌糸が放射状に伸びる細菌)主体のスカムも減尐した。
(3) ケルダール窒素除去量は、送風量・電力量と非常に高い相関があるため、この指標により処理効率を比較し、全槽稼動後の処理効率が向上する傾向が確認された。 反応槽
東京都下水道局の浅川水再生センター反応槽では水深5メートルで送風された気泡が泡立っている。反応槽の深さは10メートルもある。

再生センターの汚水は、微生物が入っている沈殿池で有機物等を分解される。汚水をきれいにする微生物には、細菌類・原生動物(げんせいどうぶつ)後生動物(こうせいどうぶつ)の3種類がある。原生動物には、鞭毛虫類(べんもうちゅうるい)、肉質虫類(にくしつちゅうるい)、繊毛虫類(せんもうちゅうるい)がある。後生生物には、袋形(たいけい)動物の輪虫類(わむしるい)環形(かんけい)動物の貧毛類(ひんもうるい)がある。曝気槽で空気を送り込んで微生物の活動を強化している。 反応槽のバクテリア説明
東京都下水道局の浅川水再生センター反応槽を見学した鳥飼ゼミナール。

浅川水再生センター反応槽で処理される下水(汚水)。ここには次のような微生物の棲んでいる活性汚泥があり、その中で汚物の分解が24時間行われている。

ツリガネムシ(Vorticella)
大きさ:数十〜百数十μm。 釣鐘型の形状で、口の周りの繊毛を動かし水中の細菌をかき寄せて捕食する。
アメーバ(Amoeba)<br>釣鐘虫。大きさ:数十〜数百μm。形状を変化させながら移動して細菌を捕食する。
クマムシ(Macrobiotus)<br>緩歩動物(かんぽどうぶつ)。大きさ:0.2〜1mm。爪のある足で歩き回り、口にある針で食物を吸い取る。卵を産んで増える。
バジニコラ(Vaginicola)
大きさ:50〜200μm。1つの殻に1〜2匹入っており、殻から体を出して口の周りの繊毛を動かす。
アルセラ(Arcella)
肉質虫類 。大きさ:30〜250μm。半球型の殻に入ったアメーバの仲間で、棒状の足を出して移動し、細菌や藻類を捕食する。和名ナベカムリ。 
アスピディスカ(Aspidisca)
繊毛虫類 。大きさ:25〜50μm。体の周囲のトゲを動かして移動して細菌を捕食する。和名メンガタミズケムシ。 

反応槽専門家2
鳥飼行博ゼミ生は、2015年に東京都下水道局の多摩上流水再生センターを訪問。専門家スタッフから、反応槽内部の活性汚泥法について説明をうかがった。

 日本初の活性汚泥法による下水処理は、1930年(昭和5年)の名古屋市の堀留処理場の運転を嚆矢とする。下水処理の黎明期からの活性汚泥法が採用された日本では、活性汚泥法は、?省スペース化、?下水処理の効率化、?窒素・リン除去 への対応、も行われた。しかし、いずれの処理プロセスにおいても、活性汚泥法の基本構造は、?反応槽(タンク)において水中でエアレーション(aeration:曝気)を行うこと、?重力沈降により固液分離を行うこと、?沈殿・濃縮した活性汚泥を反応槽に返送すること、の3つの機能を有する。

 多摩川上流水再生センターは、運転開始 昭和53年5月、敷地面積 15万1,417平方メートル、処理能力 24万8,200立方メートル/日。下水処理・浄化施設としては、以下のものがある。沈砂池 6池、第一沈殿池 6池、反応槽 7槽、第二沈殿池 7池、汚泥処理施設 濃縮槽 2槽、遠心濃縮機 3台、遠心型脱水機 3台、ベルトプレス型脱水機 3台、焼却炉 3基。   反応槽操作盤
東京都下水道局の多摩上流水再生センター反応槽の曝気を観察した鳥飼ゼミナール。
 反応槽(曝気槽)と連結している沈殿槽は、曝気槽で有機物を分解した処理水と活性汚泥のフロックを自然沈降によって分離させる役割をもっています。ここで汚泥混合液を長時間静置させ、上澄み液を処理水として放流し、沈降したフロックは、沈殿槽底部に設置した沈殿物かき寄せレーキ(板)で集め、再び曝気槽へ返送する。

 好気性微生物(酸素を利用した代謝機構を備えた生物)に水中の有機物を処理させる活性汚泥法では、微生物には酸素が必要なため、装置は空気(酸素)を供給する曝気槽(排水中に圧搾空気を散気管やエアレータにより微細な気泡として吹き込む水槽。微生物の生物化学的酸化反応(biochemical oxidation)を促し、水中の汚濁物質を後の沈殿槽で沈殿させるタンク)と沈殿槽から構成される。曝気槽の槽底部には散気管を設置し、散気管から空気を微細な気泡として槽内に噴出させることで、曝気槽内液に酸素を溶解させる。曝気槽には、好気性微生物を多量に含んだ数十um〜数mmの塊が2000〜5000mg/Lの濃度で浮遊してる。この塊を活性汚泥のフロックと呼ぶ。ここに含まれる微生物は、ズーグレア、シュードモナス、バチルスなど細菌が主体であり、ほかにはツリガネ虫、ワムシなどの原生動物も含まれている。 反応槽操作盤
東京都下水道局の浅川水再生センター反応槽の操作盤。
芝浦水再生センター

