鳥飼行博研究室 Torikai Lab Network
World War-era Axis Posters 2004
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<枢軸国としての戦争協力>
フランス,ノルウェー,フィンランド,ベルギーでも第二次大戦の最中は,戦場で必要な武器,兵士から食料,鉄鋼,燃料までさまざまなものが動員されました。フランス本土はドイツ占領地とドイツに協力的な「ヴィシーフランス」とが統治しました。海外のドゴール将軍たちの「自由フランス」とは敵対する存在です。ここでは,ヴィシー政府,フィンランドのあるいは,ドイツによるロシア,ベルギーなどへの戦時プロパガンを検証します。ポスターは,ロシアのGenstab.Ruのオンラインギャラリー
Military Posters of 20th Centuryからの引用です。このほかの動員については,【写真集 戦争と女性】【ポスター集 戦争プロパガンダ】をご覧ください。
このサイトにはhttp://www.geocities.jp/torikai007/links/trip.html名の訪問者があります。写真やポスターを引用する際は,URLなど出所を明記してください。

◆2011年7月下旬刊行の『写真・ポスターに見るナチス宣伝術―ワイマール共和国からヒトラー第三帝国へ』青弓社(2000円)ではドイツの政党、第二次大戦を詳解しました。ナチ党の初期のポスター、社会民主党の反ナチポスターから、投票所の写真なども掲載しています。
『写真・ポスターから学ぶ戦争の百年 二十世紀初頭から現在まで』(2008年8月,青弓社,368頁,2100円)では,日露戦争・シベリア出兵の浮世絵,スペイン内戦の反共ポスター,1938年1月の南京陥落直後,松井石根大将が米アジア艦隊司令長官ヤーネル提督を訪問している写真,陸海空全てに設けられた米女性部隊の写真・ポスター,アンネフランクが埋められたと思われるベルゲン=ベルゼン収容所の遺体埋葬地,呉で空襲される戦艦大和の航空写真,2000年に特攻艇に爆破された米駆逐艦コールの写真など,日本ではほとんど紹介されていない図版も収めました。


◆知られざる「枢軸国」のプロパガンダ

連合国として戦ったともいわれるフランス,ベルギーあるいはフィンランドなどでも国民を動員するため,さまざまなポスターや雑誌が作成されました。多くは「反共産主義」「反ソ連」を訴え,新生ヨーロッパをドイツに協力しながら作っていくという思想です。フィンランドも失地回復の悲願を叶えるためにナチスドイツと手を結びました。ここでは,そのような知られざるドイツへの戦争協力をロシアのGenstab.RuのMilitary Posters of 20th Centuryのポスターから見てみましょう。
写真やポスターを引用する際は,URLなど出所を明記してください。
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<ヴィシーフランスの戦争協力>


第一次大戦の英雄ペタン元帥(ドゴール将軍の上官)が,敗戦国フランスの復興の中心人物となった。彼は大統領として,ヴィシーフランス政府を組織し,ドイツの日ごと圧力の中でフランスの立て直す「国民革命」をはじめた。敵はアフリカのフランス植民地を奪おうとする蛸チャーチルの英国。

「降伏は,奴隷,飢餓,そして死を意味する」----占領したフランス人を強制労働に従事させるドイツ。これが英国,米国の持つ敗戦国フランスのイメージ。

戦備を整えるために一致団結しよう

秘密をかぎつけようとする敵のスパイがいる。沈黙せよ。「枢軸国ドイツの兵士」はヨーロッパのために戦っている。彼らの戦争に協力し,軍需品を供給するために工場で働こう。(中央)。

動員:兵士の募集

鎌とハンマーに象徴されるボルシュビキ,共産主義は,労働者の首枷であり,苦しめる存在である。米英,ソ連の背後には(ユダヤの星を下げた)ユダヤ人がいて戦争を先導している。

ナポレオン戦争のときと同様に,フランスも軍団を組織して対ソ連戦争に参加しよう。フランスでもドイツ軍の指揮下で戦う武装親衛隊志願が求められた。


<ハンガリーの戦争協力>


ハンガリーもドイツとともに1941年6月に対ソ連戦争に突入した。枢軸国として1945年までドイツと闘った。25th Waffen Grenadier Division Der SS( Hunyadi ungarische 1st Division ) 15000名の武装親衛隊のマークのついた盾。

