大分県玖珠郡九重町の農業
Agriculture of China
琵琶湖の水
Water
滋賀県中央部の琵琶湖は、
面積 670 km² 、湖の外周 241 km、平均水深 41 m、水深最大 103 m、貯水量 27 km³と日本最大の淡水湖です。琵琶湖の湖面は、標高 84 m です。
琵琶湖西岸から近江盆地の西縁に沿って、活断層帯があります。これが、「琵琶湖西岸断層帯」です。断層は、滋賀県高島市(旧マキノ町)、大津市国分などを通る南北に延びる断層帯で、長さは60kmあります。
琵琶湖に注ぐ小川
Water Supply
滋賀県琵琶湖西岸(湖西)には、安曇川,鴨川、石田川などの河川が注ぎ込んでいます。その河川流域には、タブノキ個体群が分布しています。
水道用水は、人々の生活用水、小規模な事業場の用水などに使われている水で、多くは水道により供給されています。平成20年度では、滋賀県での水道給水量は、一日平均約53万トン、一人あたり平均約375リットルとなっています。この水源として、琵琶湖の水が12市6町において、一日平均約37万トンが利用されています。
工業用水は、工場などで、主には機械の冷却水、洗浄、製品の原料などとして使われている水です。
平成20年度の滋賀県での工業用水の使用量は、一日平均約125万トンとなっていますが、冷却水などには水のリサイクル利用が増えており、実質に消費される水(補給水)は約46万トンです。これらは、井戸水、河川水など工場ごとの水源や上水道などのほか、工業用水道により供給されています。工業用水道は、琵琶湖を水源として、一日平均約77000トンが利用されています。
国、滋賀県は、第一に水資源としての琵琶湖をとらえています。実際、琵琶湖の水は、これら滋賀県を含め、瀬田川・淀川を通じて京都府、大阪府、兵庫県でも利用され、水道用水では近畿約1400万人が利用する貴重な水資源となっています。
琵琶湖の真水
Family & Labor
琵琶湖沖に見えている柵は、魚を追い込むエリです。 1960年代までは、琵琶湖は内湖や水田とつながり、琵琶湖に棲んでいる魚が、春先に川や水路を遡上し、水田でも産卵していました。水田は水温が高く、大型魚もいませんし、ふ化した稚魚のエサとなるプランクトンも豊富です。水田で二カ月弱生長してから、川や水路をたどって琵琶湖へ戻っていました。しかし、琵琶湖総合開発などによって、水路整備など環境改変によって生態系が変化し、水田で産卵する魚は減少してしまいました。
琵琶湖総合開発は、1972年(昭和47年度)から25年にわたって、阪神地域の下流の逼迫する水需要に応えて琵琶湖の水利用を図ってきました。そこでは、琵琶湖の治水・利用・保全を図る「琵琶湖総合開発事業」が実施されてきたのです。滋賀県庁(〒520-8577 大津市京町四丁目1番1号)は、琵琶湖の豊かな水環境を保全しながら、水資源として将来にわたって有効な利用を図るという、「ワイズユース」が求められていると主張しています。
琵琶湖の平均水深は40メートルで、湖岸から階段状に深くなっています。特に北側と西側が深く、島や水面に届かない水没島があります。
琵琶湖には50種類の魚が生息しており、琵琶湖の固有種も10種類います。湖の表層から中層には、アユ、ビワコオオナマズ、ゲンゴロウブナなどがすみ、中層から底層にはイサザ、冷水性のビワマスが棲んでいます。近江八幡市周辺の西岸には岩礁地帯があり、イワトコナマズやアブラヒガイなどもいます。
最も深い場所は水深約104メートル。安曇川沖(あどがわおき)の水没島のすぐ北東で、そこには岩が転がっており、水没島が崩れたのではと考えられています。
琵琶湖岸の家屋
Old Man & Labor
比叡山の焼き討ち後、織田信長は、比叡山と湖南・湖西地方を支配するために明智光秀を派遣し、交通の要所の坂本に、1571年(元亀2年)、坂本城を築かせました。坂本は、城の石垣などを作った石工集団の穴太衆(あのうしゅう)の出身地です。海津・西浜・知内の水辺は、琵琶湖の舟運の拠点となっていました。今でも琵琶湖岸に石垣が残り、船から荷揚げ用の入り口・階段があります。 中浜南町の湖岸の石垣は、20世紀初頭の水害の経験から作られた堤防として意味を持っています。
農家の軒先に干されていた玉ねぎ。畑から収穫後、タマネギを吊しておけば、タマネギの芽が出て生長することがないです。滋賀県産タマネギは、甲賀市、近江八幡市、東近江市などで栽培され、4〜12月に収穫しています。
琵琶湖の漁港
Old Man & Labor