 Shibaura Water Reclamation Center


反応槽の俯瞰
東京都昭和島市に設置されている東京都下水道局多摩川上流水再生センターには、運転開始 昭和53年5月、敷地面積 15万1,417平方メートル、処理能力 24万8,200立方メートル/日。沈砂池 6池、第一沈殿池 6池、反応槽 7槽、第二沈殿池 7池、汚泥処理施設 濃縮槽 2槽、遠心濃縮機 3台、遠心型脱水機 3台、ベルトプレス型脱水機 3台、焼却炉 3基。 反応槽
東京都下水道局の芝浦水再生センター反応槽の覆いをする蓋をあけて、曝気の様子を見せていただいた。曝気とは、大気を送り、攪拌(かくはん)して,下水の活性汚泥(バクテリアを含む)に酸素を供給すること。バクテリアは、下水の中の有機物を分解する。 反応槽フタ
東京都下水道局の浅川水再生センター反応槽では、下水処理の工程で、活性汚泥法(生物分解処理)を行うが、汚水中の活性汚泥に汚濁物質を吸収させる空気を送り込み、微生物の活動や繁殖を促している。また、反応槽には、蓋をかけるが、これは、転落防止、臭気発生防止、蒸発防止のためである。 
第二沈殿池

Secondary Sedimentation Tanks


第二沈殿池1
東京都下水道局の浅川水再生センターの第二沈殿池。反応槽でできた活性汚泥を沈殿させる。

 反応槽のそこに貯まっている活性汚泥法は、?反応槽でばっ気(曝気)して好気的な微生物に汚濁物質を分解させ、?汚濁物質濃度とばっ気量を管理して、凝集する微生物を増殖させて沈降分離し、処理水を浄化する方法である。適切に管理すれば、比較的低コストで放流レベルの処理水になることから、生活雑排水や工場排水などで多く利用されている。 第二沈殿池2
東京都下水道局の浅川水再生センター反応槽の曝気を観察したご、第二沈殿地を見学。
 反応槽では、活性汚泥(かっせいおでい)があり、そこに微生物が生息している。ここで、ドロと最初沈殿池から送られたうわ水を混ぜて、汚れを沈みやすいかたまりにする。それを沈殿させ取り除くのが、第二沈殿池である。 反応槽から第二沈殿池に3
東京都下水道局の浅川水再生センターの第二沈殿池で最終処理される下水。
 反応槽では大量の活性汚泥バクテリア原生動物など微生物の集合した泥のようなもの)が水中の有機物を餌にして活動し、増殖しいる。反応槽に下水と返送汚泥(活性汚泥法でエアタン内のMLSSを一定濃度に維持するために沈殿池から引き抜いて反応槽に返送し循環利用する活性汚泥)という微生物を多量に含む泥を流れ込ませる。第一沈殿池(最初沈殿池)からの下水1に対して返送汚泥は25%の量送られるが、運転の状況により100%くらいまで高めることがある。沢山の微生物が作用する返送汚泥が加えられ、反応槽では固形物にして0.2%の汚泥濃度が保持されている。汚泥を返送して処理効率を高めることができ、活性汚泥法が普及した。反応槽には、微生物の呼吸を助けるために、空気を吹き込む散気装置(曝気)と配管が装着されている。 第2沈殿池
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センター第二沈殿池。

下水処理の工程(標準活性汚泥法)
?家庭から流された汚水は下水管を通り、沈砂池に入り、流速を落としてゆっくり流れる間に下水の中の大きなごみや砂を取り除く。
?下水をゆっくりと流して、沈砂池で取り除けない細かなごみを取り除き、泥を沈める。うわ水は反応槽に送る。
?反応槽では、バクテリアのような微生物の入った活性汚泥を加え、空気を吹き込んでかき混ぜる。下水中の有機物は微生物の栄養として吸収され、沈みやすい汚泥になる。
?第二沈殿池(最終沈殿池)では、泥が流れる間に底に沈む。上方の澄んだ水は薬品混和池に流れる。沈んだ汚泥は一部を曝気槽へ戻し、余分な汚泥は濃縮槽へおくる。濃縮槽では、ロータリースクリーンを通してごみを取り除いた下水を長時間貯留し上澄み水と濃くなった泥水とに分離する。
?きれいになった処理水は放水するが、一部は、大腸菌などを塩素滅菌した玉川などの清流復活事業に使用する。清流復活事業とは、水利が悪化して失われた清流を下水処理水・再生水で再現する事業である。
?濃縮槽では、第一沈殿池(最初沈殿池)で沈殿した汚泥及び第二沈殿池(最終沈殿池)で沈殿した余剰汚泥を沈殿濃縮する。
?汚泥処理としては、濃縮槽で濃縮した汚泥を脱水施設で処理し、凝集剤である塩化第二鉄液(FeCl3)と消石灰を混入し、真空脱水機(ベルトフィルター)で脱水する。脱水ケーキの含水率は70%〜75%になる。
?脱水ケーキ(Dehydration Cake))は、適正に再利用処理または最終処分場埋立処理する。 第二沈殿池
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センター第二沈殿池。