<フィンランドの戦争協力>


フィンランドもバルト諸国同様に独ソ不可侵条約を結んだソ連の侵略を受けた。そこで,19421年6月にドイツがソ連に侵攻すると,フィンランドはソ連に奪われた領土を取り返すために,ソ連と闘った。ドイツもソ連の北方に位置するレニングラードや港湾都市を占領するためにフィンランドを支援した。

空襲を行い女子供を殺しにやってくる敵。この敵から身を守れ。興味深いことに,ソ連とは闘ったフィンランドだが,米英とは交戦していない。敵機も黒一色で国籍識別マークがない。

噂話をするな。スパイに気をつけるために口に鍵を掛けよ。「うわさ話をやめよ。その一言が兵士の命を奪う。」は連合軍側でも同じようにやかましくいわれた。たとえば米国のポスターでは「誰かが見ている」----いたるところにスパイがいる。犬は噂話をしないから表彰に値するが,女性であっても秘密を漏らすものは「殺人者(murder)のお尋ね者(wanted)」(右)。

<イタリアの戦争協力>



ドイツ軍とともに闘うイタリアの武装親衛隊。1943年にイタリアが連合国に降伏した。しかし,その後もムッソリーニ,ドイツとともに連合国と闘ったイタリア共和国の兵士や武装親衛隊の兵士がある。

<ユーゴスラビアの戦争協力>


ユーゴスラビア兵士でも武装親衛隊が組織された。ボスニアのクロアチア人も,ムスリムも武装親衛隊に志願した。彼らは主にバルカン半島でチトー軍やセルビア人のパルチザン部隊と闘う治安戦に投入された。これがユーゴ内戦の火種ともなるが,同じ国民による内戦の様相を呈していた。

<ノルウェーの戦争協力>


アーリア人の代表とされたノルウェーでは,ナチスとともに闘う兵士としてノルウェー人が武装親衛隊志願を求められた。


ノルウェー人に武装親衛隊への志願を求めるポスター。ノルウェー部隊とあり,国旗の腕章もつけているが,武装親衛隊はドイツ軍の指揮下でソ連軍と闘う。ナチスドイツとともに自由のための戦争に参加しよう。

<デンマークの戦争協力>


デンマークの国防を担う兵士へ志願せよ。デンマーク人も武装親衛隊に参加して東部戦線で共産主義者と戦おう。ヴィーキングの伝統を引き継ぎデンマークを守る武装親衛隊。

<ベルギーの戦争協力>


1830年にオランダから独立したベルギーでは,ドイツ/オランダ系のフラマン人に対して武装親衛隊へ強い圧力がかかった。/同じベルギーでもフランス系のワロン人の戦争協力は消極的。ドイツ・オーストリアのほかに、オランダ・スウェーデン・ノルウェー・デンマークもインド・ヨーロッパ語族ゲルマン系であり、英国のアングロ・サクソン・ベルギーのフラマン・フランスのアルザス・南チロルも、広義のゲルマン系である。ゲルマン系の中には、共産主義と戦うという大儀に則って、ドイツの武装親衛隊に入隊し、東部戦線でドイツ軍の指揮の下にソ連軍と戦った人々があった。西部戦線で、連合軍と戦ったゲルマン系武装親衛隊もあった。

<オランダの戦争協力>


右は,オランダ人への武装親衛隊入隊勧誘。描かれているのは対ロシア戦争を始めた神聖ローマ帝国(ドイツ,オランダを含む)の皇帝「赤ひげ」か。"For your honor and conscience! Against Bolshevism. The Waffen-SS calls you!"