運搬してきた堆肥のカゴが二つ、畦道に置かれています。天秤棒の両端にかけて山道を運搬してきました。撒布するのは、簡単ですが、重くて汚れる堆肥を活用するには、労力が不可欠ということです。家畜の糞尿を「有機肥料」として農地に投入するといっても、人力輸送ですから、大変に手間がかかります。
近江舞子。観光情報には「白砂浜が約4kmにわたって続きます。湖岸には青松の林が茂り、古くから風光明媚の地として知られています。琵琶湖八景にも、「涼風・雄松崎の白汀」として取り上げられました。
夏場はウィンドサーフィンや水泳などを楽しむ人々で、琵琶湖でもっとも賑わうリゾート地となります」とあった。
滋賀県琵琶湖西、大津市北部、雄松(おまつ)崎。標高87.39m
静かな田舎だが、近くにはリゾートもある。「目の前は比良山を望む水の綺麗なビーチ。ウエイクボードやバナナボート、マリンスポーツ全般が楽しめます。オープンデッキのドッグカフェも併設」とある。
不動産売買も盛んで、次のよう広告がある。「物件は関西屈指の連峰である「比良山」の麓に位置しますので、家から一歩外に出たら 登山開始可能です。また、レジャーのメッカ「琵琶湖」へもお車で約5分です。夏の水浴び や釣り・カヤック等のマリンスポーツetc・・・、山と湖の恵みを存分にご堪能下さい」 平成21年度水浴場開設前水質測定結果総括表によれば、近江舞子(大津市)は、大腸菌平均<2 (最小〜最大<2 〜 <2)、 油膜 なし2.7 、COD(2.4 〜3.0) 、透明度 全透、pH 7.7 〜8.5 、O-157 不検出、水質AA 、水浴 適
琵琶湖の池
Resources
近江舞子内湖。寛文2年(1662)の地震で、湖岸断層が陥没し、水が流入して形成されました。バス釣りしている人がいました。
2011年1月9日“近江舞子内湖を愛する会”が、新春の積雪の中で近江舞子内湖のヨシ刈りをしたといいます。、「会員の皆さんも、今年もヨシ、ヨシと進んでいける感じを持ったのではなったかと思わずにはいられない会となりました」という。
琵琶湖岸の農地
Resources
近江米とは?
滋賀県内で生産される「うるち米」「酒米」「もち米」を総称して「近江米」と呼んでいます。日本一の琵琶湖を大切にしながら、土づくりを基本に、品質と食味を重視し、周辺環境にも優しい「安全・安心・おいしい」米づくりに取り組んでいます。----このように滋賀県農政水産部農業経営課農産ブランド推進室 マーケティング担当は喧伝しています。
滋賀県農政水産部農業経営課農産ブランド推進室 マーケティング担当によれば、環境こだわり米(環境こだわり農産物(水稲))として、「滋賀県では、琵琶湖とその周辺環境に配慮し、環境にこだわった米づくりに取り組んでいます。環境こだわり米はこんな厳しい栽培基準です」とあります。
(1)化学合成農薬の使用量を通常使用量の半分以下(延べ7成分以下)にしています。
(2)化学肥料(窒素成分)を通常使用量の半分以下(4kg/10a)にしています。
(3)琵琶湖をはじめ環境にやさしい栽培技術を取り入れています。
(4)どのように栽培されたかが記録されています。
琵琶湖総合開発との関連はどうなのでしょうか。これが、環境を大切にするコメ作りなのでしょうか。
JA西びわこのwebには、次のようにある。 JA西びわこの管内は、滋賀県の北西よりに位置し、高島市内の3地域(旧安曇川町、旧高島町、旧朽木村)で、管内の人口は約24,200人、世帯数で約7,800世帯となっています。
管内の耕地面積は、約2,600haで、そのうち水田が約2,400haを占めている状況です。こうしたことから管内の農業は、稲作を中心としながらも、麦・大豆の作付をはじめとして、畑作団地での野菜生産、並びに酪農・肉牛肥育を中心とする畜産経営にも積極的に取り組んでいます。
琵琶湖岸の稲作
Rice farmers
「グリーン籐栄では田んぼ周辺の生き物と共生した。稲作をしています。
無農薬・無化学肥料でお米を作るのはもちろんの事、実際に生き物が生活し易い環境作りから取り組んでいます」-----このような喧伝の内容のなかで【魚道】を引用してみます。「その昔、琵琶湖周辺の田んぼでは、梅雨の時期に大きな雨が降ると、排水路の水位が上がりメダカやフナやナマズなどが産卵の為、田んぼに上って来ました。田んぼの水は温かく、餌となる微生物も豊富に住み、また稲株は隠れ場所にもなるという事で産卵に最適の場所だからです。」
「田んぼの近代化整備が進んだ今、排水路はコンクリートの高い壁になり少々の雨では魚は上がって来られなくなってしまいました。我々農家にとっては農作業のしやすい良い田んぼになったのですが、魚達にとってはそうでは無かったのです。」 「そこで少しでも昔ながらの営みを取り戻そうと、【魚道】を設置しました。階段状になっていて魚が上がって来られるようになっています。毎年数匹の親魚が上がり産卵し琵琶湖に帰っていきます。孵化した稚魚もまた田んぼですくすく育ち琵琶湖に帰って行きます。田んぼ内を泳ぎ回る姿は本当に微笑ましい光景です。」