熊本市下水道使用料簡易計算方法(1円未満切り捨て)
0m3  基本使用料 850円
1m3〜10m3まで  使用水量×14円+850円
11m3〜20m3  使用水量×125円−260円
21m3〜50m3  使用水量×165円−1,060円
51m3〜200m3  使用水量×200円−2,810円
201m3〜500m3  使用水量×240円−10,810円
501m3〜2,000m3  使用水量×280円−30,810円
2,001m3以上  使用水量×325円−120,810円
第二沈殿池の処理水

Secondary Sedimentation Tanks


第二沈殿水
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センター第二沈殿池。 第二沈殿水汲み
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センターの第二沈殿池で処理した下水を汲み、水質を検査する。 第二沈殿試験管
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センター第二沈殿池で処理水をくみ上げて、試験管に入れ、透明度検査する。 第二沈殿青
東京都日野市にある下水道局の浅川水再生センター第二沈殿池では、微生物によって浄化された下水から、微生物と汚泥が混濁している活性汚泥を沈殿させて取り除く。それによって透明に近い処理水(再生水)になる。   第二沈殿水汲み
下水道局の浅川水再生センターの第二沈殿池。ここで微生物によって浄化された下水は、微生物と汚泥が混濁している活性汚泥を沈殿させて取り除く。 第二沈殿水汲み hspace=10
東京都日野市にある下水道局の浅川水再生センター第二沈殿池では、微生物によって浄化された下水から、微生物と汚泥が混濁している活性汚泥を沈殿させて取り除く。それによって透明に近い処理水(再生水)になる。 第二沈殿水比較 hspace=10
東京都日野市にある下水道局の浅川水再生センター第二沈殿池で、最終処理を終わった処理水が出てくる。その濁り具合を調べる透視度計(透明計)について、専門家スタッフによる説明を拝聴した。それから浅川生センターの下水処理によって、透明度も向上したことがわかるように、ガラス管に入れた処理段階の異なる汚水を覗いてみた。 第二沈殿コッヘル
東京都下水道局の浅川水再生センター第二沈殿池に置かれた処理水汲み上げ用のコッヘル。
下水とは、雨水(うすい)と汚水であり、高いところから低いところに自然に流れ込む。そこで、下水処理のためには、低いところに流れてきた水を、処理場まで汲み上げる必要がある。また、台風、大雨の場合には、雨量が急増して、下水道があふれてしまい、低位置にある貯水池に自然に流ながすことができなくなる。このような増水による洪水によって、家屋が浸水しないように、雨水をポンプで急速に汲み上げ、川に放流するのもポンプの役目である。
多摩上流水再生センター

Tama Water Reclamation Center


第2沈殿池水面パノラマ
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センター第二沈殿池の水面。屎尿を含んだ汚水は、大部分は、ここまでくるうちに、沈殿と微生物による自然の力によって浄化されている。 第2沈殿池説明
東京都港区には東京都下水道局芝浦水再生センターがある。東海大学教養学部人間環境学科社会環境課程鳥飼行博ゼミ生。反応槽の微生物の活躍により、流入下水はきれいな水(活性汚泥が沈殿して上部の水は澄んでいく。こうして処理された水から、活性汚泥を沈殿させて取り除くのが第二沈殿池。 第二沈殿池
東京都昭和島市にある東京都下水道局の多摩上流水再生センター第二沈殿池(settling pond)では、微粒の固形物を含む場合,それを沈降させて水を清澄化する。清澄化された水は用水として再使用するか河川へ放流する。 第二沈殿池
東京都昭和島市にある東京都下水道局の多摩上流水再生センター第二沈殿池(settling pond)の水面から浄化された水が流れ出てくる。

  東京都下水道局の多摩上流水再生センター第二沈殿池(最終沈殿池)では、反応槽(反応タンク)から送られた処理水をゆっくり流して、活性汚泥を沈めて、きれいな水を取出す。つまり、反応槽から送られた水をゆっくり流すことで、活性汚泥は池の底に沈み、きれいな水だけをうわ水として取出すのである。 第2沈殿池みず
東京都日野市にある東京都下水道局の多摩上流水再生センター第二沈殿池の水面のクローズアップ。
 反応槽で処理された水は、活性汚泥が混じっていることから茶色い色をしている。これを約2.5時間かけてゆっくり流し、活性汚泥を池の底に沈ませると、池の表面には、きれいなうわ水が出来る。うわ水は、透きとおっていて、透明度1m以上ある。また、池の底に沈んだ活性汚泥は、汚物を分解する微生物を含んでいるので、掻寄機(かきよせき)とよばれる機械で一か所に集めて、反応槽の入口に戻される。
第二沈殿池の一部の処理水は、さらに高度処理(砂ろ過やオゾン処理)され、センター内のトイレなどの雑用水、汚泥焼却灰の冷却水、清流回復事業への供給水として使用される。