<ヨーロッパの守護者ドイツ軍>


イタリアを守る愛国的なドイツ軍。フランスの子供たちを保護するドイツ兵。/イタリア,イギリスもドイツとともに進む。反共産主義のソ連に対抗しヨーロッパを守る戦いに。反共産主義のために対ソ連戦争に参加した武装親衛隊のイギリス人もいる。/ドイツに併合されたアルザスから,フランス語やフランス文化などを吐き出してしまえ。本来のドイツ人はアーリア人化される。アルザスはドイツのものだ。

<ドイツによる反共産主義,ソ連向けポスター>


ドイツによるソ連侵攻が始まった1941年6月22日は,鎌とハンマーで象徴される共産主義の崩壊した日。/スターリンの圧政に苦しんだ人々にとって,先進国ドイツによる解放と移るように,ロシア語,ウクライナ語などで反ソプロパガンダが行われた。進撃するドイツ戦車は力強い。共産主義の復活を心配する必要はない。/放火魔の共産主義者,ユダヤ人をつまみ出せ。

共産主義のソ連の旗を引きちぎれ。解放戦争だ。/ウクライナ人,ロシア人も武装親衛隊に入隊し,スターリンと戦おう。/元ソ連軍のコサック兵士もドイツ軍とともに共産主義と戦い,勲章(黒い鉄十字賞)を拝受している。現在のコーカサス,カザフスタン,キルギスタン,トルクメニスタンなど中央アジアのソ連地域は独立の動きが当時からあった。

<アメリカの戦争ポスター>


大戦時の米国ポスターは,ミネソタ大学図書館/ミネアポリス公立図書館が保有するもので,教育用にデジタル展示されている。ポスターの引用は,デジタルライブラリーA Summons to Comradeship:World War I and II Postersからのもの。
The University of Minnesota Libraries owns six thousand items and the Minneapolis Public Library's collection consists of nearly two thousand posters.

敵は誰か

東条英機のような「日本人の獄吏が,故国や家庭を脅かす」。「空腹(belly)を追放せよ。ミンチにしてやるから,卑怯で残虐なJAPを送れ。」「1分でも時間を無駄にすれば,日本軍に有利になる」東条英機を模した日本兵はメガネ低脳動物。「ヒトラーのパンツ(Panzers:戦車部隊)を引きずりおろせ。」

<アメリカにおける女子労働者の動員>

女子労働者:「リベット打ちのロンジー」は,航空機製造や造船では鉄板を繋ぐためにリベット(鉄の鋲)を打った。1944年に米国は,14万機もの航空機を製造したが,航空機工場で47万5000人,造船所で50万人もの女子が働いていた。リベット打ちは金属に刺繍するようなもので,女性に向いた仕事であると認識された。1942-43年に「全国戦争奉仕法」が提案された。これは妊婦,18歳以下の子どもを扶養するもの,障害者を除いて,18〜50歳の女子を登録させ,労働力として徴用(動員)する義務制度。しかし,戦局の好転,反ルーズベルト派への配慮,女子の緩やかな動員が功を奏しているなどの理由から,投票にもかけられなかった。女子労働者は,1940年の1200万人から1945年の1900万人へと700万人も増えた。
女子兵士: 1942年には,米国では,空襲を監視するために,6000人の女性が対空監視哨で働いていた。女性陸軍予備隊法は,1942年5月(真珠湾だまし討ちの5ヶ月後)に成立。資格は,21歳以上,健康で性格がよいことである。女子海軍予備隊は,WAVE(Women Accepted Volunteer Emergency)と呼ばれた。資格は大卒あるいは2年以上大学に在籍して実務経験をもつものである。沿岸警備女性予備隊は,1942年11月に成立したが,21歳以上,高卒以上の資格である。ただし,これらの入隊年齢制限は,後に20歳に引き下げられた。海兵隊の女子入隊が法的に認められたのは1943年1月である。1943年7月には,女性陸軍予備隊は「女性陸軍部隊」となったが,給与,年金,住宅手当などの待遇は男子よりも悪かった。そのために,1943年の15万人の動員目標に対して,6万人しか集まらなかった。それ以前の動員も含めて,女性陸軍予備隊は,8万人。ただし,1943年10月15日〜1944年12月末に,2万7047人が航空女性陸軍部隊に応募し,1830人が女性パイロットとなった。海軍が黒人の募集を始めたのは,1944年10月と戦争末期。

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