田んぼでふ化した魚は、水田で発生したプランクトンなどの有機物を食べて成長するために、田んぼに沈殿する有機物は減少します。他方、生物多様性が維持できていない田んぼでは、有機物を食べる魚、水生昆虫の不足から、有機物が沈殿し、累積してゆきます。
しかし、田んぼに水が張られた状態で、有機物を土壌・水中で分解するには、水中あるいは土壌の中の酸素が必要です。そこで、分解に使われて酸素が減少し、硫化水素が派生しやすくなります。これは、水を腐られ、地球温暖化ガスのメタンの排出にもつながります。反対に、有機物の沈殿が少ない水田では、土壌の酸素によって、リンと鉄が結びつき、肥料と同じリンが生成されます。つまり、生物多様性が豊かな水田は、稲の生育にも、温室効果ガスの排出抑制にもを有利なのです。
琵琶湖岸の畑作
Development & Environment
滋賀県猟友会は次のように主張しています。
野生鳥獣による農林水産物への被害は、農林水産業関係者にとって大きな問題です。「鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律」の目的の一つには、有害鳥獣の駆除を通して農林水産業の振興を図ることが明記されています。 しかし、近年は、シカ、イノシシ等の生息数の急増に伴い、狩猟による捕獲数も大幅に伸びているものの、それでも被害が増えており、被害の激しい地域では狩猟期間以外に行われる有害鳥獣の駆除や被害防除施設の整備などに多額の経費が必要となっているところも多く、農山村にとって深刻な問題となっています。 このようなことから、シカやイノシシなど地域的に著しく増加し、農作物などに著しい被害を及ぼす特定の鳥獣に関して、都道府県が独自に「特定鳥獣保護管理計画」を定め、これに基づいて狩猟等による固体数調整機能を活用する方策がとられるようになりました。ですから、狩猟は農林水産業被害の防止だけでなく、科学的、計画的な野生鳥獣の保護管理にも大きく貢献するものといえます。
お茶の水大学の「琵琶湖西南岸地域の地誌的研究(卒業論文要旨)(51年3月
卒業生)」の中に次のような要約がある。 「西南岸地域の地域性」では,地域内6地区の各々の特色および地域全体の地域性について
考察した。丘陵部では農家が7割以上を占め,農村的であるが,湖岸では宅地開発がめざましい。地域性に大きく影響を与えてきた要因は,茸琶湖の湖岸に立地していること,琵琶湖の最狭部に立地していること,沖積低地が狭く滋賀丘陵が湖岸にせまっていること,大津に近いこと,京都に近いことなどがあげられるが,京都に近いことがなかでも最も大きく影響を与えてきたと考えられる。京都へは現在も魚貝類・材木・切花・生乳などが出荷されており,京都-の通勤者も多い。
大学
Development & Environment
◆大学での講義「財政学」「開発経済学」「環境協力論」「環境政策?」「環境政策?」は、持続可能な開発を、開発途上国、地域コミュニティの視点も含めて、分析する授業です。俗説とは異なる議論も展開しています。
◆財政学の上で、地域開発や地域活性化は、大きなテーマです。この地域ではどのような財政支援が有効かを考えてみましょう。また、公共事業を実施するとしたら、どのような事業が有効か具体的に考えてみましょう。
持続可能な農業、特に、アグロフォレストリー、柴刈り、森林適正管理、バイオマス利用について専門的に知りたい場合は、著作一覧(アジア途上国の開発と環境保全)紀伊國屋書店 を参照してください。『地域コミュニティの環境経済学−開発途上国の草の根民活論と持続可能な開発』2007年、多賀出版 では、熱帯林の減少と地域コミュニティによる適正管理の有効性を、ローカルコモンズの視点で検討しました。『社会開発と環境保全―開発途上国の地域コミュニティを対象とした人間環境論』2002年、東海大学出版会 では、再生可能エネルギーの開発を論じたうえで、薪炭生産、用材生産、焼畑、企業的フロンティア開発という森林減少の要因を比較しました。二冊とも、発行部数1000部以下の学術図専門書です。前者は文部科学省の助成、後者は東海大学総合研究機構の助成を受けて刊行した研究所です。 テキストの『開発と環境の経済学―人間開発論の視点から 』東海大学出版会 は、これらの研究の端緒になった著作です。
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