 脱水ケーキ(Dehydration Cake)とは、汚泥Sludge)や水中混濁物質等を脱水機にかけて水分を除去した後に残った固形の物質。下水汚泥やし尿消化汚泥等の汚泥は通常80〜98%の含水率のため、真空またはプレス等で脱水し含水率を55〜75%とする。なお、し尿消化汚泥のように濾水性の悪いものはあらかじめ消石灰を加えて脱水する。脱水汚泥はその形状から、しばしばフィルターケーキ、脱水ケーキまたは単にケーキと呼ばれる。
塩素注入設備

Injenction Device of Sodium Hypochlorite


塩素
東京都にある東京都下水道局の浅川水再生センター次亜塩素酸ソーダ貯留槽塩素保管タンク)。処理水への次亜塩注入設備は、塩素剤貯蔵タンク(次亜塩素酸ソーダ貯留槽)、 塩素剤注入装置、 接触タ ンクなどからなっている。タンクでは、処理水に次亜塩素酸を混ぜて消毒する。 塩素
東京都日野市にある浅川水再生センター次亜塩素酸ソーダ貯留槽(塩素保管タンク)。第二沈殿池(最終沈殿池)の上澄み水の汚れは目立たないが、大腸菌などのバクテリアが含まれていることがあるために、塩素接触設備で次亜塩素酸ナトリウムNaOClによる塩素滅菌をしてから多摩川支流根に放流する。
第二沈殿池では、反応槽で塊になった汚泥を約4時間かけて沈める。この段階で汚水(下水)は、透明化しているが、消毒のため、塩素接触タンク(塩素接触槽)に運ばれ次亜塩素酸ソーダNaOClによって、約30分で大腸菌を減菌させ、浄化した再生水を多摩川に放流している。

塩素操作盤
東京都日野市にある浅川水再生センターの次亜塩注入設備の操作盤。接触タンクでは、処理水を塩素(次亜塩素酸ナトリウムNaOCl)で消毒し、その後、川に放流する。 塩素操作盤
東京都日野市にある浅川水再生センターの塩素(次亜塩素酸ソーダ貯水槽)の水位観測盤。 塩素操作盤
東京都日野市にある浅川水再生センターの塩素接触槽の操作盤。
 第二沈殿池(最終沈殿池)の上澄みは、きれいな水になっているが、大腸菌などのバクテリアが含まれていることがあるために、塩素滅菌をしてから多摩川支流根に放流する。 塩素
浅川水再生センターの次亜塩素酸ソーダ貯留槽(塩素保管タンク)。貯留容積は15立方メートル。次亜塩素酸ナトリウムは、食塩水をイオン交換膜(溶液中のイオンを選択透過させる膜)を利用した隔膜式電解槽で、電気分解して製造する。原料は、高純度食塩。 塩素タンク
東京都日野市にある浅川水再生センターの次亜塩素酸ソーダ貯留槽次亜塩素酸ナトリウムNaOClを処理水に注入(接触)して減菌する。

 2008年4月「水質基準に関する省令」が改正され、水質基準項目に塩素酸が新たに追加され、同年10月施行の「水道施設の技術的基準を定める省令」で薬品基準が0.4mg/L以下に強化された。
  塩素酸は、次亜塩素酸ナトリウムが酸化分解して発生するが、高温では分解が顕著なために次亜塩素酸ソーダ貯留槽内部の次亜塩素酸ナトリウムの保管温度を下げる必要がある。次亜塩素酸ソーダ貯留槽を二重構造とし、冷却槽へ給水する事で、次亜塩素酸ナトリウムの液温を一定に保ち、次亜塩素酸ナトリウムからの塩素酸の発生を抑制することができる。
放水貯水槽

Treated Sewage Water


放水
鳥飼ゼミナールは、浅川水再生センターの専門家に、処理済み下水・再生水(中水)を多摩川支流根川に放流する放水口まで案内していただいた。奥にある煙突のある建物は、浅川水再生センターに隣接している「日野市クリーンセンター」のゴミ焼却炉。川の沿岸や中州は、公有地であり、市街化が進んで安価な用地が手に入らなくなった場合でも、環境関連施設や福祉関連施設を建設できる。 川
東京都日野市にある浅川水再生センターの放水ロ直前にある非常用真水タンク。 水タンク学生
東京都下水道局の浅川水再生センターで処理された再生水(中水)は、放水前に一定量を貯水タンクに保管する。これは、火災、災害の時に利用する緊急用の水として利用するためである。 消火
浅川水再生センターで処理された「再生水」は、放水前に一定量を貯水タンクに保管する。これは、火災、災害の時に利用する緊急用の水として利用するためである。
 多摩上流水再生センターでは、オゾン処理、膜ろ過処理を行い、きれいな再生水(中水)を生み出し、これを品川、新橋、永田町周辺に供給している。下水処理水は年間を通じて水温が安定しており、空調機の冷却水、水洗トイレで利用することが可能。後方のソニー本社ビル(ソニーシティ)の空調設備には、下水処理水を利用した熱交換をし、エネルギー経費の節約にも繋げている。
処理下水の放水口

Drainage Gate


川1
東京都日野市、浅川水再生センターで下水浄化された処理水・再生水(中水)を一時貯水するタンクと多摩川支流の根川に注ぐ放水路。水再生センターからの処理済み下水は、「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」の水質基準を十分に満たし、魚がすめる水質。放流水の水質基準は、河川はBOD(生物化学的酸素要求量)、海域はCOD(化学的酸素要求量)により定められてい。 川2
浅川水再生センターで下水浄化された処理水・再生水(中水)を一時貯水するタンクと多摩川支流の根川に注ぐ放水路。
同じく多摩川の源流は山梨県笠取山、河口は羽田沖の東京湾。全長138km、流域面積は1,240km2。山梨・東京・神奈川県を流れる一級河川。
 その支流の浅川は、江戸時代まで洪水が頻発したため、多摩川との合流点付近では耕作の為土を掘ると石がたくさん出た。これが、日野市「石田」の由来である。また、油免と呼ばれた河川敷の畑地では、菜種油に栽培されていた菜の花・アブラナに免税が認められていたという。 川3
東京都下水道局の浅川水再生センターで下水浄化された処理水・再生水(中水)を一時貯水するタンクと多摩川支流の根川に注ぐ放水路。このように浄化した下水を川に流すことで、多摩川の水の50%近くは、処理済み下水となった。これは、上流で飲料用から農業・産業用まで取水して水量が減少したこともあるが、区域の下水が90%以上、水再生センターで処理できるようになったためである。

雨水・再生水利用とは、雨水貯留や下水処理によって得られた水を、雑用水として水洗トイレ、散水、修景、清掃等の用途(飲用以外)に利用し、水資源の節約、効率的利用を図るものである。技術的には、雑用水(散水、修景用水、便所の洗浄水など飲用水でない真水)のもととなる原水(げんすい)を適切な方法で回収し、利用可能な水質レベルまで処理したうえ、得られた雑用水を供給、利用するための一連のシステムを含む。
 雑用水を利用することは節水につながり、渇水対策となることから、国や地方自治体が導入を促進している。雑用水に利用されるのは再生水及び雨水で、雑用水を上下水に対して再生水(中水)と呼ぶこともある。

 浅川は、現在では堤防が建設されたり河川改修により、洪水水の恐れはなくなったが、護岸がコンクリートで覆われたために、生物多様性は失われた。しかし、住宅に隣接する水辺のみどりが豊富で、桜の名所、散歩コースといった住民の憩いの場となっている。他方、流域の都市化に伴って大雨時には一気に水が流れ込むといった問題もある。 川ゼミ
浅川水再生センターの処理済み下水を多摩川支流根川に放水する放水口。東京都日野市石田。

 合成洗剤が開発されたのは第一次世界大戦中の物資不足のドイツ帝国だった。これは、動物性あるいは植物性の油脂が輸入途絶で欠乏したため、その代用品として化学合成によって作られた合成界面活性剤を原料とする合成洗剤が発明されたのである。日本では、1960年代から家庭に普及したが、下水浄化施設がなかったために、排水が多摩川に流入し、川に1メートルの深さの洗剤の白い泡がたつほどだった。

 合成洗剤に含まれるABS(分岐アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)という合成界面活性剤は、高い洗浄力と泡立ちの良さで人気になったが、界面活性剤が分解されにくいためたくさんの泡が残ったのである。 川ゼミ
東京都日野市にある浅川水再生センター。ここは、処理済み下水を多摩川支流の根川に放水する放水口。

   昭和の高度成長期に水質汚染によって、多摩川は汚染され、洗剤に含まれる界面活性剤が水の表面張力を弱くし、同時に泡の膜に界面活性剤が作用して膜を強化することで洗剤の泡が立ち上り、浅川はドブ川と化した。浅川は、「夕焼け小焼け」の歌のモデルとなった八王子市恩方から流れてくる多摩川の支流である。しかし、現在では、水再生センター・下水処理場の再生水が流れ込んでいて、透明度は高く、魚が泳ぐ姿を見ることもできる。 川ゼミ
 東京都下水道局の浅川水再生センターの処理済み下水多摩川支流根川に放水する放水口。 多摩川の水の50%近くは、処理済み下水となったのは、元来の自然の姿とは異なり、残念な気もするが、もしも上流で飲料用から農業・産業用まで取水して水量した水が汚染されたままで、多摩川に流れ込めば、1970年代から1980年代のように、多摩川は汚れて、洗剤で泡が1メートルも立つ排水路となってしまう。今日、アユが遡上できるのは、多摩川の水が半日運近く、再生水になったためともいえる。 放水
東京都日野市にある浅川水再生センターの処理済み下水は、放水口から多摩川支流の根川に放水される。多摩川と平行して流れる根川にそって染井吉野が約1キロメートルにわたって約300本が植えられている。浅川水再生センター隣の日野市クリーンセンターの向かいの土手下には、水溜まりがあり、野鳥憩いの場となっている。 放水
東京都の水再生センターから出る処理済み下水を多摩川支流の根川に放水する放水口。多摩川堤と根川にそって約1?にわたって桜並木が続いている。
 我孫子市の高度浄水処理
?空気に電圧をかけオゾンを発生
?オゾンの強い酸化力で「地下水の分解しずらい有機物」を分解
?活性炭の吸着力で捕捉し取り除く。
「地下水中の分解しずらい有機物」とは、主にフミン質という自然界にある物質で、植物などが微生物によって分解されるときの最終分解生成物で、腐植質は暗黒色ないし暗褐色を呈している。フミン質は、直鎖炭化水素多環芳香族化合物(分子量数千から1万程度)の難分解性高分子化合物である。フミン質は、水質基準の一つである「色度」を上昇させ、塩素と反応してトリハロメタンを発生する原因になる。
高度浄水処理を導入して、以前の塩素処理に比べ次の効果があった。
?色度が5度から1度に改善、?トリハロメタンの有機化合物の発生を抑制、?塩素の注入量を5分の1程度に減少 放水口
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センター。専門家スタッフに処理済み下水を多摩川支流の根川に放水(Sewage Discharge)する放水口まで案内していただいた。根川が多摩川に合流する少し手前の土手に、桜の大木の並木があるが、そこに行きつく道路が複雑なため、自動車で訪問するのは難しいようだ。
 東京都水道局で導入を進めている高度浄水処理オゾン処理は、生物活性炭処理を組み合わせ、有機物やかび臭物質、アンモニア態窒素を除去する。オゾンは自然界の酸化剤で,オゾンが分解して生成する酸素も強い酸化力を持つ。オゾンを下水に吹き込み,酸化されにくい物質を酸化する。 放水路は
東京都日野市にある浅川水再生センターの専門家に、処理済み下水を多摩川支流の根川に放水する放水口(Sluice‐Gate Discharge)まで案内していただいた。 かわ
東京都下水道局の浅川水再生センターから多摩川支流の根川に処理水を流す放水口(Drainage Gate)。

多摩川を挟み向い合う水再生センターのうち、最初に多摩川上流、八王子水再生センター間の連絡管を建設した理由は以下のとおりである。
( 1) 焼却炉等の更新
両水再生センターは、平成18 年に焼却炉の更新計画があり、その後10年で全ての 焼却炉が更新となる。このため、各センターにおいては予備機の設置や汚泥の陸上輸送 が必要となっていたが、連絡管を建設することにより予備施設の統合や大規模集約化す ることを図ることができ、更新事業費の大幅な縮減に有効である。
( 2) 水質改善の効果
多摩川上流、八王子水再生センターは、当局施設の中で多摩川の最上流に位置し、放流 水の流下する延長が一番長いので、水質改善の効果が最も大きい。 川人
東京都日野市にある浅川水再生センターでは、第二沈殿池で処理の終わった再生水(処理済み下水)を、多摩川支流の根川に放水する。放水口(Drainage Gate)を専門家に案内していただいた鳥飼ゼミナール。 放水路学生
東京都日野市の浅川水再生センター専門家スタッフに、第二沈殿池で処理の終わった再生水(処理済み下水)を、多摩川支流の根川に放水する放水口(Discharge Gates)を案内していただいた。

カメラ路
東京都 日野市多摩川支流の根川の放水口にある監視カメラ。中央監視室に24時間映像を送っている。 カメラ路
東京都日野市多摩川支流の根川の放水口にある監視カメラ。中央監視室に24時間映像を送っている
汚泥焼却施設

Sludge Incineration Facility


汚泥棟
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センターの汚泥焼却棟。汚泥焼却炉のある外部から無粋な焼却炉が見えないような構造になっている。 汚泥地下
東京都八王子にある下水道局の浅川水再生センターでは、下水処理で発生した汚泥を脱水、脱臭してから流動床式汚泥焼却施設(汚泥焼却炉)で焼却する。この流動床焼却炉の下部には焼却灰を貯め、搬出する作業スペースがある。

   多摩地域の下水道汚泥焼却灰は、東京都大田区城南島に1989年に設置された南部スラッジプラントへも搬入されている。南部スラッジ事業所は、汚泥処理施設の運転管理及び保全管理業務を行っている。主に芝浦水再生センターと森ヶ崎水再生センターの水処理過程から発生する汚泥を処理し、濃縮・脱水設備、焼却設備では汚泥の減量化を図るとともに全量を焼却処理している。焼却灰を埋立処分するための焼却灰混練施設も管理している。
 平成23年10月26日(水曜日)午後の搬入は、北多摩一号水再生センターと多摩川上流水再生センターと合わせて、10トンのタンクローリーで2台分を搬出(80パーセントから85パーセントの量を積載)した。 焼却炉
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センターの流動焼却システム。下水汚泥の流動焼却炉の流動媒体として炉内に硅砂を充墳し、流動用の空気を送りながら加熱した状態でゴミを投入すると、熱砂に巻き込まれながら水分の多い燃えにくい下水汚泥も完全に燃焼する。
 流動焼却システムでは、下水汚泥を高温流動床中で激しく攪拌・混合することにより、汚泥の乾燥・焼却を迅速かつ完全に実施する。流動焼却炉は円筒竪型鋼板製の外殻に耐火材および断熱材で内張りした耐火構造で、フリーボード部と流動層部より構成される。流動層部には分散管が水平に挿入されており、この分散管に均一に設けられた空気ノズルを通して燃焼用空気(流動用空気)が送られ流動層を形成する。流動媒体として硅砂を使用するが、硅砂の供給と抜き出しが容易にできるように工夫されている。また、混入した不燃物も硅砂と共に抜き出し可能である。 焼却炉
東京都下水道局の浅川水再生センター(日野市)の流動床式汚泥焼却炉 では、炉内を摂氏850度と高温にして燃焼するため、臭気源は完全に分解し、排ガスは無臭となる上に、温室効果ガスの発生も抑制できる。
 炉内が約850℃と高温にすれば、臭気源が分解し、排ガスは無臭となるという。東京都下水道局は、バイオマス資源である下水汚泥から炭化燃料を製造する下水汚泥燃料化システムを導入、石炭火力発電所に販売する「東部スラッジプラント汚泥炭化事業」を実施。
 回収されたスラジライトは、循環型社会の形成を目的に、?脱水処理した下水汚泥(300t/日)の全量焼却による減量化、?下水汚泥の資源化を進めている。
スラジライトとは、下水汚泥焼却灰を加工、焼成した粒状の軽量細粒骨材。下水汚泥の焼却灰を原料として、水、バインダー(結合剤)を加え、混練、造粒、乾燥させたものを1,050℃で焼成し、製造。造粒乾燥物を焼成すると、表面が半溶融状態になり、内部に気泡が生じるが、それを冷却して固い殻で覆われた発泡体のスラジライトとなる。軽量細粒材(スラジライト)は、下水汚泥の焼却灰を原料として、水・バインダーを加えて、混練、造粒、乾燥させたもので、屋上緑化の土壌材料になる。 焼却炉
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センターの最新型ターボ型流動焼却炉。ターボ型流動焼却炉は、焼却炉からの燃焼排ガスで過給機(ターボチャージャー)を駆動させ、生成される圧縮空気により、焼却炉内の圧力を高め、高効率の焼却を可能とした。
 ターボ過給式流動燃焼システムでは、燃焼排ガスの圧力で過給機タービンを駆動し、反対の過給機コンプレッサーに吸引された空気を圧縮して圧縮空気を供給する。そして、圧縮空気を空気予熱器で予熱した後、焼却炉に燃焼空気として供給する。 焼却炉
東京都下水道局の浅川水再生センターの最新型ターボ過給機付き流動床汚泥焼却設備を見学した鳥飼ゼミナール。流動床式焼却炉は、砂を入れた炉内に下部から流動用空気を送り、砂が流動状態になったところにごみを投入して燃焼させる。焼却炉の流動層部では、流動用空気の流速を、中央部を遅く、周辺部を速くすることにより、中央を弱い流動層(移動層)、周辺を強い流動層と区分する。また、流動層上部の炉体には絞り部(ディフレクタ)を設け、流動焼却炉用硅砂が火炉中央から全方位に向かう強い内部循環流を形成する。 焼却炉
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センターで、汚泥焼却施設(汚泥焼却炉)の説明を受けた鳥飼行博ゼミ
 最新型のターボ過給式流動燃焼システムは、燃焼による排ガスでシステムに組み込んだ過給機を駆動させ、圧縮空気を流動炉に供給することにより、加圧状態にして燃焼速度を上げ、燃焼温度を高めて温室効果ガスのN2O排出を抑制できる。また、燃料である汚泥が低負荷の時も、運転圧力を調整して炉内温度を維持して効率的な運転が可能となる。
メトロレンガ

Using Sludge in Bricks



八王子れんが1
東京都八王子市にある東京都下水道局八王子水再生センター。その敷地の歩道で使用されている汚泥(Reuse of Sludge as Brick material)で焼いたリサイクルレンガ 八王子れんが2
東京都八王子市にある東京都下水道局八王子水再生センターで使用されている汚泥で焼いたリサイクル再生資源のメトロレンガ(Sludge Brick)の歩道。
 横浜市環境創造局下水道施設部でも、下水を処理する過程で発生する下水汚泥を市内2箇所の汚泥資源化センターで集約処理をし、バイオガスや汚泥焼却灰を有効利用している。これには、?南部汚泥資源化センターの下水汚泥燃料化事業、?北部汚泥資源化センターにおける焼却時の下水汚泥の燃料化事業、がある。

東京都八王子市にある東京都下水道局八王子水再生センターの歩道。そこにはメトロレンガ(Sludge Brick) 八王子水再生センターが使用されている。汚泥で焼いたメトロレンガ(Bio building bricks)の歩道である。 八王子れんが
東京都八王子市にある東京都下水道局八王子水再生センターの敷地には、汚泥で焼いたリサイクル資源のメトロレンガ(Sludge-based Bricks)の歩道が整備されている。  めとろれんが
東京都下水道サービス(TGS)の担う汚泥資源化事業で製造されたメトロレンガ(Biofly Bricks)。
東京都下水道サービス(TGS)代表取締役社長は小川健一氏。同社は、東京都の下水道事業を補完・代行する企業として1984年に設立。下水道管の維持管理や水処理施設の保全管理、汚泥処理施設の包括的管理などの業務を担う。 
八王子水再生センター

Field Studies


マンホール hspace=10
東京都八王子市にある東京都下水道局八王子水再生センターに展示してあるマンホールmanhole cover)をみると、市町村ごとに異なっている。
マンホールmanholeとは、地下暗渠,下水管,ボイラ,貯水タンクなどの検査,修理,掃除などのために設けた人の出入口のこと。
 マンホールは、下水道管内の点検、修理、掃除などのために設けられている。蓋が丸いのは、四角だと角度によっては内部に落ちてしまうため。
 マンホールの蓋manhole cover)の重量は50kg程度あるが、これは、車両が蓋の上を通過する際に外れないように安定させるためである。マンホールの蓋は、強度と重量がある鋳鉄製である。

自治体では、下水や汚水の汚いイメージを払拭するために、地域の名物・生き物などをモチーフにした斬新なデザイン・マンホール、「ご当地マンホール」を導入している。色付きの蓋はカラーマンホールとも呼ばれる。
東京都にある東京都下水道局の八王子水再生センターに展示してある近郊市町村のマンホール。 マンホール
東京都八王子市にある東京都下水道局八王子水再生センターの展示からもわかるように、日本のマンホールの蓋manhole cover)は、強度や耐久性に優れる鋳鉄素材を採用した鉄蓋シリーズが中心で、機械設備や電気設備、雨水管、汚水管等の保守点検口蓋としてさまざまな場所で利用されている。外国人観光客からも注目されていて、blogに画像がたくさん投稿されている。
石田寺(せきでんじ)

Hachioji

石田寺
東京都日野市石田の真言宗愛宕山地蔵院石田寺(せきでんじ)には、樹齢数百年のカヤ(榧)の大木、新撰組副長だった土方歳三の顕彰碑土方歳三の墓がある。 石田寺かや
東京都日野市石田の真言宗愛宕山地蔵院石田寺カヤ(榧)の巨木は、日野市の天然記念物。その根元に土方歳三顕彰碑が土方一族によって、明治100年を記念して建てられた。 石田寺
東京都日野市石田の真言宗愛宕山地蔵院石田寺に建立された土方歳三の顕彰碑。樹齢数百年のカヤ(榧)の大木の根元にたっている。 石田寺
東京都日野市石田の真言宗愛宕山地蔵院石田寺に建立された土方歳三の墓には、「歳進院殿誠山義豊居士(さいしんいんせいざんぎほうだいこじ) 明治2年5月11日没」とある。土方歳三は、明治2年5月11日、箱館五稜郭防衛戦にて戦死。享年35。 石田寺
東京都日野市石田の真言宗愛宕山地蔵院石田寺に建立された土方歳三の墓。1869年、北海道箱館(現在の函館)で官軍と戦って戦死した旧幕府軍の土方歳三は、どこで葬られたのかよくわかってはいない。しかし、土方歳三が生まれ育った日野市石田に住む土方一族は、祖先のために墓を建てた。
東海大学鳥飼行博研究室

Torikai Laboratory and Field Studies 2016


鳥飼ゼミナール
東京都昭和島市にある東京都下水道局の浅川水再生センターに作られた、処理水を利用したビオトープ付き遊歩道を散策した鳥飼行博ゼミのメンバー。 焼却炉
東京都日野市にある東京都下水道局の浅川水再生センターの最新型のターボ過給機付き汚泥焼却炉を見学した鳥飼ゼミナール。
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東海大学教養学部人間環境学科 社会環境課程
鳥飼 行博 TORIKAI Yukihiro
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